最弱職【掃除士】が実は環境最強でした ~ダンジョンの浄化で世界を救う~

宵町あかり

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第3話 噂の掃除士

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「ちょっと待て、お前が本当に掃除したのか?」

 中級冒険者のリーダーが、俺を値踏みするように見る。褐色の肌に無数の傷跡。剣を握る手は骨張っていて、長年の訓練を物語っている。歴戦の戦士の風格が、その佇まいから滲み出ていた。

 彼の鋭い眼光が、俺の全身を舐めるように観察する。風のマント、腰のミスリルダガー、そして俺の手――掃除で荒れた、でも今は魔力で輝いている手を。

「掃除士……? なんだその職業」

 戸惑いと興味が入り混じった声音。

「はい、昨日召喚されたばかりで」

 俺が説明すると、冒険者たちは顔を見合わせた。革鎧がきしむ音、剣が鞘に触れる金属音。彼らの困惑が、小さな音となって響く。

「召喚者か。でも掃除士なんて聞いたことねぇな」

 痩せた盗賊風の男が首を傾げる。

「戦闘力は?」

 重装備の戦士が、腕組みをしながら問う。その太い腕には、幾つもの古傷が刻まれている。

「……30くらいです」

 一瞬の沈黙の後、冒険者たちが噴き出した。

「30!? それでよくダンジョンに入れたな!」

「スライムにすら負けそうじゃねぇか!」

「いや、スライムどころか大ネズミでも危ないぞ!」

 嘲笑が響く中、リーダーの男だけは笑っていなかった。鋭い眼光が、まるで獲物を狙う鷹のように俺を観察している。

「いや、待て」

 彼の低い声が、仲間たちの笑い声を止めた。

「あのゴミ山を一人で片付けたのか? しかも半日で?」

「はい」

「嘘だろ? あそこは俺たちでも、入るのを躊躇うレベルのゴミ溜めだったぞ」

 魔法使いらしき女性が、信じられないという表情を浮かべる。彼女のローブから漂う薬草の匂いが、鼻をくすぐる。

「……報酬、いくらもらった?」

「銀貨1枚です」

 今度こそ、全員が絶句した。

 ギルド内の喧騒すら、一瞬止まったような気がした。

「銀貨1枚!? あの作業量で!?」

「ふざけてるのか? 俺たちなら金貨10枚でも嫌だぞ」

「いや、金貨10枚どころか、20枚もらっても割に合わない」

「掃除専門の業者に頼んだら、金貨50枚は取られる仕事だぞ……」

 リーダーが俺に近づいてくる。ブーツが床を踏む音が、妙に大きく響く。彼の瞳に、商売人のような計算高い光が宿る。そして同時に、何か期待のようなものも。

「なあ、掃除士。ちょっと相談があるんだが」

 彼は声を潜めた。周りに聞かれたくない話のようだ。

「俺たちが普段使ってる中級ダンジョンがあってな。『腐敗の迷宮』っていうんだが」

「はい」

「そこも、ゴミが溜まってて困ってるんだ。特に第三層なんて、もう何年も掃除されてない」

 彼の仲間たちも、真剣な表情で俺を見つめている。

「モンスターの死骸は腐って瘴気を放つし、古い血は床に張り付いて滑るし、壊れた武器が通路を塞いでる」

「それで?」

「報酬は金貨5枚出す。どうだ?」

 金貨5枚。銀貨にして50枚。俺が昨日もらった報酬の50倍だ。

 一般市民の月収に相当する額を、一回の清掃で。

「でも、中級ダンジョンは危険では……」

 俺の心配は本物だった。レベル10では、中級モンスターに遭遇したら即死だ。

「俺たちがエスコートする」

 リーダーが胸を叩く。鎧が重い音を立てる。

「戦闘は任せろ。お前は掃除だけしてくれればいい。俺たちも、綺麗な環境の方が戦いやすいからな」

 彼が手を差し出す。節くれだった、戦士の手。

「俺はガルド。パーティー『鉄の牙』のリーダーだ。よろしく、掃除士」

 俺はその手を握った。ガルドの手は、硬く、そして温かかった。

════◆════

 その日の午後、俺は冒険者パーティー『鉄の牙』と共に、中級ダンジョン『腐敗の迷宮』へ向かった。

 街を出て、森を抜け、岩山の中腹にある洞窟へ。道中、彼らの自己紹介を聞く。

 リーダーのガルド(剣士・レベル35)――元傭兵で、実戦経験豊富
 サブリーダーのレナ(魔法使い・レベル32)――魔法学院出身のエリート
 タンクのボルド(重戦士・レベル33)――鉄壁の防御を誇る巨漢
 ヒーラーのミリア(聖職者・レベル30)――教会で修行を積んだ癒し手

 プロの冒険者たちだ。動きに無駄がなく、隊列も完璧。前衛のガルドとボルド、中衛のレナ、後衛のミリア、そして最後尾に俺。

 迷宮の入口は、巨大な口のように開いていた。中から吹いてくる風は、腐敗と死の匂いを運んでくる。

「うげっ、相変わらず臭ぇな」

 ボルドが鼻を押さえる。

「仕方ないわ。もう三ヶ月は掃除してないもの」

 レナがハンカチで口元を覆う。

 迷宮に入ると、そこは地獄絵図だった。

 初級ダンジョンの比ではない。床一面に、黒い血の海が広がっている。天井からは、得体の知れない粘液が滴り落ちる。壁には、モンスターの内臓がへばりついている。

 腐臭が鼻を突き、目が痛くなる。普通の人間なら、5分と持たずに吐いてしまうだろう。

「これは……ひどいな」

 ガルドも顔をしかめる。

「こんな環境で戦ってたのか、俺たちは」

 俺は深呼吸をした。汚染耐性のおかげで、なんとか耐えられる。

「始めます」

 魔力を込めて、手を前に突き出す。

「浄化」

 淡い光が、波紋のように広がっていく。

 まず床の血が蒸発し始めた。黒い血溜まりが、煙となって消えていく。次に壁の汚れが剥がれ落ち、天井の粘液が消失する。

 まるで、時間を巻き戻すかのように、迷宮が本来の姿を取り戻していく。

「すげぇ……」

 ボルドが呆然と呟く。

「本当に綺麗になっていく」

 石造りの床が現れ、壁の彫刻が姿を見せる。天井のアーチが、優美な曲線を描いているのが分かる。

「これ、元はこんなに立派な建築物だったのか」

 レナが壁の彫刻を撫でる。古代文字が刻まれている。

「『知識と勇気を持つ者に、試練と報酬を』……これ、古代ダンジョンの銘文よ」

 ガルドが感心したように言う。

「汚れで見えなかったものが、次々と出てくるな」

 その通りだった。床に隠されていた魔法陣、壁の隠し扉、天井の換気口。全てが、掃除によって明らかになっていく。

「これなら罠も見つけやすいな」

 ボルドが床の隠しスイッチを指差す。薄い切れ込みが、綺麗になった床にくっきりと見える。

「今まで何度も通ったのに、こんな罠があったなんて」

 レナが驚きの声を上げる。

 そして、俺にとって重要なのは――

『レベルが11に上がりました』

 全身に力が漲る。筋肉が引き締まり、魔力が増大する。

『レベルが12に上がりました』

 中級ダンジョンのゴミは、経験値も桁違いだった。古い血痕一つで経験値50、腐敗した有機物で経験値100、呪われた残骸で経験値200。

 掃除をすればするほど、俺は強くなっていく。

════◆════

 第二層に入ると、更に状況は悪化していた。

 通路全体が、緑色のスライムで覆われている。酸性の粘液が、石を溶かしている。足を踏み入れれば、ブーツが溶けるレベルだ。

「ここは迂回するしかないな」

 ガルドが諦めたように言う。

「でも、迂回路にはトロールが」

 ミリアが心配そうに言う。

「待ってください」

 俺は前に出た。浄化レベル4。粘液除去は既に習得している。

「これも、浄化できます」

 両手を前に出し、全魔力を込める。

「浄化・拡散」

 光が、通路全体を包み込む。まるで朝日が闇を払うように、スライムの粘液が消えていく。ジュウジュウと音を立てて蒸発し、後には綺麗な石畳が残る。

「信じられない……酸性スライムまで」

 レナが目を見開く。

「これは、もはや掃除の域を超えてるわ」

 そして、第三層。

 そこで、俺たちは異常な光景を目にした。

「おい、こっちを見てくれ!」

 レナが叫ぶ。

 彼女が指差す先には、紫色の霧が充満した部屋があった。濃密な霧が、まるで生きているように蠢いている。時折、霧の中で何かが光る。

「毒の霧か……」

 ガルドが顔をしかめる。

「これじゃ進めない。解毒薬を使っても、すぐに毒に侵される。毒耐性の装備もない」

「この先には何があるんですか?」

「分からない。10年前からこの霧があって、誰も先に進めたことがない」

 ミリアが悔しそうに言う。

「噂では、宝物庫があるらしいけど……」

「待ってください」

 俺は前に出た。汚染耐性9。これなら、少しの間は耐えられるはずだ。

 それに、レベルアップで新しく習得した能力がある。

 毒の霧も、ある意味では『汚染』だ。大気の汚染、環境の汚染。なら――

「浄化・領域展開」

 俺の手から放たれた光が、球体となって広がっていく。俺を中心に、直径10メートルの浄化領域が形成される。

 紫色の霧が、領域に触れた瞬間、消滅し始めた。まるで朝霧が陽光に晒されるように、じわじわと、でも確実に消えていく。

 霧が薄れるにつれ、部屋の全貌が明らかになる。

「嘘だろ……」

 ガルドが息を呑む。

 完全に霧が晴れると、そこには宝物庫があった。

 金貨が山のように積まれている。宝石が散りばめられた武具が、整然と並んでいる。古代の魔導書が、本棚にびっしりと詰まっている。

「これは……伝説の隠し部屋か!」

 ガルドが興奮する。

「10年前から噂になってた、『毒霧の向こうの宝物庫』……実在したのか」

「浄化で毒霧まで消せるなんて!」

 ミリアが驚愕する。彼女は聖職者として解毒魔法を使えるが、これほど広範囲の毒霧は不可能だという。

「これは……もしかして、とんでもない能力なんじゃ」

 レナが俺を見る目が、完全に変わっていた。

════◆════

 その後も、俺の浄化スキルは予想外の活躍を見せた。

 スライムの粘液で動かなくなった扉→浄化で機構復活
 呪いのかかった宝箱→浄化で呪い解除
 錆びて使えない転移装置→浄化で再起動

 特に転移装置の復活は、『鉄の牙』のメンバーを驚愕させた。

 それは、第五層の最深部にあった。巨大な魔法陣が床に描かれ、中央には複雑な機械装置が設置されている。しかし、全体が錆と埃で覆われ、機能していない。

「これは……古代の転移装置だ」

 レナが興奮した声を上げる。

「100年前の遺物よ! もし動けば、街まで一瞬で帰れる」

「でも、こんなに錆びてちゃ無理だろ」

 ボルドが諦めたように言う。

 俺は装置に近づき、手をかざした。

「浄化・精密」

 今度は、より繊細な浄化を心がける。機械の細部まで、丁寧に、愛情を込めて。

 錆が剥がれ、歯車が輝きを取り戻す。魔法陣の線が、青い光を放ち始める。カチリ、と何かがはまる音がして、装置全体が低い唸りを上げ始めた。

 そして――

 転移装置が、完全に起動した。青い光の柱が立ち上り、空間が歪む。

「動いた……100年前の魔法技術が、掃除で蘇るなんて」

 ボルドが信じられないという顔をする。

 気がつけば、『鉄の牙』のメンバーは、俺を見る目が完全に変わっていた。最初の「役に立つかもしれない変わり者」から、「不可欠な戦力」へと。

「なあ、翔太」

 休憩中、ガルドが真剣な顔で話しかけてきた。石の階段に座り、配給食を食べながら。

「お前、うちのパーティーに入らないか?」

「え?」

「正メンバーとしてだ。戦闘は俺たちがやる。お前は後方支援と、ダンジョンの環境整備。報酬は均等割りで」

 まさか、パーティーに誘われるなんて。しかも、中級冒険者の精鋭パーティーから。

 ケンジたちに捨てられてから、たった二日で。

 でも――

「ありがとうございます。でも、もう少し一人でやってみたいんです」

「そうか……」

 ガルドは残念そうだったが、理解してくれた。

「まあ、お前には お前の道があるか。でも、困ったことがあったら言えよ。お前みたいな能力者は、大切にすべきだ」

「それに」

 レナが付け加える。金貨を数えながら。

「あんたのおかげで、今日だけで金貨200枚分の宝を手に入れたんだから。恩は返すわ」

「仲間にならなくても、友達にはなれるだろ?」

 ミリアが優しく微笑む。

 俺は、心が温かくなるのを感じた。認められること、必要とされること。それが、こんなに嬉しいなんて。

════◆════

 迷宮から帰ると、ギルドは騒然としていた。

 夕暮れ時のギルドは、いつも以上に賑わっている。冒険者たちが酒を飲みながら、今日の成果を自慢し合う時間だ。

「聞いたか? 腐敗の迷宮の隠し部屋が見つかったらしいぞ!」

「10年間誰も破れなかった毒霧が消えたんだって!」

「しかも毒霧を消したのは、召喚されたばかりの掃除士だって!」

「掃除士? そんな職業あるのか?」

「なんでも、汚れだけじゃなくて毒や呪いまで浄化できるらしい」

「マジかよ! それ、もう掃除じゃなくて浄化術師だろ!」

 噂は既に広まり、尾ひれまで付いていた。

 俺がカウンターに近づくと、受付嬢が立ち上がった。もう俺を馬鹿にしたりしない。むしろ、最高の営業スマイルを浮かべている。

「翔太さん! お帰りなさい!」

 彼女の声が、ギルド中に響く。

「皆さん、この方が噂の掃除士、佐藤翔太さんです!」

 一瞬、ギルドが静まり返る。そして次の瞬間、質問の嵐が俺を襲った。

「本当に毒霧を消したのか!?」

「俺たちのダンジョンも掃除してくれ!」

「報酬はいくらでも出す!」

 受付嬢が、依頼書の束を見せる。昨日とは比較にならない量だ。紙の山が、カウンターに積み上がっている。

「翔太さん、清掃依頼が殺到してます!」

「下級ダンジョンの清掃、中級ダンジョンの清掃、廃墟の清掃、古い館の清掃、商人ギルドの倉庫清掃、貴族の屋敷清掃……」

 報酬も、銀貨から金貨レベルのものばかり。中には金貨10枚を超えるものもある。

「どれを受けますか?」

「全部です」

「え?」

 受付嬢だけでなく、周りの冒険者たちも驚く。

「順番に、全部こなします」

 受付嬢が苦笑する。

「無理しないでくださいね。あ、それと……」

 彼女が声を潜める。周りに聞こえないように。

「昨日の態度、本当にすみませんでした。私、見る目がなくて……」

「いいんです。誰だって、掃除士なんて聞いたら驚きますから」

 俺が笑うと、彼女もほっとしたように微笑んだ。

════◆════

 宿に戻ると、思わぬ訪問者が待っていた。

 安宿の薄暗いロビー。木製のベンチに、見覚えのある人影が座っている。

「よう、翔太」

 ケンジだった。剣聖になった、かつてのクラスメート。

 高級な鎧を身に着け、腰には宝石が埋め込まれた剣を差している。一見すると、成功した冒険者だ。でも、その顔には疲労の色が濃い。

「……何の用?」

「いや、噂を聞いてさ。掃除士が活躍してるって」

 彼の顔には、もう見下しの色はない。代わりに、焦りと後悔、そして羨望が見える。

「最初は信じられなかった。掃除士が? って。でも、ギルドで聞いたら本当だった」

 ケンジが俺を見る。その視線が、俺の装備を確認する。風のマント、ミスリルダガー、そして俺の表情――自信に満ちた表情を。

「レベルいくつになった?」

「15です」

 実際は18になっていたが、正直に言う必要はない。

「15!? もう!?」

 ケンジが愕然とする。

「俺なんて、必死に狩りしてもまだレベル12なのに……」

 そうか、普通の方法では、そんなものなのか。剣聖という最上級職でも。

「モンスターは経験値が少なくてさ。スライム10匹倒しても、レベル1つ上がらない」

 ケンジが愚痴をこぼす。

「なあ、俺たちと組まないか? お前の能力があれば――」

「断る」

 即答した。

「なんで」

「一昨日、俺を見捨てたよな」

 俺の言葉に、ケンジが顔を歪める。

「『掃除士なんて戦力にならない』『足手まといは要らない』――そう言ったよな」

「あれは……その、悪かった」

 ケンジが頭を下げる。プライドの高い彼が、頭を下げている。でも、遅い。

「悪かった。俺が間違ってた。お前の能力を見抜けなかった」

「いいんだ。俺は俺のやり方でやる」

 俺は立ち上がる。

「それに、ケンジ。お前は俺の能力じゃなくて、俺自身を見てないだろ?」

「え?」

「お前が欲しいのは、便利な掃除スキルだ。俺じゃない」

 ケンジは何か言いたそうだったが、結局何も言わずに去っていった。

 その背中が、妙に小さく見えた。かつてクラスの中心だった彼が、今は焦りに追われている。

════◆════

 その夜、俺は自室でステータスを確認した。

 安宿の固いベッドに座り、窓から差し込む月明かりの中で。

━━━━━━━━━━━━━━━
【ステータス】
 佐藤翔太 Lv.18
 職業:掃除士
━━━━━━━━━━━━━━━
 HP  :370/370
 MP  :500/500
 攻撃力:46
 防御力:154
 敏捷 :46(+50)
━━━━━━━━━━━━━━━
【スキル】
 浄化 Lv.4
 └効果:汚れを除去
     錆を除去
     粘液を除去
     毒を中和
     呪いを弱体化
 鑑定 Lv.3
 収納 Lv.3
 浄化効率:23
 汚染耐性:9
━━━━━━━━━━━━━━━

 召喚されて、まだ3日。

 でも、俺は確実に強くなっている。そして、認められ始めている。

 掃除士として、誇りを持って。

 明日は、もっと難しいダンジョンに挑戦してみよう。そこには、きっともっと凄いものが眠っているはずだ。

 窓の外を見る。

 この世界の月は、二つある。大きな銀の月と、小さな赤い月。二つの月が、まるで俺を見守っているかのように優しく輝いている。

 不思議な世界だ。でも、悪くない。

 元の世界では、俺はただの清掃員だった。誰からも見向きもされない、社会の底辺。

 でも、ここでは違う。俺の能力を必要としている人がいる。俺にしかできないことがある。

 ここでなら、俺は俺の価値を証明できる。

 掃除士、佐藤翔太。

 最弱職なんかじゃない。

 環境を変える、唯一無二の職業だ。

 そして俺は、この力で、この世界を綺麗にしていく。
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