のほほん素材日和 ~草原と森のんびり生活~

みなと劉

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第一章: 「エルム村へようこそ」

第五十八話: 薬草師エリオットとの出会い

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 フィオがエルム村での日々に少しずつ馴染んできた頃、村人たちから「薬草師エリオット」の話を耳にすることが増えた。エリオットは村の外れに住む薬草師で、野草や薬草の知識に詳しく、村人たちにとって頼れる存在だという。

 「フィオ、あなたもエリオットに会ってみたら?薬草のことなら、彼ほど詳しい人はいないわよ。」
 ハンナの勧めで、フィオはエリオットの家を訪れることにした。家は村のはずれ、小高い丘の上にぽつんと建っていた。周りには花や薬草が整然と植えられており、どれも手入れが行き届いている。

 「こんにちは、エリオットさんですか?」
 フィオがドアをノックすると、中から穏やかな声が返ってきた。

 「はい、どうぞお入りください。」

 中に入ると、棚には乾燥された薬草や瓶詰めがずらりと並び、壁には薬草に関する手描きの図が貼られている。室内には独特の薬草の香りが漂い、フィオは思わず深呼吸をした。

 「君がフィオさんかな?村の新しい住人だと聞いているよ。」
 現れたのは柔らかな笑顔を浮かべた青年だった。少しくしゃっとした金髪と優しげな瞳が印象的で、フィオはすぐに親しみを感じた。

 「はい、フィオです。薬草についてもっと知りたくて、こちらにお邪魔しました。」
 「それはいいね。薬草は村の生活に欠かせないものだ。どんなことでも教えてあげるよ。」

 エリオットは早速、庭に植えられている薬草を一つずつ指さしながら説明を始めた。

 「これがラミナの葉。煎じて飲むと風邪の予防になる。こっちはクローバの根、切り傷に効く塗り薬の材料だよ。」

 フィオは彼の話に聞き入った。都会での生活では触れることのなかった自然の恵みに、心が躍る。

 「エリオットさん、すごいですね。これ全部、自分で育ててるんですか?」
 「そうだよ。薬草の手入れは僕の日課だからね。大変だけど、こうして役立つものを作れるのが嬉しいんだ。」

 その後、エリオットはフィオにラミナの葉を使ったお茶の作り方を教えてくれた。湯気の立つお茶を一口飲むと、ほのかな甘さと薬草の香りが広がり、フィオは思わず笑みを浮かべた。

 「こんな素敵なお茶を作れるなんて、薬草って面白いですね。」
 「興味を持ってもらえたなら嬉しいよ。フィオさんも少しずつ覚えていくといい。」

 エリオットとの出会いは、フィオにとってまた新たな世界の扉を開くきっかけとなった。この日から、彼女はエリオットに教わりながら、薬草の勉強を始めることになる。

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