時計の針

ゆうま

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教室は閑散とし、グランドや体育館等が賑わう放課後
皆々、部活動や委員会等で活動してるであろうこの時間にドカドカと物凄い音を立てながらとある部屋に一人の男が入ってきた

賀上季優かがみきゆう!今日こそ決着をつけ「いや、何のだ」ふざけんな!!勝ち逃げなんて許さね「いや、だから何のだ」言われた通り裏庭の掃除を終わらせてきたんだ!だから勝負「それは助かった。ありがとう。じゃあ次はこれを頼む」おぅ!任せろ!…………………………じゃなくてなぁ!!!!」

ここはとある学校のとある生徒会
放課後はここに来て生徒会の仕事をするのだが、最近生徒会委員じゃない人物も出入りするようになった
それがこの男子生徒、三島空真みしまくうま

「あーわかったわかった。ほら、最初はグー、じゃんけんぽん……ほら、お前の勝ちだ。やったな」
「よっしゃ!俺の勝……って違う!!俺はこんな勝負は認めない!!ちゃんと勝負しろ!!」

「…毎日毎日飽きませんね」
「……季優もなかなかのスルーをするようになったしね」

彼女以外にも勿論役員はいる
それがこの二人、桐島紫穏きりしましおん坂下鈴音さかしたりんね

「というか、そもそも何故彼は季優に絡むようになったんでしたっけ?」
「帰宅途中に絡まれていた女の子を助けた時に喧嘩を吹っ掛けて来たヤンキーさんを返り討ちにしたんだって、そのヤンキーさんの一人が彼。ほら、季優って剣道有段者でしょ?思いの外悔しかったみたいで……」

実際のところ、季優は竹刀を一切使わず避けて避けて相手の体力を消耗させ最終的には警察を呼んだ(だが、呼ぶ前にヤンキー達が逃げて行った)

「そういえばそうでしたね……でも驚きましたね、そのヤンキーがうちの学校の生徒だったとは」
「それから何かと季優を見つけては勝負を仕掛け返り討ちに合ってるみたいだけど……」

季優も最初はちゃんと相手をしていた(道場とかで一対一で防具もしっかり付けて)
だがしかし、あまりにも懲りないというか諦め悪いというか何度も絡んでくる為次第に流すようになったとか

「三島空真、私は今、生徒会が新しくなって引き継ぎとかで忙しいんだ だから相手してやれないんだ 分かるだろう?」
「それでも俺は……!!」
「ほら、お菓子やるから少し大人しく待っててくれないか?」
「~~~っっっ!!俺は!!諦めないからな!!!!」

そう言って彼は出て行った…………季優から貰ったお菓子を持って

「…………なんて言うか手懐けてる……?」
「間違えありません」

次の日、またもや空真は生徒会を突撃した………………昨日季優に頼まれた仕事を終えて

「賀上季優!!今日こそは「あぁ昨日頼んだ仕事をやってくれたんだってな、ありがとう」~~~っっっ仕方なくだ!!仕方なく!!感謝しろ!!!!」

「ねぇ紫穏、三島くんに尻尾が生えてブンブンふってるように見えるのは気のせいかな?」
「気のせいじゃないと思いますよ?いやぁもう立派な忠犬ですね」
「誰が忠犬だ!!ゴラァ!!」


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