12 / 45
12 舞踏会
しおりを挟む
舞踏会当日、王宮の出入り口にて、到着者を知らせる声が響いた。
「チェスナー家三男クリス様、第五王女様ご夫妻が到着なされましたー」
その声で舞踏会会場にいたほとんどの人の目がこちらに向いた。珍しいモノを見る目…興味深々の目…今まで人前に出たことのない第五王女様がこの舞踏会に出席するという情報は貴族内でかなり広がっていたようだ。
「視線で殺されそうですね…」
「見られても死にはせぬ、胸張っていけ」
カトリーヌ様監修の私とお揃いに見えるドレスを着、大ぶりのネックレスをつけた彼女はいつも以上に美しく、そして堂々としていた。さすが王女様、場に飲まれたりはしないようだ。
私たちが歩みを進めるとあちらこちらから
『まあ、あのネックレス… カトリーヌ様の…』
『銀髪が…』
『ソフィア様…』
と囁く声が聞こえてきた。どうやらフラーヌ様のこの銀髪はソフィア様譲りらしく、かなり注目されているが、カトリーヌ様のネックレスが不躾な人を寄せ付けないという効果を十二分に発揮しているようで、今のところ問題は起きていない。
とうとう陛下と王妃様の御前に到着した私たちは揃ってお辞儀をした。
「チェスナー家三男クリスとその妻でございます。この度はご招待に預かりまして身に余る光栄にございます。妻共々感謝の念に絶えません」
よし、舌を噛まずに言えた!
「面をあげよ」
その言葉で揃って顔を上げると喜びで泣きそうな顔の陛下と不機嫌を隠さない王妃様が並んでいた。あまりの対比に笑いそうになったが何とか堪えた。
「姫、元気にやってるか?父は寂しいぞ、たまに遊びにおいで」
陛下は彼女に向かってデレデレの声で言い、すぐに私に向かって威厳のある声で
「クリス殿、姫との急な結婚を受けてくれて感謝しておる。今後何かあれば私に相談してくれ、義理とはいえそなたとは親子になったのだからの」
と言った。陛下のその言葉の間、王妃様はこちらを睨み続けていた。貴族は気に食わない相手であっても顔はなるべく笑顔を保つべきと母は教えてくれたが守らない人もいるのだなと私は心中呆れていた。人前でもあの表情なら裏では色々嫌がらせをしていても全くおかしくない…彼女のためにも今後は距離を置く事に決めた。
陛下へのご挨拶も終わり私たちはカトリーヌ様のいる場所へ向かった。かなり離れた場所にいたが、向こうも気がついたらしく手をやんわりと振って呼び寄せてくれている。隣には緊張気味の母もいて、心配そうにこちらを見ていた。途中、私たちを引き止めるようとする人もいたが
「カトリーヌ様がお呼びなので…」
と言うと皆納得して離れて行く。… カトリーヌ様がいなければ、私たちは興味深々で物見高い方々にもみくちゃにされていただろう。助かったと思っていた矢先
「そこの銀髪のお嬢様!探しましたぞ!」
舞踏会の音楽を妨げるほどの大声がした。フラーヌ様の顔が強張る。これはひょっとして…
振り返ると、そこにはいかにも王子然とした私よりやや年上の男性がいた。背が高く、美しい顔立ちがとても目立つ。
「…きた、バカ王子だ」
フラーヌ様の顔が不快感で一杯になっている。
「やはり!カトリーヌ 様のところまで急ぎましょう」
私たちは声に気づかぬふりをして早足でカトリーヌ様のところへ急いだ。が、向こうはマナー無視の全力疾走…すぐに追いつかれ
「やっと捕まえました、お名前は?」
とフラーヌ様の腕を掴んだ。どこをどうしたらそんな無作法ができるのか…私は王子と彼女の間に割って入った。
「どなたか存じませんが、私の〝妻〟に不躾な事はおやめください」
〝妻〟にアクセントを置いてそう言うと、王子は私と彼女をまじまじと見て、小声で『妻だと?釣り合わぬ』と言い、口の端に笑いを浮かべ
「お前の妻かどうかはどうでも良い!私はハイラン王国第一王子のエヴァンスだ!私はこの女性を探していたのだ!邪魔をするな!」
と言い放った。その様子を見て私は逆に冷静になった。…確かに彼女の言う通りあいつはバカだ、それも底抜けの。何と言えば通じるだろうか?
「ハイラン王国では知りませんが、我が国のカルヴァイン王国では夫のいる女性には手出しをしないと言うのが〝決まり〟です。そしてここはカルヴァイン王国、ですのでこちらの〝決まり〟に従って下さい」
王子の目をじっと睨みつけてそう私は言った。これで通じるかもとの期待を込めて。
「うるさい!貴様は黙って寄越せば良いのだ!」
通じなかったか残念だ…フラーヌ様を背に庇いつつ、私は次の言葉を探す。すると
「エヴァンス殿下!私の姪に何をなさっているのですか?目に余る所業ですよ!」
凛とした声が響いた。カトリーヌ様だ。
「…姪?」
まさか今気がついたのか…王宮の奥にいたお嬢様なのだ、王族またはそれに準ずる人であろうと想像できるはずなのに…。
「私の姪は最近初恋を実らせて結婚したばかり。その邪魔はさせませんよ!」
初恋?初耳の言葉が聞こえてきたが、今はそれどころではない。
「いやいや、こんな男より私の方がいいでしょう?」
まだ状況が飲み込めていないのか、王子は私を指差してそう言ってのけた。それを聞いたカトリーヌ様は片眉をぴくりとあげ
「姪の夫となったからには私にとっても彼は親戚です。そして陛下にとっては義理の息子になります。その方を侮辱なさるとは… 随分と…」
続けて顔の前の扇の下で小さく何か言ったようだ。後ろにいた母が吹き出しそうになっているところを見ると〝バカ〟かそれに類似する言葉を言ったのだろう。
「…とにかく姪は渡しません。あぁ!そう言えば私アンジェリーナ様と文通をしておりますの。この事細大漏らさずお伝えしても宜しくて?」
アンジェリーナと言う名前がでできた瞬間王子の動きが止まった。
「あのバカの婚約者だ。あの国最大勢力のお家のお嬢様と聞いておる。その方に嫌われたら第一王子であってもひとたまりもなかろう」
背中越しにこっそりフラーヌ様が教えてくれた。そんなお方がいるのに他国で女性漁り?真正のバカだ。
やっと追いついたお付きの者が何も喋らなくなった王子を下がらせ、どこかへ連れて行った。そして何事もなかったかのように舞踏会は続けられた。
「カトリーヌ様助かりました、ありがとございます。フラーヌ様…!」
振り返ると、フラーヌ様がよろよろと崩れ落ちた。私は慌てて抱き止めて、
「どこかで休みましょう…しかしどこがいいのか…控室か?」
と私が困っていると様子を伺っていた年配の男性が声をかけてきた。
「奥の宮に姫様のお部屋がまだございますよ、そちらに案内しましょうか?」
「あぁアンドリュー様、それがよろしいですわ。是非案内をお願いします。あとで私も参りますので」
どうやらこの年配の男性はカトリーヌ様の知り合いらしい。それならば安心だ。
私はフラーヌ様を抱きかかえ、男性の後に続いて王宮内を走った。
「チェスナー家三男クリス様、第五王女様ご夫妻が到着なされましたー」
その声で舞踏会会場にいたほとんどの人の目がこちらに向いた。珍しいモノを見る目…興味深々の目…今まで人前に出たことのない第五王女様がこの舞踏会に出席するという情報は貴族内でかなり広がっていたようだ。
「視線で殺されそうですね…」
「見られても死にはせぬ、胸張っていけ」
カトリーヌ様監修の私とお揃いに見えるドレスを着、大ぶりのネックレスをつけた彼女はいつも以上に美しく、そして堂々としていた。さすが王女様、場に飲まれたりはしないようだ。
私たちが歩みを進めるとあちらこちらから
『まあ、あのネックレス… カトリーヌ様の…』
『銀髪が…』
『ソフィア様…』
と囁く声が聞こえてきた。どうやらフラーヌ様のこの銀髪はソフィア様譲りらしく、かなり注目されているが、カトリーヌ様のネックレスが不躾な人を寄せ付けないという効果を十二分に発揮しているようで、今のところ問題は起きていない。
とうとう陛下と王妃様の御前に到着した私たちは揃ってお辞儀をした。
「チェスナー家三男クリスとその妻でございます。この度はご招待に預かりまして身に余る光栄にございます。妻共々感謝の念に絶えません」
よし、舌を噛まずに言えた!
「面をあげよ」
その言葉で揃って顔を上げると喜びで泣きそうな顔の陛下と不機嫌を隠さない王妃様が並んでいた。あまりの対比に笑いそうになったが何とか堪えた。
「姫、元気にやってるか?父は寂しいぞ、たまに遊びにおいで」
陛下は彼女に向かってデレデレの声で言い、すぐに私に向かって威厳のある声で
「クリス殿、姫との急な結婚を受けてくれて感謝しておる。今後何かあれば私に相談してくれ、義理とはいえそなたとは親子になったのだからの」
と言った。陛下のその言葉の間、王妃様はこちらを睨み続けていた。貴族は気に食わない相手であっても顔はなるべく笑顔を保つべきと母は教えてくれたが守らない人もいるのだなと私は心中呆れていた。人前でもあの表情なら裏では色々嫌がらせをしていても全くおかしくない…彼女のためにも今後は距離を置く事に決めた。
陛下へのご挨拶も終わり私たちはカトリーヌ様のいる場所へ向かった。かなり離れた場所にいたが、向こうも気がついたらしく手をやんわりと振って呼び寄せてくれている。隣には緊張気味の母もいて、心配そうにこちらを見ていた。途中、私たちを引き止めるようとする人もいたが
「カトリーヌ様がお呼びなので…」
と言うと皆納得して離れて行く。… カトリーヌ様がいなければ、私たちは興味深々で物見高い方々にもみくちゃにされていただろう。助かったと思っていた矢先
「そこの銀髪のお嬢様!探しましたぞ!」
舞踏会の音楽を妨げるほどの大声がした。フラーヌ様の顔が強張る。これはひょっとして…
振り返ると、そこにはいかにも王子然とした私よりやや年上の男性がいた。背が高く、美しい顔立ちがとても目立つ。
「…きた、バカ王子だ」
フラーヌ様の顔が不快感で一杯になっている。
「やはり!カトリーヌ 様のところまで急ぎましょう」
私たちは声に気づかぬふりをして早足でカトリーヌ様のところへ急いだ。が、向こうはマナー無視の全力疾走…すぐに追いつかれ
「やっと捕まえました、お名前は?」
とフラーヌ様の腕を掴んだ。どこをどうしたらそんな無作法ができるのか…私は王子と彼女の間に割って入った。
「どなたか存じませんが、私の〝妻〟に不躾な事はおやめください」
〝妻〟にアクセントを置いてそう言うと、王子は私と彼女をまじまじと見て、小声で『妻だと?釣り合わぬ』と言い、口の端に笑いを浮かべ
「お前の妻かどうかはどうでも良い!私はハイラン王国第一王子のエヴァンスだ!私はこの女性を探していたのだ!邪魔をするな!」
と言い放った。その様子を見て私は逆に冷静になった。…確かに彼女の言う通りあいつはバカだ、それも底抜けの。何と言えば通じるだろうか?
「ハイラン王国では知りませんが、我が国のカルヴァイン王国では夫のいる女性には手出しをしないと言うのが〝決まり〟です。そしてここはカルヴァイン王国、ですのでこちらの〝決まり〟に従って下さい」
王子の目をじっと睨みつけてそう私は言った。これで通じるかもとの期待を込めて。
「うるさい!貴様は黙って寄越せば良いのだ!」
通じなかったか残念だ…フラーヌ様を背に庇いつつ、私は次の言葉を探す。すると
「エヴァンス殿下!私の姪に何をなさっているのですか?目に余る所業ですよ!」
凛とした声が響いた。カトリーヌ様だ。
「…姪?」
まさか今気がついたのか…王宮の奥にいたお嬢様なのだ、王族またはそれに準ずる人であろうと想像できるはずなのに…。
「私の姪は最近初恋を実らせて結婚したばかり。その邪魔はさせませんよ!」
初恋?初耳の言葉が聞こえてきたが、今はそれどころではない。
「いやいや、こんな男より私の方がいいでしょう?」
まだ状況が飲み込めていないのか、王子は私を指差してそう言ってのけた。それを聞いたカトリーヌ様は片眉をぴくりとあげ
「姪の夫となったからには私にとっても彼は親戚です。そして陛下にとっては義理の息子になります。その方を侮辱なさるとは… 随分と…」
続けて顔の前の扇の下で小さく何か言ったようだ。後ろにいた母が吹き出しそうになっているところを見ると〝バカ〟かそれに類似する言葉を言ったのだろう。
「…とにかく姪は渡しません。あぁ!そう言えば私アンジェリーナ様と文通をしておりますの。この事細大漏らさずお伝えしても宜しくて?」
アンジェリーナと言う名前がでできた瞬間王子の動きが止まった。
「あのバカの婚約者だ。あの国最大勢力のお家のお嬢様と聞いておる。その方に嫌われたら第一王子であってもひとたまりもなかろう」
背中越しにこっそりフラーヌ様が教えてくれた。そんなお方がいるのに他国で女性漁り?真正のバカだ。
やっと追いついたお付きの者が何も喋らなくなった王子を下がらせ、どこかへ連れて行った。そして何事もなかったかのように舞踏会は続けられた。
「カトリーヌ様助かりました、ありがとございます。フラーヌ様…!」
振り返ると、フラーヌ様がよろよろと崩れ落ちた。私は慌てて抱き止めて、
「どこかで休みましょう…しかしどこがいいのか…控室か?」
と私が困っていると様子を伺っていた年配の男性が声をかけてきた。
「奥の宮に姫様のお部屋がまだございますよ、そちらに案内しましょうか?」
「あぁアンドリュー様、それがよろしいですわ。是非案内をお願いします。あとで私も参りますので」
どうやらこの年配の男性はカトリーヌ様の知り合いらしい。それならば安心だ。
私はフラーヌ様を抱きかかえ、男性の後に続いて王宮内を走った。
10
あなたにおすすめの小説
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
異世界転生してしまった。どうせ死ぬのに。
あんど もあ
ファンタジー
好きな人と結婚して初めてのクリスマスに事故で亡くなった私。異世界に転生したけど、どうせ死ぬなら幸せになんてなりたくない。そう思って生きてきたのだけど……。
魅了の対価
しがついつか
ファンタジー
家庭事情により給金の高い職場を求めて転職したリンリーは、縁あってブラウンロード伯爵家の使用人になった。
彼女は伯爵家の第二子アッシュ・ブラウンロードの侍女を任された。
ブラウンロード伯爵家では、なぜか一家のみならず屋敷で働く使用人達のすべてがアッシュのことを嫌悪していた。
アッシュと顔を合わせてすぐにリンリーも「あ、私コイツ嫌いだわ」と感じたのだが、上級使用人を目指す彼女は私情を挟まずに職務に専念することにした。
淡々と世話をしてくれるリンリーに、アッシュは次第に心を開いていった。
最強転生悪役令嬢は人生を謳歌したい!~今更SSクラスに戻れと言われても『もう遅い!』Cクラスで最強を目指します!~【改稿版】
てんてんどんどん
ファンタジー
ベビーベッドの上からこんにちは。
私はセレスティア・ラル・シャンデール(0歳)。聖王国のお姫様。
私はなぜかRPGの裏ボス令嬢に転生したようです。
何故それを思い出したかというと、ごくごくとミルクを飲んでいるときに、兄(4歳)のアレスが、「僕も飲みたいー!」と哺乳瓶を取り上げてしまい、「何してくれるんじゃワレ!??」と怒った途端――私は闇の女神の力が覚醒しました。
闇の女神の力も、転生した記憶も。
本来なら、愛する家族が目の前で魔族に惨殺され、愛した国民たちが目の前で魔族に食われていく様に泣き崩れ見ながら、魔王に復讐を誓ったその途端目覚める力を、私はミルクを取られた途端に目覚めさせてしまったのです。
とりあえず、0歳は何も出来なくて暇なのでちょっと魔王を倒して来ようと思います。デコピンで。
--これは最強裏ボスに転生した脳筋主人公が最弱クラスで最強を目指す勘違いTueee物語--
※最強裏ボス転生令嬢は友情を謳歌したい!の改稿版です(5万文字から10万文字にふえています)
※27話あたりからが新規です
※作中で主人公最強、たぶん神様も敵わない(でも陰キャ)
※超ご都合主義。深く考えたらきっと負け
※主人公はそこまで考えてないのに周囲が勝手に深読みして有能に祀り上げられる勘違いもの。
※副題が完結した時点で物語は終了します。俺たちの戦いはこれからだ!
※他Webサイトにも投稿しております。
愛しの第一王子殿下
みつまめ つぼみ
恋愛
公爵令嬢アリシアは15歳。三年前に魔王討伐に出かけたゴルテンファル王国の第一王子クラウス一行の帰りを待ちわびていた。
そして帰ってきたクラウス王子は、仲間の訃報を口にし、それと同時に同行していた聖女との婚姻を告げる。
クラウスとの婚約を破棄されたアリシアは、言い寄ってくる第二王子マティアスの手から逃れようと、国外脱出を図るのだった。
そんなアリシアを手助けするフードを目深に被った旅の戦士エドガー。彼とアリシアの逃避行が、今始まる。
竜帝に捨てられ病気で死んで転生したのに、生まれ変わっても竜帝に気に入られそうです
みゅー
恋愛
シーディは前世の記憶を持っていた。前世では奉公に出された家で竜帝に気に入られ寵姫となるが、竜帝は豪族と婚約すると噂され同時にシーディの部屋へ通うことが減っていった。そんな時に病気になり、シーディは後宮を出ると一人寂しく息を引き取った。
時は流れ、シーディはある村外れの貧しいながらも優しい両親の元に生まれ変わっていた。そんなある日村に竜帝が訪れ、竜帝に見つかるがシーディの生まれ変わりだと気づかれずにすむ。
数日後、運命の乙女を探すためにの同じ年、同じ日に生まれた数人の乙女たちが後宮に召集され、シーディも後宮に呼ばれてしまう。
自分が運命の乙女ではないとわかっているシーディは、とにかく何事もなく村へ帰ることだけを目標に過ごすが……。
はたして本当にシーディは運命の乙女ではないのか、今度の人生で幸せをつかむことができるのか。
短編:竜帝の花嫁 誰にも愛されずに死んだと思ってたのに、生まれ変わったら溺愛されてました
を長編にしたものです。
聖女を追放した国は、私が祈らなくなった理由を最後まで知りませんでした
藤原遊
ファンタジー
この国では、人の悪意や欲望、嘘が積み重なると
土地を蝕む邪気となって現れる。
それを祈りによって浄化してきたのが、聖女である私だった。
派手な奇跡は起こらない。
けれど、私が祈るたびに国は荒廃を免れてきた。
――その役目を、誰一人として理解しないまま。
奇跡が少なくなった。
役に立たない聖女はいらない。
そう言われ、私は静かに国を追放された。
もう、祈る理由はない。
邪気を生み出す原因に目を向けず、
後始末だけを押し付ける国を守る理由も。
聖女がいなくなった国で、
少しずつ異変が起こり始める。
けれど彼らは、最後まで気づかなかった。
私がなぜ祈らなくなったのかを。
学園では婚約者に冷遇されていますが、有能なので全く気になりません。〜学園でお山の大将されてても、王宮では私の方が有能ですから〜
織り子
恋愛
王都カラディナにある国立魔術学園では、満十六歳の生徒たちの社交界デビューを兼ねた盛大なパーティーが開かれていた。
侯爵令嬢タレイア・オルトランは、婚約者である第二王子アスラン・オグセリアの迎えを待つも、結局ひとりで会場へ向かうことになる。
学園では身分の差がないとはいえ、アスランが公然とタレイアを侮辱し続けてきたことで、彼女は生徒たちから冷笑と蔑視の的となっていた。しかしタレイアは、王城で政務を担ってきた聡明さと矜持を失わず、毅然と振る舞う。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる