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第6章エルフの森
10.聖魔剣(仮)と聖魔剣(真)
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エルフの森北側、そこは何でも、古い遺跡特に勇者の関わりが深い遺跡があるらしい、現在俺達はそこに向かっているのだが。
「本当にこっちで合ってるのか?」
道を教えてもらい、ナガタマの示すまま進むが一向に着かない。
「何より、リュカ族長達が見えない、どんだけ早いんだよあいつら」
「馬車で来るべきでしたかね?」
うーん、話を聞く限りもっと近いと思ったんだけどなぁ。
それから十分少々歩いた所で、ようやく現場にたどり着いた、北の森では、骸骨いわゆるアンデッドとエルフが戦っていた、……なんで?
「おい!こっちにも人間が居るぞ!」
戦っていた兵士の一部が俺達を日野の仲間と思い槍を向ける、とても心外である。
「彼らは客人です、手出しをしてはいけませんよ」
制止の声はリュカ族長ではなく、少し大人びたリュリに似たエルフだった。
「初めまして、わたくしは族長リュカの妻リュエでございます」
「どうりでリュリに似ているわけだ、所で状況は?」
「はい、どうやら聖魔剣を奪った穀潰しが力に溺れたようで」
既に穀潰し認定されてる件。
「日野が聖魔剣を使えるのか?」
「使えますが、使いこなせません」
抜けるけど振れない刀状態か。
「なるほど、で、あのアンデッドは?」
「どうやら聖魔剣の力で生み出されているようです」
「あの数をか?」
「はい」
生み出されているアンデッドは一万処じゃない数がいる、それを今なお生み続ける聖魔剣。
「これでもかなり抑え込みました、ここなら道幅も狭く、これ以上の大群で攻める事はできません」
「本来ならもっと数が多くなると?」
「億の軍勢はぐたらないと思います」
マジか。
「ですのでここを突破されたら……」
「終わりか、でも聖魔剣でなんでアンデッド?」
「聖魔剣は使い手の心によって姿を変えます」
「つまり、日野の心がアンデッドだと?」
いや、心が腐ってる的な?
「そこまでは解りませんが、少なくとも正しい心は持っていなかったでしょう」
「あー、確かに」
聖か魔で言うなら、日野は間違いなく魔だな。
「所で、リュカ族長とリュリは?」
「あちらに居ます」
リュエさんの指差す方を見ると、最前線でアンデッドを薙ぎ倒す二人の姿があった。
「二人とも張りきってます」
「張りきっているというかなんと言うか………」
遠目からだとただのバーサーカーにしか見えない。
「エルフ、血の気多すぎじゃね?」
「お恥ずかしい限りです」
ふふふ、と笑うリュエさん、この状況でおしとやかに笑っているのもそれはそれで恐い。
「で?これからどうするんだ?かなり優勢みたいだけど」
リュカ族長、リュリを筆頭にバーサーカーになったエルフの戦士達がアンデッドを押し込み始めている。
「優勢ではありますが倒し切る事はできません、聖魔剣が有る限り」
「じゃあ、取り返すのか?」
「いいえ、破壊します」
「ちょ、ちょっとお待ちください!聖魔剣は世界を救うのに必要な物ではないのですか!?」
明確に誰かが言った訳ではないが、重要な事は明かだ、なのでエレナ姫が慌ててリュエさんに問い詰めるのも分かる。
「いえ、奪われたのはレプリカですので、大丈夫です」
「レプリカ?」
「はい、本物の聖魔剣はこの遺跡に安置されていました、今、驚異になっているのはレプリカの方です」
詳しく聞くと、本物の聖魔剣は嘗ての勇者がこの遺跡に保管したそうだ、エルフ族はそれを守る為にこの森に里を作ったという。
「レプリカは聖魔剣使い様に、聖魔剣を知ってもらい、使いこなせるようにと訓練のために、我々が模して作った物です」
「そのレプリカでこれだけの力が出るのか?」
「使っているのが腐っても勇者の一端ですから」
腐っても一端ってすごいね、めんどくさい。
「で、その本物は?」
「こちらです」
案内されたのは戦場の一角に設けられたテントの中。
「念のため目に着きにくいようにテントに不可視の結界を張っています」
テントの中には台座のような物に突き刺さった石の剣が一本。
「本当にこれが聖魔剣なのか?ただの石の剣にしか見えないぞ?」
「今は本来の力が無いのです、ですが聖魔剣使い様が手に取れば真の力を発揮するはずです」
ザ・封印された剣だな、これは抜けなかったらヤバいやつだ。
「さぁ、聖魔剣を抜いてください!」
リュエさんに台座まで促される、この人族長より族長っぽいな、本物の族長はバーサーカーだけど。
聖魔剣に手をかけ力を入れて引き抜く。
「お?」
抜こうとしたが数センチ引いた所で止まる。
「………どうしました、聖魔剣使い様?」
「まさか、抜けないんじゃ」
「いや、少し動いたんだが、途中で引っ掛かって……」
その数センチは押し引きができるがその先へいけない。
「少々代わって頂いてよろしいですか?」
リュエさんに場所譲る、なにをするのかと思ったら。
ボゴン!
素手で岩を砕くとこんな音なんだな。
「お待たせしました、さぁ、どうぞ」
「………今」
「何か?」
「いえ、なんでも………」
改めて台座に近づくと、ひび割れて剣が抜けやすくなっていた。
「………簡単に抜けました」
「おめでとうございます、さすが聖魔剣使い様です、ねぇ皆さん?」
『そ、そうですね』
リュエさん以外全員苦笑い、あの状態なら誰でも抜けたと思うんだけど。
何はともあれこれで聖魔剣は手に入った。
「この後どうすればいいんだ?」
聖魔剣は手に入ったがいまだに石の剣のままだ。
「………変ですね、伝承では手にするだけでとあったのに」
「ふっふっふ、その聖魔剣にはまだ足りないものがあるのよ」
「誰だ!」
「ふははは!魔王が一人、超絶美少女リミアちゃん、降臨!」
そこには特大のバカが居た、えぇー、こいつが説明役?できれば変えてもらいたいんだけど。
「本当にこっちで合ってるのか?」
道を教えてもらい、ナガタマの示すまま進むが一向に着かない。
「何より、リュカ族長達が見えない、どんだけ早いんだよあいつら」
「馬車で来るべきでしたかね?」
うーん、話を聞く限りもっと近いと思ったんだけどなぁ。
それから十分少々歩いた所で、ようやく現場にたどり着いた、北の森では、骸骨いわゆるアンデッドとエルフが戦っていた、……なんで?
「おい!こっちにも人間が居るぞ!」
戦っていた兵士の一部が俺達を日野の仲間と思い槍を向ける、とても心外である。
「彼らは客人です、手出しをしてはいけませんよ」
制止の声はリュカ族長ではなく、少し大人びたリュリに似たエルフだった。
「初めまして、わたくしは族長リュカの妻リュエでございます」
「どうりでリュリに似ているわけだ、所で状況は?」
「はい、どうやら聖魔剣を奪った穀潰しが力に溺れたようで」
既に穀潰し認定されてる件。
「日野が聖魔剣を使えるのか?」
「使えますが、使いこなせません」
抜けるけど振れない刀状態か。
「なるほど、で、あのアンデッドは?」
「どうやら聖魔剣の力で生み出されているようです」
「あの数をか?」
「はい」
生み出されているアンデッドは一万処じゃない数がいる、それを今なお生み続ける聖魔剣。
「これでもかなり抑え込みました、ここなら道幅も狭く、これ以上の大群で攻める事はできません」
「本来ならもっと数が多くなると?」
「億の軍勢はぐたらないと思います」
マジか。
「ですのでここを突破されたら……」
「終わりか、でも聖魔剣でなんでアンデッド?」
「聖魔剣は使い手の心によって姿を変えます」
「つまり、日野の心がアンデッドだと?」
いや、心が腐ってる的な?
「そこまでは解りませんが、少なくとも正しい心は持っていなかったでしょう」
「あー、確かに」
聖か魔で言うなら、日野は間違いなく魔だな。
「所で、リュカ族長とリュリは?」
「あちらに居ます」
リュエさんの指差す方を見ると、最前線でアンデッドを薙ぎ倒す二人の姿があった。
「二人とも張りきってます」
「張りきっているというかなんと言うか………」
遠目からだとただのバーサーカーにしか見えない。
「エルフ、血の気多すぎじゃね?」
「お恥ずかしい限りです」
ふふふ、と笑うリュエさん、この状況でおしとやかに笑っているのもそれはそれで恐い。
「で?これからどうするんだ?かなり優勢みたいだけど」
リュカ族長、リュリを筆頭にバーサーカーになったエルフの戦士達がアンデッドを押し込み始めている。
「優勢ではありますが倒し切る事はできません、聖魔剣が有る限り」
「じゃあ、取り返すのか?」
「いいえ、破壊します」
「ちょ、ちょっとお待ちください!聖魔剣は世界を救うのに必要な物ではないのですか!?」
明確に誰かが言った訳ではないが、重要な事は明かだ、なのでエレナ姫が慌ててリュエさんに問い詰めるのも分かる。
「いえ、奪われたのはレプリカですので、大丈夫です」
「レプリカ?」
「はい、本物の聖魔剣はこの遺跡に安置されていました、今、驚異になっているのはレプリカの方です」
詳しく聞くと、本物の聖魔剣は嘗ての勇者がこの遺跡に保管したそうだ、エルフ族はそれを守る為にこの森に里を作ったという。
「レプリカは聖魔剣使い様に、聖魔剣を知ってもらい、使いこなせるようにと訓練のために、我々が模して作った物です」
「そのレプリカでこれだけの力が出るのか?」
「使っているのが腐っても勇者の一端ですから」
腐っても一端ってすごいね、めんどくさい。
「で、その本物は?」
「こちらです」
案内されたのは戦場の一角に設けられたテントの中。
「念のため目に着きにくいようにテントに不可視の結界を張っています」
テントの中には台座のような物に突き刺さった石の剣が一本。
「本当にこれが聖魔剣なのか?ただの石の剣にしか見えないぞ?」
「今は本来の力が無いのです、ですが聖魔剣使い様が手に取れば真の力を発揮するはずです」
ザ・封印された剣だな、これは抜けなかったらヤバいやつだ。
「さぁ、聖魔剣を抜いてください!」
リュエさんに台座まで促される、この人族長より族長っぽいな、本物の族長はバーサーカーだけど。
聖魔剣に手をかけ力を入れて引き抜く。
「お?」
抜こうとしたが数センチ引いた所で止まる。
「………どうしました、聖魔剣使い様?」
「まさか、抜けないんじゃ」
「いや、少し動いたんだが、途中で引っ掛かって……」
その数センチは押し引きができるがその先へいけない。
「少々代わって頂いてよろしいですか?」
リュエさんに場所譲る、なにをするのかと思ったら。
ボゴン!
素手で岩を砕くとこんな音なんだな。
「お待たせしました、さぁ、どうぞ」
「………今」
「何か?」
「いえ、なんでも………」
改めて台座に近づくと、ひび割れて剣が抜けやすくなっていた。
「………簡単に抜けました」
「おめでとうございます、さすが聖魔剣使い様です、ねぇ皆さん?」
『そ、そうですね』
リュエさん以外全員苦笑い、あの状態なら誰でも抜けたと思うんだけど。
何はともあれこれで聖魔剣は手に入った。
「この後どうすればいいんだ?」
聖魔剣は手に入ったがいまだに石の剣のままだ。
「………変ですね、伝承では手にするだけでとあったのに」
「ふっふっふ、その聖魔剣にはまだ足りないものがあるのよ」
「誰だ!」
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