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第15話 授かった力
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地面を蹴る。セレスさんが武器を握りしめる。
その武器は薄い刃物のような武器だった。伸縮性もあるようで、彼女はそれを振り下ろす。直後、敵の頭部にバシンッ!と衝撃が走った。
『グガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!』
そこだけ吹き飛ぶ魔物の頭の毛。
「強い……」
「毛を飛ばすぐらいはできます。でも、威力は他の武器と比べると弱いので、手数が必要になります」
後ろに飛びながら、武器を握り直すセレスさん。そして、バシンッ!
『グガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!』
叩かれた魔物が叫びをあげる。
そして、バシンッ! バシンッ! バシンッ! と、間髪入れずに、叩き続けるセレスさん。
頭部に、腹に、腰に。皮膚が抉り取られて、敵から緑色の血が出ている。
彼女が武器を振るたびに、風を切る音が聞こえてくる。細い彼女の腕からは考えられないほどの連撃が、敵を翻弄していっている。
しかし、先程、彼女自身が言っていた通り、致命傷を与えることはできていないようだ。
このまま続けばいつかは倒せるかもしれない。しかし、こちらの体力の問題がある。この森は心なしか空気が薄いように思えるため、その分、体力が心配だ。
「『カースウィップ』」
そして次の瞬間だった。
彼女の剣が黒い光を纏い、その光が敵を拘束する。それにより、魔物の動きが鈍くなったように見えた。
「……やっぱり呪いの森に住む魔物ですから、効き目は薄いです。でも、ないよりはマシです」
バシンッ! バシンッ! バシンッ!
そして、俺も動き出す。
このまま指を加えて何もしないわけにはいかない。
素人で、レベルが0の俺が行動しても、セレスさんの邪魔になるだけだとは思う。
それでも、出来ることはある。
狙うのは、セレスさんが戦っている魔物ではなく、その背後。近くの木の裏に潜んで、こちらの動きを伺っている小鬼のような姿の魔物だ。奴は、隙を見て、こちらを攻撃しようとしているのだ。
だから俺が、あいつをどうにかする。
ーー『武器を使うのです。彼女と同じものを用意しました』ーー
聞こえてきたのは、ロストルジアさんの声。
その瞬間、俺の手に薄くて葡萄色の刃物のようなものが現れていた。
そして、
「『カースウィップ』」
「あっ、私と同じ技……っ」
使ったのは黒い光の拘束。それを、今まさにセレスさんに向かって飛びかかろうとしていた魔物の体に、絡みつけた。そして俺は地面を蹴り、拘束した魔物の懐に潜り込んで、そのまま武器で敵の体を貫いた。
『グギャ!?』
緑色の血が、俺の手を汚す。
ーー『今です。魔力を込めるのです。あなたに流れる呪いの魔力を』ーー
「『ロスト・ボルテックス』」
使い方は自然に分かった。
そして、次の瞬間だった。
敵の体内に禍々しい魔力が流れ込んだ。目から、口から、耳から、鼻から、その禍々しい魔力が噴き出て、爆散する。
敵は呪われながら死んだ。跡形も残らなかった。
直後、俺の全身に力が漲った。
「ステータスが……上がっている」
【名前】紫裂しぐれ Level -0
【種族】人間(異世界人)
【スキル】なし ★
【装備】
・武器 なし
・防具 なし
H P 1/552(552↑)
M P ∞/∞
攻撃力 1 (200↑)
防御力 1 (114↑)
素早さ ー/ー
運 ー10000000
レベルはそのままだけど、H P、攻撃力、防御力が、かなりアップしていた。
ーー『参考として、彼女のステータスがこれです』ーー
【名前】セレス Level 113
【種族】人族
【スキル】黒魔術 ★★★
【装備】
・武器 呪糸の柔刃
・防具 呪布のローブ
H P 1120/1120 ↓
M P 900/900 ↓
攻撃力 250 ↓
防御力 700 ↓
素早さ 1030 ↓
運 5550 ↓
状態 呪い ステータスの大幅減少。
セレスさんのステータスだ。
ーー『この森の影響で弱体化しているとはいえ、彼女の強さはすでにこの世界でも滅多にいないほどです』ーー
天からの、ロストルジアさんの声が教えてくれる。
俺はセレスさんの方を見た。研ぎ澄まされている動きだ。無駄がない。
そんなセレスさんは、今もなお、あの獣の魔物と戦闘を繰り広げている。セレスさんの攻撃を何度も耐えているあの魔物は、頑丈だ。ここはロストの森で、呪われている森で、魔物も、何もかも、普通ではない森なのだ。
「う……!」
敵が前足を地面に叩きつけた。
それにより、足元が揺れる。衝撃で、土が舞い上がる。
呪いの森の土。当然、腐っている。それをセレスさんは躱す。そして魔物がセレスさんを前足で狙おうとするものの、セレスさんは敵が前足を上げた瞬間、腰から武器をもう一つ取り出していた。
それは、ムチのような武器だった。
彼女は身をかがめると、敵の背後へと瞬く間のうちに移動して、すれ違いざまに敵の腕をぐるぐると締め上げていた。
それにより、敵の上体に隙が発生して、
「シバサキさん……! 今です……!」
こちらをチラッと見た彼女が、俺に任せてくれる。俺でも、できると判断したのだ。俺もすでに動き出していた。
手に持っている武器を握りしめる。狙うのは、敵の肉だ。
そして俺は、あの分厚い肉と黒い毛に覆われた敵の体を、武器で貫いた。
『グガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!』
手に、ドシリとした重みが。
硬い。だけど、貫けないほどではない。
そして、ここだ。
「『ロスト・ボルテックス』」
その次の瞬間、敵の体内に禍々しい魔力が流れ込み、敵の体内を呪いで充満させる。そして、敵の目から、口から、耳から、鼻から、その禍々しい魔力が噴き出てると、敵の体は爆散していた。
そして最後の時、その敵の体は黒い残滓となり、呪いの森に溶けていくのだった。
「やりました……!」
【名前】紫裂しぐれ Level -0
【種族】人間(異世界人)
【スキル】なし ★
【装備】
・武器 なし
・防具 なし
H P 1/5552(5552↑)
M P ∞/∞
攻撃力 1 (1200↑)
防御力 1 (2114↑)
素早さ ー/ー
運 ー10000000
その武器は薄い刃物のような武器だった。伸縮性もあるようで、彼女はそれを振り下ろす。直後、敵の頭部にバシンッ!と衝撃が走った。
『グガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!』
そこだけ吹き飛ぶ魔物の頭の毛。
「強い……」
「毛を飛ばすぐらいはできます。でも、威力は他の武器と比べると弱いので、手数が必要になります」
後ろに飛びながら、武器を握り直すセレスさん。そして、バシンッ!
『グガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!』
叩かれた魔物が叫びをあげる。
そして、バシンッ! バシンッ! バシンッ! と、間髪入れずに、叩き続けるセレスさん。
頭部に、腹に、腰に。皮膚が抉り取られて、敵から緑色の血が出ている。
彼女が武器を振るたびに、風を切る音が聞こえてくる。細い彼女の腕からは考えられないほどの連撃が、敵を翻弄していっている。
しかし、先程、彼女自身が言っていた通り、致命傷を与えることはできていないようだ。
このまま続けばいつかは倒せるかもしれない。しかし、こちらの体力の問題がある。この森は心なしか空気が薄いように思えるため、その分、体力が心配だ。
「『カースウィップ』」
そして次の瞬間だった。
彼女の剣が黒い光を纏い、その光が敵を拘束する。それにより、魔物の動きが鈍くなったように見えた。
「……やっぱり呪いの森に住む魔物ですから、効き目は薄いです。でも、ないよりはマシです」
バシンッ! バシンッ! バシンッ!
そして、俺も動き出す。
このまま指を加えて何もしないわけにはいかない。
素人で、レベルが0の俺が行動しても、セレスさんの邪魔になるだけだとは思う。
それでも、出来ることはある。
狙うのは、セレスさんが戦っている魔物ではなく、その背後。近くの木の裏に潜んで、こちらの動きを伺っている小鬼のような姿の魔物だ。奴は、隙を見て、こちらを攻撃しようとしているのだ。
だから俺が、あいつをどうにかする。
ーー『武器を使うのです。彼女と同じものを用意しました』ーー
聞こえてきたのは、ロストルジアさんの声。
その瞬間、俺の手に薄くて葡萄色の刃物のようなものが現れていた。
そして、
「『カースウィップ』」
「あっ、私と同じ技……っ」
使ったのは黒い光の拘束。それを、今まさにセレスさんに向かって飛びかかろうとしていた魔物の体に、絡みつけた。そして俺は地面を蹴り、拘束した魔物の懐に潜り込んで、そのまま武器で敵の体を貫いた。
『グギャ!?』
緑色の血が、俺の手を汚す。
ーー『今です。魔力を込めるのです。あなたに流れる呪いの魔力を』ーー
「『ロスト・ボルテックス』」
使い方は自然に分かった。
そして、次の瞬間だった。
敵の体内に禍々しい魔力が流れ込んだ。目から、口から、耳から、鼻から、その禍々しい魔力が噴き出て、爆散する。
敵は呪われながら死んだ。跡形も残らなかった。
直後、俺の全身に力が漲った。
「ステータスが……上がっている」
【名前】紫裂しぐれ Level -0
【種族】人間(異世界人)
【スキル】なし ★
【装備】
・武器 なし
・防具 なし
H P 1/552(552↑)
M P ∞/∞
攻撃力 1 (200↑)
防御力 1 (114↑)
素早さ ー/ー
運 ー10000000
レベルはそのままだけど、H P、攻撃力、防御力が、かなりアップしていた。
ーー『参考として、彼女のステータスがこれです』ーー
【名前】セレス Level 113
【種族】人族
【スキル】黒魔術 ★★★
【装備】
・武器 呪糸の柔刃
・防具 呪布のローブ
H P 1120/1120 ↓
M P 900/900 ↓
攻撃力 250 ↓
防御力 700 ↓
素早さ 1030 ↓
運 5550 ↓
状態 呪い ステータスの大幅減少。
セレスさんのステータスだ。
ーー『この森の影響で弱体化しているとはいえ、彼女の強さはすでにこの世界でも滅多にいないほどです』ーー
天からの、ロストルジアさんの声が教えてくれる。
俺はセレスさんの方を見た。研ぎ澄まされている動きだ。無駄がない。
そんなセレスさんは、今もなお、あの獣の魔物と戦闘を繰り広げている。セレスさんの攻撃を何度も耐えているあの魔物は、頑丈だ。ここはロストの森で、呪われている森で、魔物も、何もかも、普通ではない森なのだ。
「う……!」
敵が前足を地面に叩きつけた。
それにより、足元が揺れる。衝撃で、土が舞い上がる。
呪いの森の土。当然、腐っている。それをセレスさんは躱す。そして魔物がセレスさんを前足で狙おうとするものの、セレスさんは敵が前足を上げた瞬間、腰から武器をもう一つ取り出していた。
それは、ムチのような武器だった。
彼女は身をかがめると、敵の背後へと瞬く間のうちに移動して、すれ違いざまに敵の腕をぐるぐると締め上げていた。
それにより、敵の上体に隙が発生して、
「シバサキさん……! 今です……!」
こちらをチラッと見た彼女が、俺に任せてくれる。俺でも、できると判断したのだ。俺もすでに動き出していた。
手に持っている武器を握りしめる。狙うのは、敵の肉だ。
そして俺は、あの分厚い肉と黒い毛に覆われた敵の体を、武器で貫いた。
『グガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!』
手に、ドシリとした重みが。
硬い。だけど、貫けないほどではない。
そして、ここだ。
「『ロスト・ボルテックス』」
その次の瞬間、敵の体内に禍々しい魔力が流れ込み、敵の体内を呪いで充満させる。そして、敵の目から、口から、耳から、鼻から、その禍々しい魔力が噴き出てると、敵の体は爆散していた。
そして最後の時、その敵の体は黒い残滓となり、呪いの森に溶けていくのだった。
「やりました……!」
【名前】紫裂しぐれ Level -0
【種族】人間(異世界人)
【スキル】なし ★
【装備】
・武器 なし
・防具 なし
H P 1/5552(5552↑)
M P ∞/∞
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防御力 1 (2114↑)
素早さ ー/ー
運 ー10000000
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