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17.俺たちの作戦会議
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「ここいいかな~?」
授業終了後俺たちが食堂で食事をとっているとそのテーブルに割り込んできた人がいた。…ノラ先生だ。俺たちの返事を待たずに食器の乗ったトレーをガチャンと置いた。基本雑な人なのかもしれない。そして小さい身体に似合わないすごい勢いで食べ始めた。
「魔法使うとお腹減るよね~」
『そうなのか?』とルドルフに小声で耳打ちすると『少なくとも私は違う』との返事。
「いや~2人してそんな引かないでよ~。やっと身体強化仲間が出来て嬉しくって。先生と学生の間柄ではあるけど友達になりたいのよ~色々情報交換もしたいし」
勢い良く食べながら喋っているのに下品にならないのは素晴らしいが『情報交換』かぁ…目がぎらついてるんだよなぁ本当は『研究対象』じゃない?
「ま、それは否定しないけど。20年近く研究してて使える人に直に会えたのって両手の指の数くらいなのよ~。すっっっごく少なくって~文献で読んだとかを含めても両手両足+αって感じ」
否定はしないんだ。そして数が思ってたよりずっと少ない!『絶滅危惧種』ってオットー先生が言ってたのはオーバーな表現じゃなかった。
「先生以外に研究してる人っているんですか?」
「…君は渡さないよ…」
嫉妬深い恋人のような言い様…先生怖い。
「えっと~学園内だと私と学園長だけかな?外部の研究者含めてもあと数人くらいだと思うよ~。私が研究始めた頃にはもう少しいたんだけど、サンプル数が少なすぎて論文書けないんだもん新たに研究しようとする人なんていないよ~私は自分が身体魔法使いだからやってるけどね」研究者も少ないのか…じゃあノラ先生に教わるしか…
「学園長先生もそうなんですか?」
今まで静かに食べていたルドルフが食べ終わったらしく話に参加し始めた。
「そうそう~学園長は古い魔法(身体強化を含む)やらエルフ系の歴史や事象とか誰も手をつけないの古~い事を中心に色々研究してるんだよ~。忙しいらしくほとんど表に出てこないけどね~」
「「エルフ!」」
「びっくりした~。エルフ系の歴史に興味あり?」
「そうなんです。図書館で個人的に色々調べているのですがなかなか難しくて…」
日々図書館で多種多様な勉強をしているルドルフが言うので真実味がある。俺が言ったら笑われるに違いない。
「特に『エルフの祝福』について全く情報がなくて」
そして話の持っていきかたが上手い!先生は特に俺たちの下心に気づく事なく
「『エルフの祝福』かあ~渋い研究対象だね~。だとするとこの国全土見渡しても学園長くらいしか詳しい人はいないね~。ごちそうさま~」
スープの残りを口に運んだ先生は食器を片付ける為立ち上がってこう言い残した。
「なかなか会えないお方だから大変かも~あ!リュ君今度お父様にも是非会わせてね、楽しみにしてるから~」
学園長か…
「入学式の偉いさんの話は誰だったっけ?」
「副学園長先生だったよ」
「今まであった授業とかは?」
「担任のオットー先生か担当の先生だね」
「『羽虫』の時の説教は?」
「『羽虫』…とうとう彼の名前覚えなかったね…お説教は副学園長先生だよ。私たちはまだ一度も学園長先生にはお会いしてないようだね」
食後俺の自室で作戦会議をした。課題は
「誰が信頼できる大人か?(Mさんと繋がってない&ルドルフの為に動いてくれそうな大人)」だ。
ゲルダさんのいう通りルドルフが少なくとも学園内と門前町での安全を確保する為にはMさんの手先を追い出す必要があるが俺たちだけではどうにもならないのは明白。学園や町全体に指示や命令を出してもらうには信頼できる先生を通じて学園長先生にお願いするのが1番の近道に思える。本当は同時進行で学園長先生から『エルフの祝福』について聞きたいがまずは安全の確保が最優先と考えた。
「で、調査結果は?」
「任せてくれたまえ。オットー先生についてだが…」
オットー先生がその1番候補。この間の誘拐事件の時も俺たちを心配してくれてたのは間違いなく本心だったと感じられたのが候補にした決め手だ。
ルドルフの説明が続く
「…というわけで今オットー先生は貴族社会とほとんど接点がない模様。お兄さんが家を継いでいるがそちらもMさんの家との接点は確認出来なかった、以上」
「凄い情報網だなー。こんなに詳しく調べられるとは思わなかったよ」
「我が家は貴族の噂の巣窟の茶会やパーティに呼ばれる事が非常に多くて…勝手に情報が入ってくるんだよ」
「やっぱり古い家系だから?」
「それもあるがどちらかと言うと『花』が欲しいのだろう」自分で言っておきながら肩を落とすルドルフ。
「花…確かに綺麗だもんな。不本意かも知れないけど今それがすっごく役にたってるな」
「そちらはどうだった?」
「こっちはねー」
俺もオットー先生を調べていた。Mさんと繋がりがあるなら連絡を取り合っているはずなのでそこのところに重点を置いて先生の自室内を捜索。自分でやったら退学になりかねないので学園内に沢山いるネズミたちにお願いした。と言っても彼らは文字が読める訳ではないので
『こういう文字(Mさんの名前)の書いてある手紙があるかどうか』
を調べてもらうと言った感じだが…
「なかったって。どこまで信頼できる結果かは不明。伏せ字や変名使ってたらアウトだしね。でもルドルフの結果と合わせればほぼほぼ繋がりはないと判断していいんじゃない?あとはどう話を持っていくか…」
俺たちの話し合いはまだまだ続く。
授業終了後俺たちが食堂で食事をとっているとそのテーブルに割り込んできた人がいた。…ノラ先生だ。俺たちの返事を待たずに食器の乗ったトレーをガチャンと置いた。基本雑な人なのかもしれない。そして小さい身体に似合わないすごい勢いで食べ始めた。
「魔法使うとお腹減るよね~」
『そうなのか?』とルドルフに小声で耳打ちすると『少なくとも私は違う』との返事。
「いや~2人してそんな引かないでよ~。やっと身体強化仲間が出来て嬉しくって。先生と学生の間柄ではあるけど友達になりたいのよ~色々情報交換もしたいし」
勢い良く食べながら喋っているのに下品にならないのは素晴らしいが『情報交換』かぁ…目がぎらついてるんだよなぁ本当は『研究対象』じゃない?
「ま、それは否定しないけど。20年近く研究してて使える人に直に会えたのって両手の指の数くらいなのよ~。すっっっごく少なくって~文献で読んだとかを含めても両手両足+αって感じ」
否定はしないんだ。そして数が思ってたよりずっと少ない!『絶滅危惧種』ってオットー先生が言ってたのはオーバーな表現じゃなかった。
「先生以外に研究してる人っているんですか?」
「…君は渡さないよ…」
嫉妬深い恋人のような言い様…先生怖い。
「えっと~学園内だと私と学園長だけかな?外部の研究者含めてもあと数人くらいだと思うよ~。私が研究始めた頃にはもう少しいたんだけど、サンプル数が少なすぎて論文書けないんだもん新たに研究しようとする人なんていないよ~私は自分が身体魔法使いだからやってるけどね」研究者も少ないのか…じゃあノラ先生に教わるしか…
「学園長先生もそうなんですか?」
今まで静かに食べていたルドルフが食べ終わったらしく話に参加し始めた。
「そうそう~学園長は古い魔法(身体強化を含む)やらエルフ系の歴史や事象とか誰も手をつけないの古~い事を中心に色々研究してるんだよ~。忙しいらしくほとんど表に出てこないけどね~」
「「エルフ!」」
「びっくりした~。エルフ系の歴史に興味あり?」
「そうなんです。図書館で個人的に色々調べているのですがなかなか難しくて…」
日々図書館で多種多様な勉強をしているルドルフが言うので真実味がある。俺が言ったら笑われるに違いない。
「特に『エルフの祝福』について全く情報がなくて」
そして話の持っていきかたが上手い!先生は特に俺たちの下心に気づく事なく
「『エルフの祝福』かあ~渋い研究対象だね~。だとするとこの国全土見渡しても学園長くらいしか詳しい人はいないね~。ごちそうさま~」
スープの残りを口に運んだ先生は食器を片付ける為立ち上がってこう言い残した。
「なかなか会えないお方だから大変かも~あ!リュ君今度お父様にも是非会わせてね、楽しみにしてるから~」
学園長か…
「入学式の偉いさんの話は誰だったっけ?」
「副学園長先生だったよ」
「今まであった授業とかは?」
「担任のオットー先生か担当の先生だね」
「『羽虫』の時の説教は?」
「『羽虫』…とうとう彼の名前覚えなかったね…お説教は副学園長先生だよ。私たちはまだ一度も学園長先生にはお会いしてないようだね」
食後俺の自室で作戦会議をした。課題は
「誰が信頼できる大人か?(Mさんと繋がってない&ルドルフの為に動いてくれそうな大人)」だ。
ゲルダさんのいう通りルドルフが少なくとも学園内と門前町での安全を確保する為にはMさんの手先を追い出す必要があるが俺たちだけではどうにもならないのは明白。学園や町全体に指示や命令を出してもらうには信頼できる先生を通じて学園長先生にお願いするのが1番の近道に思える。本当は同時進行で学園長先生から『エルフの祝福』について聞きたいがまずは安全の確保が最優先と考えた。
「で、調査結果は?」
「任せてくれたまえ。オットー先生についてだが…」
オットー先生がその1番候補。この間の誘拐事件の時も俺たちを心配してくれてたのは間違いなく本心だったと感じられたのが候補にした決め手だ。
ルドルフの説明が続く
「…というわけで今オットー先生は貴族社会とほとんど接点がない模様。お兄さんが家を継いでいるがそちらもMさんの家との接点は確認出来なかった、以上」
「凄い情報網だなー。こんなに詳しく調べられるとは思わなかったよ」
「我が家は貴族の噂の巣窟の茶会やパーティに呼ばれる事が非常に多くて…勝手に情報が入ってくるんだよ」
「やっぱり古い家系だから?」
「それもあるがどちらかと言うと『花』が欲しいのだろう」自分で言っておきながら肩を落とすルドルフ。
「花…確かに綺麗だもんな。不本意かも知れないけど今それがすっごく役にたってるな」
「そちらはどうだった?」
「こっちはねー」
俺もオットー先生を調べていた。Mさんと繋がりがあるなら連絡を取り合っているはずなのでそこのところに重点を置いて先生の自室内を捜索。自分でやったら退学になりかねないので学園内に沢山いるネズミたちにお願いした。と言っても彼らは文字が読める訳ではないので
『こういう文字(Mさんの名前)の書いてある手紙があるかどうか』
を調べてもらうと言った感じだが…
「なかったって。どこまで信頼できる結果かは不明。伏せ字や変名使ってたらアウトだしね。でもルドルフの結果と合わせればほぼほぼ繋がりはないと判断していいんじゃない?あとはどう話を持っていくか…」
俺たちの話し合いはまだまだ続く。
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