28 / 66
第3章 奪還
6 さらなる召喚
しおりを挟む
ボッ、と地面を砕きながらの跳躍。
一蹴りで鴫野みさきはウルルペクへ接近。
──そこから昆虫の右脚、デストラクションホッパーのヒザ蹴り。
「おっっほ、元気イイねっ!」
蹴りを受け止めたウルルペクの身体は衝撃で後ろへ大きくズレる。
「まだまだっ!」
さらに上から叩きつけるような蹴り。
これも受け止めたが、ウルルペクはガクッとヒザをつく。
ビキビキバキッ、と今度はみさきの左足が変化。
アイスゴーレムの力。氷巨兵の脚で勢いをつけ、顔面に向けて蹴り。
これもウルルペクは腕をクロスして防御。だがバガアッ、と弾き飛ばされてガードががら空きになる。
「いでぇっ──調子に乗りやがって」
追撃しようとするみさきに向けて毒霧攻撃。
まともに喰らい、よろめいたところにウルルペクのシッポが蛇のように伸びて先端で何度も突いた。
突いた場所からは黒い血が噴水のように噴き出る。シッポの先は鋭く尖らせた骨がむき出しになっていた。
「ハッハ~ッ! 俺っちの毒霧に毒針。もうひとりのお嬢ちゃん、アンタはもうオシマイさ。毒で醜く膨れあがって死んじまうんだよォ!」
みさきは血まみれになりながらアイスゴーレムの脚で大地を踏みつける。
ビシビシッ、と地を這う氷の刃。容赦なく下からウルルペクを突き上げる。
「なっ──にィ!? 俺っちの毒が効かねぇのかっっ!」
「効くわけないよ。ボク死んでるんだから。残念だったね」
みさきはデストラクションホッパーの左脚でグググと溜め、その場でボンッ、と宙高く飛び上がる。
そしてその高さとアイスゴーレムの重さ、堅固さを加えた急降下蹴り。ちょうど落下地点には聖王女マルグリットも突進している。
「くらえ、我が聖槍の一撃!」
「ゴーレムスタンプッッ!」
二戦姫同時攻撃──。
ビジネスホテルが倒壊するのではないかと思うほどの揺れ。
マルグリットとみさきが攻撃した地点は隕石が落ちたようなクレーターができていた。
その中心にいるウルルペクは右半身を大きく損傷。普通の人間なら間違いなく死んでいる怪我だが──。
「ハハアッ! やるねェ~。スゴいよお嬢ちゃんたち。エライエライ」
舌を出しながら笑い、もげかけている右腕をみずから引きちぎった。
呆気に取られているマルグリットとみさきが見ている間に、身体の損傷がみるみる癒えていく。
そして自切した腕までずるりと伸びて再生。
「はあ? デタラメな再生力だね。ボクらの同時攻撃を受けたのに。どうする、お姫様?」
「知れたこと。その再生力が尽きるまで攻撃を続けるのみ!」
「言うと思った。真面目で熱血だもんねー」
「軽口を叩くヒマがあるなら我に続け。ヤツを仕留めなければ勇者様に危害が及ぶ」
槍を構え、走り出すマルグリット。両足を元に戻したみさきもハイハイとそのあとについていく。
マルグリットの連続刺突。ウルルペクのシッポがそれに劣らぬ速さでぶつかり、弾く。
ガッ、とマルグリットの肩を踏み台にしてみさきが跳躍。左腕を魔狼マーナガルムへ変化。口からハウリングキャノンを放つ。
不敬な、とマルグリットが叫んだのと衝撃波がウルルペクに命中したのが同時。
たたらを踏むウルルペクにふたりが左右から迫る。
槍はウルルペクの首を貫き、マーナガルムの牙は脇腹を喰いちぎった。だが──。
ふたりは頭をわしづかみにされ、そのまま地面に叩きつけられる。ビジネスホテル内でシノが悲鳴をあげた。
「やっぱりふたりがかりでもS級には勝てナイ…! このままじゃやられてしまいマス」
だが現時点で桐生カエデ、マルグリット、鴫野みさき。3人の戦姫を呼び出している。
そのうちのひとり、カエデはこのビジネスホテルに強固な結界を張るための儀式に入っている。戦闘には加われない。
「あとひとり──あのS級を倒すためにあとひとり戦姫を喚び出さないといけない。今の俺にできるか」
体調はまだ万全ではない。4人もの戦姫を出現させるのも初めてだ。発動に失敗すれば召喚時間切れを早めてしまう結果になるかもしれない。
「葵サン……」
心配そうに見つめるシノの前で葵はバシン、と自分の頬を叩いた。
「くそっ、何を弱気になってるんだ、俺は。やれるかどうかじゃない。絶対やらなきゃダメなんだ」
マルグリットは蹴りあげられ、みさきはシッポに胴体を貫かれた。
血を吐きながら倒れるふたりを踏みつけ、ウルルペクは両手の爪をギリギリと伸ばして狙いを定める。
「さて、もう俺っち飽きちゃったよ。戦神八姫だっけ? なかなかやるけどさ、やっぱ本気出したら相手にならないねェ。この毒爪でオシマイっとォ」
「待ちなさい、禍々しい魂よ」
ウルルペクの動きが止まった。
声の方。巫女姿の少女が太刀を鞘からズラア、と抜いた。
「またかよ……あんましつこいと俺っちも怒るよ。何人来ようと一緒だっつーの。3人目のお嬢ちゃん」
鬼斬りの巫女、雛形結。
葵の魔導書発動は成功し、彼女が召喚されたのだった。
「あなたたちの力はそんなものではないはず。立ちなさい、葵様をお守りするために」
結はウルルペクを無視し、マルグリットとみさきに呼びかける。
「不敬な……我を見下して命令するとは」
「なんかムカつくよね。わかりきった事をエラソーに言われると」
マルグリットとみさきは立ち上がりながらウルルペクに攻撃。それをガードしながらS級魔族はやれやれと飛び退いた。
一蹴りで鴫野みさきはウルルペクへ接近。
──そこから昆虫の右脚、デストラクションホッパーのヒザ蹴り。
「おっっほ、元気イイねっ!」
蹴りを受け止めたウルルペクの身体は衝撃で後ろへ大きくズレる。
「まだまだっ!」
さらに上から叩きつけるような蹴り。
これも受け止めたが、ウルルペクはガクッとヒザをつく。
ビキビキバキッ、と今度はみさきの左足が変化。
アイスゴーレムの力。氷巨兵の脚で勢いをつけ、顔面に向けて蹴り。
これもウルルペクは腕をクロスして防御。だがバガアッ、と弾き飛ばされてガードががら空きになる。
「いでぇっ──調子に乗りやがって」
追撃しようとするみさきに向けて毒霧攻撃。
まともに喰らい、よろめいたところにウルルペクのシッポが蛇のように伸びて先端で何度も突いた。
突いた場所からは黒い血が噴水のように噴き出る。シッポの先は鋭く尖らせた骨がむき出しになっていた。
「ハッハ~ッ! 俺っちの毒霧に毒針。もうひとりのお嬢ちゃん、アンタはもうオシマイさ。毒で醜く膨れあがって死んじまうんだよォ!」
みさきは血まみれになりながらアイスゴーレムの脚で大地を踏みつける。
ビシビシッ、と地を這う氷の刃。容赦なく下からウルルペクを突き上げる。
「なっ──にィ!? 俺っちの毒が効かねぇのかっっ!」
「効くわけないよ。ボク死んでるんだから。残念だったね」
みさきはデストラクションホッパーの左脚でグググと溜め、その場でボンッ、と宙高く飛び上がる。
そしてその高さとアイスゴーレムの重さ、堅固さを加えた急降下蹴り。ちょうど落下地点には聖王女マルグリットも突進している。
「くらえ、我が聖槍の一撃!」
「ゴーレムスタンプッッ!」
二戦姫同時攻撃──。
ビジネスホテルが倒壊するのではないかと思うほどの揺れ。
マルグリットとみさきが攻撃した地点は隕石が落ちたようなクレーターができていた。
その中心にいるウルルペクは右半身を大きく損傷。普通の人間なら間違いなく死んでいる怪我だが──。
「ハハアッ! やるねェ~。スゴいよお嬢ちゃんたち。エライエライ」
舌を出しながら笑い、もげかけている右腕をみずから引きちぎった。
呆気に取られているマルグリットとみさきが見ている間に、身体の損傷がみるみる癒えていく。
そして自切した腕までずるりと伸びて再生。
「はあ? デタラメな再生力だね。ボクらの同時攻撃を受けたのに。どうする、お姫様?」
「知れたこと。その再生力が尽きるまで攻撃を続けるのみ!」
「言うと思った。真面目で熱血だもんねー」
「軽口を叩くヒマがあるなら我に続け。ヤツを仕留めなければ勇者様に危害が及ぶ」
槍を構え、走り出すマルグリット。両足を元に戻したみさきもハイハイとそのあとについていく。
マルグリットの連続刺突。ウルルペクのシッポがそれに劣らぬ速さでぶつかり、弾く。
ガッ、とマルグリットの肩を踏み台にしてみさきが跳躍。左腕を魔狼マーナガルムへ変化。口からハウリングキャノンを放つ。
不敬な、とマルグリットが叫んだのと衝撃波がウルルペクに命中したのが同時。
たたらを踏むウルルペクにふたりが左右から迫る。
槍はウルルペクの首を貫き、マーナガルムの牙は脇腹を喰いちぎった。だが──。
ふたりは頭をわしづかみにされ、そのまま地面に叩きつけられる。ビジネスホテル内でシノが悲鳴をあげた。
「やっぱりふたりがかりでもS級には勝てナイ…! このままじゃやられてしまいマス」
だが現時点で桐生カエデ、マルグリット、鴫野みさき。3人の戦姫を呼び出している。
そのうちのひとり、カエデはこのビジネスホテルに強固な結界を張るための儀式に入っている。戦闘には加われない。
「あとひとり──あのS級を倒すためにあとひとり戦姫を喚び出さないといけない。今の俺にできるか」
体調はまだ万全ではない。4人もの戦姫を出現させるのも初めてだ。発動に失敗すれば召喚時間切れを早めてしまう結果になるかもしれない。
「葵サン……」
心配そうに見つめるシノの前で葵はバシン、と自分の頬を叩いた。
「くそっ、何を弱気になってるんだ、俺は。やれるかどうかじゃない。絶対やらなきゃダメなんだ」
マルグリットは蹴りあげられ、みさきはシッポに胴体を貫かれた。
血を吐きながら倒れるふたりを踏みつけ、ウルルペクは両手の爪をギリギリと伸ばして狙いを定める。
「さて、もう俺っち飽きちゃったよ。戦神八姫だっけ? なかなかやるけどさ、やっぱ本気出したら相手にならないねェ。この毒爪でオシマイっとォ」
「待ちなさい、禍々しい魂よ」
ウルルペクの動きが止まった。
声の方。巫女姿の少女が太刀を鞘からズラア、と抜いた。
「またかよ……あんましつこいと俺っちも怒るよ。何人来ようと一緒だっつーの。3人目のお嬢ちゃん」
鬼斬りの巫女、雛形結。
葵の魔導書発動は成功し、彼女が召喚されたのだった。
「あなたたちの力はそんなものではないはず。立ちなさい、葵様をお守りするために」
結はウルルペクを無視し、マルグリットとみさきに呼びかける。
「不敬な……我を見下して命令するとは」
「なんかムカつくよね。わかりきった事をエラソーに言われると」
マルグリットとみさきは立ち上がりながらウルルペクに攻撃。それをガードしながらS級魔族はやれやれと飛び退いた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います
こげ丸
ファンタジー
===運べるプライベートダンジョンで自由気ままな快適最強探索者生活!===
ダンジョンが出来て三〇年。平凡なエンジニアとして過ごしていた主人公だが、ある日突然軽トラの荷台にダンジョンゲートが発生したことをきっかけに、遅咲きながら探索者デビューすることを決意する。
でも別に最強なんて目指さない。
それなりに強くなって、それなりに稼げるようになれれば十分と思っていたのだが……。
フィールドボス化した愛犬(パグ)に非破壊オブジェクト化して移動要塞と化した軽トラ。ユニークスキル「ダンジョンアドミニストレーター」を得てダンジョンの管理者となった主人公が「それなり」ですむわけがなかった。
これは、プライベートダンジョンを利用した快適生活を送りつつ、最強探索者へと駆け上がっていく一人と一匹……とその他大勢の配下たちの物語。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる