【R18・長編版】王太子の当て馬係

野地マルテ@2月27日『帝国後宮録』発売

文字の大きさ
18 / 32
第二章

◆冷徹な閨の女王




 四柱のベッドが置かれた豪奢な寝所に、似つかわしくない音が響く。
 パシーンッと弾かれる音に息を呑むが、表情には出さない。

 今の私は冷徹な閨の女王。快楽に喘ぐしか脳のない下僕に、淡々と鞭棒を振り下ろさなければならない。
 私が鞭棒を振るうたびに、筋肉の張った逞しい臀部が震える。真っ白な肌には紅い筋痕がいくつも浮いているが、シルクのシーツに両手と膝をつく男は微動だにしない。
 いくら人間用に改良されたものとはいえ、鞭棒は鞭棒だ。痛いだろうに。

 私たちは再び、ここへ戻ってきた。王太子殿下の寝所だ。
 また私たちは、自分たちの主君を興奮させるためだけの、痴態を演じるのだ。

「り、リアネ様……」
「ベイジル、あなたはいけない子ね……」

 台本は、女主人に仕える騎士が自分の主君が留守にしている隙を狙い、女主人のベッドの上で自慰をはじめるところから始まった。
 しかし騎士は予定よりも早く帰ってきた女主人に痴態を見られ、罰として尻を鞭打たれているというわけだ。

 上はかっちりとした濃紺の騎士服を着込んでいるのに、下半身を丸出しにした騎士が、女主人から責め立てられている。その場面を見て、壁際にいる王太子殿下は目を血走らせていた。すでに股間は膨らんでいるようで、夜着の布の一部を突き上げていた。


 ◆


「いや~~久しぶりに見たが、やはりお前たちは素晴らしいペアだ! 少し早いが、私はもう妻のところへ行くよ! じゃあな!」

 王太子殿下は、まだベイジルが一度も射精していないのに、自分が興奮したからと部屋からさっさと出ていかれてしまった。まったく勝手な方だ。
 私たちはいつもどおり、寝所に二人きりで残された。

「ベイジル、続きをしましょうか。……股間が辛いわよね?」

「よ、よろしくお願いいたします……」

 私が提案すると、ベイジルは顔を赤くし俯きながらも同意した。お役目のあと、私はよく彼の欲を慰めていた。ベイジルは性豪で、一晩に五回六回と射精しなければ雄の強張りが取れないのだ。


 一年半ぶりに見るベイジルの雄はますます太く長くなっていた。相変わらず太腿の皮膚は色白と言って良いぐらい白いのに、隆起した雄の皮膚だけは赤黒く色づいている。みみずのように張った血管が表面に浮き出たそれは、まるで杭のようだ。太くなり、指がまわり辛くなったそれは人体の一部とは思えないほど熱い。熱杭と言っても過言ではないだろう。

 ベイジルの雄を握りしめながら思う。彼の妻になる人はこれを毎晩受け入れるのかと。

 ──こんなものをあそこへ挿れたら、裂けちゃうわね。

 私は王太子殿下の側女。すでに張り形で純潔の証を失っているが、私の膜を裂いた張り形は男性の平均的な大きさだった。それでもキツくて圧迫感が凄かったのに。ベイジルの雄の証は張り形とは比べ物にならないほど太くて長い。

「リアネ様、どうかされましたか?」

 ベッドの縁に座り、脚を広げていたベイジルが不安そうに尋ねてきた。

「ううん、ここも大きくなったなぁって思ったのよ」
「ええっ……そうですか? 大きいと嫌ですよね……大変ですよね……申し訳ありません」
「そんなことないわよ。……あなたの奥様になる方が羨ましいわ。こんなに立派なものを受け入れられるだなんて」

 恋愛小説では、巨根で絶倫なヒーローが人気だ。他の男性と比べたことはないが、ベイジルもおそらくは巨根で絶倫の類だろう。きっと彼の妻になる女性は彼の股間を見て歓喜することだろう。私は……私はベイジルの妻になる可能は無いので考えない。

「太くて長いし、きっと奥まで楽に届くわ。とっても熱くて固いし……これで女陰を抉られたら気持ちが良いと思うわよ」
「ほっ、本当ですか? リアネ様」
「ええ」
「リアネ様も太くて長い方がお好きですか?」
「そうね……好きよ」

 ベイジルの物なら何だって受け入れられる。たとえ女陰が裂けても構わない。私は目の前にいる愛しい騎士へ微笑みかけると、先走りの液でべたついた手を一旦布で拭った。

「さあ、そろそろ胸で扱きましょうか」

 背中に腕を回して、ドレスを固定している紐を引き抜く。
 締め付けが緩くなった胸元に手を入れて下げると、二つの膨らみが露わになった。

 ベイジルの、生唾をごくりと呑み込む音が聞こえた。

 たわわを両手で下からもっちり持ち上げ、がちがちに固くなったベイジルの肉棒にむにりと押しつける。一年半前はまだ楽に挟めたのに、今は上手く挟み込まないと肉棒の先が露出してしまう。肉棒の熱が胸の膨らみに伝わる。

「あぁぁぁぁ~~…………───‼︎」

 私が乳房を上下に震わせると、ベイジルは愉悦を含んだ声をあげて果てた。

あなたにおすすめの小説

婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜

紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。 連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

辺境伯と幼妻の秘め事

睡眠不足
恋愛
 父に虐げられていた23歳下のジュリアを守るため、形だけ娶った辺境伯のニコラス。それから5年近くが経過し、ジュリアは美しい女性に成長した。そんなある日、ニコラスはジュリアから本当の妻にしてほしいと迫られる。  途中まで書いていた話のストックが無くなったので、本来書きたかったヒロインが成長した後の話であるこちらを上げさせてもらいます。 *元の話を読まなくても全く問題ありません。 *15歳で成人となる世界です。 *異世界な上にヒーローは人外の血を引いています。 *なかなか本番にいきません

死ぬまでに叶えたい十の願い

木風
恋愛
「あなたを妻として、愛することはない。おそらく、生涯抱くこともないだろう」 三年間の白い結婚——捨て置かれた王太子妃エリアーナに、側妃が『死の呪い』をかけ余命一年を宣告する。 離縁を願うも拒否され、代わりに「死ぬまでに十の願いを叶えて」と契約する—— 二人きりの外出、星空、海…ささやかな願いが王太子の心をほどいていく。

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

新人メイド桃ちゃんのお仕事

さわみりん
恋愛
黒髪ボブのメイドの桃ちゃんが、働き先のお屋敷で、旦那様とその息子との親子丼。

届かぬ温もり

HARUKA
恋愛
夫には忘れられない人がいた。それを知りながら、私は彼のそばにいたかった。愛することで自分を捨て、夫の隣にいることを選んだ私。だけど、その恋に答えはなかった。すべてを失いかけた私が選んだのは、彼から離れ、自分自身の人生を取り戻す道だった····· ◆◇◆◇◆◇◆ 読んでくださり感謝いたします。 すべてフィクションです。不快に思われた方は読むのを止めて下さい。 ゆっくり更新していきます。 誤字脱字も見つけ次第直していきます。 よろしくお願いします。