少年売買契約

眠りん

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一章 売られた少年

七話 非情な主人

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 車に揺られて一時間ほど経って、ようやく松山の屋敷に着いた。
 屋敷は二階建てで、外観は古い洋風の建物を思わせた。庭も広く、塀に沿って植木に囲まれている。
 まるで外から庭の様子すら見せないと、内部を隠しているようだ。

 確かにその環境なら、誰かに見られる事は無いだろうが。少年は全裸のままで当然裸足である。
 僅かに残っている羞恥心から手で股間を隠した。

「身体を隠す道具がどこにいる」

 松山に叱責され、少年は慌てて手を体の側面に戻した。
 じっと見られると男性器が僅かだがピクリと動いた。みるみる顔も赤くなる。

「勃たせるのは勝手だがな、お前は私の役に立つ為の道具だ、人として扱われると思うなよ」

「……はい」

「ついてきなさい」

 松山は屋敷へと入っていき、少年もそれに続いた。

「お前の居場所はここだ」

 松山に廊下を指さされた。勝手に廊下以外の場所に行く事を禁じられる。

「道具もメンテが必要だからな。食事は朝と晩二回、私の役に立った時に身体を洗う事を許す。
 排泄も決まった時間以外で行く場合は私の許可を必要とする。分かったな?」

「はい」

 少年は与えられる指示に頷いた。首輪をつけられ、そこから鎖をドアストッパーに繋げた。移動出来る範囲は三メートル程だ。
 殆ど身動きが取れないので廊下の隅で蹲った。

 玄関が目の前にあるのに出ていけない。両親の事を思い浮かべると泣きそうになる。

「初仕事だ、こっちへ来い」

 しばらくしてやってきた松山に鎖だけ外され、首輪はついたまま寝室へ連れ込まれた。ベッドに押し倒されると、当然のように両足を大きく開かされた。

「あ、あの……」

「道具は私に意見しない。質問もだ」

「はい」

 全ての発言を禁止すると言われているも同然だ。少年は仕事なら奉仕をするのではないかと考えたのだが、松山にとって、そう思考した事自体いけない事のようだ。

 ローションで尻穴を濡らされ、乱暴に指を二本中に入れられる。

「中古品だから緩いかと思ったが、まだ固いな」

 松山はそう言いながら、指の根元まで入れてしまうと前後にスライドさせる。わざとグチュグチュといやらしい音を立てて穴を拡げていく。

「ひっ、あっ、あっ、あっ……いた、痛い……あっ」

「うるさい。お前は道具だと言った筈だ」

「はい」

 指を噛んで声が漏れるのを我慢する。痛みの方が強くて涙が零れた。ここで生きていくには人間だという事を忘れなければならない。

(僕はもう人間……じゃないんだ。道具にならなきゃ……)

 指より圧迫感のあるものが、勢いよく腸内に侵入してきた。松山の男性器だ。
 調教された時に入れられた男達のものよりも大きさも長さも上回る。

「うあああああっ!!」

 あまりの痛さに叫んでしまった。その瞬間、バシッと頬をはたかれた。

「うるさい、叫ぶな。もっと小さいガキなら調教も楽だったのに、お前が残ったせいで……せめて私の役に立て!」

 少年の心に怒りのような感情が芽生えた。松山が五千万なんて大金を出さなければ、最初に目が合った人に買われていた筈だった。彼は四千五百万まで手を挙げていた。彼は松山と違い、優しい目をしていた。
 それを邪魔したのは松山だ。

 だが、怒りに胸を燃やしたとしても、どうにもならない事だ。少年は腕で口を塞いで叫び声が漏れるのを抑えた。涙は止まらなかった。


 松山は少年の中で三度果てると、少年を連れて風呂場へ向かった。
 浴槽に湯が溜まっている。

「五分で身体を洗え。シャワーを使いなさい。風呂には入ったら承知しない」

 松山はそれだけ言うと風呂場から出ていった。少年は焦ってシャワーで頭と身体を洗った。最後に尻を洗おうと後孔に指を入れると、中から精液が止めどなく流れ、なかなか全部出ていってはくれない。
 五分はあっという間だった。

「洗い終わったか?」

「あ……あの、まだ……」

「遅い。もう出ろ」

 バスタオルを持たされて、廊下に鎖で繋がれてしまった。

「あの、まだお尻の中洗えてなくて……」

「遅いのが悪い」

 冷たくあしらわれ、一人廊下に取り残されてしまった。
 タオルで濡れているところを拭くが、どうしても尻穴から精液が流れ出すのは止まらない。
 廊下に流れた白い液体をバスタオルで拭いた。

 しばらくして松山が廊下に戻ってきた。
 風呂上がりで髪も乾いている。
 今まで少年に冷たい目を向けていた松山だったが、少年を見て急ににやりと悪人がするような笑みを浮かべた。

「四つん這いになって尻を向けなさい」

「はい……」

 少年は言われたとおりにして尻を向けると、松山が指を一本だけ尻の中に入れてきた。中からまだ残っていた精液がポタポタと床に垂れた。

「もう全部外に出たな」

「あ、ありがとうございます……」

 おずおずと少年が礼を言うと、松山はタオルで尻を拭きながら「道具は礼を言わない」と冷たく言い放った。道具になりきらなければならない。
 松山の都合のいい道具に。

「道具は私の言う事を絶対に遵守しなければらならない。言っている意味が分かるか?」

「はい」

「死ねと言ったら死ぬつもりでいろ」

「……は、はい……」

 冗談じゃないと言いたいが、ここは素直に頷く以外の選択肢はない。だが、次の言葉で少年は言葉を失った。

「では床に零れた精液を舐めろ」
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