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第2部 消えた志求磨
65 華叉丸の剣
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大きな城ではない。ジャマをしてくる兵士もいない。
わたしたちはあっという間に城の上へと続く階段のある広間へとたどり着いた。
「あれは──」
階段の前には2本の剣が交差するように突き刺さっている。
カッ、と光った2本の剣は人の形に。コイツらはたしか……。
黒い学生服の少年に赤ずきんみたいな格好の少女。顔は瓜ふたつ。
カーラさんのことを先生と呼んでいた双子だ。
「こっから先は行かせねーぞ」
「みんなここで死んじゃえ……」
双子の願望者が立ちはだかる。
コイツらを倒さないと先に進めないか。
わたしが刀の柄に手をかけると、セプティミアがズイ、と前に出てきた。
「しょうがないわね。このお子ちゃま達の相手はわたしとサイラスがするから。アンタ達は先に行きなさいよ」
おお、これがバトルモノでよくある『ここは俺にまかせて先に行け』という展開か。
すまない、と言う前に男の子のほう──ヒューゴがトンファーを構えながら突進してきた。
「行かせねーっつってんだろっ!」
ボッ、と炎をまとったトンファーの一撃。それはわたしをかばうようにサイラスがハルバートで受け止めた。
「セプティミア様がああ言っているのです。先を急ぎなさい」
「わ、わかった」
わたしとナギサ、アルマはふたりの脇を通り過ぎて階段を目指す。
ん? なんか肌寒い……。まわりが白いモヤに囲まれている。
「うわ、コレなんだっ」
コオオオ、とドクロの顔をした霧状のモノが身体をすり抜けていく。
たちまち力が抜け、気分が悪くなる。
ナギサとアルマも顔色が悪い。わたし達はフラフラとその場に座り込む。
「ウフフ、どう? わたしのオバケたちの攻撃は? 防ぎようがないでしょ」
女の子のほう、ネヴィアが口を押さえながらプププ、と笑う。
彼女が操る亡霊たち。グアアア、とわたし達の頭上で渦を巻いている。そしてひとかたまりになって襲いかかってきた。
「もう──仕方ないわね」
セプティミアがマイクスタンドを取り出し、ヴァッ、と音響攻撃。
亡霊たちは消し飛んだ。いや、わたし達も吹っ飛んで階段の途中まで押し上げられた。なんて強引な──。
「正直足手まといね。《剣聖》、さっさと先に行かないとわたしの攻撃に巻き込んじゃうわよ」
セプティミアはさらに音響攻撃。
ネヴィアの亡霊とボボボボッ、と衝突している。
「すまない! ここはまかせた!」
亡霊から離れて力が入るようになった。
わたし達は階段を駆け上がる。
2階──そこも警備の兵士がいる様子はない。
1階と同じですぐに上の階へ続く広間へたどり着いた。
階段の前にはやはり複数の剣が突き刺さっている。今度は3本。
ガカアッ、と光を放ち、人と化した3人が向かってくる。
先頭の全身ぴっちりスーツのおかっぱ女がジャキッ、と指先をこちらへ向けた。
ドガガガッ、と指先から銃弾。
ズン、とナギサが出現させた巨大斧が盾代わりになりそれを防ぐ。
「シッ!」
わたしは巨大斧の陰からすかさず抜刀。
飛ぶ斬撃がおかっぱ女へ──いや、全身鎧の男が盾で防いだ。
さらに背後からは赤い武者姿の女。バリバリと発光する太刀を振りかざし跳躍。
それに合わせてアルマも跳んだ。
空中で斬り結ぶ。ガカッ、バチバチッ、と電撃が青白くほとばしる。お互いに雷属性の技を使っているのか。
「由佳! ここは僕とアルマにまかせるんだ! こんなところで時間をかけてるヒマなんてない」
ナギサが巨大斧を担ぎながら言った。
しかし……わたしは悩む。相手は3人だ。ナギサとアルマだけではキツイだろう。やはりここは3人で協力したほうが……。
「うん……由佳は先に行って。あたし達なら大丈夫……信じて」
着地し、こちらに戻ってきたアルマも同じことを言う。
「でも……」
わたしがためらっている間にも敵の3人は襲いかかってくる。
ギャアアアッ、と滑るように移動してきたおかっぱ女。
ナギサが巨大斧を横凪ぎに叩きつける。
激しい衝突音──全身鎧の男がまたも盾で受け止めている。
そして左右からおかっぱ女と武者女が動きの止まったナギサを狙う。
「させないっ──」
アルマの投げナイフ。連続で2方向へ。
おかっぱ女のほうは素手で叩き落としたが、バチィッ、と雷属性のダメージと硬直。
武者女のほうも太刀で弾いたが、氷属性のナイフで刀身からヒジまで凍りついた。
「ぬうぅぅああっ!」
ナギサの咆哮。
巨大斧を強引に振り抜き、全身鎧の男を盾ごと吹っ飛ばした。
さらに返す勢いで巨大斧の刃ではない部分でおかっぱ女と武者女を弾き飛ばす。
ふたりは壁に叩きつけられた。
おお……強い。ナギサもアルマも。たしかにこれなら大丈夫かもしれない。
「わかった……決着をつけてくる。そして志求磨を取り戻してくる!」
わたしの言葉にナギサとアルマが頷く。
わたしはふたりに背を向け、階段を駆け上がった。
城の最上部。見晴らしのいい広い場所だ。
パチパチと篝火の燃える音。
前方のせり出した部分に席が用意されており、そこには華叉丸が腰かけていた。
「よく来られた……由佳殿。待っていたぞ」
華叉丸はゆっくりと立ち上がる。
その右手にはすでに凍獄魔剣アイスブランドが握られていた。
わたしたちはあっという間に城の上へと続く階段のある広間へとたどり着いた。
「あれは──」
階段の前には2本の剣が交差するように突き刺さっている。
カッ、と光った2本の剣は人の形に。コイツらはたしか……。
黒い学生服の少年に赤ずきんみたいな格好の少女。顔は瓜ふたつ。
カーラさんのことを先生と呼んでいた双子だ。
「こっから先は行かせねーぞ」
「みんなここで死んじゃえ……」
双子の願望者が立ちはだかる。
コイツらを倒さないと先に進めないか。
わたしが刀の柄に手をかけると、セプティミアがズイ、と前に出てきた。
「しょうがないわね。このお子ちゃま達の相手はわたしとサイラスがするから。アンタ達は先に行きなさいよ」
おお、これがバトルモノでよくある『ここは俺にまかせて先に行け』という展開か。
すまない、と言う前に男の子のほう──ヒューゴがトンファーを構えながら突進してきた。
「行かせねーっつってんだろっ!」
ボッ、と炎をまとったトンファーの一撃。それはわたしをかばうようにサイラスがハルバートで受け止めた。
「セプティミア様がああ言っているのです。先を急ぎなさい」
「わ、わかった」
わたしとナギサ、アルマはふたりの脇を通り過ぎて階段を目指す。
ん? なんか肌寒い……。まわりが白いモヤに囲まれている。
「うわ、コレなんだっ」
コオオオ、とドクロの顔をした霧状のモノが身体をすり抜けていく。
たちまち力が抜け、気分が悪くなる。
ナギサとアルマも顔色が悪い。わたし達はフラフラとその場に座り込む。
「ウフフ、どう? わたしのオバケたちの攻撃は? 防ぎようがないでしょ」
女の子のほう、ネヴィアが口を押さえながらプププ、と笑う。
彼女が操る亡霊たち。グアアア、とわたし達の頭上で渦を巻いている。そしてひとかたまりになって襲いかかってきた。
「もう──仕方ないわね」
セプティミアがマイクスタンドを取り出し、ヴァッ、と音響攻撃。
亡霊たちは消し飛んだ。いや、わたし達も吹っ飛んで階段の途中まで押し上げられた。なんて強引な──。
「正直足手まといね。《剣聖》、さっさと先に行かないとわたしの攻撃に巻き込んじゃうわよ」
セプティミアはさらに音響攻撃。
ネヴィアの亡霊とボボボボッ、と衝突している。
「すまない! ここはまかせた!」
亡霊から離れて力が入るようになった。
わたし達は階段を駆け上がる。
2階──そこも警備の兵士がいる様子はない。
1階と同じですぐに上の階へ続く広間へたどり着いた。
階段の前にはやはり複数の剣が突き刺さっている。今度は3本。
ガカアッ、と光を放ち、人と化した3人が向かってくる。
先頭の全身ぴっちりスーツのおかっぱ女がジャキッ、と指先をこちらへ向けた。
ドガガガッ、と指先から銃弾。
ズン、とナギサが出現させた巨大斧が盾代わりになりそれを防ぐ。
「シッ!」
わたしは巨大斧の陰からすかさず抜刀。
飛ぶ斬撃がおかっぱ女へ──いや、全身鎧の男が盾で防いだ。
さらに背後からは赤い武者姿の女。バリバリと発光する太刀を振りかざし跳躍。
それに合わせてアルマも跳んだ。
空中で斬り結ぶ。ガカッ、バチバチッ、と電撃が青白くほとばしる。お互いに雷属性の技を使っているのか。
「由佳! ここは僕とアルマにまかせるんだ! こんなところで時間をかけてるヒマなんてない」
ナギサが巨大斧を担ぎながら言った。
しかし……わたしは悩む。相手は3人だ。ナギサとアルマだけではキツイだろう。やはりここは3人で協力したほうが……。
「うん……由佳は先に行って。あたし達なら大丈夫……信じて」
着地し、こちらに戻ってきたアルマも同じことを言う。
「でも……」
わたしがためらっている間にも敵の3人は襲いかかってくる。
ギャアアアッ、と滑るように移動してきたおかっぱ女。
ナギサが巨大斧を横凪ぎに叩きつける。
激しい衝突音──全身鎧の男がまたも盾で受け止めている。
そして左右からおかっぱ女と武者女が動きの止まったナギサを狙う。
「させないっ──」
アルマの投げナイフ。連続で2方向へ。
おかっぱ女のほうは素手で叩き落としたが、バチィッ、と雷属性のダメージと硬直。
武者女のほうも太刀で弾いたが、氷属性のナイフで刀身からヒジまで凍りついた。
「ぬうぅぅああっ!」
ナギサの咆哮。
巨大斧を強引に振り抜き、全身鎧の男を盾ごと吹っ飛ばした。
さらに返す勢いで巨大斧の刃ではない部分でおかっぱ女と武者女を弾き飛ばす。
ふたりは壁に叩きつけられた。
おお……強い。ナギサもアルマも。たしかにこれなら大丈夫かもしれない。
「わかった……決着をつけてくる。そして志求磨を取り戻してくる!」
わたしの言葉にナギサとアルマが頷く。
わたしはふたりに背を向け、階段を駆け上がった。
城の最上部。見晴らしのいい広い場所だ。
パチパチと篝火の燃える音。
前方のせり出した部分に席が用意されており、そこには華叉丸が腰かけていた。
「よく来られた……由佳殿。待っていたぞ」
華叉丸はゆっくりと立ち上がる。
その右手にはすでに凍獄魔剣アイスブランドが握られていた。
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