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第三章 二人と一匹ののほほん生活
第14話: 夜の湖畔
しおりを挟む家に戻る途中、イマーシュがふと思いついたように言った。
「今日は少し遅くまで湖畔で過ごそう。夜の湖畔もいい景色だぞ。」
フィオは少し驚いた様子だったが、すぐに頷いた。
「うん、夜の湖もきっと素敵だね。」
ポポもその話を聞き、興味津々で跳ね回った。
そのまま三人は家に戻ることなく、再び湖畔に向かった。太陽は西に沈み、空がオレンジ色から紫色へと変わり始めていた。夜の帳が降りる前に、三人は再び湖畔の静けさに包まれた。
「昼間とは全然雰囲気が違うね。」
フィオが言うと、イマーシュも同意した。
「だろう?夜は静寂が深くて、何もかもが少し神秘的に感じる。」
その言葉通り、湖は昼間の穏やかな面影を残しつつも、夜の光に照らされてどこか幻想的に輝いていた。周りの木々の影が伸び、月明かりが水面に反射してゆらゆらと揺れている。
「夜になると、湖がまるで別の場所のように感じる。」
フィオはその美しい光景に感動しながら、湖のほうをじっと見つめた。
ポポはすぐに湖のほとりに走り出し、今度は水に映る月を見つけると、それを追いかけてバタバタと水しぶきを上げながら走り回った。その無邪気な姿を見て、二人は微笑んだ。
「ポポは本当に元気だな。」とフィオが言うと、イマーシュが少し呆れたように答えた。
「まあ、元気なのはいいことだが、あまり水に近づくなよ。」
ポポはその言葉を無視するかのように、さらに水面に近づいていった。まるで月の光を手に入れようとしているかのようだった。
「大丈夫、あれはポポが元気にしている証拠だよ。」
フィオが優しく言うと、イマーシュは少しだけ肩をすくめた。
「まったく、あいつには毎回驚かされる。」
その後も三人はしばらく湖畔で過ごし、穏やかな夜のひとときを楽しんだ。星空が広がる空の下、ポポは満足げに水の中で遊び続け、イマーシュとフィオは静かにその景色を堪能していた。
「また来ようね、ここに。」
フィオがぽつりと言うと、イマーシュは静かに頷いた。
「そうだな、また来るとしよう。」
三人と一匹は、再び家路を辿ることになった。今度は日が完全に落ちて、星空が明るく輝いていた。湖畔で過ごした時間は、彼らにとって心の中で輝く思い出となり、明日への希望を与えてくれるものだった。
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