週末は迷宮探検

魔法組

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番外編・温泉回!

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参ノ宮志津香 さんのみや  しづかと申します。清廉せいれん学園高等部二年生にして、週末冒険者グループダイヤモンズ・ネックレスを束ねるリーダー。職業は魔法使い。レベルは五になりますわ」
 参ノ宮と名乗った派手少女は小夢と愁貴のほうに向き直ると、下々の者を見下ろす女王のような口ぶりで、よろしくお見知りおき願いますわと言い捨てた。

「後ろの四人は、あたくしとパーティーを組んでくださってるメンバーで。うち、女の子三人はあたくしと同じ学校に通うクラスメートです」
春山はるやまでーす。職業は参ノ宮さんと同じく魔法使い。レベルは三」
夏池なついけっス。職業は僧侶。レベルは、三ってとこっス」
秋里あきさとだよー。職業は盗賊でレベル六。よろしくだよー」
 参ノ宮に促されて、後ろの少女三人も順番に軽い口ぶりで自己紹介してくる。

 春山は赤毛のセミロングで、色白肌。夏池は黒髪ショートで、肌の色は健康そうに日焼けした小麦色。秋里は銀髪ツインテールで、外国人の血を引いているらしく肌は淡いチョコレート色。

 三人とも特筆するほどの美貌の主というわけではないし、参ノ宮に比べれば派手さがなくどちらかと言えば地味な印象だけれど。それなり以上に可愛らしい顔立ちをした少女である。

「それで、こちらが冬丘清二ふゆおか せいじさん。元・本職冒険者のかたで。いまはあたくしたちの助っ人をしてくださっていますの」
「冬丘と申します。職業は戦士で、レベル三〇です。あなたがたのパーティーの熊谷さんには、大変お世話になっております」
 そう言って、冬丘と名乗った男性は小夢と愁貴に向けて深々と頭を下げた。

 彼は身長一八五センチほど。四角く骨ばった顔立ちに、がっちりとした体格をしたいかにも戦士といった風体の主だ。顔立ちは素朴と言うか無骨と言うか。美男とか二枚目などとは言えないけれど、優しく誠実そうな感じで好感が持てる。

 本職冒険者が引退した後に、週末冒険者の助っ人としてパーティーに入るというのは、実はよくある話で。身近なところでは、熊さんもそうだ。

 本職冒険者というのは迷宮の下層にもぐって、そこに棲息する強力な魔物たちと生命を懸けて戦わなければならないという、この世で最も過酷な職業の一つである。

 そのため、死亡のリスクも高く。そこまで行かなくとも、迷宮下層を探検したり強力な魔物と戦ったりすることが難しくなるほどの大怪我を負い、引退せざるを得なくなる本職冒険者というのもそれなりの数がいる。

 だが本職冒険者と言うのは、世間的にあまりつぶしの利く職業ではなく。他になんらかの資格や特技やコネを有していたり過去に別の職業に就いた経験があったりということがない限り、引退後の再就職というのがすこぶる難しいのである。

 一応、地下迷宮管理ギルドや冒険者アドバイザーグループといった支援組織があって、そこから最低限の保障や再就職のための支援は受けられるのだけれど。正直それらも大したものではなく、恩給や年金がもらえるわけでもない。

 なので引退した元・本職冒険者たちはレベルの低い週末冒険者のパーティーに雇われて、一緒に冒険したり護衛したり戦いかたの指南をする代わりに礼金をもらうという、いわば雇われ冒険者として生活している者も少なくないのだ。

 冬丘は特に大怪我をしたわけではなく。引退の理由は確か体力の低下とレベルの伸び悩みのせいで、かつての仲間たちから戦力外通告を受けたせいだと聞いている。

 前衛を担い、仲間の盾となり魔物と正面から戦うことの多い戦士系は他の職業と比べて消耗が大きいため、冒険者としての寿命はかなり短い。

 冬丘も馘首くびになった後は一応、他の本職冒険者のパーティーに入れてもらえるよう働きかけたり、自分で新たなパーティーを立ち上げようともしたりしていたらしいのだけれど、残念ながらうまく行かなかったようだ。

 そのため冒険者時代から面識のあった熊さんを頼り、その紹介で熊さんの会社に就職した(彼が、熊さんに世話になったと言っていたのはそのため)のだけれど。冒険者としての生活も諦めきれず、いまも雇われ冒険者として活動しているらしい。

「へえ」
「そうだったんですか」
 と。そういったことを聖が手早く説明すると、小夢と愁貴はそれぞれ納得したようにうなずきながら声をあげた。

「まあ。いまの聖の説明とご本人たちの自己紹介で、この人たちが何者かということは分かったわ」
 ひょいとおどけるように肩をすくめつつ、小夢は小さく呟いた。

「ただ、もう一つ分からないことがあるんだけど」
「……みなまで言いなさんな、小夢。分かってるよ。あたしと参ノ宮先輩が、あんまり仲が良さそうな感じじゃないのはどういうことかって訊きたいんでしょ? 別に大した理由なんかないんだけどね。実は」
「その件については、ボクから説明いたしましょう」
 モグラ叩きのモグラよろしく、聖と小夢の中間からにょっきり顔を出してきた敦哉が、例によって他人を見下し嘲けるような嗤いを顔中に貼りつけつつ口を開く。

 敦哉がこのように、不意に現れて思わせぶりな言葉を放ってくるのはいまに始まったことではないので、聖は特になんとも思わなかったが。まだ慣れていない小夢はかなりびっくりしたらしく。ひっ! と声をあげて半歩後ろに下がってしまった。

「ことの始まりはいまから七か月ちょっと前の日曜日。熊さんがパーティーに加入してくれた少し後くらいのことですかね」
 説明する相手であるはずの小夢が驚いてのけぞっていることにも構わず。敦哉はせせら嗤うように言葉を続ける。

「当時スカイ4と名乗っていたボクと熊さん、砂川さん、神代さんの四人はその週の冒険を終えて、地上に戻るため地下三階を歩いていたんですが。そこでこちらの、ダイヤモンズ・ネックレスの四人と遭遇したのです」
「え? 四人?」
 愁貴が、ダイヤモンズ・ネックレスは五人パーティーではないのかと訝しがるように声をあげてきたので。賢悟が『当時まだ冬丘さんはダイヤモンズ・ネックレスに加入していなかったんだよ』と補足説明をした。

「正確には遭遇したと言うよりも。地下三階を主な棲息地としているトマトマンという植物系の魔物一〇匹に彼女らが襲われていて瀕死の状態でいるのを見つけたので、ボクら四人でトマトマンを蹴散らして助けてあげたんですがね」
「……ちょっと、吉田さん。いまの言葉は聞き捨てならないですわ。誰が瀕死の状態でしたって?」
 敦哉の話を聞いて、参ノ宮は爬虫類を思わせる目つきで睨みつけてきながら凄みのある声を放ってきたが。敦哉は全く意に介すことなく、へっ! と一つ鼻を鳴らして見せただけだった。

 トマトマンというのは、直径三メートルほどのトマトに蔓草の手足がついたような姿をした魔物だ。見た目は弱そうだし、実際弱いのだけれど。上層の魔物にしては防御力が高く、ちょっとやそっとの攻撃ではなかなか斃すことが出来ない。

 もちろんある程度のベテラン冒険者のパーティーならば、一〇匹程度のトマトマンなどものの数ではないが。当時まだ冒険者になったばかりで、しかも戦士系のいない女の子だけのパーティーにとっては、かなりの強敵だったようだ。

 それでも時間をかければ、当時のダイヤモンズ・ネックレスのメンバーだけでも斃すことは不可能ではなかったはずなので。彼女らが瀕死の状態だったというのは確かに少し大げさなのだけれど。

 とは言え。参ノ宮たちはかなり疲れていたようだし。このまま放っておいたら犠牲者が出るとは言わないまでも、それなりの重傷を負ってしまうメンバーが出てきても不思議ではなかったので、聖たちは助太刀することにしたのである。

 当時すでに地下四階を主戦場としていた聖たちにとって、地下三階の魔物であるトマトマンなど敵ではなく。あっさり全滅させたのだけれど……。

「『大丈夫ですか? 怪我はありませんでしたか?』と尋ねたボクたちに対して。この参ノ宮女史はなんて言ったと思います? 助けてもらった礼を言うどころか『余計なことはしないでくださいませ!』って怒ったんですよ」
「当然ですわ」
 フンと鼻から息を吐き出し。そのミサイルのような胸を大きく張り出しながら、参ノ宮は傲然と言い放つ。

「あの時、あたくしたちがあのトマトマンたちに苦戦していたのは事実ですが。それでも少しずつダメージを与えて、あともうちょっとで全滅させることが出来るというところまで来ていたのですよ!?」
 ところがそこに聖たちが現れて、トンビが油揚げを引っさらうようにしてトマトマンを斃してしまった。お陰で経験値は全て聖たちに入って、これまで戦ってきた自分たちは丸損させられたというのが、彼女の言い分である。

 公平に言って、参ノ宮のその主張は正当ではないと思う。
 あの時、実際にトマトマン一〇匹と戦った聖の印象からすると、敵はまだまだ余力充分といった状態で。HPヒットポイント(体力値)は優に半分以上残っているようだった。

 魔力が尽き、体力もほとんど残っておらずへろへろだった参ノ宮たちが『あともうちょっと』で全滅させることが出来たとはいささかならず思いにくい。

 もっとも。参ノ宮は嘘を言っているわけではなく、自分たちはあの時本当に全滅直前までトマトマンを追いこんでいたのだと心の底から信じているようであり。それが話をややこしくしているのだ。

 お陰で聖たちがどんなに説明しても、彼女は頑として聞く耳を持たず。手柄を横取りされたの一点張り。しまいには地下迷宮管理ギルドに訴え出るとまで言われ。聖たちは仕方なく彼女らに謝罪する羽目にまで追いやられたのだった。

 その後も冒険者通りや、迷宮の入り口が置かれている瞑竜町一三区、迷宮内部などでたまたま顔を合わせると、その度に非難されイヤミを言われていたため。聖たちはほとほと困っていたのである。

「なるほど。そういった認識のズレがあって。そのせいで仲が悪いわけね」
 納得したような小夢の呟きに、聖は無言でうなずいた。

 それからしばらくして。彼女らは戦士系なしで冒険を続けることに限界を覚えたらしく、元・本職冒険者の冬丘を助っ人として仲間に加えることになった。

 とは言え学生である参ノ宮らとは違い、一応会社勤めをしている冬丘は金曜日も夜まで仕事がある。そのため彼が迷宮に入ることが出来るのは土曜日曜のみであり。必然的にダイヤモンズ・ネックレスのメンバーもそれにあわせざるを得なくなった。

 したがっていつも金曜日の夕方に迷宮にもぐる聖たちとは時間がずれて。冒険者通りなどで顔を合わせることは滅多になくなり。

 さらに愁貴が仲間に入った頃から、聖たちは地下五階を主な戦場とするようになっていたので。地下三階以上にいることが多い参ノ宮たちと迷宮内でニアミスすることもなくなり、ほっとしていたのである。

「……不運にも、思わぬところでこうして遭遇しちゃったけどね」
 聖はやれやれと言葉を漏らした。

 考えてみれば。ダイヤモンズ・ネックレスの冬丘が熊さんと同じ会社に勤めていることは分かっていたのだから、熊さんの会社の保養施設であるこの場所で出会うことは全く予想不可能な出来事だったというわけではない。

 ただ。聖たちにしてみれば、仲間たちとの楽しい旅先で参ノ宮たちと顔を合わせることになるという事態はあまり想像したいような出来事ではなかった。そのため、無意識のうちにその可能性を考えまいとして頭から追い出していたのだろう。

「不運というのはこちらのセリフですわ。せっかく温泉旅行に来たというのに、貴女がたなんかと顔を合わせることになってしまったのですから」
 参ノ宮は憎々しげに口唇を歪めて見せて。ケッ! と唾でも吐き捨てるような、あまり上品とは言えない声を出してくる。

 そんな参ノ宮を、背後の取り巻き少女らは困ったような表情で見やり。聖たちに向け『ごめんね』と謝るようにこっそり手を合わせたり軽く頭を下げたりしていた。

 参ノ宮と違い、彼女らはトマトマンとの戦いの際に自分たちがかなり危なかったと言うことを自覚しており。本音では、参ノ宮の聖たちに対する非難が言いがかりに近いものだということが分かっているようなのだ。

 もっともだからと言って参ノ宮をいさめたり止めたりしてくれるわけではなく。表向きは彼女と一緒になって聖たちを非難しているのだけど。

 冬丘はと言うと、彼はトマトマン事件の時はその場にいなかったし。立場上、聖たちと参ノ宮のどちらかに肩入れするというわけにもいかないため、いつも困ったようなあいまいな笑みを浮かべているだけである。

「そりゃどうもすみませんでしたね。でもあたしたちだって、温泉旅行に来てまで恩知らずの先輩と顔を合わせたくなんかありませんでしたよ」
「恩知らずという言いかたは心外ですわね、神代さん。それではまるであたくしが貴女に、なにか恩義があるみたいじゃありませんか」
「魔物に襲われて困ってるところを助けてもらったというのは、立派な『恩義』だと思うんですけどね。先輩はそうは思わないんですか?」
「確かに困ってるところを助けてもらったのならそれは『恩』ですけどね。別に困ってないのに無理やり戦闘に割りこんできて、魔物をやっつけて危ないところを助けてやったんだから恩義を感じろ、というのは、単なる善意の押しつけですわよ」
「何度も言うようですけどね。あの時の状況を客観的に見たら、先輩たちはかなり危ない状況でしたよ。負けはしないまでもかなりの重傷を負って。自分たちだけでは迷宮を脱出することさえ出来ない状態に陥っていたかもしれないと思うんですけど」
「客観的? どこがですが。いまの言葉は貴女の主観でしょう? 一歩譲って神代さんのその主観が正しかったとしても。そもそも恩義というのは受けたほうが感じるものであって、与えたほうが強制するものではないのではないですか?」
「別に強制なんかしてないですよっ! て言うか恩義なんて感じなくてもいいですから、顔を合わせる度にねちねちとくだらないイヤミを言ってくるのだけはやめていただけませんか? うざったくてうっとうしくて仕方ありませんから!」
 スカイ6やダイヤモンズ・ネックレスのメンバーがおろおろしながら見守る中。参ノ宮と聖はお互いの顔を激しく睨みつけ、非難の応酬を繰り広げ続けていた。

 参ノ宮は元・スカイ4のメンバー全員に敵意を抱いているようだけれど、とりわけ聖に対しては憎々しくきつい言葉を放ってくることが多い。

 それは聖も同じで。賢悟たちは参ノ宮に挑発されイヤミを言われたとしてもうっとうしいとか面倒臭いといった思いしか抱かないようなのに。聖はそれに加えてなんと言うかもっとこう、悪意や敵意に近い感情も抱いてしまう。

 要するに、性格的にどうしても噛み合わない部分があるのだ。

 お互い顔を見ているだけでとにかくムカつくのである。多分トマトマン事件のことがなくても、聖と参ノ宮はお互いを虫の好かない奴だと感じていただろう。

 ひょっとしたら自分たちは前世で、ハブとマングースのような天敵同士だったのかもしれないなあと。心の隅っこのほうで、聖はなんとなくそのように感じていた。


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