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※うまくやったと思っていたのに
(ん、あつい……?)
翌朝。マイヤは下半身に熱と重みを感じ、目を覚ました。まつ毛を震わせ、そろりと瞼を開けると、目の前には隣で寝ていたはずの男の顔がありぎょっとした。
「あ、マイヤさん起きた? おはよう~~」
レジナンドはにへらと笑うが、次の瞬間、マイヤの顔色がサッと青ざめる。脚の間、下腹に感じる熱と圧迫感。これは、もしかしなくても。
レジナンドはなんと、寝ているマイヤを勝手に犯していた。彼女は狼狽え、叫ぶ。
「ちょっ、……なっ、何をしているんですか⁉︎」
「んっ? マイヤさんとセックス」
悪気などまったく見られないレジナンドの言葉に、マイヤの頭に血が上る。
「いっ、なん……⁉︎ 抜いてください!」
「何で? 夕べはあんなに良くしてくれたじゃん。それにマイヤさんだって、『あなたのモノが欲しい』って言ってたでしょ? へへっ、夕べはチンコを挿れてあげられなかったからさぁ……。お返しに、今からたっぷりマイヤさんを気持ち良くしてあげるよ!」
「ちょっ、だめ……! 離れてください! いやぁっ!」
「マイヤさん、俺に依頼料を半分以上肩代わりさせるんでしょ? 本番させないなんて有り得ないって」
「あぁっ、ぁあんっ! いやっいやぁ!」
マイヤは腕を振り必死に身を捩るが、現役の騎士であるレジナンドの身体はびくともしない。いつの間にやら媚肉内はしっとり濡れていて、レジナンドの雄にねっとり絡みついている。彼が剛直を前後に抽送させるたびに、膣内がうねっていた。まるで彼に吐精をねだるように。
レジナンドはマイヤの下腹を指差した。
「マイヤさんのここ、すっごく気持ち良さそうだよ? 嫌なんて嘘だ。さっきから俺のチンコをすっげえ締め付けてるし」
レジナンドの台詞がリュボフの部下、モーシュのものと重なる。マイヤの肌がぞわりと粟立った。
「っ、いや……! 私、リュボフと同じになりたくない……!」
「いやいや、もうリュボフさんとは別れるんでしょ? 今は俺とセックスを楽しも? ね?」
「ひっ、ひぁあぁっ!」
レジナンドは性交を楽しもうと言うと同時に、子宮口を抉った。マイヤは強い刺激に大きく背を仰け反らせると、快楽の高みへと昇る。久しぶりに感じた絶頂だった。目の前に白い火花が散る。
レジナンドは夕べ、ゆうに五回以上射精した。最後には殆ど透明な液しか出せないような状態だった。
いくら一晩眠ったとはいえ、朝から性交は不可能だろうとマイヤは踏んでいたが甘かった。自分の中に収まった陰茎はがちがちに硬い。
「どうして? 夕べはあんなに出したのに……!」
「へへっ、俺はこう見えてチンコの回復力には自信があるんだ。……おっ、また出そう」
「えっっ、ま、またってどういうことよ⁉︎」
マイヤは敬語を使うことさえ忘れて叫ぶ。
「あ、あ~~……出る……!」
「だめっ、中に出さないで‼︎」
レジナンドは瞼を閉じ、眉間に皺を寄せると腰をぶるりと震わせた。マイヤはどくどくと注がれる熱い体液に息を呑む。吐精から逃れようと必死に身を捩るも、のし掛かられてしまって無理だった。無常にも、膣の中で陰茎が跳ね回る。
レジナンドは身体を前へぐっと折り曲げると、最後の一滴までマイヤの中へ精を注ぐ。
マイヤは涙を浮かべると嗚咽を漏らした。
「うぅっ……うっ……ひっ」
「マイヤさん、泣かないで。俺は避妊薬呑んでるから今は種無しだよ」
「そういう問題ではないです……! 私、まだリュボフ様と婚約中なのに。あなたと寝たことがバレてしまったらどうするのですか!」
「今更だと思うけどねえ」
そういうと、レジナンドはマイヤの膣から自身を引き抜く。力を無くしてくったりとした陰茎には、白濁したものがこびり付いている。
レジナンドは自分の股間をタオルで軽く拭うと、くぱりと開いたままのマイヤの膣口へ指を差し入れ、自分が出したものを掻き出し始めた。
レジナンドはマイヤへ自分の指を見せつける。指の先には白いものがべっとり付着していた。
「ほら、俺の指に精液が付いてる」
「挿入だけはしたくなかったのに……!」
「まあまあ。今日はお互い休みだし、親睦がてら楽しもうよ?」
「いやっ、もう触らないで!」
いきなり胸に顔を埋められたマイヤは焦る。
レジナンドはマイヤの手首を握り、シーツに縫い止めると、ぷるぷる震える胸の先端に喰らいつく。じゅっと音を立てて乳首を吸われた彼女は大きく首を振る。淡い金髪が枕に広がった。
「いやっ! いやぁぁあっ‼︎」
マイヤの絶叫がベッドルームに響いた。
◆
「ひっ……あっあぅっ」
「あーー……っ、さいこう……」
カーテンの隙間から差し込む細い西日が、マイヤの白磁のような尻に掛かる。うつ伏せで寝そべる彼女の上では、レジナンドが跨り、だらしのない顔をして腰を振り続けていた。結合部からはみだらな水音が絶えず漏れている。
あれから二人は休憩を挟みながら、夕方までまぐわっていた。
ありとあらゆる体位を試し、互いの身体を隅々まで舐め回した。舌や手が触れていない場所がなくなるぐらいに。
「いや~~、マイヤさん最高だよ。こんなに抱いてるのに全然飽きない。めちゃくちゃ気持ちいい」
レジナンドはマイヤの尻たぶを両手で掴むと、むにりと横へ押し広げる。彼女の中に自身が根元まで埋まっていることを確認すると、彼は切れ長の目を細めた。
マイヤは重たい上体を少し上げ、後ろを振り返りながら、掠れた声を出す。
「ちゃんと……依頼内容は叶えてくださいね」
「任せてくれよ。ちゃんと婚約破棄へ持ち込むさ」
余裕しゃくしゃくと言わんばかりに、レジナンドは頷く。
身体が重怠い。マイヤはまたシーツの上に俯せる。
マイヤは特務部隊に依頼する段階で、こうなることは半端覚悟していた。特務部隊は一応王立騎士団所属ではあるのだが、とにかく評判が悪い。過去に犯罪を犯したことのある人間も少なくないと聞く。若い女が一人で依頼に行けば、弱みに漬け込まれ、犯される可能性はあると思っていた。
(夕べは上手くやったと思ったのに)
マイヤは下唇を噛むが、こうなってしまっては仕方ない。それにレジナンドは避妊薬を呑んでいると言う。マイヤも月経周期を整えるために避妊効果のある薬を常飲している。妊娠する危険性はとりあえずは無い。
リュボフと同じように不貞行為を犯してしまったことは悔しいが、レジナンドの言う通り、バレなければ良いのだ。
それに自分は望んでレジナンドと不貞行為をしたわけではない。リュボフと自分は違う。マイヤは心の中で必死に自分自身へ言い訳した。
「ねえ、マイヤさん」
「何です? 重いから早く降りてください」
「俺、マイヤさんのこと気に入っちゃった。……ねえ、リュボフさんと婚約破棄出来たら、俺と結婚してくれない?」
「嫌です」
マイヤはレジナンドの軽すぎるプロポーズを即座に断った。その声には何の感情も込められていない。
「つれないなぁ……」
レジナンドは苦笑いを浮かべると、また腰を打ちつけ始めた。
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