怖かったらいいなと思って綴る短編集

天田れおぽん

文字の大きさ
1 / 1

寿命

しおりを挟む
 AIが流行っている。

 最初は軽いノリだった。
 
 息子が母を誘う。
 
「ねぇねぇ。寿命とか聞いてみない?」
「いいねぇ」
 
 息子に誘われてAI相手に遊んでいた母は、気楽に誘いへ乗った。

 何歳で死ぬと言われても、AIの出す答えだ。

 笑い飛ばせる自信が母にはあった。
 
「私は……おっ。108歳だって。割と長生き」

 母が笑う前に息子が笑った。
 
「ぎゃはは。母さん、汚いババァになりそう」

 母はムッとして聞く。
 
「おいこら。そういう自分は何歳だって?」

 息子はAIに自分の寿命を聞いた。
 
「えっとオレは……あれ?」

 息子がディスプレイを見て固まっている。

「ちょっとぉ。何歳って出たの? 110歳とか、私よりも汚いジジィになってから死ぬってでちゃった?」

 キャハハハッと笑いながら母は聞いた。

 だが息子から返事はこない。

 不審に思った母は、ディスプレイを覗き込んだ。

 そこには。

 次の誕生日を迎えるとなる年齢。

 息子が明日、迎える年齢が表示されていた。

 翌日の朝。

 母は首をつって自殺していた。
 


【↓小説の解説はスクロールしてね】



 





 【↓スクロールしてね】


 
 




 【↓小説解説】
 ※※※※※※※※※※※※※※※※

 母親は息子が自分より早く死ぬことに耐えられなかったんだね。

 息子の誕生日は、母親の命日になってしまったよ。

 あとこの親子、何歳だったんだろうね?

 ※※※※※※※※※※※※※※※※
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

愛していました。待っていました。でもさようなら。

彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。 やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

【完結】精霊に選ばれなかった私は…

まりぃべる
ファンタジー
ここダロックフェイ国では、5歳になると精霊の森へ行く。精霊に選んでもらえれば、将来有望だ。 しかし、キャロル=マフェソン辺境伯爵令嬢は、精霊に選んでもらえなかった。 選ばれた者は、王立学院で将来国の為になるべく通う。 選ばれなかった者は、教会の学校で一般教養を学ぶ。 貴族なら、より高い地位を狙うのがステータスであるが…? ☆世界観は、緩いですのでそこのところご理解のうえ、お読み下さるとありがたいです。

処理中です...