9 / 131
第9話 Aクラスとのトラブル
しおりを挟む
後から来たAクラスの生徒の姿を見て聡史のクラスメートは腰が引けている様子。面と向かって苦情を申し立てる態度を見せようとはしない。
入学してまだ2か月少々ではAクラスの生徒とEクラスの生徒では埋めがたい能力差があるのは事実。これが1年2年と経過すれば訓練によって徐々に差が埋まってくるのだが、現時点ではAクラスの生徒一人でこの場にいる聡史を除いたEクラスの生徒全員を相手にしても十分お釣りがくるほど。
頼朝を含めたEクラスの生徒たちは仕方なしに場所空けようとスタンドに向かって歩き出す。だがそんな彼らを尻目に聡史一人は平然とフィールドの中央で準備体操を続けている。
もちろん、そんな聡史の態度はAクラスの生徒の癇に障るのは当然の流れ。
「おい、そこのゴミ野郎! さっさと場所を開けろ」
ひとりが強い口調で警告するが、聡史は何も聞こえないといわんばかりの態度で体を捻ったり軽くジャンプを繰り返すだけ。
「聞こえないのか。早くそこを空けろ!」
さらに強い口調で警告を発する生徒だが、聡史は一向に態度を変える様子を見せない。そんな中で別のひとりが気付く。
「あいつは見掛けない顔だな」
「そういえばそうだ。もしかして、今日から編入してきたヤツじゃないのか?」
「途中編入が認められていない魔法学院に学期半ばで入ってきたんだから、きっと相当なコネがあるんだろう」
「コネ入学で、しかも特待生か。真面目にやっているこっちが頭にくるぞ」
「こうななったら、実力で叩き出してやるか?」
「それがいいだろう。どうせコネで入ったヤツなんか俺たちに掛かればひと捻りだろう」
「違いないぞ」
「ハハハ、あとから泣きっ面をかくなよ」
これだけの言いたい放題にされても聡史は気にも留めない様子。あまりに平然とした聡史の態度に心配になってきた頼朝が溜まりかねてAクラスの生徒たちに聞こえないように声を掛ける。
「聡史、今日は止めておこう」
「なんでだ? これから自主練をするんだろう。うるさいノラ犬が吠えているみたいだが、こんな連中に構っていたらせっかくの訓練時間が無駄になるぞ」
自分の忠告にまったく聞く耳を持たない聡史に頼朝は額に手を当ててアチャーというゼスチャーをしている。聡史の発言は真っ正面からAクラスの生徒を挑発… いや、もう一歩踏み込んでケンカを売っている。
「こいつは正気か? 俺たちに喧嘩を売っているぞ」
「いいから、適当に痛めつけてやれ」
こうして10人以上のAクラスの生徒が聡史を取り囲む。実は聡史もこの学院に在籍する生徒のレベルを知りたかった。せっかくだからAクラスの生徒を相手にする機会を有効利用するつもりらしい。
自分を取り囲む12人を前にして聡史の目がスッと細められる。その手には訓練用の木刀が握られている。
「武器は好きなものを使っていいぞ。ただーし! 相応の覚悟で挑めよ。命まで奪うつもりはないが、怪我させない保証はないからな」
「この人数を相手にして大口を叩く余裕がいつまで保つと思っているんだ?」
「袋叩きで足腰が立たなくしてやる。編入初日に自主退学になるかもな」
Aクラスの生徒は木剣や木槍を手にしたり、中には棒術で使用する木の棒を持っている。こちらの生徒はおそらく魔法を用いた戦闘を得意にしているのであろう。学院内で金属製の武器を用いるのは公式戦以外は禁止なので、訓練時には全員木製の武器を使用している。
「取り囲んでいるだけでは、いつまで経っても始まらないぞ。俺のほうから打ち掛かってもいいのか?」
不敵な笑みを浮かべながら聡史がさらに挑発を投げ付けるとAクラスの生徒たちの我慢は限界を越えたよう。剣や槍を振り上げてバラバラに襲い掛かってくる。
「遅い」
だが聡史には、そのような素人同然の相手など物の数ではない。そもそも踏み越えてきた修羅場と実戦経験が違いすぎる。桜には及ばないまでも彼らの目に留まらない素早さで剣や槍を持つ手を強かに打っていく。
バキッ
「痛えぇぇぇぇ!」
バキッ
「うぎゃぁぁぁぁ!」
バキッ
「痛たあぁぁぁ!」
バキッ
「あべし」
冒険者として訓練を開始して2か月のAクラスの生徒たちに対して、聡史は本物のプロの冒険者として3年の月日を過ごしてきた。もちろん人間をその手に掛けた経験も数知れない。それだけでも大きな差だが、さらにステータス上のレベル差もある。要するにAクラスといえども敵にもならない相手であって、歯牙にもかけないというのはこんな状態に違いない。ゴブリンどころかスライムよりも手応えのないと断言して大した問題はなさそう。
一方のAクラスの生徒たちは12名の味方とたったひとりの敵が入り乱れてほとんどが聡史の正確な位置を見失っている。
プロの戦闘集団ならば絶対に採用しない1対多人数という不味い戦いの陣形ともいえる。仮に警察官や兵士がひとりの犯人やテロリストを拘束するとしたら、実際に拘束を担当するのは多くても四人。他の人員は周辺の警戒とテロリストの退路を断つ位置に配置されるのが定石。まだ5月の段階では彼らがこんな専門的な戦術を身に着けるには時期尚早であったのかもしれない。
しかも、敏捷な動きで位置を次々に変えていく聡史の動きに誰も追いつけてはいない。そのまま全員が木剣で籠手を打たれて蹲る。たかが木剣と侮るなかれ。片手を木刀で打たれただけでも並の人間は抵抗できなくなる。下手をすると骨にヒビが入っているかもしれない。
「だらしないな。この程度でAクラスを名乗れるのか。魔法学院というのは想像していたよりもずいぶん甘っチョロい場所なんだな」
大した運動にもなっていないといわんばかりに木剣をブンブン振り回す風切り音がフィールドに響き、聡史の信じがたい強さを目の当たりにしたクラスメートが息を飲む姿だけがそこにはあるのだった。
【お知らせ】
いつも当作品をご愛読いただきましてありがとうございます。この度こちらの小説に加えまして新たに異世界ファンタジー作品を当サイトに掲載させていただきます。この作品同様に多くの方々に目を通していただけると幸いです。すでにたくさんのお気に入り登録もお寄せいただいておりまして、現在ファンタジーランキングの40位前後に位置しています。作品の詳細は下記に記載いたしております。またこの作品の目次のページ左下に新作小説にジャンプできるアイコンがありますので、どうぞこちらをクリックしていただけるようお願い申し上げます。
新小説タイトル 〔クラスごと異世界に召喚されたんだけどなぜか一人多い 浮いている俺はクラスの連中とは別れて気の合う仲間と気ままな冒険者生活を楽しむことにする〕
異世界召喚モノにちょっとだけSF要素を取り入れた作品となっておりますが、肩の力を抜いて楽しめる内容です。皆様この小説同様に第1話だけでも覗きに来てくださいませ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「面白かった」
「続きが気になる」
「早く投稿して!」
と感じていただいた方は是非とも【お気に入り登録】や【いいねボタン】などをポチッとしていただくと作者のモチベーションに繋がります! 皆様の応援を心よりお待ちしております。
入学してまだ2か月少々ではAクラスの生徒とEクラスの生徒では埋めがたい能力差があるのは事実。これが1年2年と経過すれば訓練によって徐々に差が埋まってくるのだが、現時点ではAクラスの生徒一人でこの場にいる聡史を除いたEクラスの生徒全員を相手にしても十分お釣りがくるほど。
頼朝を含めたEクラスの生徒たちは仕方なしに場所空けようとスタンドに向かって歩き出す。だがそんな彼らを尻目に聡史一人は平然とフィールドの中央で準備体操を続けている。
もちろん、そんな聡史の態度はAクラスの生徒の癇に障るのは当然の流れ。
「おい、そこのゴミ野郎! さっさと場所を開けろ」
ひとりが強い口調で警告するが、聡史は何も聞こえないといわんばかりの態度で体を捻ったり軽くジャンプを繰り返すだけ。
「聞こえないのか。早くそこを空けろ!」
さらに強い口調で警告を発する生徒だが、聡史は一向に態度を変える様子を見せない。そんな中で別のひとりが気付く。
「あいつは見掛けない顔だな」
「そういえばそうだ。もしかして、今日から編入してきたヤツじゃないのか?」
「途中編入が認められていない魔法学院に学期半ばで入ってきたんだから、きっと相当なコネがあるんだろう」
「コネ入学で、しかも特待生か。真面目にやっているこっちが頭にくるぞ」
「こうななったら、実力で叩き出してやるか?」
「それがいいだろう。どうせコネで入ったヤツなんか俺たちに掛かればひと捻りだろう」
「違いないぞ」
「ハハハ、あとから泣きっ面をかくなよ」
これだけの言いたい放題にされても聡史は気にも留めない様子。あまりに平然とした聡史の態度に心配になってきた頼朝が溜まりかねてAクラスの生徒たちに聞こえないように声を掛ける。
「聡史、今日は止めておこう」
「なんでだ? これから自主練をするんだろう。うるさいノラ犬が吠えているみたいだが、こんな連中に構っていたらせっかくの訓練時間が無駄になるぞ」
自分の忠告にまったく聞く耳を持たない聡史に頼朝は額に手を当ててアチャーというゼスチャーをしている。聡史の発言は真っ正面からAクラスの生徒を挑発… いや、もう一歩踏み込んでケンカを売っている。
「こいつは正気か? 俺たちに喧嘩を売っているぞ」
「いいから、適当に痛めつけてやれ」
こうして10人以上のAクラスの生徒が聡史を取り囲む。実は聡史もこの学院に在籍する生徒のレベルを知りたかった。せっかくだからAクラスの生徒を相手にする機会を有効利用するつもりらしい。
自分を取り囲む12人を前にして聡史の目がスッと細められる。その手には訓練用の木刀が握られている。
「武器は好きなものを使っていいぞ。ただーし! 相応の覚悟で挑めよ。命まで奪うつもりはないが、怪我させない保証はないからな」
「この人数を相手にして大口を叩く余裕がいつまで保つと思っているんだ?」
「袋叩きで足腰が立たなくしてやる。編入初日に自主退学になるかもな」
Aクラスの生徒は木剣や木槍を手にしたり、中には棒術で使用する木の棒を持っている。こちらの生徒はおそらく魔法を用いた戦闘を得意にしているのであろう。学院内で金属製の武器を用いるのは公式戦以外は禁止なので、訓練時には全員木製の武器を使用している。
「取り囲んでいるだけでは、いつまで経っても始まらないぞ。俺のほうから打ち掛かってもいいのか?」
不敵な笑みを浮かべながら聡史がさらに挑発を投げ付けるとAクラスの生徒たちの我慢は限界を越えたよう。剣や槍を振り上げてバラバラに襲い掛かってくる。
「遅い」
だが聡史には、そのような素人同然の相手など物の数ではない。そもそも踏み越えてきた修羅場と実戦経験が違いすぎる。桜には及ばないまでも彼らの目に留まらない素早さで剣や槍を持つ手を強かに打っていく。
バキッ
「痛えぇぇぇぇ!」
バキッ
「うぎゃぁぁぁぁ!」
バキッ
「痛たあぁぁぁ!」
バキッ
「あべし」
冒険者として訓練を開始して2か月のAクラスの生徒たちに対して、聡史は本物のプロの冒険者として3年の月日を過ごしてきた。もちろん人間をその手に掛けた経験も数知れない。それだけでも大きな差だが、さらにステータス上のレベル差もある。要するにAクラスといえども敵にもならない相手であって、歯牙にもかけないというのはこんな状態に違いない。ゴブリンどころかスライムよりも手応えのないと断言して大した問題はなさそう。
一方のAクラスの生徒たちは12名の味方とたったひとりの敵が入り乱れてほとんどが聡史の正確な位置を見失っている。
プロの戦闘集団ならば絶対に採用しない1対多人数という不味い戦いの陣形ともいえる。仮に警察官や兵士がひとりの犯人やテロリストを拘束するとしたら、実際に拘束を担当するのは多くても四人。他の人員は周辺の警戒とテロリストの退路を断つ位置に配置されるのが定石。まだ5月の段階では彼らがこんな専門的な戦術を身に着けるには時期尚早であったのかもしれない。
しかも、敏捷な動きで位置を次々に変えていく聡史の動きに誰も追いつけてはいない。そのまま全員が木剣で籠手を打たれて蹲る。たかが木剣と侮るなかれ。片手を木刀で打たれただけでも並の人間は抵抗できなくなる。下手をすると骨にヒビが入っているかもしれない。
「だらしないな。この程度でAクラスを名乗れるのか。魔法学院というのは想像していたよりもずいぶん甘っチョロい場所なんだな」
大した運動にもなっていないといわんばかりに木剣をブンブン振り回す風切り音がフィールドに響き、聡史の信じがたい強さを目の当たりにしたクラスメートが息を飲む姿だけがそこにはあるのだった。
【お知らせ】
いつも当作品をご愛読いただきましてありがとうございます。この度こちらの小説に加えまして新たに異世界ファンタジー作品を当サイトに掲載させていただきます。この作品同様に多くの方々に目を通していただけると幸いです。すでにたくさんのお気に入り登録もお寄せいただいておりまして、現在ファンタジーランキングの40位前後に位置しています。作品の詳細は下記に記載いたしております。またこの作品の目次のページ左下に新作小説にジャンプできるアイコンがありますので、どうぞこちらをクリックしていただけるようお願い申し上げます。
新小説タイトル 〔クラスごと異世界に召喚されたんだけどなぜか一人多い 浮いている俺はクラスの連中とは別れて気の合う仲間と気ままな冒険者生活を楽しむことにする〕
異世界召喚モノにちょっとだけSF要素を取り入れた作品となっておりますが、肩の力を抜いて楽しめる内容です。皆様この小説同様に第1話だけでも覗きに来てくださいませ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「面白かった」
「続きが気になる」
「早く投稿して!」
と感じていただいた方は是非とも【お気に入り登録】や【いいねボタン】などをポチッとしていただくと作者のモチベーションに繋がります! 皆様の応援を心よりお待ちしております。
207
あなたにおすすめの小説
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる
僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。
スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。
だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。
それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。
色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。
しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。
ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。
一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。
土曜日以外は毎日投稿してます。
おっさん料理人と押しかけ弟子達のまったり田舎ライフ
双葉 鳴
ファンタジー
真面目だけが取り柄の料理人、本宝治洋一。
彼は能力の低さから不当な労働を強いられていた。
そんな彼を救い出してくれたのが友人の藤本要。
洋一は要と一緒に現代ダンジョンで気ままなセカンドライフを始めたのだが……気がつけば森の中。
さっきまで一緒に居た要の行方も知れず、洋一は途方に暮れた……のも束の間。腹が減っては戦はできぬ。
持ち前のサバイバル能力で見敵必殺!
赤い毛皮の大きなクマを非常食に、洋一はいつもの要領で食事の準備を始めたのだった。
そこで見慣れぬ騎士姿の少女を助けたことから洋一は面倒ごとに巻き込まれていく事になる。
人々との出会い。
そして貴族や平民との格差社会。
ファンタジーな世界観に飛び交う魔法。
牙を剥く魔獣を美味しく料理して食べる男とその弟子達の田舎での生活。
うるさい権力者達とは争わず、田舎でのんびりとした時間を過ごしたい!
そんな人のための物語。
5/6_18:00完結!
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました
白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。
そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。
王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。
しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。
突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。
スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。
王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。
そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。
Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。
スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが――
なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。
スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。
スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。
この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる