45 / 110
第45話 記憶技術と帰還の誓い
しおりを挟む
朝日が氷原を照らし、白銀の世界がキラキラと輝く。六人が焚き火の跡の前に集まり、レオンが各国の代表たちを呼び寄せた。
「みんなに見てもらいたいものがある」
レオンが笑顔で言うと、ガルヴァン、メルキオール、チェン・ロンが警戒した表情で近づいてくる。昨夜の五色の光を目撃した三人は、明らかに緊張していた。
「記憶を結晶化する技術を公開したいんだ。医療や教育に使えると思う」
科学者の純粋な目が輝く。三人が顔を見合わせた。
ガルヴァンが震える声で尋ねる。
「医療…ですか?」
「もちろん!認知症の患者さんの記憶を保存できる。亡くなった人の教えも残せるし、歴史の証言者の記憶も保存できる」
レオンが興奮気味に説明しながらノートを広げてカリカリと図を描き始める。
「実演してみよう。クリスタ、お願い」
クリスタが頷くと、白銀の魔力が溢れ出した。レオンが簡単な記憶——今朝見た朝日の光景——を抽出し、氷の結晶に転写する。プリマが共鳴能力で記憶を可視化すると、虹色の光がゴォオオオンと空に舞い上がり、結晶の中に封じ込められていく。
数秒後、手のひらサイズの美しい結晶が完成した。シャラシャラと風鈴のような音を立てて、レオンの手に降りてくる。
「触ってみて」
ガルヴァンが恐る恐る結晶に触れると目を見開いた。朝日の光景が脳裏に浮かび上がり、まるで自分がその場にいたかのような感覚だ。
「これは…!」
メルキオールとチェン・ロンも次々と結晶に触れ、驚愕の表情を浮かべる。
「すごい…本当に記憶が見える」
三人の目に涙が浮かんだ。昨夜、それぞれが大切な人の記憶を結晶化してもらったことを思い出す。この技術が、どれほど尊いものか——心の底から理解していた。
---
しかし、技術の説明が終わると、三人は複雑な表情を浮かべた。
ガルヴァンが部下たちを集めて、真剣な顔で命令を下す。
「記憶防衛訓練を開始する!もし敵に記憶を抜かれたら…」
部下たちが困惑する。ガルヴァンは本気だ。
「瞑想訓練だ!記憶を守る精神力を鍛えろ!」
兵士たちが整列して瞑想を始めると、コメディのような光景が広がる。しかし、ガルヴァンの表情は真剣そのものだ。
レオンが近づいてくる。
「ガルヴァンさん、どうしたの?」
「レオン殿下…もし私の記憶を消されたら、娘の顔を忘れてしまう」
声が震える。昨夜、亡き娘の記憶を結晶化してもらったガルヴァンは、その大切さを痛感していた。
「娘が五歳の時に病で亡くなりました。最後に笑った顔、『パパ、大好き!』と言ってくれた声——あの記憶だけは守りたいんです」
涙が頬を伝い、大柄な体が震えていた。
「あの子が笑ってくれた時の温かさ、小さな手が私の手を握った時の感触——全部、全部忘れたくない」
レオンが優しく微笑む。
「大丈夫です。悪用されないように、技術を厳重に管理します。記憶を奪うのではなく、大切な思い出を守るための技術ですから」
ガルヴァンが深く頷いた。涙を拭いながら、胸に秘めた結晶を握りしめる。
---
一方、メルキオールは別の場所で葛藤していた。
聖水の瓶を取り出し、記憶の結晶に向かって祈りを捧げる。
「神よ、この技術を浄化したまえ」
聖水を結晶にかけると、ジュウウウウと音を立てて結晶が凍り始めた。メルキオールが慌てる。
「あ、あれ?浄化したはずが…」
結晶がガチガチに凍りつき、聖水が氷になってしまった。フィルミナたちが吹き出す。
「神官様、クリスタの氷は聖水より強いですよ」
メルキオールが項垂れたが、すぐに真剣な表情になる。
「正直に言います。この技術は、神の教えに反するかもしれない」
震える声で告白する。
「記憶を操作する力——それは人間が持つべきではないのかもしれない。でも…師の教えを残したいんです。私は神への疑念を抱いていますが、師だけは本物でした」
昨夜、師の優しい笑顔、温かい教えを結晶化してもらったメルキオールは、その重みを理解していた。
「師は言いました。『信仰とは、心の中にあるものだ』と。だから、記憶も信仰の一部なんです」
レオンが近づいて、優しく言う。
「記憶は信仰を深めるためにも使えます。大切な教えを次の世代に伝えるために」
メルキオールが涙を拭いながら頷いた。
「ありがとうございます。信仰と記憶、両方を守りたいんです」
---
チェン・ロンは、山のような契約書を作成していた。
カリカリカリとペンが走り、羊皮紙が次々と埋まっていく。
「特許権、著作権、使用料、利益配分…」
商人の本能が炸裂している。レオンが困惑した表情で近づいてくる。
「チェン・ロンさん、それは…」
「レオン殿下!この技術の価値は計り知れません!適切な契約が必要です!」
算盤を弾く音がパチパチパチパチと響く。商人魂が爆発していた。
しかし、ふと手を止める。
「……いや、待てよ。実は、平和が一番儲かるんですよ」
意外な本音が飛び出す。
「争いは損失です。物が壊れ、人が死に、商売ができなくなる。でも平和なら、みんなが物を買う。旅ができる。商売が繁盛する」
商人としての哲学を語り始める。
「私は亡き妻に誓いました。『平和な世界で商売をする』と。彼女は争いを嫌っていました」
涙が頬を伝う。昨夜、妻の優しい笑顔を結晶化してもらったチェン・ロンは、その誓いを思い出していた。
「だから、この技術が平和のために使われるなら——無償でもいい」
レオンが笑顔で答える。
「実は、無償公開するつもりです」
チェン・ロンが驚愕して、算盤を落とした。パラパラパラと玉が転がる音が響く。
「む、無償ですか!?」
「みんなで使えばいいじゃないですか」
レオンの純粋な科学者魂が輝く。チェン・ロンが苦笑しながら頭を振った。
「レオン殿下は…商売には向いていませんね」
でも、その笑顔は温かかった。
---
極北調査が終わり、帰還準備が始まった。
夜、最後の焚き火を囲んで座った。薪がパチパチと弾ける音が静寂に響き、温かい光が六人の顔を照らす。
レオンが言う。
「さあ、みんなの誓いを聞かせて」
フィルミナが最初に立ち上がった。
「私は、レオン様を支える心になります」
優しく微笑むと、母のような温かさが溢れる。胸の奥で密かに想いを秘めながら、それでも彼を支えることを選ぶ。
プリマが続く。
「私は、みんなを繋ぐ絆になる!」
元気いっぱいに宣言すると、虹色の光が瞬く。
テラがゆっくりと立ち上がる。
「私は、土台を支える礎になります」
どっしりとした安定感が伝わってくる。
マリーナが流れるように立つ。
「私は、流れを導く水になります」
波のような優雅さで誓いを述べる。
最後にクリスタが立ち上がった。震える声だが、力強い。
「私は、守る盾になります」
涙が溢れる。
「300年前、私は失敗しました。救世主として期待されながら、何も守れなかった」
過去の痛みが蘇る。
「でも、今度は違います。レオン様と、みんなと一緒なら——今度こそ、守れる」
五体が手を繋ぐ。焚き火の光が温かく揺れ、星空が広がっていた。
レオンが微笑む。
「みんながいれば、何でもできる」
六人の絆が、完全に確立された瞬間だった。
---
夜が更け、リヴィエルとクリスタが二人で話していた。
少し離れた場所、星空の下。二人は座って、静かに語り合う。
「実は…私、レオン様が好きなの」
リヴィエルが小さく告白する。頬が赤く染まっていた。
クリスタが驚いて、でもすぐに微笑む。
「私も…レオン様に救われた」
二人が顔を見合わせた。恋敵になるはずだった。
「でも、友達でいよう」
リヴィエルが手を差し出す。
「レオン様を一緒に支えよう。恋より、友情を選ぶの」
クリスタが涙を浮かべながら、その手を握った。
「ありがとう。あなたは…私の初めての女友達」
お互いの過去を語り合う。リヴィエルは貴族の道具として扱われた幼少期、クリスタは300年の孤独——追放された者同士、深く共感し合った。
「私たち、似てるね」
「うん。だから、わかるの」
二人が微笑む。恋ではなく、友情を選んだ女性たちの美しい絆が生まれた瞬間だった。
---
翌朝、国境の町に到着した。
各国の代表が集まり、協定調印式が執り行われる。記憶技術の平和的利用に関する協定——表面上は平和な合意だ。
クリスタが前に出て、力強く宣言する。
「追放された私が、今度は守る側に立ちます。レオン様と共に、新しい世界を作ります」
周囲が静まり返る。各国の代表が感動して拍手を送った。追放者が英雄になる瞬間——物語の美しい逆転劇だ。
レオンが笑顔で立ち上がる。
「さあ、帰ろう。帝都へ」
六人が出発する。白銀の世界に別れを告げ、新しい冒険へと歩き出す。
クリスタが最後に振り返った。300年間過ごした氷の宮殿が、遠くに見える。
「さようなら…そして、ありがとう」
涙が頬を伝うが、それは悲しい涙ではない。新しい人生への感謝の涙だ。
六人が並んで歩く姿が、朝日に照らされて美しく輝いていた。新しい世界へ——新しい物語の始まりだ。
「みんなに見てもらいたいものがある」
レオンが笑顔で言うと、ガルヴァン、メルキオール、チェン・ロンが警戒した表情で近づいてくる。昨夜の五色の光を目撃した三人は、明らかに緊張していた。
「記憶を結晶化する技術を公開したいんだ。医療や教育に使えると思う」
科学者の純粋な目が輝く。三人が顔を見合わせた。
ガルヴァンが震える声で尋ねる。
「医療…ですか?」
「もちろん!認知症の患者さんの記憶を保存できる。亡くなった人の教えも残せるし、歴史の証言者の記憶も保存できる」
レオンが興奮気味に説明しながらノートを広げてカリカリと図を描き始める。
「実演してみよう。クリスタ、お願い」
クリスタが頷くと、白銀の魔力が溢れ出した。レオンが簡単な記憶——今朝見た朝日の光景——を抽出し、氷の結晶に転写する。プリマが共鳴能力で記憶を可視化すると、虹色の光がゴォオオオンと空に舞い上がり、結晶の中に封じ込められていく。
数秒後、手のひらサイズの美しい結晶が完成した。シャラシャラと風鈴のような音を立てて、レオンの手に降りてくる。
「触ってみて」
ガルヴァンが恐る恐る結晶に触れると目を見開いた。朝日の光景が脳裏に浮かび上がり、まるで自分がその場にいたかのような感覚だ。
「これは…!」
メルキオールとチェン・ロンも次々と結晶に触れ、驚愕の表情を浮かべる。
「すごい…本当に記憶が見える」
三人の目に涙が浮かんだ。昨夜、それぞれが大切な人の記憶を結晶化してもらったことを思い出す。この技術が、どれほど尊いものか——心の底から理解していた。
---
しかし、技術の説明が終わると、三人は複雑な表情を浮かべた。
ガルヴァンが部下たちを集めて、真剣な顔で命令を下す。
「記憶防衛訓練を開始する!もし敵に記憶を抜かれたら…」
部下たちが困惑する。ガルヴァンは本気だ。
「瞑想訓練だ!記憶を守る精神力を鍛えろ!」
兵士たちが整列して瞑想を始めると、コメディのような光景が広がる。しかし、ガルヴァンの表情は真剣そのものだ。
レオンが近づいてくる。
「ガルヴァンさん、どうしたの?」
「レオン殿下…もし私の記憶を消されたら、娘の顔を忘れてしまう」
声が震える。昨夜、亡き娘の記憶を結晶化してもらったガルヴァンは、その大切さを痛感していた。
「娘が五歳の時に病で亡くなりました。最後に笑った顔、『パパ、大好き!』と言ってくれた声——あの記憶だけは守りたいんです」
涙が頬を伝い、大柄な体が震えていた。
「あの子が笑ってくれた時の温かさ、小さな手が私の手を握った時の感触——全部、全部忘れたくない」
レオンが優しく微笑む。
「大丈夫です。悪用されないように、技術を厳重に管理します。記憶を奪うのではなく、大切な思い出を守るための技術ですから」
ガルヴァンが深く頷いた。涙を拭いながら、胸に秘めた結晶を握りしめる。
---
一方、メルキオールは別の場所で葛藤していた。
聖水の瓶を取り出し、記憶の結晶に向かって祈りを捧げる。
「神よ、この技術を浄化したまえ」
聖水を結晶にかけると、ジュウウウウと音を立てて結晶が凍り始めた。メルキオールが慌てる。
「あ、あれ?浄化したはずが…」
結晶がガチガチに凍りつき、聖水が氷になってしまった。フィルミナたちが吹き出す。
「神官様、クリスタの氷は聖水より強いですよ」
メルキオールが項垂れたが、すぐに真剣な表情になる。
「正直に言います。この技術は、神の教えに反するかもしれない」
震える声で告白する。
「記憶を操作する力——それは人間が持つべきではないのかもしれない。でも…師の教えを残したいんです。私は神への疑念を抱いていますが、師だけは本物でした」
昨夜、師の優しい笑顔、温かい教えを結晶化してもらったメルキオールは、その重みを理解していた。
「師は言いました。『信仰とは、心の中にあるものだ』と。だから、記憶も信仰の一部なんです」
レオンが近づいて、優しく言う。
「記憶は信仰を深めるためにも使えます。大切な教えを次の世代に伝えるために」
メルキオールが涙を拭いながら頷いた。
「ありがとうございます。信仰と記憶、両方を守りたいんです」
---
チェン・ロンは、山のような契約書を作成していた。
カリカリカリとペンが走り、羊皮紙が次々と埋まっていく。
「特許権、著作権、使用料、利益配分…」
商人の本能が炸裂している。レオンが困惑した表情で近づいてくる。
「チェン・ロンさん、それは…」
「レオン殿下!この技術の価値は計り知れません!適切な契約が必要です!」
算盤を弾く音がパチパチパチパチと響く。商人魂が爆発していた。
しかし、ふと手を止める。
「……いや、待てよ。実は、平和が一番儲かるんですよ」
意外な本音が飛び出す。
「争いは損失です。物が壊れ、人が死に、商売ができなくなる。でも平和なら、みんなが物を買う。旅ができる。商売が繁盛する」
商人としての哲学を語り始める。
「私は亡き妻に誓いました。『平和な世界で商売をする』と。彼女は争いを嫌っていました」
涙が頬を伝う。昨夜、妻の優しい笑顔を結晶化してもらったチェン・ロンは、その誓いを思い出していた。
「だから、この技術が平和のために使われるなら——無償でもいい」
レオンが笑顔で答える。
「実は、無償公開するつもりです」
チェン・ロンが驚愕して、算盤を落とした。パラパラパラと玉が転がる音が響く。
「む、無償ですか!?」
「みんなで使えばいいじゃないですか」
レオンの純粋な科学者魂が輝く。チェン・ロンが苦笑しながら頭を振った。
「レオン殿下は…商売には向いていませんね」
でも、その笑顔は温かかった。
---
極北調査が終わり、帰還準備が始まった。
夜、最後の焚き火を囲んで座った。薪がパチパチと弾ける音が静寂に響き、温かい光が六人の顔を照らす。
レオンが言う。
「さあ、みんなの誓いを聞かせて」
フィルミナが最初に立ち上がった。
「私は、レオン様を支える心になります」
優しく微笑むと、母のような温かさが溢れる。胸の奥で密かに想いを秘めながら、それでも彼を支えることを選ぶ。
プリマが続く。
「私は、みんなを繋ぐ絆になる!」
元気いっぱいに宣言すると、虹色の光が瞬く。
テラがゆっくりと立ち上がる。
「私は、土台を支える礎になります」
どっしりとした安定感が伝わってくる。
マリーナが流れるように立つ。
「私は、流れを導く水になります」
波のような優雅さで誓いを述べる。
最後にクリスタが立ち上がった。震える声だが、力強い。
「私は、守る盾になります」
涙が溢れる。
「300年前、私は失敗しました。救世主として期待されながら、何も守れなかった」
過去の痛みが蘇る。
「でも、今度は違います。レオン様と、みんなと一緒なら——今度こそ、守れる」
五体が手を繋ぐ。焚き火の光が温かく揺れ、星空が広がっていた。
レオンが微笑む。
「みんながいれば、何でもできる」
六人の絆が、完全に確立された瞬間だった。
---
夜が更け、リヴィエルとクリスタが二人で話していた。
少し離れた場所、星空の下。二人は座って、静かに語り合う。
「実は…私、レオン様が好きなの」
リヴィエルが小さく告白する。頬が赤く染まっていた。
クリスタが驚いて、でもすぐに微笑む。
「私も…レオン様に救われた」
二人が顔を見合わせた。恋敵になるはずだった。
「でも、友達でいよう」
リヴィエルが手を差し出す。
「レオン様を一緒に支えよう。恋より、友情を選ぶの」
クリスタが涙を浮かべながら、その手を握った。
「ありがとう。あなたは…私の初めての女友達」
お互いの過去を語り合う。リヴィエルは貴族の道具として扱われた幼少期、クリスタは300年の孤独——追放された者同士、深く共感し合った。
「私たち、似てるね」
「うん。だから、わかるの」
二人が微笑む。恋ではなく、友情を選んだ女性たちの美しい絆が生まれた瞬間だった。
---
翌朝、国境の町に到着した。
各国の代表が集まり、協定調印式が執り行われる。記憶技術の平和的利用に関する協定——表面上は平和な合意だ。
クリスタが前に出て、力強く宣言する。
「追放された私が、今度は守る側に立ちます。レオン様と共に、新しい世界を作ります」
周囲が静まり返る。各国の代表が感動して拍手を送った。追放者が英雄になる瞬間——物語の美しい逆転劇だ。
レオンが笑顔で立ち上がる。
「さあ、帰ろう。帝都へ」
六人が出発する。白銀の世界に別れを告げ、新しい冒険へと歩き出す。
クリスタが最後に振り返った。300年間過ごした氷の宮殿が、遠くに見える。
「さようなら…そして、ありがとう」
涙が頬を伝うが、それは悲しい涙ではない。新しい人生への感謝の涙だ。
六人が並んで歩く姿が、朝日に照らされて美しく輝いていた。新しい世界へ——新しい物語の始まりだ。
0
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!
たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。
新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。
※※※※※
1億年の試練。
そして、神をもしのぐ力。
それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。
すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。
だが、もはや生きることに飽きていた。
『違う選択肢もあるぞ?』
創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、
その“策略”にまんまと引っかかる。
――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。
確かに神は嘘をついていない。
けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!!
そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、
神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。
記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。
それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。
だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。
くどいようだが、俺の望みはスローライフ。
……のはずだったのに。
呪いのような“女難の相”が炸裂し、
気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。
どうしてこうなった!?
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
世界一簡単にレベルアップ ~魔物を倒すだけでレベルが上がる能力を得た俺は、弱小の魔物を倒しまくって異世界でハーレム作る事にしました~
きよらかなこころ
ファンタジー
シンゴはある日、事故で死んだ。
どうやら、神の手違いで間違って死んでしまったシンゴは異世界に転生することになる。
転生する際にオマケに『魔物を倒すだけでレベルが上がる』能力を貰ったシンゴ。
弱小の魔物を倒してレベルを上げ、異世界でハーレムを作る事を企むのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる