怖かったらいいなと思って綴る短編集

天田れおぽん

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寿命【解説付き】

 AIが流行っている。

 最初は軽いノリだった。
 
 息子が母を誘う。
 
「ねぇねぇ。寿命とか聞いてみない?」
「いいねぇ」
 
 息子に誘われてAI相手に遊んでいた母は、気楽に誘いへ乗った。

 何歳で死ぬと言われても、AIの出す答えだ。

 笑い飛ばせる自信が母にはあった。
 
「私は……おっ。108歳だって。割と長生き」

 母が笑う前に息子が笑った。
 
「ぎゃはは。母さん、汚いババァになりそう」

 母はムッとして聞く。
 
「おいこら。そういう自分は何歳だって?」

 息子はAIに自分の寿命を聞いた。
 
「えっとオレは……あれ?」

 息子がディスプレイを見て固まっている。

「ちょっとぉ。何歳って出たの? 110歳とか、私よりも汚いジジィになってから死ぬってでちゃった?」

 キャハハハッと笑いながら母は聞いた。

 だが息子から返事はこない。

 不審に思った母は、ディスプレイを覗き込んだ。

 そこには。

 次の誕生日を迎えるとなる年齢。

 息子が明日、迎える年齢が表示されていた。

 翌日の朝。

 母は首をつって自殺していた。
 


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 【↓小説解説】
 ※※※※※※※※※※※※※※※※

 母親は息子が自分より早く死ぬことに耐えられなかったんだね。

 息子の誕生日は、母親の命日になってしまったよ。

 あとこの親子、何歳だったんだろうね?

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