【完結】こちらダンジョン前雑貨店〜お客様は神様、勇者様、魔王様〜

はれはる

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第一章〜異世界転移と雑貨屋開店〜

暗闇のエルフと星降る腕輪

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「センパイ!決めました!私センパイの家に一緒に住ませてもらいます!」

今何と?

「今回ダンジョン攻略に同行してわかったことがあります!センパイは誰かが見てないとすぐ無茶なことをするでしょ!私がきちんと見守って危ないことをしようとしたらブレーキをかけてあげます。あとこんな楽しいことを独り占めなんてずるいです!一緒に住めば毎日こっちの世界に行けるじゃないですか~」

しかし色々と問題があるんじゃないか?年頃の娘がこんなおじさんと一緒に暮らすなんて。

「ルームシェアなんてそんなに珍しいことじゃ無いですよ~。それに私は全然大丈夫です!」

一体何が大丈夫なんだか…
とりあえず手に入れた素材を鍛冶屋に納品し夕飯の準備をする。
今晩のメニューはカレーだ。ただのカレーじゃ無いぞ!カツカレーだ!
「「わーい!今日はカレーだー!美味しそー!」」
夕飯を見て子供のようにはしゃぐ2人。

「これって食べ物なの?なんだか物凄い色をしてるんだけど…でも香りはすごく良いわね」

カレー初体験のエオルが恐る恐る口に運ぶ。

「美味しいっ!この鼻に抜ける刺激的な香りと辛さと旨味の絶妙なバランス!そして揚げ物から出る肉の旨みが混じり合い更なる旨みを生み出してるわ!おかわり!」

はえぇな!もっとゆっくり味わって食べてくれよ!
まぁ喜んでくれて何よりだ…俺の分残るかな…

お腹も膨れてマギと泉は入浴タイムだ。
泉は異世界でもお風呂に入れると知って大喜びしていた。
風呂場から2人が仲良くお喋りしている声が聞こえる。長風呂になりそうだな。

俺は1人中庭に出て自分の右腕を確認する。
少しだけマナを流すと右腕に埋まっているだろう魔法石のかけら達が星空のようにキラキラと輝いている。

「2人から話は聞いたわよ。全く…無茶するわね。下手をすれば腕一本失ってたわよ」

エオルがどこか悲しげな顔をしながら近づいてくる。
まぁ2人を失うくらいなら腕一本位安いもんだ。

「泉ちゃんがあなたの事をすぐ無茶するって言ってたけど、あなたは自分の事を軽く見過ぎね。あなたが傷ついて悲しむ人がいるんじゃない?」

俺が傷ついて悲しむ人…いるかな?
幼い頃事故で両親を失い、育ててくれた祖父母他界している。
取り立てて親しい友人もいない。こんな俺にか?

「少なくとも私は悲しむわ。あって間もないけどそんなものよ」

そうか…今度から気をつけるよ

エオルは俺の右腕に触れながら話を続ける。

「私達エルフは自然界のマナを使って術を行使するってのマギから聞いてるわよね?あなたから預かっているガルヴォルンを炎の精霊術で加工しようとしたけど、相手は神殺しと呼ばれる武器の素材になった金属よ。あの金属を加工するにはイフリート級の力が必要だわ。でもあなたの炎と協力すればもしかしたら出来るんじゃないかって思うの。試してみない?」

エオルは風の精霊術を使いガルヴォルンを宙に浮かせる。
その周囲に赤い光の玉が無数に舞い始める。これが炎の精霊か。
俺は右腕にマナを集中させるとそこには小さな太陽が形成されていた。少しずつ込めるマナを増やしていき限界まで大きくしていく。
中庭はまるで昼間のように明るくなり周囲の草木が輝いて見える。
手の中にある小さな太陽は炎の精霊と混じり合いガルヴォルンを飲み込んでいく。

「イチ…マナを込めながらあなたが欲しい武器をイメージして。きっとガルヴォルンはそれに応えてくれるはずよ」

俺の欲しい武器…もっと強く…他人を守れる…そして自分の事も守れにようにしないとな…

その瞬間ガルヴォルンは更に眩い光に包まれたかと思うと、その光は一気に収束していき真っ黒にな輪っかが地面に落ちた。

俺はその輪を拾い上げる。手首に付けるバングルのようなデザイン。
試しに装着しマナを込めてみるが特に変化は見られない。
正直これがどんな装備なのかさえよく分からない。

「ふぅ…疲れたわ…そのリングはあなたが込めたイメージで作られてるはずよ。あなたが強い想いとマナを込めた時きっとそれに応えてくれるはずだわ。それとこれで私の役目は終わってしまったわけだけど…もしよければ今後も店員として雇ってもらえないかしら?私にはそのリングがどう変化するのか見届ける義務があるし、メンテナンスの必要になるかもしれないわ」

もちろん歓迎だ!これからもよろしくな!

その後中庭で起こった現象に驚いた入浴中の2人がバスタオルを巻いて乱入してきてひと騒動あった
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