妻は六英雄だが俺はしがない道具屋です

どらごんまじっく

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反乱

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女山賊との行為から、俺の待遇が目に見えて良くなった……飯は美味くなったし、夜には女山賊とセックスを繰り返していた。
「はぁ……はぁ……ヒュレル……あんたは最高だよ……旦那以外に惚れるなんて思いもしなかったよ……」
「そうか……ありがとう」
俺が寂しい表情をしているのを見抜いたのか、女山賊はこう言ってきた。
「すまないな……本当は解放してやりたいんだけど……」
「いや、お前にも立場があるんだろ、それは気にするな」
「悪い……そのうちなんとか逃してやるから……」

女山賊はそう言ってくれた……しかし……それは意外な形で実現する……

次の日の夜……俺の体を求めて女山賊がやってきた……そう思ったが様子が変であった……
「はぁ……はぁ……ヒュ……ヒュレル……今、牢屋の鍵を開ける……」
「どうした……何があったんだ……」
「へっ……自業自得だ……私は頭の器じゃなかったってことだよ……」
見ると女山賊の腹から大量に出血していた……
「その傷はどうしたんだ!」
「ふっ……部下に刺されたんじゃ笑話にもならねえな……」
「もういい、喋るな! 俺が町へ連れてってやる! そこで治療すれば大丈夫だ」
「おい……そこの棚にお前の荷物が置いてある……それを持って……この洞窟の奥には抜け道があるから……そこから逃げろ……」
「ダメだ! お前を町に連れて行く!」
「俺はもうダメだ……この傷じゃ助からない……それに俺を刺した奴がもうすぐここに来る……早く逃げるんだよ……」
「嫌だ! 俺はお前を助けるぞ!」
そう言って女山賊を担ごうとした……しかし、非力な俺には女一人も持ち上げることができなかった……
「いいから……俺は最後にヒュレルに会って……嬉しかったぜ……旦那と結婚する前に会ってたら俺はどっちを選んだんだろうな……あ……罪な女だぜ……」
「おい! しっかりしろ!」
「…………カレンだ……私の名はカレンだ……名前だけ……覚えておいてくれ…………」
「か……カレン!」
そう叫ぶが、もうカレンは返事をしなかった……

洞窟の入り口が騒がしくなってきた……俺は自分の荷物を持つと、洞窟の奥へと走った……カレン……俺はお前を忘れないぞ……そう思うことしかできなかった……
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