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第2章
124. 失いたくないので
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宴会から一週間が過ぎた日の昼下がりのこと。
剣の練習を終えてお屋敷の中に戻ってきた私達は、着替えを済ませてから応接室へと向かうことになった。
「今日はかなり激しかったようですね」
「ごめんなさい。つい夢中になってしまって……」
「このままでは着替えられませんから、まずは湯浴みをしましょう」
今日の練習はクラウスと模擬戦をしていたのだけど、ずっと動いていたせいで服も髪も乱れてしまっている。
汗は酷くないけれど、貴族令嬢としては許されない乱れ方をしているから、言い訳をする間もなくお風呂へと押し込まれてしまった。
「お着替えに時間を取りたいので、急いでくださいませ」
「分かりましたわ」
急かされるままに湯浴みを済ませると、今度は侍女さん三人がかりで外行きの装いに着替えさせられる。
装飾品の類は最低限だけれど、侍女さん達の気合いの入り方は宴会の時と同じくらいだと思う。
「完成しました。いかがですか?」
「ありがとう。完璧だと思うわ」
ここまでする必要は無い気がするけれど、問題は無いからお礼を言って部屋を後にする私。
それから、部屋の前で待っていたクラウスと手を繋いで応接室へと向かった。
約束の時間に応接室に入ると、整った装いをしている初老の殿方と目が合う。
この方が今日会う約束をしていた建築家の方なのだけど、思っていたよりも貴族に近い装いをしていたから少し驚いてしまった。
アルベール王国なら……貴族お抱えの宝石商でさえ綺麗な装いをしている事の方が稀だから、違和感を覚えずにはいられない。
「初めまして。シエル・グレーティアと申しますわ。
よろしくお願いします」
「お初目にかかります、グレーティア様。トーマス・ビリアドと申します。
弟もエイブラム家に仕えておりますので、私のことはトーマスと名前で呼んでいただけると幸いでございます。
どうぞよろしくお願いいたします」
「トーマス殿、初めまして。クラウス・レイノルドと申します。
よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願い致します」
社交の時と同じように笑顔を張り付けて挨拶をすると、貴族の礼が返ってきた。
トーマスさんは平民だけれど、所作と装いから貴族と錯覚してしまいそうだ。
「掛けても宜しいでしょうか?」
「ええ、もちろんですわ」
「ありがとうございます。
早速ですが、お二人のご要望をお聞きしたいと思います。どんな些細な事でも構いませんので、出来るだけ数を出していただけると幸いです。
それから、設計図を作りますので、しばらくお時間を頂くことになるかと存じます」
挨拶を交わし終えると、トーマスさんはメモ帳とペンを取り出してから、そう口にした。
「分かりましたわ。もう言っても大丈夫でしょうか?」
「ええ、構いません。お願いします」
クラウスに視線を向けると、彼は首を振って私に先に言うようにと促してくる。
だから、まずは私から口を開いた。
「まず外観ですけれど、周りのお屋敷の中で浮いたりしないようにしたいですわ。でも、必要以上に豪華にする必要はありませんわ。
それから、内装は落ち着く雰囲気の方が好みなので、装飾品は派手にならないようにお願いします」
「グレーティア様は落ち着いた雰囲気がお好みと。
他に要望はございますか?」
「他には……テラスと中庭は欲しいですわ。それから、掃除が大変なので広すぎない方が助かりますの」
テラスはクラウスとゆっくり外の空気に当たりながらお話しをする場所、中庭は外からの視線を隠しながら色々な事が出来る場所として欲しいのよね。
外から見えない場所なら評判を気にせず好きなように弄れるから、冒険者として動かないと時には重宝することになると思う。
それに、クラウスと結婚してからは家族が増えたりもするはずだから、子供達と遊ぶ場所にも良いかもしれないわ。
「なるほど。中庭の広さにご希望はございますか?」
「このエイブラム邸の中庭の半分もあれば十分ですわ」
「分かりました。では、ここより一回りほど小さく設計しましょう。
大は小を兼ねると言いますので、その方が後悔もなさらないで済むでしょう。テラスは中庭を囲うものと、裏庭と正面の庭を見渡せる場所に設けましょう」
「それでお願いしますわ。あとは……屋上もあると嬉しいですわ」
ここまではグレーティア邸とあまり変わらないと思う。
最初は小さな家でも良いと思っていたのだけど、グレン様やセフィリア様にも相談しているうちに、見下されないためにある程度は豪華にしなくちゃいけない事を知ったのよね。
費用は嵩んでしまうけれど、厄介事を避けるためにも他の貴族のお屋敷にある物は外せない。
それに冒険者をしていても、貴族として生きていく以上は使用人も必ず必要になるみたいなのよね。
子育てに社交に家事に貴族としてのお仕事。
全部こなすことなんて絶対に出来ないらしい。
だから……。
「使用人達の部屋も必要ですから、三階には小さめの部屋をお願いしますわ」
「普通は屋根裏に作りますが、使用人のための階層を作るという事でしょうか?」
「ええ、その通りですわ」
「なるほど……グレーティア様は使用人のこともしっかり考えておられるのですね。
ここエイブラム邸の事を考えると、そう遠くないうちにグレーティア邸は人気の職場になりそうです」
「エイブラム邸は人気でしたのね……初めて知りましたわ」
「給料はそこそこですが、労働環境が良いと帝国貴族の中では一番働くのが難しいと言われております」
「そんなに人気でしたのね。驚きましたわ」
ここエイブラム邸は四階まであるのだけど、三階と四階は殆どが使用人さんのための場所になっている。
四階にはエイブラム家の方が景色を楽しむためのお部屋もあるのだけど、それ以外は全部使用人さんのためのお部屋。
階段の上り下りが必要なこと以外は快適だから、夫婦で住み込みで働いている使用人さんもいるのよね。
帝国ではこれが普通だと思っていたけれど、エイブラム家だけが特別みたい。
「きっとグレーティア様のご実家も使用人には手厚いのでしょう。
なんとなくですが、そんな雰囲気を感じております」
「そうでしょうか? 使用人からは毎月不満を聞いていましたけれど……」
「普通は不満など言えません。良くても謹慎、最悪の場合は処罰されますからね」
「帝国でもそうなってしまいますのね……」
私の家では領民や使用人を第一に考えていたのよね。
あの贅沢三昧の生活をしていた両親だって、税を上げたり使用人の給金を下げたりすることは無かったのだから。
その代わりに私が辛い思いをする羽目になったのだけど、そのお陰で今の幸せな日々があるのだから、複雑な気持ちになってしまう。
「左様でございます。
グレーティア様はお優しいので、私も安心して仕事が出来ます。
他にご要望はございましたか?」
「出来るか分かりませんけれど、火事に強くして頂きたいですわ」
「分かりました。フレイムワイバーン相手にも燃えない邸宅に致しましょう」
もう二度と思い出を失う経験はしたく無いから、これだけは絶対に外したくないのよね。
例えお金がかかるとしても。
剣の練習を終えてお屋敷の中に戻ってきた私達は、着替えを済ませてから応接室へと向かうことになった。
「今日はかなり激しかったようですね」
「ごめんなさい。つい夢中になってしまって……」
「このままでは着替えられませんから、まずは湯浴みをしましょう」
今日の練習はクラウスと模擬戦をしていたのだけど、ずっと動いていたせいで服も髪も乱れてしまっている。
汗は酷くないけれど、貴族令嬢としては許されない乱れ方をしているから、言い訳をする間もなくお風呂へと押し込まれてしまった。
「お着替えに時間を取りたいので、急いでくださいませ」
「分かりましたわ」
急かされるままに湯浴みを済ませると、今度は侍女さん三人がかりで外行きの装いに着替えさせられる。
装飾品の類は最低限だけれど、侍女さん達の気合いの入り方は宴会の時と同じくらいだと思う。
「完成しました。いかがですか?」
「ありがとう。完璧だと思うわ」
ここまでする必要は無い気がするけれど、問題は無いからお礼を言って部屋を後にする私。
それから、部屋の前で待っていたクラウスと手を繋いで応接室へと向かった。
約束の時間に応接室に入ると、整った装いをしている初老の殿方と目が合う。
この方が今日会う約束をしていた建築家の方なのだけど、思っていたよりも貴族に近い装いをしていたから少し驚いてしまった。
アルベール王国なら……貴族お抱えの宝石商でさえ綺麗な装いをしている事の方が稀だから、違和感を覚えずにはいられない。
「初めまして。シエル・グレーティアと申しますわ。
よろしくお願いします」
「お初目にかかります、グレーティア様。トーマス・ビリアドと申します。
弟もエイブラム家に仕えておりますので、私のことはトーマスと名前で呼んでいただけると幸いでございます。
どうぞよろしくお願いいたします」
「トーマス殿、初めまして。クラウス・レイノルドと申します。
よろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願い致します」
社交の時と同じように笑顔を張り付けて挨拶をすると、貴族の礼が返ってきた。
トーマスさんは平民だけれど、所作と装いから貴族と錯覚してしまいそうだ。
「掛けても宜しいでしょうか?」
「ええ、もちろんですわ」
「ありがとうございます。
早速ですが、お二人のご要望をお聞きしたいと思います。どんな些細な事でも構いませんので、出来るだけ数を出していただけると幸いです。
それから、設計図を作りますので、しばらくお時間を頂くことになるかと存じます」
挨拶を交わし終えると、トーマスさんはメモ帳とペンを取り出してから、そう口にした。
「分かりましたわ。もう言っても大丈夫でしょうか?」
「ええ、構いません。お願いします」
クラウスに視線を向けると、彼は首を振って私に先に言うようにと促してくる。
だから、まずは私から口を開いた。
「まず外観ですけれど、周りのお屋敷の中で浮いたりしないようにしたいですわ。でも、必要以上に豪華にする必要はありませんわ。
それから、内装は落ち着く雰囲気の方が好みなので、装飾品は派手にならないようにお願いします」
「グレーティア様は落ち着いた雰囲気がお好みと。
他に要望はございますか?」
「他には……テラスと中庭は欲しいですわ。それから、掃除が大変なので広すぎない方が助かりますの」
テラスはクラウスとゆっくり外の空気に当たりながらお話しをする場所、中庭は外からの視線を隠しながら色々な事が出来る場所として欲しいのよね。
外から見えない場所なら評判を気にせず好きなように弄れるから、冒険者として動かないと時には重宝することになると思う。
それに、クラウスと結婚してからは家族が増えたりもするはずだから、子供達と遊ぶ場所にも良いかもしれないわ。
「なるほど。中庭の広さにご希望はございますか?」
「このエイブラム邸の中庭の半分もあれば十分ですわ」
「分かりました。では、ここより一回りほど小さく設計しましょう。
大は小を兼ねると言いますので、その方が後悔もなさらないで済むでしょう。テラスは中庭を囲うものと、裏庭と正面の庭を見渡せる場所に設けましょう」
「それでお願いしますわ。あとは……屋上もあると嬉しいですわ」
ここまではグレーティア邸とあまり変わらないと思う。
最初は小さな家でも良いと思っていたのだけど、グレン様やセフィリア様にも相談しているうちに、見下されないためにある程度は豪華にしなくちゃいけない事を知ったのよね。
費用は嵩んでしまうけれど、厄介事を避けるためにも他の貴族のお屋敷にある物は外せない。
それに冒険者をしていても、貴族として生きていく以上は使用人も必ず必要になるみたいなのよね。
子育てに社交に家事に貴族としてのお仕事。
全部こなすことなんて絶対に出来ないらしい。
だから……。
「使用人達の部屋も必要ですから、三階には小さめの部屋をお願いしますわ」
「普通は屋根裏に作りますが、使用人のための階層を作るという事でしょうか?」
「ええ、その通りですわ」
「なるほど……グレーティア様は使用人のこともしっかり考えておられるのですね。
ここエイブラム邸の事を考えると、そう遠くないうちにグレーティア邸は人気の職場になりそうです」
「エイブラム邸は人気でしたのね……初めて知りましたわ」
「給料はそこそこですが、労働環境が良いと帝国貴族の中では一番働くのが難しいと言われております」
「そんなに人気でしたのね。驚きましたわ」
ここエイブラム邸は四階まであるのだけど、三階と四階は殆どが使用人さんのための場所になっている。
四階にはエイブラム家の方が景色を楽しむためのお部屋もあるのだけど、それ以外は全部使用人さんのためのお部屋。
階段の上り下りが必要なこと以外は快適だから、夫婦で住み込みで働いている使用人さんもいるのよね。
帝国ではこれが普通だと思っていたけれど、エイブラム家だけが特別みたい。
「きっとグレーティア様のご実家も使用人には手厚いのでしょう。
なんとなくですが、そんな雰囲気を感じております」
「そうでしょうか? 使用人からは毎月不満を聞いていましたけれど……」
「普通は不満など言えません。良くても謹慎、最悪の場合は処罰されますからね」
「帝国でもそうなってしまいますのね……」
私の家では領民や使用人を第一に考えていたのよね。
あの贅沢三昧の生活をしていた両親だって、税を上げたり使用人の給金を下げたりすることは無かったのだから。
その代わりに私が辛い思いをする羽目になったのだけど、そのお陰で今の幸せな日々があるのだから、複雑な気持ちになってしまう。
「左様でございます。
グレーティア様はお優しいので、私も安心して仕事が出来ます。
他にご要望はございましたか?」
「出来るか分かりませんけれど、火事に強くして頂きたいですわ」
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