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第一生 あれ?自分、死んでる?

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(お腹ががすいた…)
朝早く家を出たものでまだ何も食べてないのだ
(口が、寂しい)
そんなことを考えながら今日も変わらず学校へ通学路をたどり登校していた……
はずだった
「んんっ、むぅ、んー?」
あたりが騒がしい、頭が痛い、感だが数分間の記憶がない
(何があった)
「?!」
(死っ、死んでる?!)
そこには、自分と同じ学生鞄が転がっており、人が鉄骨の下敷きになっていた
「えっ?事故死?」
突然のことで頭が追いつかない、何しろ、人が目の前で死んでいるのだ、そりゃ通行人が騒ぐよな
「とっとりあえず警察、救急車!」
その時、俺の体から人が出てきた
「…………え?」
正確には自分の体を人がすり抜けたような感じだった
「血?」
俺の体がぐちゃぐちゃになっていた、足が曲がり、腹から血が出て服が血濡れており、腕がありえない方向を向いている、まるで何かの下敷きになったかのように……
(何かの下敷き?)
かけていた数分間の記憶が蘇る、通学路をたどり、鞄を持ち、工事現場の側の道を歩く
「あっ君!!危ない!!」
「ー?」
言葉が耳に入ってくる、その時には目の前に鉄の塊がこちらに向かい、落下してきていた
グシャ
「?!?!」
蘇る記憶が身を苦しめる、次の瞬間体に激痛がはしった
「ぁっうっアアアアアアアアアアアァァ………」
涙が出た、体が震え、首がすっとれるような感覚に落ち、例え用のない痛みが体をむしばむ
どれだけ叫ぼうとも、だれも自分に目を向けない、なぜなら
「あれが、俺?」
おそらく、鉄骨の下敷きになっている死体、それは数分前の自分なんだろう、そのことを頭が意識した瞬間にある言葉が口から漏れた
「あれ?自分、死んでる?」


~続く~
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