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第24章 全てはアルタシャのために?
第1265話 ようやく人間の世界に……
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このままでは神々の雪崩に引き込まれて、集団であれやこれやされてしまうかもしれない。
そんなの殆どエロゲーのバッドエンドではないか!
当たり前だが一人の嫁になるのですら真っ平なのに、大勢に共有されてしまうなんてお話にもならん。
曲がりなりにもオレは神々が信徒たちと切り離されてしまうのを、この身を犠牲にしてまで防いだというのに、こっちの意志など意に介さず勝手に「共有物」にする気かよ。
しかもイロールも止めるどころか、むしろ誇らしげな様子だ。自分の「娘」がそんな事になっても気にしないのか?
多分、神々にとって「配偶者になる」というのは、同じ神殿で共に崇拝されるということがメインであって「夜の営み」はさほど重要ではないのだろう。
何しろイロール自身、大陸の各地に「現地夫」がいる身だからな。
だがこっちはまだまだ「人間」のつもりである――そう言って支持してくれる相手などまずしないことは分かっているが。
そうなると頼りになるのは、不本意ながら一人だけだ。
精神を集中すると、耳に響く声があった。
「アルタシャ。そっちはどうだ?」
しびれを切らした様子でテセルが呼びかけてきたのが聞こえる。
こちらの身が修復されるまで、どれぐらいの時間がかかったのか分からないが、とてもテセルからの呼びかけに応じている余裕など無かった。
毒舌なヤツだが、こんな時には頼りになる。
「テセル。あなたですか?」
「いったいどれだけ呼びかけたと思っているんだ」
「すいません。ただあなた達大勢の手助けのお陰でわたしの身体は元通りになりました」
テセル一人の功績ではない事は、取りあえず強調しておこう。
「そうか。それはこっちも嬉しいけど、ずっと待っていたこっちの身になってくれ」
「すいません。ところでわたしの方では、人間の世界に戻れないみたいです。どうしたらいいでしょうか?」
ここでテセルは少しばかり沈黙する。
「……やはりそうか」
「なんですか今の微妙な間は?」
毒舌を極めるテセルが皮肉やイヤミを言ってこないのは、むしろ心配になってくる。などと口にしたらさすがに失礼か。
「本当にアルタシャの身体が復活したのなら、真っ先に最愛のこの僕のところに戻ってきて永遠の愛を誓わないのはおかしいと思っていたんだ」
「余計な事を言っているのは大目に見ておきますよ」
大半が余計な事であるが、ここで付き合っていても仕方ない。
「何度も言っているように、アルタシャがあまりにもへそ曲がり過ぎるのがその原因だな」
「テセルの口が悪すぎるのも一因かもしれませんよ」
オレは皮肉で返すが、このままでは話が全く進まない。
「いい加減、本題に入ってくれませんか? このまま二度とテセルの前に姿を見せなくなってもいいのですか?」
「ふん。アルタシャがこの僕なしでやっていけると思っているのか?」
「思っていますよ。それではお別れですね」
オレが容赦なく切り捨てると、さすがにテセルも折れたようだ。
「分かった。分かった。とにかくこちらでアルタシャを召喚しよう」
「そんな事が出来るんですか?」
オレは魔力については余るほど、それこそ下級の神を遥かに凌ぐほどあるが、魔法の技術的な事は相変わらず全く分からないのだ。
だから具体的に何が可能で、何が不可能なのかもよく分からないのは正直なところである。
その上でテセルが「アルタシャを召喚」するというのだが、もちろん今まで一度も召喚などされた事はない。
元の世界のファンタジーなら異世界から勇者を召喚するなど当たり前、神様を召喚するという話だってしばしばあるが、普通は邪神だよな――神の力で世界を変えるのは基本、邪神であって、良い神様は「世界の運命は人間に委ねる」というのが定番なので。
それに召喚されると不機嫌で魔法陣から出たら襲いかかってくるとか、魂を要求するとかそういうロクでもない話もしばしばだった。
話の都合上、善玉の味方がホイホイ手助けしてくれたら、面白くないという身も蓋もない話であるが、こっちの世界でもそうそうオレのような存在を召喚など出来ないはずだ。
「確かにいかに僕でもそれは簡単じゃない。だけどいまアルタシャは人間の世界にはいないのだろう?」
「もちろんですよ」
「神界はじめ異界にいるなら、アルタシャが自ら望んでくれるなら召喚は可能だ」
なるほど。もともと異世界にいる相手を召喚は出来るが、同じ世界にいる場合は魔法で召喚は出来ないと言う事かな。
それなら確かに人間世界にいる時に、オレが誰にも召喚されなかった事は分かる。
もしかすると最初にオレがこの世界に来た時は、誰かがオレを召喚したと言う事なのだろうか?
だけどこの世界でただの男子高校生でしかなかった、オレが知られていた筈がないし、わざわざ召喚しようと思う相手もいないだろう。
だいたいこっちの世界に来て、性転換させられたあげく、その後のオレの行動を全部呼んで召喚するなんて出来る筈がない。
これまで出会った神々の中でも、予知能力のようなものを有する相手はいなかったのだ。
「それではこちらから呼ぶから、戻ってきてくれ」
「分かりました」
少し釈然としないものがあったが、オレはひとまず「人間の世界」に戻ることにした。
そんなの殆どエロゲーのバッドエンドではないか!
当たり前だが一人の嫁になるのですら真っ平なのに、大勢に共有されてしまうなんてお話にもならん。
曲がりなりにもオレは神々が信徒たちと切り離されてしまうのを、この身を犠牲にしてまで防いだというのに、こっちの意志など意に介さず勝手に「共有物」にする気かよ。
しかもイロールも止めるどころか、むしろ誇らしげな様子だ。自分の「娘」がそんな事になっても気にしないのか?
多分、神々にとって「配偶者になる」というのは、同じ神殿で共に崇拝されるということがメインであって「夜の営み」はさほど重要ではないのだろう。
何しろイロール自身、大陸の各地に「現地夫」がいる身だからな。
だがこっちはまだまだ「人間」のつもりである――そう言って支持してくれる相手などまずしないことは分かっているが。
そうなると頼りになるのは、不本意ながら一人だけだ。
精神を集中すると、耳に響く声があった。
「アルタシャ。そっちはどうだ?」
しびれを切らした様子でテセルが呼びかけてきたのが聞こえる。
こちらの身が修復されるまで、どれぐらいの時間がかかったのか分からないが、とてもテセルからの呼びかけに応じている余裕など無かった。
毒舌なヤツだが、こんな時には頼りになる。
「テセル。あなたですか?」
「いったいどれだけ呼びかけたと思っているんだ」
「すいません。ただあなた達大勢の手助けのお陰でわたしの身体は元通りになりました」
テセル一人の功績ではない事は、取りあえず強調しておこう。
「そうか。それはこっちも嬉しいけど、ずっと待っていたこっちの身になってくれ」
「すいません。ところでわたしの方では、人間の世界に戻れないみたいです。どうしたらいいでしょうか?」
ここでテセルは少しばかり沈黙する。
「……やはりそうか」
「なんですか今の微妙な間は?」
毒舌を極めるテセルが皮肉やイヤミを言ってこないのは、むしろ心配になってくる。などと口にしたらさすがに失礼か。
「本当にアルタシャの身体が復活したのなら、真っ先に最愛のこの僕のところに戻ってきて永遠の愛を誓わないのはおかしいと思っていたんだ」
「余計な事を言っているのは大目に見ておきますよ」
大半が余計な事であるが、ここで付き合っていても仕方ない。
「何度も言っているように、アルタシャがあまりにもへそ曲がり過ぎるのがその原因だな」
「テセルの口が悪すぎるのも一因かもしれませんよ」
オレは皮肉で返すが、このままでは話が全く進まない。
「いい加減、本題に入ってくれませんか? このまま二度とテセルの前に姿を見せなくなってもいいのですか?」
「ふん。アルタシャがこの僕なしでやっていけると思っているのか?」
「思っていますよ。それではお別れですね」
オレが容赦なく切り捨てると、さすがにテセルも折れたようだ。
「分かった。分かった。とにかくこちらでアルタシャを召喚しよう」
「そんな事が出来るんですか?」
オレは魔力については余るほど、それこそ下級の神を遥かに凌ぐほどあるが、魔法の技術的な事は相変わらず全く分からないのだ。
だから具体的に何が可能で、何が不可能なのかもよく分からないのは正直なところである。
その上でテセルが「アルタシャを召喚」するというのだが、もちろん今まで一度も召喚などされた事はない。
元の世界のファンタジーなら異世界から勇者を召喚するなど当たり前、神様を召喚するという話だってしばしばあるが、普通は邪神だよな――神の力で世界を変えるのは基本、邪神であって、良い神様は「世界の運命は人間に委ねる」というのが定番なので。
それに召喚されると不機嫌で魔法陣から出たら襲いかかってくるとか、魂を要求するとかそういうロクでもない話もしばしばだった。
話の都合上、善玉の味方がホイホイ手助けしてくれたら、面白くないという身も蓋もない話であるが、こっちの世界でもそうそうオレのような存在を召喚など出来ないはずだ。
「確かにいかに僕でもそれは簡単じゃない。だけどいまアルタシャは人間の世界にはいないのだろう?」
「もちろんですよ」
「神界はじめ異界にいるなら、アルタシャが自ら望んでくれるなら召喚は可能だ」
なるほど。もともと異世界にいる相手を召喚は出来るが、同じ世界にいる場合は魔法で召喚は出来ないと言う事かな。
それなら確かに人間世界にいる時に、オレが誰にも召喚されなかった事は分かる。
もしかすると最初にオレがこの世界に来た時は、誰かがオレを召喚したと言う事なのだろうか?
だけどこの世界でただの男子高校生でしかなかった、オレが知られていた筈がないし、わざわざ召喚しようと思う相手もいないだろう。
だいたいこっちの世界に来て、性転換させられたあげく、その後のオレの行動を全部呼んで召喚するなんて出来る筈がない。
これまで出会った神々の中でも、予知能力のようなものを有する相手はいなかったのだ。
「それではこちらから呼ぶから、戻ってきてくれ」
「分かりました」
少し釈然としないものがあったが、オレはひとまず「人間の世界」に戻ることにした。
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