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2:二人旅
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「……間に合うと思うか?」
見えた街の影と己の周囲を見、ベリーを見上げて問い掛けた。勿論、今日中に街に入れると思うか、と言う意味だ。
「うーん……どうかな。でも急いだりはしないんだろう?」
ベリーも同じように街を見、周囲へ目線を向け、そして俺を見る。俺は問い返されて頷く。
見えたからと言って、今日中に何としても必ずあの街に入りたい!! ……と言う訳ではない。
勿論、今日の内に街へ入れれば宿を探せる。柔らかなベッドで眠れる確率を得られるわけだが、砂の上の寝袋も悪くないと思っている。
屋敷の中とは違って、見上げれば星空なのだ。じっと見ていると飲み込まれそうだが、それがなんだか不思議と心地いい。ただまあ、
「急ぐつもりはないが、そろそろまたポーションを作ろうとは思っていた」
これは皆まで言わずと伝わると解るので、言葉と目線だけを向けた。
「そっか。結構摘んできたもんね。となると念のため瓶も作りたいかな……うん、そっちの材料はこの間集めてたし大丈夫そうだ」
ベリーが少し視線を落としながら言う。自身の空間魔法の空き状況や素材の量を見ているのだろう。
特に意味もないのだが、俺が薬草素材、寝具、念のため数日分の作り置き食糧を保管し、ベリーが瓶などの容器を作る素材、食糧素材、適当に見繕って拾ってきた鉱石類……そんな風に分けて持っていた。
空間に関しては魔力量に比例するので、俺もベリーも採りすぎたかどうかは気にする必要ないのだが。 とは言え日課にしている鍛練を怠るつもりはない。
俺たちは魔力量や扱える魔法を三日三晩使い続けたとしても問題ないし、一度上昇した能力が下降することはほとんどあり得ない。加齢や一部呪いが原因であればその限りでは無いが。
俺もベリーも、今加齢を気にする必要は無いし、呪いにも掛かっていない。掛かっていてもおおよそベリーが解除できるだろうと言っていた。
だからと言って呪いはどこで降り注ぐか解らないから油断はするべきではないとも思っている。
……ただでさえ俺たちはちぐはぐな二人旅なのだから。
*****
改めて、手近な目的として街ですべきこと・したいことを思い起こす。
俺としては冒険者ギルド、あの街にあるならば錬金術ギルドそれぞれの登録を考えていた。なにせ恩恵が違うのだ。資格としてはどちらもあるから、この際取っておきたい。
因みに冒険者ギルド登録に対する恩恵は、一部商品購入の際の割引、村や街の宿の予約が少し取りやすくなったり宿代が安くなったり。
錬金術ギルドは素材の購入価格が少し割引されたり、質のいい商品(自作)の買取価格が上がったりだ。
そして今挙げた二ヶ所以外も含め、多岐にわたるギルドでも共通の恩恵としては、身分証としての信用度が高いので街などへの入場に必要な金銭が不要になる。
国や領主からの支援があるから可能なのだとか。
見えた街の影と己の周囲を見、ベリーを見上げて問い掛けた。勿論、今日中に街に入れると思うか、と言う意味だ。
「うーん……どうかな。でも急いだりはしないんだろう?」
ベリーも同じように街を見、周囲へ目線を向け、そして俺を見る。俺は問い返されて頷く。
見えたからと言って、今日中に何としても必ずあの街に入りたい!! ……と言う訳ではない。
勿論、今日の内に街へ入れれば宿を探せる。柔らかなベッドで眠れる確率を得られるわけだが、砂の上の寝袋も悪くないと思っている。
屋敷の中とは違って、見上げれば星空なのだ。じっと見ていると飲み込まれそうだが、それがなんだか不思議と心地いい。ただまあ、
「急ぐつもりはないが、そろそろまたポーションを作ろうとは思っていた」
これは皆まで言わずと伝わると解るので、言葉と目線だけを向けた。
「そっか。結構摘んできたもんね。となると念のため瓶も作りたいかな……うん、そっちの材料はこの間集めてたし大丈夫そうだ」
ベリーが少し視線を落としながら言う。自身の空間魔法の空き状況や素材の量を見ているのだろう。
特に意味もないのだが、俺が薬草素材、寝具、念のため数日分の作り置き食糧を保管し、ベリーが瓶などの容器を作る素材、食糧素材、適当に見繕って拾ってきた鉱石類……そんな風に分けて持っていた。
空間に関しては魔力量に比例するので、俺もベリーも採りすぎたかどうかは気にする必要ないのだが。 とは言え日課にしている鍛練を怠るつもりはない。
俺たちは魔力量や扱える魔法を三日三晩使い続けたとしても問題ないし、一度上昇した能力が下降することはほとんどあり得ない。加齢や一部呪いが原因であればその限りでは無いが。
俺もベリーも、今加齢を気にする必要は無いし、呪いにも掛かっていない。掛かっていてもおおよそベリーが解除できるだろうと言っていた。
だからと言って呪いはどこで降り注ぐか解らないから油断はするべきではないとも思っている。
……ただでさえ俺たちはちぐはぐな二人旅なのだから。
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改めて、手近な目的として街ですべきこと・したいことを思い起こす。
俺としては冒険者ギルド、あの街にあるならば錬金術ギルドそれぞれの登録を考えていた。なにせ恩恵が違うのだ。資格としてはどちらもあるから、この際取っておきたい。
因みに冒険者ギルド登録に対する恩恵は、一部商品購入の際の割引、村や街の宿の予約が少し取りやすくなったり宿代が安くなったり。
錬金術ギルドは素材の購入価格が少し割引されたり、質のいい商品(自作)の買取価格が上がったりだ。
そして今挙げた二ヶ所以外も含め、多岐にわたるギルドでも共通の恩恵としては、身分証としての信用度が高いので街などへの入場に必要な金銭が不要になる。
国や領主からの支援があるから可能なのだとか。
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