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後編
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私は目の前の壁を登り、屋上に立つ。
『何か』はすでに私の10倍以上の大きさになっていた。
私は屋上を疾走する。
段々と『何か』との距離が詰まってきた。
そして――――『何か』も私に気づいた。
青い粒子が私めがけて飛んでくる。
「ハッ!」
私は足を軸に回転した。
青い粒子は私には当たらなかった。
「グギ!?」
『何か』は目を見開いた。
「戦場では驚かない方がいいですよ」
私は跳躍する。
「白より雪へ 銀世界 低体温」
「クォォォォ!」
『何か』は激しく腕を動かし、私に攻撃する。
ただ、その動きは遅すぎた。
「『豪雪・切開』!」
その瞬間、『何か』の腕は切断される。
「クァハァァァ!!」
『何か』の体は千切れ続ける。
しかし、こいつは諦めが悪いようだった。
「何?!」
『何か』は最後の力で青い塊を私にぶつけようとする。
「まずい!」
しかし、私にその攻撃が届くことはなかった。
「クラァ!?」
私が瞬きしている間に、『何か』は凍った。
「はぁ…サンキュー。ダーリン」
その瞬間、私の目の前にサムズアップした氷像が現れた。
「グ…グギ」
「…えぇ?」
私はまだ息がある『何か』に困惑する。
『何か』はもう破壊をする力を持っていない用だった。
「はぁ…苦しんでそうだし、ちょっと身の上話でもしますか。冥土の土産ってやつで」
私はここ1年で私の身に起こったことを言語化する。
「あなたみたいなモンスターが最近多いでしょ?それで人類側も困ってるんです」
「そこで、人類は『概念』の力を借りる技術を作り出した」
「ただ、力を借りるには『概念』との関係が重要」
私は軽く息を吸う。
「それで、私はその技術のテスターに選ばれた」
「で、私が概念と関係を結ぶためにとった手段が『結婚』ってことだったんです」
実際には恋愛関係はないけどね。
ただ、それを言葉にするとダーリンが怒る。面倒くさい奴だ。
「で、私が結婚したのは…ん?」
そこまで説明した時、私は既に『何か』が息絶えていることに気づいた。
「はぁ…後はよろしく。ダーリン」
私はリングを外す。
『冬』と結婚してから一年。戦闘後の巻き込まれた人の記憶改変とか壊れたところの復旧とか、ダーリンは色々やってくれてる。
まぁ、それを加味しても面倒くさい相手ではあるんだけどね。
しかも体感温度が常に激寒になるというおまけ付き。
「はぁ…寒」
私は『結婚』に憧れていた頃を思い出す。
あの頃の自分よ。やっぱり結婚するなら人間に限るぞ。
まぁ、そうは言っても私はピチピチの20代だ。
――――いつか絶対いい相手を見つけて再婚してやる!
夏空の下、そう決意した。
『何か』はすでに私の10倍以上の大きさになっていた。
私は屋上を疾走する。
段々と『何か』との距離が詰まってきた。
そして――――『何か』も私に気づいた。
青い粒子が私めがけて飛んでくる。
「ハッ!」
私は足を軸に回転した。
青い粒子は私には当たらなかった。
「グギ!?」
『何か』は目を見開いた。
「戦場では驚かない方がいいですよ」
私は跳躍する。
「白より雪へ 銀世界 低体温」
「クォォォォ!」
『何か』は激しく腕を動かし、私に攻撃する。
ただ、その動きは遅すぎた。
「『豪雪・切開』!」
その瞬間、『何か』の腕は切断される。
「クァハァァァ!!」
『何か』の体は千切れ続ける。
しかし、こいつは諦めが悪いようだった。
「何?!」
『何か』は最後の力で青い塊を私にぶつけようとする。
「まずい!」
しかし、私にその攻撃が届くことはなかった。
「クラァ!?」
私が瞬きしている間に、『何か』は凍った。
「はぁ…サンキュー。ダーリン」
その瞬間、私の目の前にサムズアップした氷像が現れた。
「グ…グギ」
「…えぇ?」
私はまだ息がある『何か』に困惑する。
『何か』はもう破壊をする力を持っていない用だった。
「はぁ…苦しんでそうだし、ちょっと身の上話でもしますか。冥土の土産ってやつで」
私はここ1年で私の身に起こったことを言語化する。
「あなたみたいなモンスターが最近多いでしょ?それで人類側も困ってるんです」
「そこで、人類は『概念』の力を借りる技術を作り出した」
「ただ、力を借りるには『概念』との関係が重要」
私は軽く息を吸う。
「それで、私はその技術のテスターに選ばれた」
「で、私が概念と関係を結ぶためにとった手段が『結婚』ってことだったんです」
実際には恋愛関係はないけどね。
ただ、それを言葉にするとダーリンが怒る。面倒くさい奴だ。
「で、私が結婚したのは…ん?」
そこまで説明した時、私は既に『何か』が息絶えていることに気づいた。
「はぁ…後はよろしく。ダーリン」
私はリングを外す。
『冬』と結婚してから一年。戦闘後の巻き込まれた人の記憶改変とか壊れたところの復旧とか、ダーリンは色々やってくれてる。
まぁ、それを加味しても面倒くさい相手ではあるんだけどね。
しかも体感温度が常に激寒になるというおまけ付き。
「はぁ…寒」
私は『結婚』に憧れていた頃を思い出す。
あの頃の自分よ。やっぱり結婚するなら人間に限るぞ。
まぁ、そうは言っても私はピチピチの20代だ。
――――いつか絶対いい相手を見つけて再婚してやる!
夏空の下、そう決意した。
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