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1:出逢いと別れ
16(*:ほんのり…?)
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ベリーが慣れただろう頃に強く深くしていくから、へんな吐息が止むことはないし、なぜか時折ぎゅうと抱き締められて、顔が胸元に押し付けられてしまう。
そうすると当然息苦しくなる。叩いてもつねっても離されないので、一度強く魔力を流したらびくんと身体を跳ねさせ、くたりとベッドに仰向けで倒れこんだ。
「はふ……」
「はぁっ、はぁっ、苦し、……」
腹立ちに任せてついでに叩いてやろうかと思ったが、睨み付けたブラッドベリーがうるうると涙に浮かんで、思っていたより綺麗だったので躊躇ってしまった。
「坊っちゃ、」
「……まだ、練度が上がってない」
なにを言おうとしたのか知らないが、聞きたいとは思わなかったので被せ気味に伝えた。
もぞもぞと身動いで、ベリーの身体に跨がる。
それから首もとにぎゅうっと抱き付いて、先程の続きとばかりに魔力を流すのだった。
「っァ、……まっ」
ひくひくと身体を震わせるベリーを、押さえ付ける気持ちで。
咄嗟に俺をはがそうとしたのだろうベリーの両手は、魔力を流された段階で抱き締めるように俺の背中へと回されたのだった。
*****
*****
*****
*****
*****
種族:邪龍(幼体)【隠匿用種族:吸血蛇(幼体)】/ヒューマン
年齢:1ヶ月
通称:ベリー
性別:不明
状態:契約【ルシフ】、魅了(極)【対象:ルシフ】、疲労(中)、魔力過多
詳細:ルシフと契約した邪龍の幼体。種族隠匿中。人間に擬態をしている。
現在魔力を浴びすぎたため、疲労の蓄積あり。休息にて軽減可能。重度の魅了状態・消去不可。
Lv:(****)13
HP:(****) 51/270
MP:(****) 577/298
力:(****) 50
魔:(****) 107
体:(****) 45
速:(****) 63
運:(****) 255
スキル:無*の*、鑑定、体術、鞭術
ユニークスキル:*****、*****
*****
視えないものが把握できるようになったようだ。視えないからその詳細に関してはわからないままだが、本来はそうである、と言うことが今の俺でもわかる。
俺の身体からわだかまった魔力が十分に放出され、支出のバランスの整え方を安定させた頃。
思っていたよりもベリーに注いだ魔力が消化されず、回復を待つ暫くの間、無機物への練習を余儀なくされた。
いや、無機物が対象であれば多少多く魔力を当てても変な声を出すことはないわけだが。とは言え、対象物の耐久力以上の魔力を当てるとヒビが入ることもあるし、破損に至ることもあると、くたりと気だるげなベリーが言う。
本来の姿の方が楽だからと、今は闇色の蛇だ。枕の近くでとぐろを巻いて、己の身体にくたり頭を預けている。
体調は悪そうだが、心なしか鱗は艶々としている。魔力が漲っているからかもしれない。
過剰にある魔力消費のため、それからメイドに見つかった時の無駄な騒ぎを無くすため。俺とベリー以外の他者へはここ数日見せている人型で過ごしているように幻覚を見せているらしい。
俺からすればベリーの姿形はどうでもいいことだと思っているので、その話に対しては適当な相槌を打った。
そうすると当然息苦しくなる。叩いてもつねっても離されないので、一度強く魔力を流したらびくんと身体を跳ねさせ、くたりとベッドに仰向けで倒れこんだ。
「はふ……」
「はぁっ、はぁっ、苦し、……」
腹立ちに任せてついでに叩いてやろうかと思ったが、睨み付けたブラッドベリーがうるうると涙に浮かんで、思っていたより綺麗だったので躊躇ってしまった。
「坊っちゃ、」
「……まだ、練度が上がってない」
なにを言おうとしたのか知らないが、聞きたいとは思わなかったので被せ気味に伝えた。
もぞもぞと身動いで、ベリーの身体に跨がる。
それから首もとにぎゅうっと抱き付いて、先程の続きとばかりに魔力を流すのだった。
「っァ、……まっ」
ひくひくと身体を震わせるベリーを、押さえ付ける気持ちで。
咄嗟に俺をはがそうとしたのだろうベリーの両手は、魔力を流された段階で抱き締めるように俺の背中へと回されたのだった。
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種族:邪龍(幼体)【隠匿用種族:吸血蛇(幼体)】/ヒューマン
年齢:1ヶ月
通称:ベリー
性別:不明
状態:契約【ルシフ】、魅了(極)【対象:ルシフ】、疲労(中)、魔力過多
詳細:ルシフと契約した邪龍の幼体。種族隠匿中。人間に擬態をしている。
現在魔力を浴びすぎたため、疲労の蓄積あり。休息にて軽減可能。重度の魅了状態・消去不可。
Lv:(****)13
HP:(****) 51/270
MP:(****) 577/298
力:(****) 50
魔:(****) 107
体:(****) 45
速:(****) 63
運:(****) 255
スキル:無*の*、鑑定、体術、鞭術
ユニークスキル:*****、*****
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視えないものが把握できるようになったようだ。視えないからその詳細に関してはわからないままだが、本来はそうである、と言うことが今の俺でもわかる。
俺の身体からわだかまった魔力が十分に放出され、支出のバランスの整え方を安定させた頃。
思っていたよりもベリーに注いだ魔力が消化されず、回復を待つ暫くの間、無機物への練習を余儀なくされた。
いや、無機物が対象であれば多少多く魔力を当てても変な声を出すことはないわけだが。とは言え、対象物の耐久力以上の魔力を当てるとヒビが入ることもあるし、破損に至ることもあると、くたりと気だるげなベリーが言う。
本来の姿の方が楽だからと、今は闇色の蛇だ。枕の近くでとぐろを巻いて、己の身体にくたり頭を預けている。
体調は悪そうだが、心なしか鱗は艶々としている。魔力が漲っているからかもしれない。
過剰にある魔力消費のため、それからメイドに見つかった時の無駄な騒ぎを無くすため。俺とベリー以外の他者へはここ数日見せている人型で過ごしているように幻覚を見せているらしい。
俺からすればベリーの姿形はどうでもいいことだと思っているので、その話に対しては適当な相槌を打った。
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