52 / 56
具体策
第49帖。ゆーたろーと秘密工場。(王領北部の森に武器工場を出す)。
しおりを挟む「ここはどうでしょうか」
王領司令部である。アウグストが王都に旅立ったあと、残った悠太郎、美末、それに少佐と機械兵たちで語り合っている。
美末は3D地図上の一点を指差した。ここに武器工場を建てようというのである。至当な場所であると悠太郎は感じた。
「いいね。まるで盆地だ。四方を山に囲まれているから秘密が保てる。真ん中には平らな土地が割とあるから、工場を複数建てられる」
「それに」と少佐が口を挟む。「盆地の真ん中に小川があります。水が豊富な証拠です」
武器工場を作ろうという計画は、前々から悠太郎の頭の中にあった。美末の手の平からは何でも出るが、それを介さずに自給自足できないかと考えたのである。
例えば『戦国自衛隊』であるとか、『ジパング』であるとか、その他タイムスリップものでは、必ずこんな表現がある。
「これは現代の技術で造った兵器です。この時代での自給は不可能です」
戦国時代に連続射撃の出来る歩兵銃はない。1発で城門を吹き飛ばすミサイルなど作れないし、自動車用のガソリンだってない。
太平洋戦争当時にサジタリウスの矢を自給することは無理だ。高性能レーダーも故障したらそれまで。代替品さえない。
「こちら」の世界で無双できる悠太郎だったが、過去に戻って現代兵器で無双する作品を読むたびに思う。早いうちに自活兵器を作ればいいのに、と。
たとえば戦国時代にだって火薬はあるし、静岡県や新潟県で湧出する石油を精製すれば、ディーゼルエンジンくらいなら何とか動かせる。
太平洋戦争に行くなら、ミサイルをたっぷり持って行けば、いかに週刊護衛空母なアメ公だって、手を上げることだろう。
そんなこんなで、美末の手の平に万が一のことがあった場合に備えたい悠太郎だった。
「ゆーたろー」
「ん?」
「なんで工場なんか作るの? 武器だったら、わたしいくらでも出すのに」
「万が一に備えてだよ」
悠太郎は、先程の理由を説明した。すると美末は機嫌が悪くなった。
「な、なんで機嫌を悪くする」
「ツーン」
「ツーンじゃなくてさ」
「ゆーたろーはわたしのことを信用できないんですか」
「ど、どういうこと」
「わたしは常にゆーたろーのそばにいます。どこへも行きませんし、いなくなりもしません。なのにゆーたろーはわたしがいなくなった時のことばかり考えている。そこがイヤなんです」
「そんなつもりじゃ……あ、あれだよ! ホラ、この時代の人たちのためなんだって!」
「?」
「つまりさ、文明が進歩するには他の文明と衝突させなきゃならないんだ。刺激が必要なんだ。自分しかいなけりゃ進歩がない。それを防ぐ為に工場が必要なんだ」
「それと工場とどう関係するんですか」
「僕はこの工場を現地の人たちに営業してもらおうと思うんだ。最初はアウグストたちに。これから先に登場する武器を渡す。戦場で使われれば、相手も対策を考える。こっちもその対策に負けないよう努力する」
「お互いに切磋琢磨するわけですね!」
「そういうことだ。そうするとこの世界にも、産業革命とまではいかなくとも、それなりに技術の進歩が起こるはずだ」
「あくまで自然な形で、ですか。分かりました。そこまで考えていたなんて……。じゃ、さっそくやりましょう。何が欲しいですか。ライフル・原爆・機関銃。何でも出せます」
「い、いらないよ。さしあたっては歩兵銃、擲弾筒、大砲が欲しい」
900年後の現代、火砲は全盛期を迎えている。歩兵銃からミサイルまで火薬を使う武器ばかりだ。
火薬の起源は不明だが8世紀、大陸で薬として用いられていた硝石が、10世紀には火薬として使われ始める。これが13世紀にアラビアを経由してヨーロッパに持ち込まれた。
記録に残っているヨーロッパ最初の火砲は1342年にイギリスで、今が10世紀であることから鑑みれば火砲の発明まであと300年はある。
日本に当てはめれば1543年(以後、世乱れる)鉄砲伝来で500年ある。機関銃が発明された欧州大戦(第一次世界大戦)まで900年もある。
未来を先取りするためには絶対に欠かせない。
歩兵銃……つまりライフル銃、擲弾筒、大砲。
これら近代兵器があればこの先500年は安泰だと悠太郎は考えている。これら三種の神器を作るため、必要な工場がいる。
「よし。地図を眺めているよりも現地に行こう。少佐。トラックを出してくれ」
「神成閣下。現地までの道がありません。そこは未開の土地です」
「え、そうなのか」
「ヘリコプターを上空を飛ぶのはいかがでしょう。美末閣下なれば手の平から出せると思います」
「出来ますね」と美末はうなずく。
「本当? じゃあお願いしていいかな。あ」
「どうしました」
「僕ヘリに乗るの初めてかも知れない」
◆
少佐はヘリコプターの前で説明をした。自衛隊のヘリだ。とっくに生産中止になっているが、アクロバット飛行さえこなす優秀な機体である。
その機体を前に少佐は説明をする。
「まずこのヘルメットをかぶってください。ヘリのエンジンは頭のすぐ上ですから騒音が凄まじいのです。会話は内蔵ヘッドホンを介して行います。それにジャケットを着てください。冬場ですから。座席に備え付けのベルトをしておくと万全です」
「わ、分かった少佐。ありがとう」
「いいえ。ご質問は」
「たぶんない」
「ではフライトに参りましょう」
少佐は操縦。悠太郎は助手席に座る。助手席は意外と広い。恐らくは武装した兵が腰掛けても良いよう、広めに作ってあるらしい。
「ゆーたろー。もうちょっと詰めてください。よっ」
「おわっ、押すな。え。一緒の席なの?」
「助手席は広いですから2人いけます」
そう言って美末は華奢な体をグイグイ押し付けて来る。いいぞもっとやれ! 女の子らしい柔らかな体に悠太郎の下半身がやや反応したが、そこは理性でセーブする。
1人では広めな助手席は2人だと確実に狭い。肩どころか体の横半身が完全に密着する。
「狭くない?」
「わたしが太ってるってことですか。ゆーたろーが痩せればいいんです。ついっ」
「オウフッ」
脇腹を指先で「ついっ」と押され、悠太郎は身をねじりつつ妙な声を出した」
「何する」
「あははっ。怒らない、怒らない」
「からかいやがって」
「わたしはいつでも本気ですけど」
「……」
「赤い顔」
「う、うるさいな」
「シートベルトちゃんと締めて下さい」
「あ、はい」
シートベルトを2人で1本。安全を考えたらトンデモナイ話だが、今の悠太郎にはちょっと幸せである。美末と一緒に縛られている感じが。
とまれ、フライトの準備が整った。
少佐の、「離陸準備!」のかけ声が為されるや、キーンという甲高い機械音が頭上でした。
プロペラが回転し出した。
機体全体が揺れる。さっきまで静寂だった森の中に喧噪が生まれ、周囲の木々がざわめき、小鳥が飛び去った。
たちまち爆音となった。
――ヘリってこんなウルサイのか!
初めて乗ったので初めて知った悠太郎である。振動もすごい。地震かと思えるほどだ。
「離陸!」
少佐の言葉はもはや聞こえず、これはヘッドホンから聞こえた言葉である。間もなく視界が下がった。
――離陸したのか。
「!」
ぎゅ、と。
美末が手を握ってくれた。どうやら初フライトでビビっているのを見抜かれたようである。
「大丈夫ですよ。わたしは常に隣です」
そう聞こえた気がした。なるほど、美末だ。悠太郎が手にちょっとだけ力を込める。すると美末はさらに強く握り返してくる。やっぱり美末は可愛い。心底思う悠太郎だった。
◆
しばらく遊覧飛行を楽しみ、ようやく目的地上空にたどり着く。そこは3D地図で見たものと同一の地形であった。
「美末! 頼む!」
悠太郎がお願いした。
はい、と美末の口が動いた。
すると眼下のお盆の中に、ぱっと出た。
巨大な工場だった。トタン屋根から排気口が等間隔に突き出ている。壁には最低限の窓しかない。直方体の工場が幾棟も列なり合って、工場群を為している。
「おお……」
悠太郎はただ嘆息した。緑の森に出現した工場群の並びは自然と調和し、上空から見ると実に美しい。自然と人工物が不自然なく存在している。
それに工場へと続く道さえ整備されている。完璧だった。ここが今後、兵器の自活工場として機能するのだ。
◆
工場脇に設置されたヘリポートに降り立ち、工場視察を行う。明るく清潔な工場内には工作機械が詰まっていた。
どれもこれも悠太郎には馴染みがない。が、どこか仰々しく、頼もしく感じるものばかりだ。どれがどう動くか定かでないが、歩兵銃を作り、擲弾筒を作り、大砲を生み出すのだろう。
少佐が尋ねて来た。
「神成閣下。ここの工場ですが、資材はいかにして確保するのです」
「僕も同じことを思った。工場があったって、資材を美末に頼っていたら元の木阿弥だなあ。王領に鉄は出たかな」
「無論です。石炭も出ますし木炭も準備できます」
「硫黄は鉄鉱石を掘ったあとの副産物として出て来るから問題ないとして、硝石はどうかな」
「王領内でも少量は産出しますが……」
そういって少佐はデータを見せた。それは年間の産出量であり、グラフ化してあるので分かりやすい。
その隣の表には、10世紀の戦争1会戦で消費される硝石量が記されている。表は25年刻みで記され、最後の方は15世紀で止まっている。
「10世紀から14世紀まで硝石の使用料はほぼ皆無だな」
「火薬が戦争に使用されるのは15世紀よりも後ですから、至当でしょう」
「つまり少佐の見立てでは王領にあるわずかな硝石でも14世紀終わりまでは……今後400年間は保つってことか」
「はい。新たに硝石鉱を開発する必要はありません。もちろん調査はすべきでしょうが」
「分かった。調査は任せる。少佐、頼むぞ」
「はい。またお知らせいたします」
黒色火薬に必須の硝石、硫黄、木炭の全てが揃った。ここは今後、黒色火薬生産工場として働くことになるだろう。
その消費量は微々たるものだ。15世紀に火砲が恐るべき大発展を遂げるまでは、本当に少ない。
「よーし。さしあたり歩兵銃は初期のマスケット銃をモデルにしようかな。擲弾筒は旧日本軍のもので、大砲はオスマントルコの馬鹿デカいやつをマネするとして……」
ウキウキし出す悠太郎だった。
男の子はみんなおっぱいと兵器が好きというが、悠太郎もその理論から外れない。すでに悠太郎の頭の中ではシャーリーのおっぱいに顔を埋めたり、イコンにいいこいいこされたり、マスケット銃を揃えた横列隊が敵を容赦なく駆逐するシーンで満たされていた。
それもこれもこの十国のためだ。シャーリー=おっぱいのためでもあるが、そうした個の前に、十国を救うという巨大な目的がある。救国の英雄なればおっぱいなんぞ後からいくらでも着いて来るだろう。
「そうなるとマスケット兵を組織するには大量の兵隊が必要だなあ」
初期のマスケット銃は命中精度が良くない。だから密集隊形を取り、一度にたくさん弾丸をバラまく。
それを実現するには大量の兵隊が必要になる。こんな徴兵制どころか徴兵の命令に時間のかかる10世紀で、マスケット銃隊を組織するほどの人間を集めるのは苦労だろう。
仮にマスケット1個中隊200名を組織するには1つの村の男子を全員徴兵せねばなるまい。しかし、そんなことをすれば国民の反発は恐るべきものとなろう。
ではたくさんの村から少しずつ兵隊を集めれば良いが、10世紀は人口希薄な地が多い上、戸籍がないに等しく、平等に集められるかも不透明だ。
「となるとやっぱりアウグストが感心していたみたいに戸籍を作らなきゃ。この時代なら教会や修道院にそれっぽいものがあるはずだから、それを下地にして……。きゃっ」
頬が冷たくなったので悠太郎は女子みたいな悲鳴を上げる。
「コーラです。どうぞ」
「ああ、うん。ありがとう」
「ゆーたろー、すごく難しい顔をしていました。考え事ですね」
「うん。ごくごく」
近衛隊という制度には驚いた。10世紀にはない制度だ。
王様が率いるのはあくまで自分の領土……王領から徴集した兵のみ。あとは言うことを聞く騎士たちを徴集するが、早い話、金をもらっている間だけ王様に着くという状態。
戦争状態であっても帰ってしまうことさえある。いかに金をもらおうとも40日間が過ぎたら、騎士は勝手に帰って良い暗黙の了解があった。40日間というのは確か聖書にある聖なる数字に関連したはずだが、いつだったか、王と騎士のそんな関係を美末が「ストイック」と表現したのはその通りだった。
「ふーん。戸籍作りですか」
「それに徴兵制はいずれ布きたい。今までみたいに王領の兵だけが王様の兵って事態を避けたい」
「周囲がそれでいいなら、いいじゃないですか」
「まわりと同じことをしていては沈んでしまう。ただでさえ王様には権威も権力もない時代だ。他とは違ったことをしないと滅ぼされる」
「それで徴兵制ですか? なんか時代遅れな気が……」
「それは僕らが平成に生きてるからだ。もともと徴兵制をやるには国家に力がないと出来ない」
「?」
「つまり国内のどこにどれだけ住んでいるか国家が把握していなきゃならない。これは国内の隅々まで政府の力が及んでいる」
「十国にとっては理想型ですね。王の力が国の隅まで達している」
「そういうこと。十国の隅まで王様の声が届き、国民はその言うことを聞く。そんな〝中世なら当たり前〟みたいなことが出来ていない時代なんだ。今は」
「まだまだ長いですね。戸籍作りって大変そうですもの」
「でもそういうのを人類はちゃんとやってきて、平成という時代があるんだ。出来ないはずがない」
「……」
「ん? どうしたの」
「今日のゆーたろー、割とカッコいいです」
言うや、美末は笑う。
「ど、どうしたんだ突然」
「別に」
それきり美末は黙って、ただ悠太郎を見詰めている。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
少し冷めた村人少年の冒険記 2
mizuno sei
ファンタジー
地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。
不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。
旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる