普通の女子高生が異世界召喚!?

やなぎ

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焔の馬。

こおりのふだ?

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道中は戦闘の痕跡が結構残っていた。
ヒビの入った地面、焼け焦げた木々、所々地面や木に氷が張り付いていた。
「そろそろだ。」
そう言ったカスミの身体が力んでいる。
少し肌寒いさを感じる。
なんとなく道を進むごとに寒くなってきている気がする。
「これだ。」
カスミは私たちに向き直り、ある物体を紹介してくれた。
それは、高さは2メートルほどの氷の塊だった。
「ん?中に何かいる?」
中に何かがいる事に気づき、質問する。
「あぁ、これが俺らの村を焼き、仲間を殺した、レッドホードだ。」
私は言葉が出てこなかった。
これは絶句したと言うよりはなんて言えばいいのか分からなかったと言った方がいいだろう。
なぜならこのレッドホードは恐らく私たちが森に逃がしたのと同じだと思われるからだ。
「レッドホードがこんな場所に現れるわけがないんだ!誰かが放ったしか考えられない。俺の仲間が、村のみんながやられちまった。こんなの、許されるわけがない!」
すごくいたたまれない気持ちになった。私が助かるためにこの村の人たちが死んでしまった。私はあの時に死んでいた方が良かったんじゃないか?そうしていればこの村が、たくさんの人々が死ぬことはなかったんじゃないか?そう思ってしまう。
「あぁ、そうだな。だけど、この氷はどうしたんだ?」
ハルトが話題の方向を変えた。
「あ、あぁ。これは俺がやったんだ。村を襲ってきたこいつを村の外れまでおびき寄せて凍らせた。」
カスミは怒りに我を忘れていたのかハルトの質問にハッとし、慌てて答える。
「な、どうやってこいつを凍りつかせたんだ?札の出力じゃ炎を操るやつを身動きできないほど凍らせるなんて無理だろ?」
確かにそうだ。氷の札はあるけど冷気を出して冷蔵、冷凍庫代わりか、そのまま氷を出して冷たくて美味しーってやるぐらいしか出来なかったはず。
「使ったのは札だ。俺は生まれつき氷の札しか使えなくてな、その代わりにこれだけの出力が出せるんだ。」
「あれ?札ってどの種類でも誰でも使えるんじゃなかったの?」
私はハルトに耳打ちする。
「あぁ。だけどたまに1つの属性の加護が強すぎて他の属性が全く使えない奴がいる。という話は聞いたことあるな。」
ハルトは私の問いをカスミに返す。
「そうだ!俺は氷の属性に愛されていて、氷の魔法特性しか持たないんだ。普通の人間はいくつかの属性の加護を持っているんだろ?」
「あぁ、俺は闇と光の2つだな。だから闇系の魔法と治癒系の魔法が多少使える。他は札だなぁ。複数に加護が分散する事で魔法の威力は落ちるが、加護のない属性も札を介する事で力を具現化する事が出来るんだよな。」
「俺の場合は加護が強すぎて氷以外の札が介入するのを拒んでやがるんだよな。」
「まぁでもここまでの出力が出るのには納得がいった。」
私は見事に置いてけぼりを食らっていた。えーっと?
人には得意な魔法があってそれと同系統の札は威力が上がるってことだね!うん!
話している内容を自分なりにまとめてみた。
「ピキッ。」
なにか、氷の方から嫌な音がした。
なんとなく展開分かった気がするから氷の方を見たくないなぁ。
「ヒヒィィィン!!!」
甲高い雄叫びとともに、氷が砕け散り、炎が飛び出す。
溶ける氷と噴き出す炎の中にレッドホードがいた。
「ちっ、まさかこんなに早く氷を破壊しやがるなんてな。」
カスミがレッドホードを睨む。
「2人とも!任せた!」
逃げるハルト。
「はぁ。」
ため息一つ吐いてナイフを構える。
「なっ!?あいつ逃げるのか!?」
驚きを露わにそそくさと逃げるハルトを見る。
私は心の中でごめんなさいと謝る。
「モモコは危ないから下がってな。それに、そんな武器じゃ傷一つつけられないぞ?」
「え?うん。分かった。」
あまりにも普通の対応に一瞬戸惑ってしまった。そうだよね。普通一緒にいる女の子を放って逃げたりしないよね……。
カスミの陰に隠れるように私は移動する。
カスミは私が隠れているのを確認して、レッドホードに向き直る。
そして、札を取り出した。
レッドホードは炎を纏っている。
睨み合う1人と1匹。
「カスミ、大丈夫なの?」
レッドホードの強さを知っていてカスミの強さを知らないから尋ねる。
「まぁ見てな!」
そう言うとカスミは札を前に向ける。
すると札から冷気のような物が出てきた。その冷気は札を中心に1.5メートルぐらいの柱状に収束する。そして役目を終えたとばかりに冷気は霧散した。
「え?槍?」
カスミは札を持っていた手に透明で、少し青がかった槍を持っていた。
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