【完結】恋人代行サービス

山田森湖

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第50話「新しい命への祝福」

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第50話「新しい命への祝福」

五年が過ぎた。健太は国連で着実にキャリアを積み、美咲も国際語学学校で多くの生徒たちに愛される教師として成長していた。

「ママ、パパ、大切な報告があります」

健太からの緊急ビデオ通話に、私たちは少し緊張した。

「どんな報告?」

「実は、結婚することになりました」

「結婚?」

私は驚きで声が出なかった。

「お相手は、国連で一緒に働いているエミリーです」

「エミリーさん?」

「アメリカ人で、難民支援の専門家です」

スクリーンに現れた美しい女性は、知的で温かい印象だった。

「Hello, I'm Emily. Nice to meet you」

「こちらこそ、よろしくお願いします」

私は慌てて英語で答えた。

「健太から、いつもあなたがたのお話を聞いています」

エミリーの日本語は上手だった。

「特に、国際的な家族としての経験談を」

「そうでしたか」

「私も多文化の環境で育ったので、とても共感できます」

健太が嬉しそうに言った。

「エミリーは五ヶ国語が話せるんです」

「すごいですね」

美咲が興奮していた。

「みーちゃんと同じ!エミリーさん、どの言語が話せるの?」

「英語、スペイン語、フランス語、中国語、そして日本語を勉強中です」

「わあ、すごい」

まさに健太にふさわしい、国際的な女性だった。

「結婚式はいつ頃を?」

「来年の春を予定しています。ニューヨークで」

「私たちも参加できるかしら?」

「もちろんです。ぜひ来てください」

その夜、健一と二人で話していた。

「美月、ついに健太が結婚するんだね」

「そうですね。あの小さかった健太が」

「エミリーさんも素敵な方だった」

「はい。健太にぴったりの人ですね」

「国際結婚になるんだね」

「私たちの家族も、さらに国際的になりますね」

数ヶ月後、今度は美咲から嬉しい報告があった。

「ママ、パパ、私にも報告があるの」

「どんな報告?」

「私も結婚することになったの」

「美咲も?」

今度は美咲の番だった。

「お相手は、学校で一緒に働いている田中先生」

「田中先生?」

「はい。国際教育の専門家で、とても優しい人です」

スクリーンに現れた男性は、穏やかで誠実そうな印象だった。

「初めまして、田中と申します」

「よろしくお願いします」

「美咲さんから、いつもご家族のお話を伺っています」

「ありがとうございます」

「特に、多言語教育についてのお話が参考になります」

田中さんも教育に情熱を持った方のようだった。

「田中さんも、国際教育に興味をお持ちなんですか?」

「はい。日本の子供たちが、もっと国際的な視野を持てるような教育をしたいと思っています」

「素晴らしいですね」

美咲が嬉しそうに言った。

「私たち、一緒に国際教育の学校を作りたいんです」

「学校を?」

「はい。多文化、多言語の環境で、子供たちが自然に国際感覚を身につけられる学校を」

美咲の夢がさらに大きく膨らんでいた。

「応援するわ」

「ありがとう、ママ」

こうして、健太と美咲の結婚が決まった。

両方ともニューヨークでの結婚式ということになり、私たちは忙しい準備を始めた。

「美月、二人の結婚式の準備、大変だね」

「でも嬉しい忙しさです」

健太の結婚式は国連関係者も多数参加する国際的なものになった。

「Congratulations, Ken」

様々な国籍の同僚たちが祝福してくれた。

エミリーの両親も温かく迎えてくれた。

「We're so happy to welcome Ken into our family」

「Thank you. We're happy too」

健太とエミリーの結婚式は、まさに国際結婚らしい美しいセレモニーだった。

二人は英語と日本語で愛を誓った。

「I promise to love and support you always」

「僕も、君をずっと愛し続けます」

美咲の結婚式も同様に感動的だった。

「田中さん、美咲をよろしくお願いします」

「こちらこそ、よろしくお願いします」

「私たち、世界中の子供たちのために頑張ります」

美咲の決意の言葉に、胸が熱くなった。

結婚式の後、家族四人と新しい家族でディナーを取った。

「健太、美咲、おめでとう」

「ありがとう、ママ」

「これで私たちの家族も、もっと大きくなりましたね」

健一が言った。

「そうですね。国際家族がさらに国際的になりました」

エミリーが言った。

「Ken's family story is so inspiring」

「Thank you, Emily」

田中さんも頷いた。

「本当に素晴らしいご家族です。僕たちも見習いたいと思います」

「ありがとうございます」

その夜、ホテルの部屋で健一と話していた。

「美月、子供たちが結婚して、感慨深いね」

「そうですね。ついこの間まで小さかったのに」

「でも二人とも、素晴らしいパートナーと出会えた」

「はい。私たちの子育ては成功だったのかもしれませんね」

「君の子育てが素晴らしかったからだよ」

「健一も、いつも家族を支えてくれました」

窓の外を見ると、ニューヨークの夜景が美しく輝いていた。

「美月、僕たちもいつの間にか、おじいちゃんとおばあちゃんになる年齢になったんだね」

「そうですね。でも楽しみです」

「孫ができたら、また新しい冒険が始まるね」

「きっと国際的な子供たちになるでしょうね」

私たちは笑い合った。

恋人代行から始まった関係が、今では二つの国際結婚を生み出している。

愛は本当に世界を繋ぐのだと実感した。

「健太とエミリー、美咲と田中さんも、きっと幸せな家庭を築くでしょう」

「そうだね。愛の連鎖が続いていく」

翌朝、みんなで朝食を取りながら、健太が言った。

「ママ、パパ、僕たちが今こうして幸せでいられるのは、あなたたちのおかげです」

「どういう意味?」

「恋人代行から始まった愛が、こんなに大きな愛の輪を作ったんです」

美咲も頷いた。

「みーちゃんも、パパとママから愛を学んだ」

「そしてその愛を、世界中の子供たちに伝えていきたい」

エミリーと田中さんも感動していた。

「We're honored to be part of this love story」

「僕たちも、この愛の物語の一部になれて光栄です」

私は涙が出そうになった。

「みんな、ありがとう」

「こちらこそ、ありがとうございます」

愛する家族が増えた幸せ。

これが人生の最高の贈り物だった。

恋人代行から始まった小さな愛が、今では世界中に広がっている。

愛の力は、本当に無限だった。

第50話 完
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