片思い重量オーバーです。――幽霊にモテモテで困ってます☆

兎太郎

文字の大きさ
4 / 8
本編︰運命の出会い

3話︰霊ちゃんは救われる

しおりを挟む
ぼやけていてよくは見れなかったが、その子は天上をすり抜けてやってきた。

私より、背が小さく……でも、凄く幼いようにも見えない。

 二つ縛りで赤と黒の可愛い服を来てて魔法少女のようだった。

背中には大きな鎌の様なものを付けている。



 

「おい、ジジイ。

中学生に手ぇ出すとは、人間としての道を大いに外してるなぁ。

いやっ、もう、人間じゃないか。

幽霊だな。死んでるもんな!あはは。」



「おいおい、おれの話も聞いてくれよ嬢ちゃん!

俺は、いつもこうゆうことをやってきた。

生きている人間のパワーっていうのかな~美味しいんだ。すごくな…

そして、この子はものすごい美人と来た…どうだ?

一石二鳥だろ?

あんたもわかってくれよ~」



「チッ…」



 少女は腕を組み、舌打ちをした。気持ち悪いおじさんを見下すように睨んだ。

「あのな?この私が誰だか分かってんのかぁ?

あんたも一度は聞いたことあんだろ。

悪い意味で有名人だもんな。



『化け物 花』

私の名前は花だ。

お前が相手して敵う相手じゃない。わかったか?」



 花と名乗った少女がそう言った瞬間。

おじさんの顔は血の気を引き、

一瞬にして真っ青になった。

「はっ…お、お許しください花様!

すみませんでした。この子を釈放します。

謝ります。

本当にすみませんでした!」



「謝っても無駄だ。こうゆうやつらは、ほおっておいたらまた同じ過ちを犯すからなぁ」



 そう言って花と呼ばれた子ははおじさんに近づき私とおじさんを引き離した。

 さっきまで一ミリも動かなかった体も元に戻りめまいも気持ち悪さも全部良くなった。

 目の前がはっきりと見え花さんの顔がはっきりと見えた。

 

「せいぜい、地獄で喚いてろ」



 そう言って花さんは大きな大きな鎌を背中から出し宙に浮いた。



「お前みたいな変態ドスケベ最低幽霊は地獄に落ちろ」



 地響がなり、辺りにバーっと風が吹く。

周りが光りだし、見たこともないような非現実的な光景がそこには広がっていた。

そして、次の瞬間。

花さんは鎌を振り上げておじさんに落とした。



すると、おじさんの身体はドロドロに溶け…すぐさま光のオーブへとなり、消えてしまった。

何が起きたのか…今一分からないが…

彼女、花さんが私を助けてくれたことは確かにわかった。

「これでお仕事終わりだな」

 そう言って手に腰を当て笑った。

花さんは思い出した様に座り込んでいる私の方に浮きながら近づいた。



「ところでだが……大丈夫そうか?オマエ」



 私は戸惑いだいじょうぶだとカタコトで言い放つ。だって、この子……

天井をすり抜けて来ていたし、とても同じ人間とは思えない。もしかしたら、

人間じゃない何かなのかも。



「それは良かった。

でも、オマエ、大変だな。



その呪い」



 花さんは私の肩を差した。

 私はゾッとし、全身の鳥肌が立つ。呪いなどかけられた覚えも、かけた覚えもない。

 一体彼女は何を言っているんだ。そして……、何者なんだ。

「……生まれた時からか…?

本当に苦労してきたんだな。アンタ」

「な、なんのことです?呪いとか、訳がわかりません」

「あぁ、気づいてねぇのか。

あんた、人間からモテたことねぇだろ?

その理由を今教えてやるよ



アンタは、幽霊からモテモテなんだだぜ」



 思わず口をぽかんと開ける。

どうゆうことだ?私が幽霊からモテモテだと?

いやっ、確かにそんな気はしていた。男子からも女子からもモテたことは無いし、「いつでも片思い」が私の象徴のようになっていた。

 それに、いつでも、右片が重くて…。



「右肩に呪いがかけられてんな……」

「そう、そうなんです!

右肩がいつでも、どこでも痛くて、人間からはモテず、幽霊からはモテモテで…、家庭も訳ありで…

本当に最悪な人生ですよ」

 私はため息をつき、今まで溜まっていたものを全て吐き出した。口に出して言ってみると…確かにとんでもない人生だ。

行く当ての無かった私は親戚のお姉さんに引き取られて、幽霊は嫌と言うほど見えるし、モテるし…

おまけに人間からはモテない。

そして、私自身も…生きる価値のない人間。




 そんな自己嫌悪に陥っていた私に花さんはこんな言葉をかけてくれた。



「私が助けてやるよ」



そして、花さんは続けて話した。

「あいにく、私は悪霊を倒す仕事をしている。これ以上アンタみたいな被害者が増えるのはごめんだからな。

だから、私は悪霊を殺すのに慣れてんだ。

あんたの近くに入れば、とりつかれた瞬間アンタを守ることができる




しかし、条件がある!」

 花さんはいきなり大きな声を出した。私はビクッと体を震わせる。



「私の相棒になれ」



「〝相棒〟?って…あの…?ドラマ…」

「ちげえよ。そうだ…えっと…。

まずは、お前の家に住ませてくれ。いいか?いいだろう?」

 いつの間にか私の目の前には花さんの顔があった。特徴的な綺麗な瞳と、整った子供っぽい顔。

 甘く、そうお願いしてきたもので……。

私は断れずに、頷いてしまった。

「んじゃ、契約成立だな!

これからよろしく、えっと……」

「米畑…霊……」

「霊。よろしくな。ちなみに私は花だ。

花って呼べ!さんでもちゃんでもなく、「花」だからな!?」

 

 花さんはその後凄く喜んでいた。何をそこまで喜んでいるのか……。

 とにかく、私は午後の授業を受け、さっさと家へ帰宅した。



でも、あんなことになるなんて…。



【次回予告】
花ちゃん…いやっ、花と私が家に帰宅すると謎の少女がいた!?
しかも、小学生…だと!?ロリだと!?

そして…霊媒師だと!?

霊媒師と悪霊が同じ屋根の下にいるって…本当に大丈夫なのだろうか。
いやっ、全然大丈夫じゃなかった!!

次回、第4話「新しい家族は霊媒師(ロリ?)」

です。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

王命って何ですか? 虐げられ才女は理不尽な我慢をやめることにした

まるまる⭐️
恋愛
【第18回恋愛小説大賞において優秀賞を頂戴致しました。応援頂いた読者の皆様に心よりの感謝を申し上げます。本当にありがとうございました】 その日、貴族裁判所前には多くの貴族達が傍聴券を求め、所狭しと行列を作っていた。 貴族達にとって注目すべき裁判が開かれるからだ。 現国王の妹王女の嫁ぎ先である建国以来の名門侯爵家が、新興貴族である伯爵家から訴えを起こされたこの裁判。 人々の関心を集めないはずがない。 裁判の冒頭、証言台に立った伯爵家長女は涙ながらに訴えた。 「私には婚約者がいました…。 彼を愛していました。でも、私とその方の婚約は破棄され、私は意に沿わぬ男性の元へと嫁ぎ、侯爵夫人となったのです。 そう…。誰も覆す事の出来ない王命と言う理不尽な制度によって…。 ですが、理不尽な制度には理不尽な扱いが待っていました…」 裁判開始早々、王命を理不尽だと公衆の面前で公言した彼女。裁判での証言でなければ不敬罪に問われても可笑しくはない発言だ。 だが、彼女はそんな事は全て承知の上であえてこの言葉を発した。   彼女はこれより少し前、嫁ぎ先の侯爵家から彼女の有責で離縁されている。原因は彼女の不貞行為だ。彼女はそれを否定し、この裁判に於いて自身の無実を証明しようとしているのだ。 次々に積み重ねられていく証言に次第に追い込まれていく侯爵家。明らかになっていく真実を傍聴席の貴族達は息を飲んで見守る。 裁判の最後、彼女は傍聴席に向かって訴えかけた。 「王命って何ですか?」と。 ✳︎不定期更新、設定ゆるゆるです。

なぜ、私に関係あるのかしら?

シエル
ファンタジー
「初めまして、アシュフォード公爵家一女、セシリア・アシュフォードと申します」 彼女は、つい先日までこの国の王太子殿下の婚約者だった。 そして今日、このトレヴァント辺境伯家へと嫁いできた。 「…レオンハルト・トレヴァントだ」 非道にも自らの実妹を長年にわたり虐げ、婚約者以外の男との不適切な関係を理由に、王太子妃に不適格とされ、貴族学院の卒業式で婚約破棄を宣告された。 そして、新たな婚約者として、その妹が王太子本人から指名されたのだった。 「私は君と夫婦になるつもりはないし、辺境伯夫人として扱うこともない」 この判断によって、どうなるかなども考えずに… ※ 中世ヨーロッパ風の世界観です。 ※ ご都合主義ですので、ご了承下さい、 ※ 画像はAIにて作成しております

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

10年前に戻れたら…

かのん
恋愛
10年前にあなたから大切な人を奪った

離婚する両親のどちらと暮らすか……娘が選んだのは夫の方だった。

しゃーりん
恋愛
夫の愛人に子供ができた。夫は私と離婚して愛人と再婚したいという。 私たち夫婦には娘が1人。 愛人との再婚に娘は邪魔になるかもしれないと思い、自分と一緒に連れ出すつもりだった。 だけど娘が選んだのは夫の方だった。 失意のまま実家に戻り、再婚した私が数年後に耳にしたのは、娘が冷遇されているのではないかという話。 事実ならば娘を引き取りたいと思い、元夫の家を訪れた。 再び娘が選ぶのは父か母か?というお話です。

処理中です...