浮気したあいつを綺麗さっぱり捨ててみた

塩澤

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《富田side》

俺は今、元カレだった陸人と居酒屋にいる。久しぶりに会った陸人は特に何も変わってなかった。

ただ知らないことも増えていた。

ビールは飲めないこと、泣く時は声を殺して下を向いて泣いてしまうこと…そして新島悟と付き合っていること。

俺と陸人は高校時代付き合ってた。最初は…あいつへの当てつけみたいに付き合った。陸人といると鋭く刺さる視線。その元を辿ると…新島だった。

へえ、新島、陸人が好きなんだ…、そーだ。

それから、陸人の流される性格を利用して、高三の夏から卒業間近まで付き合った。俺たちは付き合っても特になんの変化もなかった。友達の延長のまま。

陸人はそう感じていたに違いなかった。俺が触れても特に恥じる様子も、嫌がる様子もなく、友達がふざけ合ってるいる感じだったのだろう。

誤算は、あいつへの当てつけで付き合った陸人に俺が本気になってしまったこと。その気持ちに気づいて、俺は後悔の念に駆られた。あんな不純な動機じゃなく、今の純粋な気持ちのまま告白したらきっとこんな気持ちにならなかったのにな…。

俺は陸人と手を繋いだりは出来たけど、キスも…その先も出来なかった。

ただ、あいつにはムカつくからキスしたと言った。目に光が無くなった真っ黒の瞳、ちょっとビビったけど、スカッともした。

そんなこんなで俺は卒業間近の時に、別れ話をした。

「陸人、別れよーぜ」
「OKー、大学入っても遊ぼうね!あ、てか卒業旅行どこ行く??」

陸人にとって俺は、本当に友達だったのだと。引き止める素振りもなく、卒業旅行の話。バチが当たったのだろう。陸人に対してもあいつに対してもガキみたいな嫉妬心で弄んだ。俺の青春はここで終わったのだとなんか吹っ切れた気もした。

大学に入ってからは、長期休みに遊ぶ程度だった。他の高校時代の友達も居たから2人っきりではなかったけれど、陸人と会えるあの時間はなにより大切だった。

それがある時、友達づてに

「そういえば、陸人彼女できたっぽいよー」

と聞いた。俺は、

は?まじ?大学の人?

頭が真っ白だった。陸人の性格だ。流されたのかもしれない。もしかしたら、こいつの聞き間違いかもしれない。

スマホを出して、陸人の連絡先を開く。

「彼女できたの?」

たった一言が聞け無かった。聞いたら何かが終わる気がした。




そして現在。
新島と付き合っているという衝撃。

けれど新島は浮気していたらしい。
しかも女と。許さねえ。あいつまじ何考えてんだよ。陸人泣かすなよ。

俺に怒る権利があるのか分からないけど、とにかく陸人の気持ちが楽になるよう話を聞いた。陸人はお酒に弱いらしく、どんどん微睡んでいく。

すると急に起き上がり、ある計画を話し出す。

陸人。俺を信用し過ぎだよ。俺、陸人のこと好きなんだよ。

どうしようかなー、この作戦、別に壊してもいいかなー



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