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第12話 ダンジョンコアを破壊した人
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「本当に良かったのかな……」
銀髪の少女オリビアは、冒険者ギルドから出ていく彼の後ろ姿を気にかけながらそう呟いていた。
オリビアの手元には、牡丹色の花が2本存在している。『ティラスの花』。彼が売ってくれたものだった。
結局オリビアは彼から2本その花を買い取り、代金として800万ゼルを支払った。400万ゼルが2本分。つまり2本分の値段だ。
タダでもいいと彼は言っていたけれど、流石にそれは申し訳なく思えた。
だからこの料金での取り引きだったのだが、しかし、それでも本当に良かったのだろうか……と思ってしまう。
なんだか彼の方が損してる気がする……。他の商人たちと取引すれば、きっと値段は相場の倍以上に釣り上がる。
最近では滅多に手に入らない状況も続いたため、オリビアもずっと探していたぐらいだ。それを相場と同じ値段で売ってくれた彼。
「きっとオリビアさんの喜ぶ顔が見たくて、それでもいいって言ってくれたんですよっ」
「ねえ……茶化さないで」
ジトっとした目で、買い取り受付にいるギルドの職員の女性を見るオリビア。
「あの人、素敵でしたよね。珍しい黒髪でしたし、クールで、かっこ良かったです」
受付の女性は浮ついた様子でそんなことを言っていた。
「ねえ、オリビアさんもそう思いますよねっ」
「分かんないわよ。私、そういうのには、あまり興味がないし」
ただ、助かったというのも、また事実だった。
彼が売ってくれた『ティラスの花』というのは、オリビアにとって重要な物だったから。
でも、もう会う機会もないだろう。
彼は街の外から来た人で、互いにその理由もない。今回、たまたま取り引きをして、この花を売ってくれただけなのだから。
「じゃあ、私ももう行くわ。あなたもありがと」
「いえいえ」
軽い挨拶を交わして、ギルドを後にする。
そうしてオリビアは、街の外を歩き始めた。
行き交う人。立ち並ぶ建物。賑やかで明るい、街の風景だ。
「平和ね……。あの時とは全然違う」
3年ほど前のことだった。
この街の雰囲気は、今とは異なっていた。人々は恐怖に震え、暗い雰囲気が蔓延していた。みんなピリついて、気を張り詰めていた。
広場へと向かってみる。
そこを走り回っているのは、無邪気な子供たちの姿だ。
3年前のあの時は、こんな光景もなかった。
「「「あ、オリビアお姉ちゃんだ!」」」
広場に訪れたオリビアに気づいた瞬間、子供たちが駆け寄ってきた。
「「「3年前に街を救ってくれたオリビアお姉ちゃんだ!!!」」」
「あんたたちは、またそんなことを言ってるのね……。でもあのね、いつも言ってるけど、違うのよ。私じゃないの」
「「「ーーという謙遜をしてるんだよね!」」」
「……違うわよ!」
流石のオリビアも、声を大にして否定した。
3年前。この街では問題が発生していた。
街の西側に位置するダンジョンが、スタンピードの兆候を見せていたのである。
スタンピード。
ダンジョン内に巣食う魔物が、ダンジョン外に出てくる現象である。
原因は分からない。
けれど、その規模が問題だった。下級悪魔、レッサーデーモンが数多く巣食っていたそのダンジョンだった。
一度スタンピードが起きてしまえば、近くにあったこの街は多大な被害を受けてしまうことは容易に想像できた。
問題のそのダンジョンは立ち入り禁止になり、街の住人たちの中には避難の準備を始める者もいた。
冒険者やギルドの職員たちは、何度も会議を重ね、対策を練り、なんとか街を守ろうとしていたのだが、それでもスタンピードの回避は難しいだろうという答えしか出なかった。
……そんな時だった。
そのダンジョンはスタンピードが発生する前に、崩落することになった。
どうやら何者かが、ダンジョンの中に直接潜り、ダンジョンコアを破壊してくれたようなのだ。
結果、魔物たちは外に出てくることもなく、崩壊するダンジョンと共に地の底で永眠することとなった。
そして、それをやったのが、オリビアだと当時話題になったものだった。
(でも私じゃない。私はただ、近くにいただけだもの……)
当時のことを思い出して、オリビアは否定する。
結局、誰があのダンジョンコアを破壊してくれたのかはいまだに分からない。
しかし断言できることもある。それはオリビアがダンジョンコアを破壊していないということだ。
(あの時は欲しい素材があったから、西側に取りに行っていただけ。あの近くも立ち入り禁止になっていて本当は入ったらダメだったけど……)
オリビアは目的の素材を見つけたら、すぐに離れるはずだった。
そのタイミングで巻き起こった、スタンピード直前のダンジョンの崩壊。
その時、急いで駆けつけた第一発見者が見たものは、崩落したそのダンジョンの近くにいたオリビアの姿。
よって、オリビアがダンジョンコアを破壊してくれたのだと、街の住人総出で担ぎ上げ始めた。
かくして、街を救ってくれた勇敢な若者。オリビアの名が、街の歴史に刻まれたのであった。
「……原因不明だとみんなの不安が増すだけだから、そう思いたかった気持ちは分からなくはないけど……」
けれど、オリビアは知っている。
自分がやったのではないことを。
オリビア以外の誰かが、あのダンジョンのコアを破壊して、スタンピードを未然に防いでくれたのである。
その人物は未だに名乗り出ていない。
本当はそんな人なんていないのかもしれない。
「ダンジョンのコアが勝手に砕けただけなのかもしれない。それかもっと別の原因かもしれない」
でも、オリビアはあの日、目にした気がした。
崩落するダンジョンから出てくる何者かの姿を……。
見間違いだったのかもしれない。けれど、オリビアは今でもその姿を覚え続けているのだった。
「本当に良かったのかな……」
銀髪の少女オリビアは、冒険者ギルドから出ていく彼の後ろ姿を気にかけながらそう呟いていた。
オリビアの手元には、牡丹色の花が2本存在している。『ティラスの花』。彼が売ってくれたものだった。
結局オリビアは彼から2本その花を買い取り、代金として800万ゼルを支払った。400万ゼルが2本分。つまり2本分の値段だ。
タダでもいいと彼は言っていたけれど、流石にそれは申し訳なく思えた。
だからこの料金での取り引きだったのだが、しかし、それでも本当に良かったのだろうか……と思ってしまう。
なんだか彼の方が損してる気がする……。他の商人たちと取引すれば、きっと値段は相場の倍以上に釣り上がる。
最近では滅多に手に入らない状況も続いたため、オリビアもずっと探していたぐらいだ。それを相場と同じ値段で売ってくれた彼。
「きっとオリビアさんの喜ぶ顔が見たくて、それでもいいって言ってくれたんですよっ」
「ねえ……茶化さないで」
ジトっとした目で、買い取り受付にいるギルドの職員の女性を見るオリビア。
「あの人、素敵でしたよね。珍しい黒髪でしたし、クールで、かっこ良かったです」
受付の女性は浮ついた様子でそんなことを言っていた。
「ねえ、オリビアさんもそう思いますよねっ」
「分かんないわよ。私、そういうのには、あまり興味がないし」
ただ、助かったというのも、また事実だった。
彼が売ってくれた『ティラスの花』というのは、オリビアにとって重要な物だったから。
でも、もう会う機会もないだろう。
彼は街の外から来た人で、互いにその理由もない。今回、たまたま取り引きをして、この花を売ってくれただけなのだから。
「じゃあ、私ももう行くわ。あなたもありがと」
「いえいえ」
軽い挨拶を交わして、ギルドを後にする。
そうしてオリビアは、街の外を歩き始めた。
行き交う人。立ち並ぶ建物。賑やかで明るい、街の風景だ。
「平和ね……。あの時とは全然違う」
3年ほど前のことだった。
この街の雰囲気は、今とは異なっていた。人々は恐怖に震え、暗い雰囲気が蔓延していた。みんなピリついて、気を張り詰めていた。
広場へと向かってみる。
そこを走り回っているのは、無邪気な子供たちの姿だ。
3年前のあの時は、こんな光景もなかった。
「「「あ、オリビアお姉ちゃんだ!」」」
広場に訪れたオリビアに気づいた瞬間、子供たちが駆け寄ってきた。
「「「3年前に街を救ってくれたオリビアお姉ちゃんだ!!!」」」
「あんたたちは、またそんなことを言ってるのね……。でもあのね、いつも言ってるけど、違うのよ。私じゃないの」
「「「ーーという謙遜をしてるんだよね!」」」
「……違うわよ!」
流石のオリビアも、声を大にして否定した。
3年前。この街では問題が発生していた。
街の西側に位置するダンジョンが、スタンピードの兆候を見せていたのである。
スタンピード。
ダンジョン内に巣食う魔物が、ダンジョン外に出てくる現象である。
原因は分からない。
けれど、その規模が問題だった。下級悪魔、レッサーデーモンが数多く巣食っていたそのダンジョンだった。
一度スタンピードが起きてしまえば、近くにあったこの街は多大な被害を受けてしまうことは容易に想像できた。
問題のそのダンジョンは立ち入り禁止になり、街の住人たちの中には避難の準備を始める者もいた。
冒険者やギルドの職員たちは、何度も会議を重ね、対策を練り、なんとか街を守ろうとしていたのだが、それでもスタンピードの回避は難しいだろうという答えしか出なかった。
……そんな時だった。
そのダンジョンはスタンピードが発生する前に、崩落することになった。
どうやら何者かが、ダンジョンの中に直接潜り、ダンジョンコアを破壊してくれたようなのだ。
結果、魔物たちは外に出てくることもなく、崩壊するダンジョンと共に地の底で永眠することとなった。
そして、それをやったのが、オリビアだと当時話題になったものだった。
(でも私じゃない。私はただ、近くにいただけだもの……)
当時のことを思い出して、オリビアは否定する。
結局、誰があのダンジョンコアを破壊してくれたのかはいまだに分からない。
しかし断言できることもある。それはオリビアがダンジョンコアを破壊していないということだ。
(あの時は欲しい素材があったから、西側に取りに行っていただけ。あの近くも立ち入り禁止になっていて本当は入ったらダメだったけど……)
オリビアは目的の素材を見つけたら、すぐに離れるはずだった。
そのタイミングで巻き起こった、スタンピード直前のダンジョンの崩壊。
その時、急いで駆けつけた第一発見者が見たものは、崩落したそのダンジョンの近くにいたオリビアの姿。
よって、オリビアがダンジョンコアを破壊してくれたのだと、街の住人総出で担ぎ上げ始めた。
かくして、街を救ってくれた勇敢な若者。オリビアの名が、街の歴史に刻まれたのであった。
「……原因不明だとみんなの不安が増すだけだから、そう思いたかった気持ちは分からなくはないけど……」
けれど、オリビアは知っている。
自分がやったのではないことを。
オリビア以外の誰かが、あのダンジョンのコアを破壊して、スタンピードを未然に防いでくれたのである。
その人物は未だに名乗り出ていない。
本当はそんな人なんていないのかもしれない。
「ダンジョンのコアが勝手に砕けただけなのかもしれない。それかもっと別の原因かもしれない」
でも、オリビアはあの日、目にした気がした。
崩落するダンジョンから出てくる何者かの姿を……。
見間違いだったのかもしれない。けれど、オリビアは今でもその姿を覚え続けているのだった。
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