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第十二話:甘美猛毒
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平日の午前中。仕事をしているであろう彼から、すぐに返信が来るとは思っていなかった。 しかし、予想に反して一分もしないうちに既読がついた。そして、瞬時にスマートフォンの着信画面に、彼の名前が表示された。
「もしもし、サヤカ?」
耳元に響く、あの独特の低く懐かしい声。 「……トモヤ?」 「声、変だよ。どうしたの? 具合が悪いの? 何かあった?」
私の微かな、震える息遣いの変化だけで、彼はすべてを瞬時に察知した。その鋭敏な感性と、躊躇のない優しさに、張り詰めていた緊張の糸が解け、私は子供のように声を上げて嗚咽した。
「……うん、熱があって。……辛くて、もう、どうしていいかわからないの」 「一人なの? ヨウタ君は? 薬はある? 水分は取れてる? 今から何か必要なものを届けようか?」
トモヤは矢継ぎ早に、けれどあくまでも私の心を逆撫でしない優しい口調で、私の状況を聞き出してくれた。私は、昨夜からの地獄のような出来事を、熱に浮かされながらポツリポツリと、溢れ出す毒を出すように話した。 彼は私の言葉を一度も遮らず、ただ静かに、深く聞いてくれた。 「そうか。辛かったね。本当によく頑張ったよ、サヤカ。君は世界で一番強いお母さんだ」
ケンジは物理的にすぐ近くにいるのに、私をバイ菌のように遠ざけた。 でも、トモヤは遠くにいるのに、電話越しにこんなにも近くまで心を寄せてくれている。 今の私を「一人の人間」として、尊厳を持って大切に扱ってくれるのは、もしかしたら世界でこの人だけかもしれない。 私は本気でそう信じた。
電話を切った後も、トモヤからは一時間おきにメッセージが届いた。 『水分取れた?』『少し眠れた? 枕元にスマホを置いて、何かあったらすぐ鳴らして』 その通知音が静かな部屋に鳴り響くたびに、私の枯れ果てた心に、温かい血が通っていくのを感じた。
翌日には熱が下がり、体は随分と楽になった。 しかし、リビングに戻った私は、その光景に愕然とした。 シンクには二日分の、油の固まった洗い物が山積みになり、洗濯カゴからは不潔な汚れ物が溢れかえっている。床にはヨウタのおもちゃが散乱し、埃が月光に舞っていた。
ケンジは、自分の欲望(食事)は外で済ませても、この家のことは、私という「機能」が止まっている間、何一つ手をつけていなかったのだ。 怒りすら湧かなかった。ただ、無感動に冷たいゴム手袋をはめた。
私はスマホを取り出し、トモヤにお礼のメッセージを送った。 『おかげさまで熱が下がりました。本当にありがとう』 すぐに返信が来た。 『よかった! 安心したよ。快気祝いに、美味しいものでも食べに行こうか。栄養つけないと、また倒れちゃうよ』
私は一瞬の迷いもなく、『行きたい』と返信した。 食事くらいなら。これは不倫じゃない。命の恩人への感謝と、ただの友人としての交流だ。 そう自分に、鉄のような言い訳をして。
約束の日、私は久しぶりにクローゼットの奥底から、自分自身を「女」へと変えてくれるお気に入りのワンピースを取り出した。鏡の前で、血の気の失せた頬を入念なメイクで彩り、耳たぶの裏に香水をひと吹きする。 独身時代の、あの胸が張り裂けそうだったデート前のような高揚感が、私の肌を内側から発光させていた。
二人が入ったのは、私たちがかつて深く愛し合っていた頃、記念日ごとに利用していた、路地裏のこじんまりとしたフレンチビストロだった。 温かみのあるオレンジ色のシェードランプ、使い込まれて角が丸くなった木のテーブル、厨房から漂ってくる芳醇なバターとハーブの香り。
あの頃と一ミリも変わらない店内の空気に、懐かしさと切なさで胸が一杯になる。 「懐かしいね。サヤカ、ここのキッシュが好きだっただろ? 卵がふわふわのやつ」 トモヤがメニューを開きながら、少年のような目で微笑む。 「覚えててくれたの?」 「忘れるわけないよ。僕の人生の、一番輝いていた時間だったんだから」
乾杯のグラスが、チリンと心地よい音を立てて触れ合う。 食事の間、トモヤは終始、私の体調のことや、最近のヨウタの可愛らしい成長ぶりについて、丁寧に耳を傾けてくれた。ケンジの名前は一度も出さず、ただ「サヤカ」という一人の女性に焦点を当て、その存在を慈しんでくれる。
美味しい料理、芳醇なワイン、そして何よりも甘やかな会話。 私は、ここ数年で忘れていた、心からの笑顔というものを思い出していた。
最後のデザート、フォンダンショコラが運ばれてきた時だった。 トモヤがふと、ナイフのように真剣な眼差しで私を見つめた。 「あの時、連絡をくれたのは……単に体調が悪かっただけじゃないよね?」
魂を見透かすような質問に、私はスプーンを持つ手を止めました。心臓が跳ねる。 「……え?」 「声を聞けばわかるよ。サヤカが本当に追い詰められて、泣き出しそうな時、どんな風に呼吸が浅くなるか。僕は全部、この脳細胞に刻んでる」
その言葉に、私は完全に観念した。 この人の前では、どんな防壁も、どんな偽りの仮面も無力なプラスチックに過ぎない。 私は堰(せき)を切ったように、心の底に溜めていたヘドロのような本音をさらけ出した。
ケンジとの凍てついた不仲。冷え切った家庭という名の檻。否定され、摩耗し続けた私の人格。母としての、孤独な戦い。 トモヤは私の言葉を遮ることなく、深い海のような相槌を打ちながら、すべてを受け止めてくれた。ケンジを批判することさえせず、ただ私の痛みを共有するように。
「……気づいていたよ。あの水族館で、背中を見た時から」 私がすべてを吐き出し終えると、トモヤは静かに、けれど熱を持って言った。
「サヤカが『幸せだ』って言った時、無意識に左の耳たぶを触っていただろ? あれ、君が自分に言い聞かせ、必死に嘘を吐く時の癖だ。変わってないね」 私は息を呑んだ。あの六年前の自分を、彼は今も鮮明に記憶していたのだ。
「あの時の君の笑顔を見て、震えが止まらなかった。ああ、この人は今、折れそうな心で必死に立っているんだなって。すべての絶望を一人で抱え込んで、それでも笑おうとしているんだなって」 彼は少しだけ身を乗り出し、切なげな微笑みを浮かべた。 「サヤカには、世界で一番綺麗でいてほしいんだ。僕が、人生のすべてを懸けて愛した唯一の女性だからね」
その言葉の甘い猛毒に、私は快い眩暈(めまい)を覚えた。
「サヤカには笑っていてほしい。そのために、僕はなんだってしてあげたいと思う。それが僕のエゴだとしても」 「でも……トモヤにも、ご家族が」 私が震える声で最後の抵抗を試みると、彼は真剣な表情でゆっくりと頷いた。 「わかっているよ。サヤカが今の家庭を壊すつもりがないことも、ヨウタ君の幸せを何より優先していることも。……僕だって、今の生活を放り出すつもりはない」
彼はテーブル越しに、そっと私の震える手に、自分の大きな掌を重ねた。 「だから、僕もサヤカとの略奪や復縁なんて、安っぽいことは考えていない。お互いに、守るべき場所がある」
その言葉に、私は救われた。彼は私の平穏を破壊しようとしているのではない。 「だからこそ……君がその家庭で、ほんの一瞬でも心から笑えるように。そのための『ガス抜き』の手助けくらいは、元カレとして、一人の男としてさせてほしいんだ」
彼の掌から伝わる、力強くも優しい体温が、私の冷え切っていた毛細血管を一つひとつ溶かしていく。 かつて私を抱きしめ、熱烈に愛してくれたあの手の感触。 それは、今の私の人生に最も欠けている「剥き出しの情熱」と、無条件の「全肯定」という名の熱だった。
「ありがとう……」 私は、この数年間で摩耗し、失っていた「感情」のすべてを、一気に取り戻したような万能感に包まれた。 私は、誰かの「完璧な妻」でも、便利な「育児家電」でもない。 一人の、愛される資格のある、生身の女性なのだ。
「いつでも僕を頼ってよ。……ああ、もうお迎えの時間だね」 トモヤは名名残惜しそうに私の手をゆっくりと放し、スマートに伝票を手に取った。 「じゃあ、またね。次は君が、本当に笑いたい時に」
ビストロの前で別れた後も、私の右手には、消えない烙印のように彼の体温が焼き付いていた。 その熱は、私の血管を駆け巡り、体の奥底で長い間冬眠していた「女」としての原始的な感覚を、鮮烈に、アンド残酷なまでに呼び覚ましていた。
それは破滅へと続く危険な熱だと、脳の隅ではわかっていた。 けれど、長い間吹雪の中に置かれ、凍え死にそうだった私には、その甘美な熱を自分から手放すことなど、もはや、死を選ぶよりも難しいことだった。
「もしもし、サヤカ?」
耳元に響く、あの独特の低く懐かしい声。 「……トモヤ?」 「声、変だよ。どうしたの? 具合が悪いの? 何かあった?」
私の微かな、震える息遣いの変化だけで、彼はすべてを瞬時に察知した。その鋭敏な感性と、躊躇のない優しさに、張り詰めていた緊張の糸が解け、私は子供のように声を上げて嗚咽した。
「……うん、熱があって。……辛くて、もう、どうしていいかわからないの」 「一人なの? ヨウタ君は? 薬はある? 水分は取れてる? 今から何か必要なものを届けようか?」
トモヤは矢継ぎ早に、けれどあくまでも私の心を逆撫でしない優しい口調で、私の状況を聞き出してくれた。私は、昨夜からの地獄のような出来事を、熱に浮かされながらポツリポツリと、溢れ出す毒を出すように話した。 彼は私の言葉を一度も遮らず、ただ静かに、深く聞いてくれた。 「そうか。辛かったね。本当によく頑張ったよ、サヤカ。君は世界で一番強いお母さんだ」
ケンジは物理的にすぐ近くにいるのに、私をバイ菌のように遠ざけた。 でも、トモヤは遠くにいるのに、電話越しにこんなにも近くまで心を寄せてくれている。 今の私を「一人の人間」として、尊厳を持って大切に扱ってくれるのは、もしかしたら世界でこの人だけかもしれない。 私は本気でそう信じた。
電話を切った後も、トモヤからは一時間おきにメッセージが届いた。 『水分取れた?』『少し眠れた? 枕元にスマホを置いて、何かあったらすぐ鳴らして』 その通知音が静かな部屋に鳴り響くたびに、私の枯れ果てた心に、温かい血が通っていくのを感じた。
翌日には熱が下がり、体は随分と楽になった。 しかし、リビングに戻った私は、その光景に愕然とした。 シンクには二日分の、油の固まった洗い物が山積みになり、洗濯カゴからは不潔な汚れ物が溢れかえっている。床にはヨウタのおもちゃが散乱し、埃が月光に舞っていた。
ケンジは、自分の欲望(食事)は外で済ませても、この家のことは、私という「機能」が止まっている間、何一つ手をつけていなかったのだ。 怒りすら湧かなかった。ただ、無感動に冷たいゴム手袋をはめた。
私はスマホを取り出し、トモヤにお礼のメッセージを送った。 『おかげさまで熱が下がりました。本当にありがとう』 すぐに返信が来た。 『よかった! 安心したよ。快気祝いに、美味しいものでも食べに行こうか。栄養つけないと、また倒れちゃうよ』
私は一瞬の迷いもなく、『行きたい』と返信した。 食事くらいなら。これは不倫じゃない。命の恩人への感謝と、ただの友人としての交流だ。 そう自分に、鉄のような言い訳をして。
約束の日、私は久しぶりにクローゼットの奥底から、自分自身を「女」へと変えてくれるお気に入りのワンピースを取り出した。鏡の前で、血の気の失せた頬を入念なメイクで彩り、耳たぶの裏に香水をひと吹きする。 独身時代の、あの胸が張り裂けそうだったデート前のような高揚感が、私の肌を内側から発光させていた。
二人が入ったのは、私たちがかつて深く愛し合っていた頃、記念日ごとに利用していた、路地裏のこじんまりとしたフレンチビストロだった。 温かみのあるオレンジ色のシェードランプ、使い込まれて角が丸くなった木のテーブル、厨房から漂ってくる芳醇なバターとハーブの香り。
あの頃と一ミリも変わらない店内の空気に、懐かしさと切なさで胸が一杯になる。 「懐かしいね。サヤカ、ここのキッシュが好きだっただろ? 卵がふわふわのやつ」 トモヤがメニューを開きながら、少年のような目で微笑む。 「覚えててくれたの?」 「忘れるわけないよ。僕の人生の、一番輝いていた時間だったんだから」
乾杯のグラスが、チリンと心地よい音を立てて触れ合う。 食事の間、トモヤは終始、私の体調のことや、最近のヨウタの可愛らしい成長ぶりについて、丁寧に耳を傾けてくれた。ケンジの名前は一度も出さず、ただ「サヤカ」という一人の女性に焦点を当て、その存在を慈しんでくれる。
美味しい料理、芳醇なワイン、そして何よりも甘やかな会話。 私は、ここ数年で忘れていた、心からの笑顔というものを思い出していた。
最後のデザート、フォンダンショコラが運ばれてきた時だった。 トモヤがふと、ナイフのように真剣な眼差しで私を見つめた。 「あの時、連絡をくれたのは……単に体調が悪かっただけじゃないよね?」
魂を見透かすような質問に、私はスプーンを持つ手を止めました。心臓が跳ねる。 「……え?」 「声を聞けばわかるよ。サヤカが本当に追い詰められて、泣き出しそうな時、どんな風に呼吸が浅くなるか。僕は全部、この脳細胞に刻んでる」
その言葉に、私は完全に観念した。 この人の前では、どんな防壁も、どんな偽りの仮面も無力なプラスチックに過ぎない。 私は堰(せき)を切ったように、心の底に溜めていたヘドロのような本音をさらけ出した。
ケンジとの凍てついた不仲。冷え切った家庭という名の檻。否定され、摩耗し続けた私の人格。母としての、孤独な戦い。 トモヤは私の言葉を遮ることなく、深い海のような相槌を打ちながら、すべてを受け止めてくれた。ケンジを批判することさえせず、ただ私の痛みを共有するように。
「……気づいていたよ。あの水族館で、背中を見た時から」 私がすべてを吐き出し終えると、トモヤは静かに、けれど熱を持って言った。
「サヤカが『幸せだ』って言った時、無意識に左の耳たぶを触っていただろ? あれ、君が自分に言い聞かせ、必死に嘘を吐く時の癖だ。変わってないね」 私は息を呑んだ。あの六年前の自分を、彼は今も鮮明に記憶していたのだ。
「あの時の君の笑顔を見て、震えが止まらなかった。ああ、この人は今、折れそうな心で必死に立っているんだなって。すべての絶望を一人で抱え込んで、それでも笑おうとしているんだなって」 彼は少しだけ身を乗り出し、切なげな微笑みを浮かべた。 「サヤカには、世界で一番綺麗でいてほしいんだ。僕が、人生のすべてを懸けて愛した唯一の女性だからね」
その言葉の甘い猛毒に、私は快い眩暈(めまい)を覚えた。
「サヤカには笑っていてほしい。そのために、僕はなんだってしてあげたいと思う。それが僕のエゴだとしても」 「でも……トモヤにも、ご家族が」 私が震える声で最後の抵抗を試みると、彼は真剣な表情でゆっくりと頷いた。 「わかっているよ。サヤカが今の家庭を壊すつもりがないことも、ヨウタ君の幸せを何より優先していることも。……僕だって、今の生活を放り出すつもりはない」
彼はテーブル越しに、そっと私の震える手に、自分の大きな掌を重ねた。 「だから、僕もサヤカとの略奪や復縁なんて、安っぽいことは考えていない。お互いに、守るべき場所がある」
その言葉に、私は救われた。彼は私の平穏を破壊しようとしているのではない。 「だからこそ……君がその家庭で、ほんの一瞬でも心から笑えるように。そのための『ガス抜き』の手助けくらいは、元カレとして、一人の男としてさせてほしいんだ」
彼の掌から伝わる、力強くも優しい体温が、私の冷え切っていた毛細血管を一つひとつ溶かしていく。 かつて私を抱きしめ、熱烈に愛してくれたあの手の感触。 それは、今の私の人生に最も欠けている「剥き出しの情熱」と、無条件の「全肯定」という名の熱だった。
「ありがとう……」 私は、この数年間で摩耗し、失っていた「感情」のすべてを、一気に取り戻したような万能感に包まれた。 私は、誰かの「完璧な妻」でも、便利な「育児家電」でもない。 一人の、愛される資格のある、生身の女性なのだ。
「いつでも僕を頼ってよ。……ああ、もうお迎えの時間だね」 トモヤは名名残惜しそうに私の手をゆっくりと放し、スマートに伝票を手に取った。 「じゃあ、またね。次は君が、本当に笑いたい時に」
ビストロの前で別れた後も、私の右手には、消えない烙印のように彼の体温が焼き付いていた。 その熱は、私の血管を駆け巡り、体の奥底で長い間冬眠していた「女」としての原始的な感覚を、鮮烈に、アンド残酷なまでに呼び覚ましていた。
それは破滅へと続く危険な熱だと、脳の隅ではわかっていた。 けれど、長い間吹雪の中に置かれ、凍え死にそうだった私には、その甘美な熱を自分から手放すことなど、もはや、死を選ぶよりも難しいことだった。
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