11 / 20
11
しおりを挟む
「姫様!」
ブライアンの咎めるような声がしたがエリーゼは止まらない。
「私たちと接触してしまったが為にアルフレッド殿下はこのような面倒事に巻き込まれているのでしょう?それならばこちらの事情もある程度知っておいた方がいいと思います」
「しかし、彼はアホ…いや、善良すぎる。騙されてこちらの内情を話してしまう恐れがあります」
思わず本音が漏れたなブライアン。
「…騙されるようなら仕方ありません。その時は皆で別の場所に移動しましょう。元々1ヶ所に長くいる事がいけないのです」
毅然とした態度でエリーゼは答えた。下書きを一旦脇に寄せて、長老も同意した。
「長く同じ場所にいればどうしても噂は出る。こちらから接触しなくても向こうから胡乱な目で見られて攻め込まれる事もあろう…ほ、わしは姫様の意見に賛成じゃ」
「長老まで!…ちっ、最初からこいつを追い払っておくべきだった!後悔先に立たずとはこの事だ!」
執事としての言葉使いをかなぐり捨てたブライアンはくるりと背を向けて
「…勝手にしろ!」
と言い捨て部屋を出て行ってしまった。
「止めなくていいのか?」
エリーゼも長老も取り乱した様子がないのを見て問いかけた。
「大丈夫ですわ。なんだかんだ強い口調でいうけれども私たちを心配しているだけですから」
「ほ、久しぶりに怒鳴り声を聞いたのう」
そういえば彼の足音はドアの前で止まったままだ。
「続けましょう。私は魔法を使うための魔素を吸収しています。何故吸収しているのか理由は分かりませんが…ですから魔法が使えるのです」
長老がエリーゼの言葉を遮る様に話す。
「ちょっと待て、わしの見解は少し違う。姫様が魔素を吸収しているのではなく、魔素の方が姫様に集まってきているのだ。だからこの塔の周り一帯は高濃度の魔素で満ちていてその為魔法が使えるのだと推測している。姫様が魔素を吸収しているなら、魔素がここまで広範囲に濃い状態ではないからの。…殿下はこの塔のあたりを『他よりも明るい』と感じた事はないかの?または姫様の周りが『煌めいている』と感じた事は?」
「獣化した時にエリーゼがキラキラして見えました。ひょっとしてそれですか?」
彼女が美しいからだけではなくで何か理由があるのか?
「そうじゃ。獣人は魔素が濃い場所が光って見えるのだ。だからわしらにとって塔の周りは明るいし、姫様は煌めいて見える。高濃度の魔素がある証拠じゃ。その様な場所は獣人にとってとても大事な場所なので目で見て分かるようになっているのだと思う」
それを聞いて不思議に思った。
「魔素を使って獣人も何かするのですか?獣人には魔力がなく、魔法は使えないと習ったのですが?」
「確かに獣人に魔力はありません。しかし魔素は獣人の病や傷を治す力があるの。特にこの塔の周りのように濃度が高い場所ならばほとんどの傷や病が治ってしまうから、この辺りは獣人の間では『癒しの森』とか『癒しの塔』と言われています。大変大事な場所なの」
だから獣人たちが色々出入りしているのか…
「でも人族が私の事を知ったなら…」
「知ったなら?」
微笑みを崩さずエリーゼは続けた。
「多分人族は魔法を使いたいが為に、私を殺しにくるでしょうね。そうすれば、魔素は拡散し、また魔法が使えるようになりますから。ですから私はひっそりと目立たぬよう茨の森から出ずに暮らしているのです」
『殺しにくる』という言葉にショックを受けて血の気が引いた。
「あ、ごめんなさい。大丈夫、私強いですから。それに仲間も長老もブライアンもいますし、何より茨がおりますから滅多な事にはなりませんのでご安心を」
エリーゼが口癖の様に言っている『大丈夫、私強いですから』…それは気持ちの上でと言う事なんだろうなと思った。エリーゼ自身はそこらの貴族の女性よりは農作業などで働いている分動けるとは思うし、多少の魔法は使えるのかもしれないが、それも兵が一斉に押し寄せたら勝ち目はないだろうし…。
「…たまに私1人のせいで人族が魔法を使えなくなっている事に罪悪感を感じる事はあります。しかし、人族から隠れ住んでいる獣人にとってここは最後の砦のような場所。支えてくれる仲間がいる限りは頑張ろうと思っています。ですからアルフレッド殿下には口止めをお願いしているのです。もちろん私がどこか別の場所に移動すればもう殿下にご迷惑をおかけする事はないのですが…頼ってくる獣人たちの為、移動は最低限にしたいのです。おわかりいただけましたでしょうか?」
この様な大事を自分を信じて話してくれた事に震える様な気持ちを感じていた。
「命に変えてもこの秘密は守ります。自分に流れる獣人の血に誓います」
私は生まれて初めて本心からの誓いをたてた。人族に馴染めず嘆いているだけだった私を何の見返りもなく、それどころか自分たちの身をかえりみず助けてくれた彼女らに恩返しがしたい。
そしてドア越しにブライアンにも話しかけた。
「私も君たちの仲間にして入れてもらえないだろうか?」
すると少し間があって
「…仕方ない、姫様がここまで話してしまったのだから私も腹をくくります。いいですか?騙されない様今まで以上に注意してくださいね。あと、長老もその辺の教育頼みましたよ」
と声がしてドアがゆっくり開き、ブライアンが渋々といった感じで現れた。茨の森に仲間が増えたのだった。
ー王宮(王
「アルフレッドに関する調査の進展は?」
「それが…」
侍従によると、手の者が離宮を見張っていたのだが、元々人気のない辺鄙な森の中にある為、困難を極めたらしい。その上何故か見張り場所を察知され、手の者が
『当家に何か御用でも?』
と執事から『直に』言われてしまう事が何度かあったので一旦中止していると。
「では、アルフレッドの尾行は?」
「足音で気づかれてしまう様で…」
まかれてしまうらしい。意外な能力だ。
「…使用人に紛れるのはどうだ?」
「それも…」
離宮の使用人は元々少数精鋭。執事の目が隅々まで行き届いている為、紛れる事ができなかったと。
「何故そんな厳重な警備体制なのだ?たかが離宮だぞ?」
「噂ではあるのですが…」
侍従が言いにくそうに
「何度かアルフレッド殿下へ刺客が差し向けられた事があったようでして…もちろん全て返り討ちにされており問題はなかったそうですが、その為あの様な厳重な体制なのだと」
それを聞き王は訝しげな顔で
「その報告、私にあがってきてないが?」
「それは……」
侍従が頭をより深く下げた。
それを見てはたと気がついた。そうか王である私本人が刺客を送ったかもと思われているのだな。それでは報告はくるわけがない。納得だ。
「あとアルフレッド殿下から書状が届いております」
王は中身を読み、高笑いした。
「…兄たちの横暴で困り果ててる様だ。丁度良い。茨の森の調査を王命としてやらせよう。その調査の際誰かに知恵を借りにいくかもしれんからそこをお前たちはチェックしろ。紙とペンをもて!」
茨の森の調査が開始された。
ブライアンの咎めるような声がしたがエリーゼは止まらない。
「私たちと接触してしまったが為にアルフレッド殿下はこのような面倒事に巻き込まれているのでしょう?それならばこちらの事情もある程度知っておいた方がいいと思います」
「しかし、彼はアホ…いや、善良すぎる。騙されてこちらの内情を話してしまう恐れがあります」
思わず本音が漏れたなブライアン。
「…騙されるようなら仕方ありません。その時は皆で別の場所に移動しましょう。元々1ヶ所に長くいる事がいけないのです」
毅然とした態度でエリーゼは答えた。下書きを一旦脇に寄せて、長老も同意した。
「長く同じ場所にいればどうしても噂は出る。こちらから接触しなくても向こうから胡乱な目で見られて攻め込まれる事もあろう…ほ、わしは姫様の意見に賛成じゃ」
「長老まで!…ちっ、最初からこいつを追い払っておくべきだった!後悔先に立たずとはこの事だ!」
執事としての言葉使いをかなぐり捨てたブライアンはくるりと背を向けて
「…勝手にしろ!」
と言い捨て部屋を出て行ってしまった。
「止めなくていいのか?」
エリーゼも長老も取り乱した様子がないのを見て問いかけた。
「大丈夫ですわ。なんだかんだ強い口調でいうけれども私たちを心配しているだけですから」
「ほ、久しぶりに怒鳴り声を聞いたのう」
そういえば彼の足音はドアの前で止まったままだ。
「続けましょう。私は魔法を使うための魔素を吸収しています。何故吸収しているのか理由は分かりませんが…ですから魔法が使えるのです」
長老がエリーゼの言葉を遮る様に話す。
「ちょっと待て、わしの見解は少し違う。姫様が魔素を吸収しているのではなく、魔素の方が姫様に集まってきているのだ。だからこの塔の周り一帯は高濃度の魔素で満ちていてその為魔法が使えるのだと推測している。姫様が魔素を吸収しているなら、魔素がここまで広範囲に濃い状態ではないからの。…殿下はこの塔のあたりを『他よりも明るい』と感じた事はないかの?または姫様の周りが『煌めいている』と感じた事は?」
「獣化した時にエリーゼがキラキラして見えました。ひょっとしてそれですか?」
彼女が美しいからだけではなくで何か理由があるのか?
「そうじゃ。獣人は魔素が濃い場所が光って見えるのだ。だからわしらにとって塔の周りは明るいし、姫様は煌めいて見える。高濃度の魔素がある証拠じゃ。その様な場所は獣人にとってとても大事な場所なので目で見て分かるようになっているのだと思う」
それを聞いて不思議に思った。
「魔素を使って獣人も何かするのですか?獣人には魔力がなく、魔法は使えないと習ったのですが?」
「確かに獣人に魔力はありません。しかし魔素は獣人の病や傷を治す力があるの。特にこの塔の周りのように濃度が高い場所ならばほとんどの傷や病が治ってしまうから、この辺りは獣人の間では『癒しの森』とか『癒しの塔』と言われています。大変大事な場所なの」
だから獣人たちが色々出入りしているのか…
「でも人族が私の事を知ったなら…」
「知ったなら?」
微笑みを崩さずエリーゼは続けた。
「多分人族は魔法を使いたいが為に、私を殺しにくるでしょうね。そうすれば、魔素は拡散し、また魔法が使えるようになりますから。ですから私はひっそりと目立たぬよう茨の森から出ずに暮らしているのです」
『殺しにくる』という言葉にショックを受けて血の気が引いた。
「あ、ごめんなさい。大丈夫、私強いですから。それに仲間も長老もブライアンもいますし、何より茨がおりますから滅多な事にはなりませんのでご安心を」
エリーゼが口癖の様に言っている『大丈夫、私強いですから』…それは気持ちの上でと言う事なんだろうなと思った。エリーゼ自身はそこらの貴族の女性よりは農作業などで働いている分動けるとは思うし、多少の魔法は使えるのかもしれないが、それも兵が一斉に押し寄せたら勝ち目はないだろうし…。
「…たまに私1人のせいで人族が魔法を使えなくなっている事に罪悪感を感じる事はあります。しかし、人族から隠れ住んでいる獣人にとってここは最後の砦のような場所。支えてくれる仲間がいる限りは頑張ろうと思っています。ですからアルフレッド殿下には口止めをお願いしているのです。もちろん私がどこか別の場所に移動すればもう殿下にご迷惑をおかけする事はないのですが…頼ってくる獣人たちの為、移動は最低限にしたいのです。おわかりいただけましたでしょうか?」
この様な大事を自分を信じて話してくれた事に震える様な気持ちを感じていた。
「命に変えてもこの秘密は守ります。自分に流れる獣人の血に誓います」
私は生まれて初めて本心からの誓いをたてた。人族に馴染めず嘆いているだけだった私を何の見返りもなく、それどころか自分たちの身をかえりみず助けてくれた彼女らに恩返しがしたい。
そしてドア越しにブライアンにも話しかけた。
「私も君たちの仲間にして入れてもらえないだろうか?」
すると少し間があって
「…仕方ない、姫様がここまで話してしまったのだから私も腹をくくります。いいですか?騙されない様今まで以上に注意してくださいね。あと、長老もその辺の教育頼みましたよ」
と声がしてドアがゆっくり開き、ブライアンが渋々といった感じで現れた。茨の森に仲間が増えたのだった。
ー王宮(王
「アルフレッドに関する調査の進展は?」
「それが…」
侍従によると、手の者が離宮を見張っていたのだが、元々人気のない辺鄙な森の中にある為、困難を極めたらしい。その上何故か見張り場所を察知され、手の者が
『当家に何か御用でも?』
と執事から『直に』言われてしまう事が何度かあったので一旦中止していると。
「では、アルフレッドの尾行は?」
「足音で気づかれてしまう様で…」
まかれてしまうらしい。意外な能力だ。
「…使用人に紛れるのはどうだ?」
「それも…」
離宮の使用人は元々少数精鋭。執事の目が隅々まで行き届いている為、紛れる事ができなかったと。
「何故そんな厳重な警備体制なのだ?たかが離宮だぞ?」
「噂ではあるのですが…」
侍従が言いにくそうに
「何度かアルフレッド殿下へ刺客が差し向けられた事があったようでして…もちろん全て返り討ちにされており問題はなかったそうですが、その為あの様な厳重な体制なのだと」
それを聞き王は訝しげな顔で
「その報告、私にあがってきてないが?」
「それは……」
侍従が頭をより深く下げた。
それを見てはたと気がついた。そうか王である私本人が刺客を送ったかもと思われているのだな。それでは報告はくるわけがない。納得だ。
「あとアルフレッド殿下から書状が届いております」
王は中身を読み、高笑いした。
「…兄たちの横暴で困り果ててる様だ。丁度良い。茨の森の調査を王命としてやらせよう。その調査の際誰かに知恵を借りにいくかもしれんからそこをお前たちはチェックしろ。紙とペンをもて!」
茨の森の調査が開始された。
0
あなたにおすすめの小説
義弟の婚約者が私の婚約者の番でした
五珠 izumi
ファンタジー
「ー…姉さん…ごめん…」
金の髪に碧瞳の美しい私の義弟が、一筋の涙を流しながら言った。
自分も辛いだろうに、この優しい義弟は、こんな時にも私を気遣ってくれているのだ。
視界の先には
私の婚約者と義弟の婚約者が見つめ合っている姿があった。
番など、御免こうむる
池家乃あひる
ファンタジー
「運命の番」の第一研究者であるセリカは、やんごとなき事情により獣人が暮らすルガリア国に派遣されている。
だが、来日した日から第二王子が助手を「運命の番」だと言い張り、どれだけ否定しようとも聞き入れない有様。
むしろ運命の番を引き裂く大罪人だとセリカを処刑すると言い張る始末。
無事に役目を果たし、帰国しようとするセリカたちだったが、当然のように第二王子が妨害してきて……?
※リハビリがてら、書きたいところだけ書いた話です
※設定はふんわりとしています
※ジャンルが分からなかったため、ひとまずキャラ文芸で設定しております
※小説家になろうにも投稿しております
【完結】精霊に選ばれなかった私は…
まりぃべる
ファンタジー
ここダロックフェイ国では、5歳になると精霊の森へ行く。精霊に選んでもらえれば、将来有望だ。
しかし、キャロル=マフェソン辺境伯爵令嬢は、精霊に選んでもらえなかった。
選ばれた者は、王立学院で将来国の為になるべく通う。
選ばれなかった者は、教会の学校で一般教養を学ぶ。
貴族なら、より高い地位を狙うのがステータスであるが…?
☆世界観は、緩いですのでそこのところご理解のうえ、お読み下さるとありがたいです。
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
記憶を無くした、悪役令嬢マリーの奇跡の愛
三色団子
恋愛
豪奢な天蓋付きベッドの中だった。薬品の匂いと、微かに薔薇の香りが混ざり合う、慣れない空間。
「……ここは?」
か細く漏れた声は、まるで他人のもののようだった。喉が渇いてたまらない。
顔を上げようとすると、ずきりとした痛みが後頭部を襲い、思わず呻く。その拍子に、自分の指先に視線が落ちた。驚くほどきめ細やかで、手入れの行き届いた指。まるで象牙細工のように完璧だが、酷く見覚えがない。
私は一体、誰なのだろう?
【完結】6人目の娘として生まれました。目立たない伯爵令嬢なのに、なぜかイケメン公爵が離れない
朝日みらい
恋愛
エリーナは、伯爵家の6人目の娘として生まれましたが、幸せではありませんでした。彼女は両親からも兄姉からも無視されていました。それに才能も兄姉と比べると特に特別なところがなかったのです。そんな孤独な彼女の前に現れたのが、公爵家のヴィクトールでした。彼女のそばに支えて励ましてくれるのです。エリーナはヴィクトールに何かとほめられながら、自分の力を信じて幸せをつかむ物語です。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~
みつまめ つぼみ
ファンタジー
17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。
記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。
そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。
「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」
恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる