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1、はじまり

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 “糖尿病”

 すっごく嫌な響きですよね。

 別に糖尿病じゃなくても、医者に病名を告げられるってことが好きな人っているのかな?
 広い世の中にはもしかしたら居るかもしれませんけど、少なくとも私はすっごく嫌です!

 医療従事者なんてしてますと、ぶっちゃけ良い意味でも、悪い意味でも、色んな患者さんに出会います。

 そして、医療関係者って自分がそんな患者さんの仲間入りするってあんまり想像してなかったりするんですよね。

 はっきりと言えば、自分も妊娠糖尿病なんて診断を受ける日が来るとは思っていなかったです。

 ドラマや保険のCMとかで有りがちな展開。
 まさに「自分には縁が無いことだと勝手に思っていました」的な……。

 初めての妊娠の時……色々有りましたし、妊娠・出産は奇跡のようなものだと多少は分かったつもりでいました。
 事実は小説より奇なりって言いますが、本当に何が起こるか分からないものです。
 

 さて皆様、初めまして。

 これより語りますのは、平々凡々、一山いくらのじゃが芋の中に居そうな兼業主婦の実体験です。

 そう……あーでもない、こーでもない、と文献の少なさに半泣きになった私の話です。

 主人公の私は2人の子持ち、3人目を妊娠した兼業主婦の仮名をウサギ。

 元気ハツラツ、腕白盛り、兄弟喧嘩は日常茶飯事の5歳児犬助、3歳児チュー助。

 穏やかな気性で優しくて家族命、家事も育児も一緒にするって当たり前だよ!のクマ太郎。

 そして、今は産まれたばかりの新生児、当時はお腹の中に居た我が家の初めての女の子のドラ子ちゃん。

 4人家族だった私達、野山(仮名)一家。

 家族4人が5人へと増える過程で起こった、まさかの出来事を書き記してみたお話となります。

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