過去から来た戦友

ジェイムズ ハーパーDI5

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やがて記憶の糸をたぐり寄せ答えだした。「さあな、、10年か15年か、そのぐらいだろう。
でも、なんでおまえが、ここへ、、」
「ああ、、詳しくは機密扱いで話せないが俺はいまもシールズにいるんだ。CIAの連中から要請があって、うちの要員を救出してほしいとオファーされてね。で、、まあ、、こうなった。
要するにこれで、ハッピーエンドだ。文句なしだろ。」

エメットは微笑んだ。「確かにな、まさかお前が、来るなんてな。相変わらず足音一つ立てずに正確にか?ステルスブーツマン?」
今度はカッターが驚いて見せた。「そのニックネーム、まだ、覚えてたのか、もっとマシな
名前を考えろって頼んでいただろう。」
戦友の二人が談笑する中で、バクスターは、話題を変えた。「それであのカルテルのクソっタレ野郎。マレラだがあいつがどうしてあんな死に方をしたか今も分からない。お前のチームの奴が撃ったのか?」
「そうだ。いい狙撃の腕をしてるやつでね。紹介しよう。パーク!ちょっとこっちに来い。」
その呼びかけに反応して一人の若者が歩み寄ってきた。「大尉。何でしょうか?」
そうカッターに問う若者を目にして、バクスターは、思わず面食らった。
(まだ、子供じゃないか。)パークという青年は自分がヴェトナムで活動していたころよりも若いのではないかと思えるくらい童顔が目立っていた。しかし、さすがにシールズの隊員
であるため、眼光は鋭く、表情は厳しかった。「パークはシールズの訓練所を出たばかりで経験は浅いが頭は切れる。こいつの狙撃銃から発射された弾がカルテルのあのアホに命中後、俺の指揮するチームが突入したわけだ。これで納得できたか?」
カッターの説明に満足したという表情をして、バクスターは、うなずいた。
「そうか、礼を言うよ。ありがとう、パーク」
「いえいえ、私からすれば、あなたはシールズの大先輩ですからね。機会があれば講義をお聞きしたいですね。」
ここで、バクスターは、少し、いたずらごころを働かせた。「そうだなぁ、お前の上官の大尉がストリップクラブに連れていってやると言い出したら、必ず保護者同伴で、、と申し出ろよ」
そう告げられた若いSEALのスナイパーは思わず、赤面し、口をつぐんでしまった。
「おいおい、からかうな、エメット。パークは2週間前に結婚したばかりなんだ」
カッターのセリフに、バクスターはニヤリと笑い、反論した。
「だからこそ、ホルモンを爆発させるべきだろう。そうだよなパーク?」
「おっしゃる通りだと思います。まあ妻は寛大ですから私が、ストリッパーに夢中になっても許してくれますよ。きっとね。」
バクスターはパークの話を聞き終えると、カッターに目を向けた。
「本当に感謝してるよダニー。この借りは必ず返す。覚えていてくれ。」
カッターは返答として手を差出しバクスターの片手を強く握りしめた。
一方のバクスターもその強めの握手に応じる形で、同じくらいギュッと握り返した。
後に彼らの乗るヘリコプターは最寄りのアメリカの軍事施設に到着し各自が状況報告を行うことで、事は終わりを告げた。
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