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最終章「ふたりの想い」
88.アンナの涙
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それはいつもと変わらぬ午後の王城だった。
午前の公務を終えたアンナが立ち上がりリリーに言う。
「これから少し出掛けるわ。あとよろしくね」
リリーが頭を下げて答える。
「はい、かしこまりました。お気をつけて」
「では行きましょうか。ロレンツさん」
テーブルでコーヒーを飲んでいたロレンツも立ち上がり答える。
「ああ」
アンナはお気に入りの赤い帽子を手にしてロレンツと共に部屋を出る。
最強の『護衛職』。アンナはその彼と共に歩くことに心からの安心を覚えていた。記憶をなくしたと言われもどかしい気持ちはあったが、それでも満たされていた。
「こんにちは、姫様」
「あら、こんにちは」
すれ違う貴族とも気持ちよく挨拶できる。
以前の『氷姫』と呼ばれていた頃の面影はもうない。ロレンツと言う心の支えを得たアンナは毎日が楽しかった。
ただ禍福は糾える縄の如し。そんな彼らに新たな危険が迫っていた。
「嬢ちゃん……」
王城の中庭に差し掛かった時、後ろを歩くロレンツがアンナに言った。
「なに?」
立ち止まり振り向いてアンナが答える。
「動くな。何か来る……」
真剣なロレンツの顔。中庭にいる数名の貴族に特段変化はない。
(呪剣……)
右斜め下に差し出されたロレンツの手に漆黒の剣が発現する。
(あれ、この黒い剣って……)
アンナは初めて見たはずであるその漆黒の剣を見て、どこか懐かしさを感じる。
「キィヤアアアアア!!!!!」
突然右手から現れる黒い影。
剣を振り上げてふたりに斬りかかって来た。
ガン!!!!
ロレンツが呪剣を使ってそれを防ぐ。同時に叫ぶ。
「下がれ!! 嬢ちゃん!!!」
ロレンツの声を聞いて驚いて後方に下がるアンナ。周りにいた貴族達は突然始まった争いに皆が驚く。ロレンツが言う。
「おめえは確か、暗殺者の……」
剣を交わしながら尋ねるロレンツに男が答える。
「暗殺者ヴァン・フレイヤル。お前に対する積年の恨み。ここで晴らさん!!!」
カンカンカン!!!!
以前、ジャスター家にアンナ暗殺を依頼されロレンツに防がれた暗殺者ヴァン。相手が悪かったとは言えまるで歯が立たずに任務を終えた彼の評価はガタ落ちし、裏社会での信頼を失っていた。
蓄積される恨み。それがこの命を懸けた奇襲へと彼を走らせた。
ガンガンガン!!!
(こいつ、以前とは剣の太刀が違う……)
前に交えた剣。
以前は何の感情もなかった剣だが、今の太刀には恐ろしいほどの負の力が込められている。恨み、苦しみ、矜持、怒り。そのすべての感情がロレンツに向けられていた。
「負けぬ、負けぬ、絶対にお前を殺す!!!」
狂気に駆られたヴァンの強撃が次々とロレンツを襲う。
だが、ロレンツはそれ以上に強かった。
(嬢ちゃんには、指一本触れさせねえ!!!)
ガン!!!!!
(なっ!?)
ヴァンは強い衝撃と共に、持っていた剣が腕ごとロレンツの呪剣によって上へとあげられる。
「くそっ!!!」
そして迫る呪剣に対してヴァンは素手でそれを掴んだ。
「ぐっ!!」
剣を掴んだ両手から鮮血が滴れ落ちる。
それを見たロレンツに一瞬の隙ができた。
「ロレンツさん、後ろっ!!!!」
(!!)
ヴァンの行動に意識をとられたロレンツは、後ろからやって来たその人物に気付くことが数秒遅れた。
グサッ!!!
その男。ネガーベルの若い貴族。
以前、王城内でロレンツを『平民』と言って馬鹿にし、逆に追い払われた男。ヴァンはロレンツに恨みを持つ人物を探し、周到に今回の作戦を練った。アンナが叫ぶ。
「ロレンツさーーーーーーーーん!!!!!」
同時にロレンツの背中に刺さった短剣を見たヴァンが大声で言う。
「やった、やった、やったぞおおお!!!!」
(呪剣、黒波斬!!!!!)
ドン、ドン!!!!
「ぎゃあ!!!」
ロレンツは流れ落ちる血で手を真っ赤に染めながら、ふたりの男を呪剣で吹き飛ばした。
「何事!?」
中庭での騒動に気付いた警備兵が駆け付ける。ロレンツが片膝をつきながら兵士に言う。
「そのふたりを捕らえろ!!」
命じられた兵士達が攻撃され倒れているヴァンと貴族の男を縄で締め上げる。
「ロレンツさん!!!」
アンナが慌ててロレンツの元へと駆け付ける。
「こんな、こんなことって……」
ロレンツの背中には貴族の男の短剣で刺された傷口がぽっかり空いている。そしてそこからは真っ赤な鮮血がどくどくと流れ出す。アンナが顔を青くして言う。
「早く、早く治療をしないと!!!」
そう言ってロレンツに手を触れると、それはまるで壁に立てかけた棒のように簡単に床に倒れた。
ドン!!!
「ロレンツさん!!!!」
力なく床に横になるロレンツ。
その間にも体から流れ出た血で辺りが真っ赤に染まる。運悪く刺された場所は急所であった。ロレンツが言う。
「怪我はないか、嬢ちゃん……」
アンナが倒れたロレンツに手を乗せて泣きながら言う。
「大丈夫、私は大丈夫!! でもあなたが!!!」
ロレンツが小さな声で答える。
「俺は、大丈夫だ。少し、疲れただけだ……」
その声にもはや力はない。
アンナは目の前が真っ暗になった。
(私が、私が治さなきゃ!!!!)
倒れたロレンツを膝の上に乗せ、その傷口に手を当てて心で念じる。
(お願い、お願い、一回でいいからお願い!! 完全回復っ!!!)
変わらぬ手。
治療魔法が発動した時に光る手は依然ロレンツの血で染まったままの赤色である。アンナが泣きながら言う。
「どうして!! どうして、治らないのよ!!! お願い、お願いよ……、一回でいいから……」
(完全回復、完全回復……、強回復……)
しかしアンナがどれだけ魔法を念じようとも全く変化は起きなかった。
「ロレンツさん……、嫌だよ……、こんなの嫌だよ……」
段々と反応が無くなる銀髪の男。
出血多量。触れている肌も徐々に生気がなくなってきている。それはまるで以前同じように大切な人が刃に倒れ、何もできずに涙を流していたミセルのようであった。
「ロレンツさん、ロレンツさん!!!」
力のない手を握るアンナ。
刺された傷は背中から心臓へ達しており、出血多量に加え呼吸もできなくなっている。
(強回復、強回復、強回復……)
冷たくなりつつあるロレンツの手を握りながら、アンナが何度も心の中で治療魔法を唱え続ける。それでも何も起こらない。アンナの目から大粒の涙がぼろぼろと溢れ出る。
「う、ううっ、うわあああん……、こんなの嫌だよぉ……」
何もできない自分。
目の前で大切な人がいなくなっていく現実。そのすべてがアンナを襲った。
(私が聖女じゃないから、こんな時になっても救えない。私が、私がダメだから……)
彼の過去の記憶はない。
それでも一緒に過ごした短い期間だけで、彼が自分にとってどれほど大切な存在なのか良く分かっていた。何も言わないがいつも自分を見守っていてくれた彼。必死に過去の記憶を取り戻そうとしてくれていた。
アンナから力が抜けて行く。
何もできない無力さに負け、全身の力が抜けて行く。
絶望と流れる涙以外、今のアンナを形作るものはなかった。
その時だった。
(え?)
アンナが握っていた手が動き、そのままその美しい金色の髪の頭にそっと置かれた。
「笑いな、アンナ。お前には……、笑顔が、良く、似合う……」
そう言ってその血にまみれた手は優しくアンナの頭を撫でた。
(!!)
その瞬間、アンナの頭にある言葉が木霊した。
――ロレンツぅ、なでなでして~
武骨で寡黙な男。
そんな男の大きくてごつごつした手。
(そうだわ……)
アンナが思い出す。
(私、この手で、この大きな手で……)
アンナが目を閉じて心の中で言う。
――撫でられるのが大好きだった。
目を開けたアンナが生気のないロレンツの顔を両手で包み込む。
(私が助ける!! 絶対に死なせないっ!!!!)
「回復!!!!」
その瞬間、アンナの両手が白く光り、そして不完全ながらも流血が止まり傷が癒え始める。何度も治療魔法を唱えた後、アンナが涙を流して言う。
「いつまで寝てるのよぉ。あなたは……、私の『護衛職』でしょ。早く起きなさい、ロレンツ!!」
アンナはそう言いながら横たわる銀髪の男の胸の上でぼろぼろと涙を流す。その彼女の頭を、大きなごつい手が何度も優しく撫でた。
午前の公務を終えたアンナが立ち上がりリリーに言う。
「これから少し出掛けるわ。あとよろしくね」
リリーが頭を下げて答える。
「はい、かしこまりました。お気をつけて」
「では行きましょうか。ロレンツさん」
テーブルでコーヒーを飲んでいたロレンツも立ち上がり答える。
「ああ」
アンナはお気に入りの赤い帽子を手にしてロレンツと共に部屋を出る。
最強の『護衛職』。アンナはその彼と共に歩くことに心からの安心を覚えていた。記憶をなくしたと言われもどかしい気持ちはあったが、それでも満たされていた。
「こんにちは、姫様」
「あら、こんにちは」
すれ違う貴族とも気持ちよく挨拶できる。
以前の『氷姫』と呼ばれていた頃の面影はもうない。ロレンツと言う心の支えを得たアンナは毎日が楽しかった。
ただ禍福は糾える縄の如し。そんな彼らに新たな危険が迫っていた。
「嬢ちゃん……」
王城の中庭に差し掛かった時、後ろを歩くロレンツがアンナに言った。
「なに?」
立ち止まり振り向いてアンナが答える。
「動くな。何か来る……」
真剣なロレンツの顔。中庭にいる数名の貴族に特段変化はない。
(呪剣……)
右斜め下に差し出されたロレンツの手に漆黒の剣が発現する。
(あれ、この黒い剣って……)
アンナは初めて見たはずであるその漆黒の剣を見て、どこか懐かしさを感じる。
「キィヤアアアアア!!!!!」
突然右手から現れる黒い影。
剣を振り上げてふたりに斬りかかって来た。
ガン!!!!
ロレンツが呪剣を使ってそれを防ぐ。同時に叫ぶ。
「下がれ!! 嬢ちゃん!!!」
ロレンツの声を聞いて驚いて後方に下がるアンナ。周りにいた貴族達は突然始まった争いに皆が驚く。ロレンツが言う。
「おめえは確か、暗殺者の……」
剣を交わしながら尋ねるロレンツに男が答える。
「暗殺者ヴァン・フレイヤル。お前に対する積年の恨み。ここで晴らさん!!!」
カンカンカン!!!!
以前、ジャスター家にアンナ暗殺を依頼されロレンツに防がれた暗殺者ヴァン。相手が悪かったとは言えまるで歯が立たずに任務を終えた彼の評価はガタ落ちし、裏社会での信頼を失っていた。
蓄積される恨み。それがこの命を懸けた奇襲へと彼を走らせた。
ガンガンガン!!!
(こいつ、以前とは剣の太刀が違う……)
前に交えた剣。
以前は何の感情もなかった剣だが、今の太刀には恐ろしいほどの負の力が込められている。恨み、苦しみ、矜持、怒り。そのすべての感情がロレンツに向けられていた。
「負けぬ、負けぬ、絶対にお前を殺す!!!」
狂気に駆られたヴァンの強撃が次々とロレンツを襲う。
だが、ロレンツはそれ以上に強かった。
(嬢ちゃんには、指一本触れさせねえ!!!)
ガン!!!!!
(なっ!?)
ヴァンは強い衝撃と共に、持っていた剣が腕ごとロレンツの呪剣によって上へとあげられる。
「くそっ!!!」
そして迫る呪剣に対してヴァンは素手でそれを掴んだ。
「ぐっ!!」
剣を掴んだ両手から鮮血が滴れ落ちる。
それを見たロレンツに一瞬の隙ができた。
「ロレンツさん、後ろっ!!!!」
(!!)
ヴァンの行動に意識をとられたロレンツは、後ろからやって来たその人物に気付くことが数秒遅れた。
グサッ!!!
その男。ネガーベルの若い貴族。
以前、王城内でロレンツを『平民』と言って馬鹿にし、逆に追い払われた男。ヴァンはロレンツに恨みを持つ人物を探し、周到に今回の作戦を練った。アンナが叫ぶ。
「ロレンツさーーーーーーーーん!!!!!」
同時にロレンツの背中に刺さった短剣を見たヴァンが大声で言う。
「やった、やった、やったぞおおお!!!!」
(呪剣、黒波斬!!!!!)
ドン、ドン!!!!
「ぎゃあ!!!」
ロレンツは流れ落ちる血で手を真っ赤に染めながら、ふたりの男を呪剣で吹き飛ばした。
「何事!?」
中庭での騒動に気付いた警備兵が駆け付ける。ロレンツが片膝をつきながら兵士に言う。
「そのふたりを捕らえろ!!」
命じられた兵士達が攻撃され倒れているヴァンと貴族の男を縄で締め上げる。
「ロレンツさん!!!」
アンナが慌ててロレンツの元へと駆け付ける。
「こんな、こんなことって……」
ロレンツの背中には貴族の男の短剣で刺された傷口がぽっかり空いている。そしてそこからは真っ赤な鮮血がどくどくと流れ出す。アンナが顔を青くして言う。
「早く、早く治療をしないと!!!」
そう言ってロレンツに手を触れると、それはまるで壁に立てかけた棒のように簡単に床に倒れた。
ドン!!!
「ロレンツさん!!!!」
力なく床に横になるロレンツ。
その間にも体から流れ出た血で辺りが真っ赤に染まる。運悪く刺された場所は急所であった。ロレンツが言う。
「怪我はないか、嬢ちゃん……」
アンナが倒れたロレンツに手を乗せて泣きながら言う。
「大丈夫、私は大丈夫!! でもあなたが!!!」
ロレンツが小さな声で答える。
「俺は、大丈夫だ。少し、疲れただけだ……」
その声にもはや力はない。
アンナは目の前が真っ暗になった。
(私が、私が治さなきゃ!!!!)
倒れたロレンツを膝の上に乗せ、その傷口に手を当てて心で念じる。
(お願い、お願い、一回でいいからお願い!! 完全回復っ!!!)
変わらぬ手。
治療魔法が発動した時に光る手は依然ロレンツの血で染まったままの赤色である。アンナが泣きながら言う。
「どうして!! どうして、治らないのよ!!! お願い、お願いよ……、一回でいいから……」
(完全回復、完全回復……、強回復……)
しかしアンナがどれだけ魔法を念じようとも全く変化は起きなかった。
「ロレンツさん……、嫌だよ……、こんなの嫌だよ……」
段々と反応が無くなる銀髪の男。
出血多量。触れている肌も徐々に生気がなくなってきている。それはまるで以前同じように大切な人が刃に倒れ、何もできずに涙を流していたミセルのようであった。
「ロレンツさん、ロレンツさん!!!」
力のない手を握るアンナ。
刺された傷は背中から心臓へ達しており、出血多量に加え呼吸もできなくなっている。
(強回復、強回復、強回復……)
冷たくなりつつあるロレンツの手を握りながら、アンナが何度も心の中で治療魔法を唱え続ける。それでも何も起こらない。アンナの目から大粒の涙がぼろぼろと溢れ出る。
「う、ううっ、うわあああん……、こんなの嫌だよぉ……」
何もできない自分。
目の前で大切な人がいなくなっていく現実。そのすべてがアンナを襲った。
(私が聖女じゃないから、こんな時になっても救えない。私が、私がダメだから……)
彼の過去の記憶はない。
それでも一緒に過ごした短い期間だけで、彼が自分にとってどれほど大切な存在なのか良く分かっていた。何も言わないがいつも自分を見守っていてくれた彼。必死に過去の記憶を取り戻そうとしてくれていた。
アンナから力が抜けて行く。
何もできない無力さに負け、全身の力が抜けて行く。
絶望と流れる涙以外、今のアンナを形作るものはなかった。
その時だった。
(え?)
アンナが握っていた手が動き、そのままその美しい金色の髪の頭にそっと置かれた。
「笑いな、アンナ。お前には……、笑顔が、良く、似合う……」
そう言ってその血にまみれた手は優しくアンナの頭を撫でた。
(!!)
その瞬間、アンナの頭にある言葉が木霊した。
――ロレンツぅ、なでなでして~
武骨で寡黙な男。
そんな男の大きくてごつごつした手。
(そうだわ……)
アンナが思い出す。
(私、この手で、この大きな手で……)
アンナが目を閉じて心の中で言う。
――撫でられるのが大好きだった。
目を開けたアンナが生気のないロレンツの顔を両手で包み込む。
(私が助ける!! 絶対に死なせないっ!!!!)
「回復!!!!」
その瞬間、アンナの両手が白く光り、そして不完全ながらも流血が止まり傷が癒え始める。何度も治療魔法を唱えた後、アンナが涙を流して言う。
「いつまで寝てるのよぉ。あなたは……、私の『護衛職』でしょ。早く起きなさい、ロレンツ!!」
アンナはそう言いながら横たわる銀髪の男の胸の上でぼろぼろと涙を流す。その彼女の頭を、大きなごつい手が何度も優しく撫でた。
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