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EPISODE6 眩しい世界
眩しい世界③
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「おいで、蒼ちゃん」
怜音に手を引かれ、ゆっくりとバージンロードの上を歩く蒼汰。鼓動が少しずつ高鳴っていく。そして、二人は神様が見守る祭壇の前で歩みを止めた。
――これじゃあまるで、結婚式みたいだ。
蒼汰の頬が熱くなって、体が強張っていくのを感じた。
「蒼ちゃん、俺は蒼ちゃんが大好きだ。だから、俺と番になってほしい」
「怜音君……俺も、怜音君が好き」
ずっと言いたくても言えなかった言葉が、絡み合った糸がスルッと解けるように口から零れる。ずっと蒼汰は怜音に恋焦がれてきた。ようやく、素直になれた瞬間。
「ありがとう、蒼ちゃん」
怜音がそっと目を閉じたから、それに倣って蒼汰も目を閉じる。そして二人は触れるだけのキスをした。
それは甘くて温かくて……心が蕩けていく感覚。
しばらくの間、唇を啄み合って、後ろ髪を引かれながらも体を離した。
「このチョーカー、受け取ってもらえるかな?」
「え? こんな素敵なチョーカーを貰っちゃっていいの?」
「うん。俺、これを蒼ちゃんにプレゼントしたくて、頑張ってバイトしてたんだもん」
「……ありがとう」
そのチョーカーは夜空のように黒くて、中央には十字架の形をした宝石が刻まれている。手触りのいい皮で作られた高価そうなものだった。
αがΩにチョーカーを贈るということには、特別な意味がある。
それは「あなたは私のものです」というメッセージ。
このチョーカーを外し、Ωの項を噛むことができるαは自分だけ……そんなαの覚悟と決意が込められているのだ。
そんな思いを込められたチョーカーを受け取った蒼汰は、それをギュッと胸に抱き締めた。
「つけてあげようか?」
「うん。お願い……」
怜音にチョーカーをつけてもらった蒼汰は、胸がいっぱいになってしまい涙で目の前が滲んだ。
こんな立派なαの番になれるなんて、自分はなんて幸せ者なのだろうか。胸が熱くなって、全身が幸せに打ち震えた。
「蒼ちゃん、チョーカーよく似合ってるよ」
「本当? 嬉しい」
「うん。蒼ちゃん、大好きだよ」
「俺も、怜音君が大好き」
もう一度唇を重ね合わせた瞬間、蒼汰の体が一気に熱を帯び、むせ返るほどの甘い香りがその場を包み込む。
もう一度口づけを交わしたとき……教会の鐘が静寂を破った。神聖なその音色は心に染み渡り、まるで神の元へと召されていくような心地良さに包まれていく。
――怜音君が好き……。
舌を絡ませ合う深い口付けは、肩で呼吸をするほど苦しくて、蒼汰は夢中で怜音にしがみついた。その瞬間、教会の中に甘い香りが広がっていくのを感じる。
――気持ちいい。
蒼汰はうっとりと目を細めた。
「……もしかして、蒼ちゃん、ヒートがきた?」
「うん……そうかも……」
「ヤバイ、蒼ちゃん超いい匂い……俺までラットしそうだ……」
蒼汰を抱き締める怜音の腕に、更に力が籠められた。
「怜音君、俺、体が熱い……助けて……」
「蒼ちゃん頑張って。今日は俺がヒートを鎮めてあげるから」
「……え? それって……」
「俺たちは番になるんだ。だから、これから蒼ちゃんにヒートがきたら俺が鎮めるなんて当たり前でしょ?」
怜音に引きずられるようにバージンロードを引き返す。恥ずかしくて仕方がないのに、それ以上に体が怜音を求めてしまっていた。
早く、早く、抱き合いたい……。
その一心だった。
怜音が教会の扉を開くと、眩しいほどの日差しが蒼汰の目に差し込んでくる。どこまでも広がる青い空に、そんな空をゆっくりと流れていく雲……。
その当たり前の風景がとても綺麗で、涙が出そうになった。
「本当に……馬鹿みたいだね。こんなにも綺麗な世界から逃げていたなんて……」
少しだけひんやりとした風が、ヒートで火照った体を冷やしてくれる。
「でも俺……すごく幸せだよ」
「蒼ちゃん……」
「怜音君、大好き」
「今ここでそんなに可愛いのは反則だよ。早く帰ろう。蒼ちゃんが欲しくて仕方がない」
「俺も、怜音君と結ばれたい……」
そんなやり取りが恥ずかしくて、二人で顔を見合わせて笑った。
「ねぇ、怜音君。俺たちの世界は…こんなにも眩しかったんだね」
【END】
怜音に手を引かれ、ゆっくりとバージンロードの上を歩く蒼汰。鼓動が少しずつ高鳴っていく。そして、二人は神様が見守る祭壇の前で歩みを止めた。
――これじゃあまるで、結婚式みたいだ。
蒼汰の頬が熱くなって、体が強張っていくのを感じた。
「蒼ちゃん、俺は蒼ちゃんが大好きだ。だから、俺と番になってほしい」
「怜音君……俺も、怜音君が好き」
ずっと言いたくても言えなかった言葉が、絡み合った糸がスルッと解けるように口から零れる。ずっと蒼汰は怜音に恋焦がれてきた。ようやく、素直になれた瞬間。
「ありがとう、蒼ちゃん」
怜音がそっと目を閉じたから、それに倣って蒼汰も目を閉じる。そして二人は触れるだけのキスをした。
それは甘くて温かくて……心が蕩けていく感覚。
しばらくの間、唇を啄み合って、後ろ髪を引かれながらも体を離した。
「このチョーカー、受け取ってもらえるかな?」
「え? こんな素敵なチョーカーを貰っちゃっていいの?」
「うん。俺、これを蒼ちゃんにプレゼントしたくて、頑張ってバイトしてたんだもん」
「……ありがとう」
そのチョーカーは夜空のように黒くて、中央には十字架の形をした宝石が刻まれている。手触りのいい皮で作られた高価そうなものだった。
αがΩにチョーカーを贈るということには、特別な意味がある。
それは「あなたは私のものです」というメッセージ。
このチョーカーを外し、Ωの項を噛むことができるαは自分だけ……そんなαの覚悟と決意が込められているのだ。
そんな思いを込められたチョーカーを受け取った蒼汰は、それをギュッと胸に抱き締めた。
「つけてあげようか?」
「うん。お願い……」
怜音にチョーカーをつけてもらった蒼汰は、胸がいっぱいになってしまい涙で目の前が滲んだ。
こんな立派なαの番になれるなんて、自分はなんて幸せ者なのだろうか。胸が熱くなって、全身が幸せに打ち震えた。
「蒼ちゃん、チョーカーよく似合ってるよ」
「本当? 嬉しい」
「うん。蒼ちゃん、大好きだよ」
「俺も、怜音君が大好き」
もう一度唇を重ね合わせた瞬間、蒼汰の体が一気に熱を帯び、むせ返るほどの甘い香りがその場を包み込む。
もう一度口づけを交わしたとき……教会の鐘が静寂を破った。神聖なその音色は心に染み渡り、まるで神の元へと召されていくような心地良さに包まれていく。
――怜音君が好き……。
舌を絡ませ合う深い口付けは、肩で呼吸をするほど苦しくて、蒼汰は夢中で怜音にしがみついた。その瞬間、教会の中に甘い香りが広がっていくのを感じる。
――気持ちいい。
蒼汰はうっとりと目を細めた。
「……もしかして、蒼ちゃん、ヒートがきた?」
「うん……そうかも……」
「ヤバイ、蒼ちゃん超いい匂い……俺までラットしそうだ……」
蒼汰を抱き締める怜音の腕に、更に力が籠められた。
「怜音君、俺、体が熱い……助けて……」
「蒼ちゃん頑張って。今日は俺がヒートを鎮めてあげるから」
「……え? それって……」
「俺たちは番になるんだ。だから、これから蒼ちゃんにヒートがきたら俺が鎮めるなんて当たり前でしょ?」
怜音に引きずられるようにバージンロードを引き返す。恥ずかしくて仕方がないのに、それ以上に体が怜音を求めてしまっていた。
早く、早く、抱き合いたい……。
その一心だった。
怜音が教会の扉を開くと、眩しいほどの日差しが蒼汰の目に差し込んでくる。どこまでも広がる青い空に、そんな空をゆっくりと流れていく雲……。
その当たり前の風景がとても綺麗で、涙が出そうになった。
「本当に……馬鹿みたいだね。こんなにも綺麗な世界から逃げていたなんて……」
少しだけひんやりとした風が、ヒートで火照った体を冷やしてくれる。
「でも俺……すごく幸せだよ」
「蒼ちゃん……」
「怜音君、大好き」
「今ここでそんなに可愛いのは反則だよ。早く帰ろう。蒼ちゃんが欲しくて仕方がない」
「俺も、怜音君と結ばれたい……」
そんなやり取りが恥ずかしくて、二人で顔を見合わせて笑った。
「ねぇ、怜音君。俺たちの世界は…こんなにも眩しかったんだね」
【END】
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