Re : play / リプレイ

貯古齢糖 壬琉苦

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ACT-40

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魔王軍アラクネ隊に所属している悪魔は思った。


(ボスがやられた今、私たちに残された手段は、エルフの奴隷たちを盾にして逃げること。魔王軍幹部に匹敵する力を持っていたボスを倒すなんて、そんな馬鹿げた力を持つ敵を相手にすることはない…。今は逃げることだけに集中しないといけない)


 アラクネが倒され、ボス代理を担った悪魔の名は、カリーナ。

 彼女はアラクネ隊の参謀として隊に尽力してきたが、カリスマ性がなく、イマイチ隊をまとめきれていなかった。

 強さは下級悪魔よりもましな方で、優れた叡知を持っている。

 そんな彼女は、現在△△から逃げようとしていた。


(よし、この通路からの脱出が上手くいけば、追ってはもう付いてはこれないはず…)

「お~い、何処に逃げる気だ!」

「えっ!? どうして、私たちの場所が!?」


 カリーナは驚いた表情を浮かべる。

 何せ、完璧だと思われた作戦が破られたからだ。


 健太郎とシルルは上空から、得意気な顔をしながら、魔王軍一行を見下ろしていた。


「お前ら単純だな、リスクを背負うのが嫌で、竜極の滝を選んで逃げるんだから」

「単純? 何を言っているの、この作戦は兵力を減らすことなく、奴隷たちも連れて帰ることができる、研ぎ澄まされた至高の作戦なのよ」

(自分で言っちゃうんだ…)


 健太郎は呆れながら、魔王軍のもとに降りる。


「なんで、私たちのいる場所が分かったの」

「それはだなーーーーー」


 ザッーー!!


「そう思った俺はーーーーー」


 ザッーー!!


(どうしよう、滝の音がスゴすぎて、何を言っているのか全く分からない…)

「ーーーーーこうして、お前らのいる場所が分かったんだ」

「へぇ~、そうなんだ…」


 推理を的中させ、ドヤ顔を決める健太郎を見て、カリーナは何とも言えない気分になった。


(もしかして、彼がボスを倒したの? いや、こんな痩せ男にボスがやられるわけがない。だとすると、上空でこちらのことを見ている竜がそうなのかも。何にせよ、生存するために戦わないといけないのなら、相手は関係ない。ただ、全力で潰すだけ!)


 カリーナは前進し、健太郎に攻撃を仕掛けようとする。


(私が持つ、全身全霊の魔力を込めた一撃を、一発お見舞いしてやる。下級悪魔レベルだと思って油断していたら、寝首をかかれることを思い知らせてあげる)


 カリーナは魔力をじっと溜め、戦闘体勢に入る。


「シルル! そろそろ、準備はできたか!」

「いつでもOKだよ~」

(準備? 何かを企んでいるの?)


 一匹の悪魔は、悩み続けるのであった。
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