Re : play / リプレイ

貯古齢糖 壬琉苦

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ACT-42

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シュュュウ……………


 健太郎が放ったデコピンは、カリーナを含むアラクネ隊の部下を、全て吹き飛ばした。


(これで、よかったんだ…。俺はエルフたちを助け、魔王軍を討伐した…。何一つ間違ってことはしてない…けど、クロムウェルの姿になってから、誰かを壊すのが楽しいと思い始めている。この気持ちは、形容しがたいモノになってきている。自分は正義の味方なのか、魔王軍の奴らと同じ不義の味方なのか、価値観の認識が曖昧になってきて、自分が何を成すためにこの世界に来たのか、分からなくなってきた)

「ご主人様ーー!!」


 飛行しているシルルに抱き抱えられたシエラが、シャロを連れて、健太郎の方にやって来た。


「二人とも、どうしたんだ?」

「ご主人様が心配で、居ても立ってもいられなくなって、つい来てしまいました」

「どうやら、魔王軍は片付けたみたいね」

「エルフの里の皆さんは、無事に救出できましたか」

「あぁ、それなら、あそこで縛られているよ」

「ご主人様? 顔色が悪いですよ。本当に大丈夫ですか?」

「いや、ちょっとな…」


 ギュッ!


 シエラは健太郎の手を包み込むように握った。


「どうした、シエラ!?」

「私はご主人様と、どんな時も一緒にいます。もし、ご主人様が何処か遠くに行ってしまっても、私がご主人様のことを必ず迎えに行きます。なので、安心して下さい」

「はは、どういう意味だよ」


 シエラはニコッと笑い、健太郎の中にあるモヤモヤを払った。


(俺は誰かに助けられてばかりだな…)「シエラ! 早くエルフの里の皆を助けてやってくれ」

「了解しました!」


 健太郎が指差した方向に、シエラとシャロが向かうと、目と手の自由を縄により制限されたエルフたちがいた。


 ビリビリ…


 シエラは刀で縄を切り、エルフたちを解放する。


「皆さん安心してください、私たちが助けに来ましたよ」

「貴方たちは?」

(あれ、シャロさんもいるのに、何で不安そうな表情をしているんだろう?)

「私たちと同じエルフがいるようですが、どちら様ですか?」


 エルフたちは虚ろな目をして、二人に問いかけた。


「どういうことですか、シャロさん。シャロさんはエルフの里の皆を助けると言っていたから、知り合いだと思ってました」

「それは……今は言えないわ」

「シャロさん…」


 シエラの心配そうな顔を見たシャロは、とっさに目をそらしてしまった。


「ほら、早く他の人たちも助けるわよ」

「シャロさん、待ってください!」

「何よ?」

「何か私たちに隠していませんか?」

「何も隠してないわよ…」

「嘘です! 何か絶対に隠してます!」

「分かったわよ。エルフの皆を助けたら、ちゃんと教えてあげるわよ」


 シャロは黒い闇を潜めながら、黙々と作業を進めた。
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