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✽第一幕 妖狐転生✽
8話 どうやら三つ子のようじゃ
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さらに2ヶ月が経った。妾がいつものようにぐーたらとしておると、朝顔が入ってきた。
珍しいのぅ、朝顔がこんな時間に来るとは。
「お昼寝されているとこ、失礼いたします。前に話していた残りの侍女が里に到着したようです」
侍女?…………おおう、すっかり忘れておったわ。
「ご昼食後屋敷に到着予定ですので、到着次第連れてまいります」
妾はこくりと頷き、朝顔の足音が聞こえなくなるまで待ったあとまた昼寝に戻った。
・・❖・・❖・・❖・・
「失礼いたします」
妾が昼餉を食べ終わると、朝顔がやって来た。朝顔の後ろには2人の女子がついてきていた。
「侍女の者が到着いたしましたので、紹介します」
そう言って朝顔が横にずれると、スッと妾の侍女だと思われる女子2人が前に出てきた。
「はじめまして!!今日から水葱様の侍女になる、結璃昼顔って言います!!よろしくお願いします!!」
白に深紅のメッシュが入った肩までの髪に朝顔と同じ赤紫の瞳の女子が言った。元気な女子じゃのぅ。
「はじめましてぇ、私は結璃夕顔ですぅ。……あ、よろしくお願いしますぅ」
な、何だか気が抜けるのぅ……。こ奴は、薄桃色の髪をツインテールにしておる。左の髪の一部は三つ編みにされている。目は、こちらも同じく赤紫色だ。
……ん?そういえばこの女子達、皆“結璃”って名乗ってたような気が……。
「お気づきかと思われますが、昼顔と夕顔は私の三つ子の妹になります。朝顔が長女、昼顔が次女、夕顔が末っ子となります」
三つ子の割には似てないのぅ。
「妹達は、本日はもう下がらせてもよろしいでしょうか?妹達は今日が初日ですので……」
ふむ。それもそうじゃの。朝顔はもう慣れたようじゃが、昼顔と夕顔は今日が初。部屋にもまだ行ってなさそうだし、そうなると片付けも全くやっておらぬだろうしな。
妾はこくりと頷いた。
「ありがとうございます。
昼顔、夕顔。今日はもう下がりなさい。早くやることをやって、明日に備えると良いわ。あ、それと侍女の仕事は後から説明するわ。明日も説明する予定だけど、一応ね」
「分かった!!それでは、失礼します」
「じゃあ、また夜にねぇ。失礼いたしましたぁ」
パタンと障子が閉じる。
「では、妹達の紹介も兼ねて、少し話したいと思います。まず、昼顔ですが、この子は体を動かすことが得意で、ご家族に会う際の取り次ぎや護衛がいなかった際に護衛の代わりになるようつとめさせていただきます。
夕顔は甘えん坊で少し天然が入ってますね。ただ、私達の中で1番の情報通で、人脈も広く、諜報も優れています。多分、護衛を含めても1番諜報が得意なのではないかと。諜報員として使ってもよろしいかと思われます。流行にも敏感で、メイクやお着物などのファッションはあの子に任せておけば確実です。
一応私を含めた3人とも、暗殺術を身に着けていますが、確実とは言えませんのでお気をつけ下さい」
ぬ!?暗殺術だと?そんなもの身に着けておったのか……。いや、まぁ、父上様が妾に付けたのだから、凄くて当たり前なのだが。逆にそうでなくては、何で付けられたのか少し、いや凄く怖い。怖すぎる。
「あさがお、は?」
「私ですか?私は知識に関しては1番ですね。あと、侍女の仕事も1番できるかと。役職としては、“水葱様付き筆頭侍女頭”という、昼顔達“水葱様付き筆頭侍女”の1番上の立場になります」
そんな役職があったのか……。今度色々と教えてもらった方が良いかもしれんのぅ。
珍しいのぅ、朝顔がこんな時間に来るとは。
「お昼寝されているとこ、失礼いたします。前に話していた残りの侍女が里に到着したようです」
侍女?…………おおう、すっかり忘れておったわ。
「ご昼食後屋敷に到着予定ですので、到着次第連れてまいります」
妾はこくりと頷き、朝顔の足音が聞こえなくなるまで待ったあとまた昼寝に戻った。
・・❖・・❖・・❖・・
「失礼いたします」
妾が昼餉を食べ終わると、朝顔がやって来た。朝顔の後ろには2人の女子がついてきていた。
「侍女の者が到着いたしましたので、紹介します」
そう言って朝顔が横にずれると、スッと妾の侍女だと思われる女子2人が前に出てきた。
「はじめまして!!今日から水葱様の侍女になる、結璃昼顔って言います!!よろしくお願いします!!」
白に深紅のメッシュが入った肩までの髪に朝顔と同じ赤紫の瞳の女子が言った。元気な女子じゃのぅ。
「はじめましてぇ、私は結璃夕顔ですぅ。……あ、よろしくお願いしますぅ」
な、何だか気が抜けるのぅ……。こ奴は、薄桃色の髪をツインテールにしておる。左の髪の一部は三つ編みにされている。目は、こちらも同じく赤紫色だ。
……ん?そういえばこの女子達、皆“結璃”って名乗ってたような気が……。
「お気づきかと思われますが、昼顔と夕顔は私の三つ子の妹になります。朝顔が長女、昼顔が次女、夕顔が末っ子となります」
三つ子の割には似てないのぅ。
「妹達は、本日はもう下がらせてもよろしいでしょうか?妹達は今日が初日ですので……」
ふむ。それもそうじゃの。朝顔はもう慣れたようじゃが、昼顔と夕顔は今日が初。部屋にもまだ行ってなさそうだし、そうなると片付けも全くやっておらぬだろうしな。
妾はこくりと頷いた。
「ありがとうございます。
昼顔、夕顔。今日はもう下がりなさい。早くやることをやって、明日に備えると良いわ。あ、それと侍女の仕事は後から説明するわ。明日も説明する予定だけど、一応ね」
「分かった!!それでは、失礼します」
「じゃあ、また夜にねぇ。失礼いたしましたぁ」
パタンと障子が閉じる。
「では、妹達の紹介も兼ねて、少し話したいと思います。まず、昼顔ですが、この子は体を動かすことが得意で、ご家族に会う際の取り次ぎや護衛がいなかった際に護衛の代わりになるようつとめさせていただきます。
夕顔は甘えん坊で少し天然が入ってますね。ただ、私達の中で1番の情報通で、人脈も広く、諜報も優れています。多分、護衛を含めても1番諜報が得意なのではないかと。諜報員として使ってもよろしいかと思われます。流行にも敏感で、メイクやお着物などのファッションはあの子に任せておけば確実です。
一応私を含めた3人とも、暗殺術を身に着けていますが、確実とは言えませんのでお気をつけ下さい」
ぬ!?暗殺術だと?そんなもの身に着けておったのか……。いや、まぁ、父上様が妾に付けたのだから、凄くて当たり前なのだが。逆にそうでなくては、何で付けられたのか少し、いや凄く怖い。怖すぎる。
「あさがお、は?」
「私ですか?私は知識に関しては1番ですね。あと、侍女の仕事も1番できるかと。役職としては、“水葱様付き筆頭侍女頭”という、昼顔達“水葱様付き筆頭侍女”の1番上の立場になります」
そんな役職があったのか……。今度色々と教えてもらった方が良いかもしれんのぅ。
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