69 / 72
第2章
125. 依頼を受けます
しおりを挟む
「他には大丈夫でしょうか?」
「ええ、私からは以上ですわ」
「畏まりました。
それでは、レイノルド様のご要望をお聞きします」
そんな会話に続けて、一礼してからクラウスに向き直るトーマスさん。
クラウスはすぐに視線を上げると、こう口にした。
「そうですね……まず地下に懲罰用の部屋を用意してください。それから、災害から逃れるための地下室もお願いします。
屋上も必要になると思うので、階段で登れるようにしたいです」
「承知しました。他にご要望はございますか?」
「他はトーマスさんが手がけてきた貴族の邸宅を踏襲して頂けると助かります。
お客様を招くための応接室と広間は、他家に引けを取らないようにお願いします。
以上です」
「畏まりました。では、来週までに設計図を作成します。
細かい部分はそれからお話いたしましょう」
「お願いしますわ。今日は本当にありがとうございました」
「とんでもないことでございます。こちらこそ、よろしくお願いいたします」
挨拶を交わしてから、応接室を後にする私達。
最初に考えていたよりも立派になりそうだからお金のことが心配だけれど、設計図の完成はすごく楽しみだから、身体も軽くなったような気がする。
「楽しそうだね?」
「ええ、完成が待ちきれないわ」
「ああ、俺も同じ気持ちだよ。
あとは……贅沢に染まってシエルに失望されないように気を付けるだけだね」
「失望はしないわ。注意しても聞いてもらえなかったら考えるけれど。
……私も贅沢に染まるかもしれないから気を付けなくちゃ」
「大きい買い物をするときは陥りやすいから、お互いに気を付けよう」
「ええ、もちろん」
お互いに笑顔を浮かべながら私室に向けて足を進め、クラウスと手を重ねたまま私の部屋に入る私。
そんな時、待ち構えていた執事さんに引き留められてしまった。
「シエル様、グレーティア家の兵士から手紙を預かっております。
早急に確認されますようお願いします」
「分かりましたわ。ありがとうございます」
家の兵士が届けに来たということは、すぐに私に伝える必要がある大事が起きたということ。
封筒書かれている字はいつものお兄様の筆跡だから、私達にとって悪い知らせではないと思う。けれど、初めてのことだから嫌な予感がしてならない。
「俺のことは気にしなくて良いから、早く読んだ方が良い」
「ありがとう」
クラウスにも促されたから、周りを気にせず部屋に入ってすぐ、護身用の短剣で封を切った。
立ちながら手紙を読むのはマナー違反だけれど、今はそんなことを言っていられる状況ではないから、そのまま目を通した。
「悪い知らせではなかったわ」
「そうか、それは良かったよ。何が書かれていたか聞いても良いかな?」
「ええ。グレールの王家が倒されたわ。
それに……えっと、七割近い貴族も領民の反乱にあって倒れたみたい」
私は王家だけが恨みを買っていると思っていたから、思わず同じ文章を三回も読んでしまったのよね。
見間違いだと思ったけれど、三回読んでも内容は変わらない。
「貴族が七割も倒れたって?
何かの冗談か?」
「本当よ。お兄様はこんな大事なことで嘘を書いたりしないもの」
問題の分を指さしながらクラウスに見せると、彼は何度も同じところで視線を往復させた。
見間違いだと思うのは、クラウスも同じだったみたい。
「貴族も、か。あり得ない話では無いが……俺の予想は外れたよ」
「お兄様の分析だと、重税に加えて偽聖女に家族を奪われたことで、不満が爆発したみたいなの。
幸いにも私の家は税を軽くしていたから、他が苦しんでいると知った領民達に今まで以上に感謝されているみたいだわ」
「シエルの家族が無事で良かった。
まだ混乱が続くはずだから、油断はできないだろうが……」
「ええ。でも、今の警備体制なら何も起こらないと思うわ」
「それなら良いが、油断は出来ないだろうな」
お兄様もクラウスと同じことを考えているみたいで、無事な貴族と協力して平定に向けて動くと手紙に書いてある。
詳しいことを書く余裕は無かったのか、それとも情報が入っていないのか分からないけれど、これ以上のことは書かれていない。
それでも、最後には「無謀なことはしない」と書いてあるから、私は今まで通りに過ごしていても大丈夫そうだわ。
「油断は出来ないけれど……私に出来ることは無いから、私達は私達のことを優先しましょう」
「そうだな。
明日は久々に大きい依頼でも探しに行こう。
楽しい依頼があると良いが、無くても楽しもう」
そんな言葉と共に右手を差し出されたから、私はしっかりと頷きながら右手を重ねた。
◇
翌朝。久々に冒険者としての服を纏った私達は、冒険者ギルドに足を踏み入れた。
もう男装はしていないけれど、必要無くなったからしていないだけ。
必要になればいつでも男装出来るように、道具は残してあるのよね。
冒険者ギルドの中は、帝都復興に関する依頼が多お陰でフレイムワイバーンの襲撃前よりも大勢が行き交っている。
今の帝都は稼ぎ時。
そんな言葉が方々で聞こえるくらいには、冒険者が集まっているらしい。
魔物と戦わずに大金が手に入るのだから、当然と言えば当然なのだけど、その弊害で街の外の魔物の数はかなり増えてしまっていて、魔物討伐の依頼の報奨金は普段の二倍以上になっているけれど、こちらは中々受ける人が居ないという噂だ。
皆が安全を優先する気持ちは分かるけれど、少しは冒険者の責務を果たして欲しいと思ってしまう。
「こんなに沢山残っている状況は初めてだよ。どれにしようか迷うな」
「あの依頼はどうかしら? 報奨金は高いけれど、楽しそうだわ」
「放棄された街の魔物殲滅か。確かに楽しそうだね。
建物を壊しても問題無いらしいから、思う存分練習出来るよ」
「そうね。すぐに受けましょう」
依頼主が皇帝陛下というのが少し気になるけれど、強い魔物は居ないはずだから街中で戦う練習には丁度良いと思う。
フレイムワイバーンの時は建物を巻き込まないように気を付けるだけで精一杯だったから、次に備えておきたいのよね。
「それにしても、流石は帝国だな。同じくらいの報奨金の依頼が二十個近くあるよ」
「全部受け……」
「るのは無理だよ。時間が足りない。
これだけはSランクだから受けるけど、残りは他の人に任せた方が良い」
「分かったわ」
そんなやり取りの後、依頼書を受け付けまで持っていくクラウス。
冒険者ギルドの中で手を重ねたりすると妬まれるらしいから、私は少し距離を置いて彼の後を追った。
「この依頼でお願いします」
「これですか……? 報奨金は弾みますが、止める事をお勧めします。
簡単に見えますが、今までにこの場所に向かった冒険者はAランクでも未帰還となっています。Sランクのお二人でも、危険な事は変わりありません」
「そうですか。少し相談します」
そう断りを入れてから、私の方に向き直るクラウス。
彼は少し重い口調でこんな問いかけをしてきた。
「俺達なら大丈夫だとは思うけど、シエルはどうしたい?」
「すごく強い魔物が居るかもしれないのよね?」
「そういうことだと思う。目撃情報が無いから、気付けないまま一方的に攻撃される可能性もある。
だが、放っておいたら次の被害が出るはずだ」
「そんなの放っておけないわ。受けましょう」
危険かもしれないけれど、防御魔法と治癒魔法があれば生きて帰ることは出来ると思う。
だから、危険を承知でこの依頼を受けることに決めた。
クラウスも反対するつもりは無いみたいで、私の言葉に頷くと受付の方に向き直った。
「ええ、私からは以上ですわ」
「畏まりました。
それでは、レイノルド様のご要望をお聞きします」
そんな会話に続けて、一礼してからクラウスに向き直るトーマスさん。
クラウスはすぐに視線を上げると、こう口にした。
「そうですね……まず地下に懲罰用の部屋を用意してください。それから、災害から逃れるための地下室もお願いします。
屋上も必要になると思うので、階段で登れるようにしたいです」
「承知しました。他にご要望はございますか?」
「他はトーマスさんが手がけてきた貴族の邸宅を踏襲して頂けると助かります。
お客様を招くための応接室と広間は、他家に引けを取らないようにお願いします。
以上です」
「畏まりました。では、来週までに設計図を作成します。
細かい部分はそれからお話いたしましょう」
「お願いしますわ。今日は本当にありがとうございました」
「とんでもないことでございます。こちらこそ、よろしくお願いいたします」
挨拶を交わしてから、応接室を後にする私達。
最初に考えていたよりも立派になりそうだからお金のことが心配だけれど、設計図の完成はすごく楽しみだから、身体も軽くなったような気がする。
「楽しそうだね?」
「ええ、完成が待ちきれないわ」
「ああ、俺も同じ気持ちだよ。
あとは……贅沢に染まってシエルに失望されないように気を付けるだけだね」
「失望はしないわ。注意しても聞いてもらえなかったら考えるけれど。
……私も贅沢に染まるかもしれないから気を付けなくちゃ」
「大きい買い物をするときは陥りやすいから、お互いに気を付けよう」
「ええ、もちろん」
お互いに笑顔を浮かべながら私室に向けて足を進め、クラウスと手を重ねたまま私の部屋に入る私。
そんな時、待ち構えていた執事さんに引き留められてしまった。
「シエル様、グレーティア家の兵士から手紙を預かっております。
早急に確認されますようお願いします」
「分かりましたわ。ありがとうございます」
家の兵士が届けに来たということは、すぐに私に伝える必要がある大事が起きたということ。
封筒書かれている字はいつものお兄様の筆跡だから、私達にとって悪い知らせではないと思う。けれど、初めてのことだから嫌な予感がしてならない。
「俺のことは気にしなくて良いから、早く読んだ方が良い」
「ありがとう」
クラウスにも促されたから、周りを気にせず部屋に入ってすぐ、護身用の短剣で封を切った。
立ちながら手紙を読むのはマナー違反だけれど、今はそんなことを言っていられる状況ではないから、そのまま目を通した。
「悪い知らせではなかったわ」
「そうか、それは良かったよ。何が書かれていたか聞いても良いかな?」
「ええ。グレールの王家が倒されたわ。
それに……えっと、七割近い貴族も領民の反乱にあって倒れたみたい」
私は王家だけが恨みを買っていると思っていたから、思わず同じ文章を三回も読んでしまったのよね。
見間違いだと思ったけれど、三回読んでも内容は変わらない。
「貴族が七割も倒れたって?
何かの冗談か?」
「本当よ。お兄様はこんな大事なことで嘘を書いたりしないもの」
問題の分を指さしながらクラウスに見せると、彼は何度も同じところで視線を往復させた。
見間違いだと思うのは、クラウスも同じだったみたい。
「貴族も、か。あり得ない話では無いが……俺の予想は外れたよ」
「お兄様の分析だと、重税に加えて偽聖女に家族を奪われたことで、不満が爆発したみたいなの。
幸いにも私の家は税を軽くしていたから、他が苦しんでいると知った領民達に今まで以上に感謝されているみたいだわ」
「シエルの家族が無事で良かった。
まだ混乱が続くはずだから、油断はできないだろうが……」
「ええ。でも、今の警備体制なら何も起こらないと思うわ」
「それなら良いが、油断は出来ないだろうな」
お兄様もクラウスと同じことを考えているみたいで、無事な貴族と協力して平定に向けて動くと手紙に書いてある。
詳しいことを書く余裕は無かったのか、それとも情報が入っていないのか分からないけれど、これ以上のことは書かれていない。
それでも、最後には「無謀なことはしない」と書いてあるから、私は今まで通りに過ごしていても大丈夫そうだわ。
「油断は出来ないけれど……私に出来ることは無いから、私達は私達のことを優先しましょう」
「そうだな。
明日は久々に大きい依頼でも探しに行こう。
楽しい依頼があると良いが、無くても楽しもう」
そんな言葉と共に右手を差し出されたから、私はしっかりと頷きながら右手を重ねた。
◇
翌朝。久々に冒険者としての服を纏った私達は、冒険者ギルドに足を踏み入れた。
もう男装はしていないけれど、必要無くなったからしていないだけ。
必要になればいつでも男装出来るように、道具は残してあるのよね。
冒険者ギルドの中は、帝都復興に関する依頼が多お陰でフレイムワイバーンの襲撃前よりも大勢が行き交っている。
今の帝都は稼ぎ時。
そんな言葉が方々で聞こえるくらいには、冒険者が集まっているらしい。
魔物と戦わずに大金が手に入るのだから、当然と言えば当然なのだけど、その弊害で街の外の魔物の数はかなり増えてしまっていて、魔物討伐の依頼の報奨金は普段の二倍以上になっているけれど、こちらは中々受ける人が居ないという噂だ。
皆が安全を優先する気持ちは分かるけれど、少しは冒険者の責務を果たして欲しいと思ってしまう。
「こんなに沢山残っている状況は初めてだよ。どれにしようか迷うな」
「あの依頼はどうかしら? 報奨金は高いけれど、楽しそうだわ」
「放棄された街の魔物殲滅か。確かに楽しそうだね。
建物を壊しても問題無いらしいから、思う存分練習出来るよ」
「そうね。すぐに受けましょう」
依頼主が皇帝陛下というのが少し気になるけれど、強い魔物は居ないはずだから街中で戦う練習には丁度良いと思う。
フレイムワイバーンの時は建物を巻き込まないように気を付けるだけで精一杯だったから、次に備えておきたいのよね。
「それにしても、流石は帝国だな。同じくらいの報奨金の依頼が二十個近くあるよ」
「全部受け……」
「るのは無理だよ。時間が足りない。
これだけはSランクだから受けるけど、残りは他の人に任せた方が良い」
「分かったわ」
そんなやり取りの後、依頼書を受け付けまで持っていくクラウス。
冒険者ギルドの中で手を重ねたりすると妬まれるらしいから、私は少し距離を置いて彼の後を追った。
「この依頼でお願いします」
「これですか……? 報奨金は弾みますが、止める事をお勧めします。
簡単に見えますが、今までにこの場所に向かった冒険者はAランクでも未帰還となっています。Sランクのお二人でも、危険な事は変わりありません」
「そうですか。少し相談します」
そう断りを入れてから、私の方に向き直るクラウス。
彼は少し重い口調でこんな問いかけをしてきた。
「俺達なら大丈夫だとは思うけど、シエルはどうしたい?」
「すごく強い魔物が居るかもしれないのよね?」
「そういうことだと思う。目撃情報が無いから、気付けないまま一方的に攻撃される可能性もある。
だが、放っておいたら次の被害が出るはずだ」
「そんなの放っておけないわ。受けましょう」
危険かもしれないけれど、防御魔法と治癒魔法があれば生きて帰ることは出来ると思う。
だから、危険を承知でこの依頼を受けることに決めた。
クラウスも反対するつもりは無いみたいで、私の言葉に頷くと受付の方に向き直った。
585
あなたにおすすめの小説
結婚して3年経っても子供ができないという理由で離縁されたエマは、前世の記憶を思い出して幸せになる。周りが勝手に復讐してくれました。
山田 バルス
恋愛
結婚三年目の春、エマは伯爵家の夫アンドレオから突然、側室を迎える話を告げられる。子をなせなかったことを理由に、彼女は僅かな補償のみで離縁された。妻として過ごした三年間は「無価値だった」と突きつけられ、エマは貴族社会から静かに切り捨てられる。
また実家の父母の墓参りに行くと、当主になっていた兄に離縁金を奪われてしまう。
大ピンチのエマには、秘密があった。なんと彼女は幼少期に前世の記憶を思い出していたのだ。
かつて観光地で石を磨き、アクセサリーを作り、人に喜ばれる仕事をしていた人生。何も持たない今だからこそ、もう一度「自分の手で生きる」ことを選び、あの人が住む商業国家スペイラ帝国へ向かう決意をする。
国境への道中、盗賊に襲われるが、護衛兵ロドリゲスの活躍で難を逃れる。彼の誠実な態度に、エマは「守られる価値のある存在」として扱われたことに胸を打たれた。
スペイラ帝国では身分に縛られず働ける。エマは前世の技術を活かし、石を磨いてアクセサリーを作る小さな露店を始める。石に意味を込めた腕輪やペンダントは人々の心を掴み、体験教室も開かれるようになる。伯爵夫人だった頃よりも、今の方がずっと「生きている」と実感していた。
ある朝、ロドリゲスが市場を訪れ、エマの作ったタイガーアイの腕輪を購入する。ところがその夜、彼は驚いた様子で戻り、腕輪が力を一・五倍に高める魔道具だと判明したと告げる。エマ自身は無意識だったが、彼女の作るアクセサリーには確かな力が宿っていた。
後日二人は食事に出かけ、エマは自分が貴族の妻として離縁された過去を打ち明ける。ロドリゲスは強く憤り、「最悪な貴族だ」と彼女と一緒になって怒ってくれた。その気持ちが、エマにとって何よりの救いだった。彼は次に防御力を高める腕輪を依頼し、冒険者ギルドで正式な鑑定を受けるよう勧める。
翌日、冒険者ギルドで鑑定を行った結果、エマの腕輪は高い防御効果を持つことが判明。さらに彼女自身を鑑定すると、なんと「付与特化型聖女」であることが明らかになる。聖女が付与した魔道具は現実の力として強く発現するのだ。
価値がないと切り捨てられた人生は、ここでは確かな力となった。スペイラ帝国で、聖女エマの新しい人生が、静かに、そして輝かしく始まる。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
結婚初夜、「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と夫に言われました
ましゅぺちーの
恋愛
侯爵令嬢のアリサは婚約者だった王太子テオドールと結婚した。
ちょうどその半年前、アリサの腹違いの妹のシアは不慮の事故で帰らぬ人となっていた。
王太子が婚約者の妹のシアを愛していたのは周知の事実だった。
そんな彼は、結婚初夜、アリサに冷たく言い放った。
「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と。
婚約破棄された翌日、兄が王太子を廃嫡させました
由香
ファンタジー
婚約破棄の場で「悪役令嬢」と断罪された伯爵令嬢エミリア。
彼女は何も言わずにその場を去った。
――それが、王太子の終わりだった。
翌日、王国を揺るがす不正が次々と暴かれる。
裏で糸を引いていたのは、エミリアの兄。
王国最強の権力者であり、妹至上主義の男だった。
「妹を泣かせた代償は、すべて払ってもらう」
ざまぁは、静かに、そして確実に進んでいく。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
妹と旦那様に子供ができたので、離縁して隣国に嫁ぎます
冬月光輝
恋愛
私がベルモンド公爵家に嫁いで3年の間、夫婦に子供は出来ませんでした。
そんな中、夫のファルマンは裏切り行為を働きます。
しかも相手は妹のレナ。
最初は夫を叱っていた義両親でしたが、レナに子供が出来たと知ると私を責めだしました。
夫も婚約中から私からの愛は感じていないと口にしており、あの頃に婚約破棄していればと謝罪すらしません。
最後には、二人と子供の幸せを害する権利はないと言われて離縁させられてしまいます。
それからまもなくして、隣国の王子であるレオン殿下が我が家に現れました。
「約束どおり、私の妻になってもらうぞ」
確かにそんな約束をした覚えがあるような気がしますが、殿下はまだ5歳だったような……。
言われるがままに、隣国へ向かった私。
その頃になって、子供が出来ない理由は元旦那にあることが発覚して――。
ベルモンド公爵家ではひと悶着起こりそうらしいのですが、もう私には関係ありません。
※ざまぁパートは第16話〜です
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。