ワールド星戦記

村山 りょう

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第1章 ハルカの初戦闘と強襲作戦

第1話「襲撃」

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トレーニングルームで能力確認を終えたリゼッタとハルカはエレベーターに乗り、再び所長室に戻って来ていた

(研究所の所長室)

「どうだったリゼッタ、ハルカさんの能力は?」

所長がリゼッタに能力確認のことを聞く

「ちゃんと能力が使えてることを確認しました!それに技もありました」

所長の問いかけにリゼッタはトレーニングルームでのことを所長に報告をする

「えっ、技のことまで言うのですか?」

ハルカは少し顔を赤くしながらリゼッタに言った

「言ってはダメでしたか?」

リゼッタは不思議そうな顔をしてハルカに聞いた

「いえ、ダメではないですけど何か恥ずかしいと言うか、なんと言うか」

ハルカは顔を赤くしたまま焦りつつリゼッタに答える

「恥ずかしがることはありません!」

リゼッタは目をキラキラさせて笑顔で答える

「コホンッ」

所長は軽く咳をした

「あっ、すみません所長。」

所長の軽い咳に気づいたリゼッタは所長に謝る

「まぁ、大丈夫だ。それよりハルカさんの能力のことだが、無事にちゃんと使えるようでよかったぞ!」

謝るリゼッタに所長は大丈夫と答える。そしてハルカの能力が無事に使えたことに少し笑顔になる

「そうですね。ハルカさんに言っても、肝心な能力が使えなければ意味がないですもんね」

リゼッタは、所長と同じく笑顔になりそう言葉にした

「さてと、ハルカさん今から大事な話をする。よく聞いてくれ!それと今から話すことは誰にも言わないようにしてくれると助かる」

所長は真剣な顔になるとハルカにそう言った

「わかりました」

ハルカは所長が言ったことに返事をする

「立って話すのもあれだし、座ってくれ」

所長は、2人に椅子に座るよう言う

「はい」

ハルカは返事をした後、椅子に座った。その後リゼッタも椅子に座る

「では、話を始める。まず盗まれた能力剤のことだが、盗んだのは黒炎団でまず間違いはない。メッセージビデオに、私達が研究した能力剤が映っていた」

所長はまず、能力剤のことを話始めた

「そうみたいですね」

ハルカは、所長の話を聞いてそう答える

「そして、黒炎団の奴等は盗んだ能力剤を飲んで、能力を使えるようになっている可能性が高い」

所長は真剣な顔で話を続ける

「それって能力剤を盗んでいった黒炎団も、私みたいに能力が使えるようになっているってことですか!?」

所長の話に、ハルカはかなり驚いた様子で答える

「落ち着いてくれハルカさん、あくまでも可能性が高いって言っただけだ。だが、盗んでいったのが能力剤だからな。黒炎団が既に使っている可能性が非常に高い」

驚いていたハルカに、所長は落ち着くように言った後、再び話を続ける

「もし、所長の言う通り黒炎団が能力剤を飲んでいるとなると、能力を持つ者同士の戦いになりますね」

そう。所長やリゼッタの言う通りのことになるとハルカは、能力を持つ者同士との戦闘になってしまうのだ。

「それでも、もう決めたことですから」

ハルカは落ち着いた後、ハッキリとそう言葉にした

「助かるよ。では話を続けるが、私達にはあまり時間がない4日後にはこの科学ワールドを支配すると黒炎団のリーダーは言っていた。それにメッセージビデオではあのように言っていたが、4日前に動き出す可能性だってあるはずだ」

所長は真剣な顔のまま、話を続ける

「確かに早く動き出す可能性もありますね」

所長の話に、ハルカも答える

「そうなる前にハルカさんには、黒炎団のアジトへ行き奴等を倒してもらいたい」

所長は黒炎団が先に動き出す前に倒してほしいと言葉にした。それを聞いたハルカはーー

「100%倒せるとは言いきれないですけど、わかりました」

ハルカは真剣な顔でそう言葉にした

「黒炎団のアジトはメッセージビデオで奴が言ってた闇の市街地だ。その奥の廃墟ビルに、黒炎団のリーダーエイドはいるはずだ!」

所長は、メッセージビデオで黒炎団のリーダーが言っていた場所をハルカに教えた

「闇の市街地、学校で聞いたことがありますね。確か場所は私の通っている高校の裏をかなり離れたところだったはずです。それにそこは昼間なのに暗くて不良などがたくさんいる場所だったはずです」

そう。闇の市街地ってところは、ハルカの言う通り、昼間なのに暗く不良などがたくさんいてかなり危険な場所なのだった

「そんなところに、ハルカさん1人で行けって言うのですか所長!!」

ハルカの話を聞いたリゼッタは所長に怒りをぶつける

「仕方がないだろう。そこに不良がいて仮に襲ってきた場合、ハルカさんの星の能力で対処すればいい」

怒鳴っているリゼッタに、所長は落ち着いた様子でそう答える

「そんな無責任な・・・」

落ち着いた所長の答えにリゼッタは逆にハルカのことが心配になる

「リゼッタさん、私なら大丈夫ですよ。必ず黒炎団を倒して帰って来ますから♪」

不安な顔になっているリゼッタに、ハルカはそっと声をかけた

「わかりました、約束ですからねハルカさん」

リゼッタは心配しつつ、ハルカにそう言った

「はい♪約束です!」

心配しているリゼッタは、ハルカと必ず戻ると約束をしハルカもその約束を守ると約束するのだった

「では、今日はこの辺にし、ハルカさんには一度帰宅してもらってゆっくり休んでもらった後、明日向かってもらうことにしよう」

所長はハルカにそう言った、その時ーー

(ドカーンッ!ドカーンッ!)

急に外から爆発音がした

「何ごとだ!!」

爆発音がした直後、所長は勢いよく立ち上がり怒鳴りつつそう言葉にした

(ドタドタドタッバンッ!)

廊下から足音がした後、勢いよく扉が開く

「所長、大変です!黒いフードを被った者が、この研究所にいきなり攻撃してきました」

勢いよく扉が開いたと思ったら一人の研究員が入って焦りつつ、所長に報告する

「まさか、黒炎団の奴か!?」

報告を受けた所長は、焦りながらそう言葉にした

「私、行きます!」

所長達が焦っている中ハルカは口を開き、そう言葉にした

「行けるのか?」

所長は、ハルカに確認をする

「大丈夫です」

ハルカは真剣な顔で大丈夫と答える

「いきなりで悪いが、頼んだぞ!」

所長は少し落ち着いた様子で、そう言葉にした

「では、行ってきます」

ハルカはそう言葉にした後、所長室を後にした

「大丈夫でしょうか?」

ハルカが所長室を出た後、リゼッタは心配そうにそう言葉にした

「大丈夫だと信じるしかないな」

心配してるリゼッタの言葉に、所長はそう言葉にするのだった

(研究所の外)

「これはひどい・・・」

ハルカが、襲撃のあった研究所の外に出てみると研究所の壁や窓などが壊れていた

「えーと襲撃してきた奴は・・・」

ハルカは辺り一面を見回した、その時だった。

(ヒューン、ドカーンッ!)

ハルカの真横で何かが、飛んできてその後ろで爆発した

「出てきなさい!」

ハルカは真剣な顔で、警戒をしつつそう言葉する

「うるせぇ嬢ちゃんだな、なんだぁ~嬢ちゃんが相手か!?」

ハルカが警戒している中、現れたのは黒いフードを被っている一人の男

「研究所に襲撃したのはあなたね!!」

ハルカ警戒をしつつ怒鳴りながらそう言葉にする

「そうだぜぇ~。俺は黒炎団の一人、爆弾使いのゼロ様だぁ~」

怒鳴るハルカに、黒いフードを被った男はゼロと名乗る

「自己紹介ありがと。私は、星の能力使い星川 ハルカよ」

相手が名乗ったので、ハルカも自分の名を言う

「星の能力使いだとぉ~、ならその力見せてみやがれぇー!!」

ゼロはそう叫ぶと爆弾を持ち、勢いよくハルカの方へと走ってくる

「お望み通り見せてあげるわよ!必殺、スターミサイル」

ハルカは右手を前に出し、力を入れる。そして技名を言った直後、ハルカの右手から星形のミサイルが出る。そしてそのミサイルは向かってくるゼロの方へとと飛んでいく

(ドッカーン!!!)

ものすごい爆発音とともに、煙が立ち上がる

「い、いってぇなぁ、ちくしょう。」

煙の中からゼロの声がする

「嘘、威力を加減せずに放ったはずなのに・・・」

ハルカはかなり驚いてた。それもそのはずだ。数時間前にトレーニングルームで的に放ったスターミサイルは多少なりとも威力を加減して、壁まで破壊する威力。だが今回は違った、ハルカはスターミサイルの威力の加減をせずに放った。しかも相当の威力だったはず。なのに相手のゼロは普通に立ち上がっているのでハルカは驚きを隠しきれない

「お前、戦闘初めてだろ?その驚きようが初めてだって証拠だぜ!」

いまだに驚きを隠せないハルカに、ゼロはそう断言をする

「だ、だったら何よ!」

戦闘は初めてだろ?と聞いてきたゼロに、ハルカは焦りつつ答える

「いや別に気になっただけだが、戦闘はもう始めちまったからな~、嬢ちゃんには悪いけど倒れてもらうぜぇ~!」

そう言葉にしたゼロは再び爆弾を持ち、ハルカの方へと走って向かってくる。

「くっ!こっのぉ~~!!!」

焦ったハルカは、無意識に両手を前にだした。その時ーー

(キンッ!ドカーーーン)

とてつもない巨大な光とともに突然、爆発が起きたのだった。
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