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第3章 奪還
10 第2隊
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葵たち第1隊が国道を進み、S級魔族テネスリードに遭遇している頃──。
シノを中心とした第2隊は旧国道をまっすぐ進み、ビジネスホテルまではあと1キロほどという地点まできていた。
隊の先頭にはリッカ・ステアボルト。後方にはマルグリット・ベルリオーズが護衛としてついている。
「出てこねーな、魔族のヤツら……つまんねー。オレもS級魔族ってヤツと戦いてーのに」
「今回は無事に生存者を送り届けることが重要……魔族に遭遇しないことに越したことはありまセン。それにS級魔族の力を侮ってはいけませンヨ。戦姫3人がかりでやっと撃退できたのですカラ」
リッカがあくびしながらぼやくのをシノがたしなめる。
その時、いきなりの轟音と地面の揺れ。
ゴゴゴゴ、と20メートルほど先の地面から大小の岩石が掘り起こされるように飛び出し、音と揺れが収まるとひとつの影が現れた。
4本の腕を持つ巨漢。バンダナを巻き、袖無しのジャケットを身にまとっている。
「きたきたぁ~っ! やっっと俺の出番がよっ! 戦神八姫とかいう小娘ども、まとめてかかってこいよ。この俺が8人全員ブッ潰してやるからよ!」
4本腕をぐるぐる回しながら挑発する魔族。
まっさきに噛みついたのはリッカだ。
「まだ8人揃ってねーし。ここにはふたりしかいねーよ、バカかよコイツ。ていうか、オレひとりで十分だよ!」
ガシャッ、と脚部装甲の下から車輪を出し、シノが止める間もなくリッカはローラーダッシュで突っ込んでいった。
「ひとりだとぅ~! このS級魔族のシャバ様もナメられたもんだぜ。けどよ、タイマン勝負ってのも悪くねぇなあ!」
衝突したふたり。拳同士がぶつかり、ゴッ、と大気が震え、道路に地割れが走る。生存者たちから悲鳴があがった。
「ちょうどいい。あのバカふたりは放っておいて、このまま我らは目的地に急ぐとしよう」
シノにそう言ってきたのは聖王女マルグリット。シノがでも、とためらっている間にもリッカとシャバの攻防であたりの地形が変化しつつある。
「このままでは巻き込まれるか、先へ進めなくなる。生存者の移送が第一優先事項だろう」
その言葉にシノはうなずき、先頭に立って生存者を誘導。なんとか巻き込まれずにふたりの横を通り過ぎた。
「おっ、誰が勝手に通っていいっつった! 待てよ──んごっっ!」
シノたちを追おうとしたシャバの上半身が勢いよく地面にめり込む。リッカが上から両手を組んで叩きつけた攻撃がヒットしたのだ。
「よそ見してんじゃねーよ、バカじゃねーのかお前。そろそろ終らせるぜ、くたばれっ」
上半身を引き出そうとしているシャバめがけ、至近距離から双鉄拳飛環烈迅砲。
ゴバアッ、と土煙が舞い上がる。発射された手甲はすぐにリッカの両腕に戻る。そしてまた発射──。
ドドドドドンッ、と大地を揺るがし、土煙はかなりの高さまで達するほどだった。
連続射出の双鉄拳飛環烈迅砲。熱を帯びた手甲にアチチチ、と言いながらリッカは後退し、様子をうかがう。
クレーターのように変化した地形の中心。S級魔族のシャバは逆さになった状態で突き刺さったままだ。
某ミステリー映画の死体みたいに足だけ出た状態で動かない。
「なんだありゃ、死んでんのか……いや、コイツら魔族は死んだら塵みたいに消えるはず」
リッカは警戒を解かず、両拳をシャバに向ける。
そして再び双鉄拳飛環烈迅砲。ふたつの手甲はシャバの両足へ命中──したかに見えたが、蹴りあげるような動きに手甲は弾かれ宙を舞う。
そして地中から飛び出したシャバがそれをキャッチし、4本腕でギリギリと力を込める。
「しつけーんだよ、テメー。バカじゃねーの? こんなもんなあ、こうしてやるぜっ!」
ふたつの手甲はシャバの手によって握り潰されてしまった。
それを捨てながらシャバは勝ち誇った顔で手招きする。
「ハハッ、どうするよ、武器は無くなっちまったぜ。だけどよ、まさかこれで終わりじゃあねーだろ? 来いよ」
「テメー、よくもオレの幻鋼強化駆動装甲を……許さねぇ」
リッカの脚部装甲がバカッと割れて外れた。
足首と手首、首を回してストレッチし、リッカは大きく伸びをする。
「は? 足の装甲まで外して何やってんだよ。ただのボディースーツだけで素手なんてよ。俺をナメてんのか?」
「ナメてなんかいねーよ。あの装甲は基本、多対一戦闘用だからな。オレの滅却轟拳格闘術をフルに活かすのはこっちのほうがいい……テメーみたいな生身の脳筋マッチョ野郎にはな!」
ヴンッ、と一瞬でシャバの懐に潜り込む。
そこから無数の拳を下から繰り出し、ゴゴゴゴッと巨体が宙に浮いた。
「は──ええっ!」
「たりめーだ、死ね」
その首めがけ渾身の回し蹴り。シャバは吹っ飛び、クレーター内の壁に激突した。
シノを中心とした第2隊は旧国道をまっすぐ進み、ビジネスホテルまではあと1キロほどという地点まできていた。
隊の先頭にはリッカ・ステアボルト。後方にはマルグリット・ベルリオーズが護衛としてついている。
「出てこねーな、魔族のヤツら……つまんねー。オレもS級魔族ってヤツと戦いてーのに」
「今回は無事に生存者を送り届けることが重要……魔族に遭遇しないことに越したことはありまセン。それにS級魔族の力を侮ってはいけませンヨ。戦姫3人がかりでやっと撃退できたのですカラ」
リッカがあくびしながらぼやくのをシノがたしなめる。
その時、いきなりの轟音と地面の揺れ。
ゴゴゴゴ、と20メートルほど先の地面から大小の岩石が掘り起こされるように飛び出し、音と揺れが収まるとひとつの影が現れた。
4本の腕を持つ巨漢。バンダナを巻き、袖無しのジャケットを身にまとっている。
「きたきたぁ~っ! やっっと俺の出番がよっ! 戦神八姫とかいう小娘ども、まとめてかかってこいよ。この俺が8人全員ブッ潰してやるからよ!」
4本腕をぐるぐる回しながら挑発する魔族。
まっさきに噛みついたのはリッカだ。
「まだ8人揃ってねーし。ここにはふたりしかいねーよ、バカかよコイツ。ていうか、オレひとりで十分だよ!」
ガシャッ、と脚部装甲の下から車輪を出し、シノが止める間もなくリッカはローラーダッシュで突っ込んでいった。
「ひとりだとぅ~! このS級魔族のシャバ様もナメられたもんだぜ。けどよ、タイマン勝負ってのも悪くねぇなあ!」
衝突したふたり。拳同士がぶつかり、ゴッ、と大気が震え、道路に地割れが走る。生存者たちから悲鳴があがった。
「ちょうどいい。あのバカふたりは放っておいて、このまま我らは目的地に急ぐとしよう」
シノにそう言ってきたのは聖王女マルグリット。シノがでも、とためらっている間にもリッカとシャバの攻防であたりの地形が変化しつつある。
「このままでは巻き込まれるか、先へ進めなくなる。生存者の移送が第一優先事項だろう」
その言葉にシノはうなずき、先頭に立って生存者を誘導。なんとか巻き込まれずにふたりの横を通り過ぎた。
「おっ、誰が勝手に通っていいっつった! 待てよ──んごっっ!」
シノたちを追おうとしたシャバの上半身が勢いよく地面にめり込む。リッカが上から両手を組んで叩きつけた攻撃がヒットしたのだ。
「よそ見してんじゃねーよ、バカじゃねーのかお前。そろそろ終らせるぜ、くたばれっ」
上半身を引き出そうとしているシャバめがけ、至近距離から双鉄拳飛環烈迅砲。
ゴバアッ、と土煙が舞い上がる。発射された手甲はすぐにリッカの両腕に戻る。そしてまた発射──。
ドドドドドンッ、と大地を揺るがし、土煙はかなりの高さまで達するほどだった。
連続射出の双鉄拳飛環烈迅砲。熱を帯びた手甲にアチチチ、と言いながらリッカは後退し、様子をうかがう。
クレーターのように変化した地形の中心。S級魔族のシャバは逆さになった状態で突き刺さったままだ。
某ミステリー映画の死体みたいに足だけ出た状態で動かない。
「なんだありゃ、死んでんのか……いや、コイツら魔族は死んだら塵みたいに消えるはず」
リッカは警戒を解かず、両拳をシャバに向ける。
そして再び双鉄拳飛環烈迅砲。ふたつの手甲はシャバの両足へ命中──したかに見えたが、蹴りあげるような動きに手甲は弾かれ宙を舞う。
そして地中から飛び出したシャバがそれをキャッチし、4本腕でギリギリと力を込める。
「しつけーんだよ、テメー。バカじゃねーの? こんなもんなあ、こうしてやるぜっ!」
ふたつの手甲はシャバの手によって握り潰されてしまった。
それを捨てながらシャバは勝ち誇った顔で手招きする。
「ハハッ、どうするよ、武器は無くなっちまったぜ。だけどよ、まさかこれで終わりじゃあねーだろ? 来いよ」
「テメー、よくもオレの幻鋼強化駆動装甲を……許さねぇ」
リッカの脚部装甲がバカッと割れて外れた。
足首と手首、首を回してストレッチし、リッカは大きく伸びをする。
「は? 足の装甲まで外して何やってんだよ。ただのボディースーツだけで素手なんてよ。俺をナメてんのか?」
「ナメてなんかいねーよ。あの装甲は基本、多対一戦闘用だからな。オレの滅却轟拳格闘術をフルに活かすのはこっちのほうがいい……テメーみたいな生身の脳筋マッチョ野郎にはな!」
ヴンッ、と一瞬でシャバの懐に潜り込む。
そこから無数の拳を下から繰り出し、ゴゴゴゴッと巨体が宙に浮いた。
「は──ええっ!」
「たりめーだ、死ね」
その首めがけ渾身の回し蹴り。シャバは吹っ飛び、クレーター内の壁に激突した。
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