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第三章 二人と一匹ののほほん生活
第51話: シーレン駅へ向かう列車
しおりを挟む列車のドアが開くと、フィオたちは流れるように乗り込んだ。車内は適度に混み合っていたが、運よく窓際の座席を確保することができた。フィオは窓から外を覗き込み、「シーレン駅って湖の町なんだよね?」とイマーシュに確認する。
「ああ、そうだな。湖畔の観光地として有名だけど、漁業も盛んらしい。魚料理が美味しいって評判だぞ」とイマーシュは答えながら、荷物を座席の上に置いた。フィオの目が輝き、「湖の魚料理かぁ、楽しみ!」と声を弾ませる。
ポポもフィオの肩の上で興奮した様子で耳をピクピク動かしていた。「ポポも楽しみ?」とフィオが微笑むと、ポポは元気よく鳴いて応えた。イマーシュはそれを見て「お前は食べることばっかりだな」と苦笑いする。
列車がゆっくりと動き出すと、車内アナウンスが流れる。「次の停車駅はシーレン駅です。湖畔の町として知られる美しい観光地です。」アナウンスを聞いたフィオは、思わず窓の外に目を向けた。
景色は次第に緑豊かな森から、遠くに広がる青々とした湖へと変わっていった。波がきらきらと陽光を反射し、穏やかな風景が続いている。「わあ、もう湖が見えてきたね」とフィオが感嘆の声を上げる。
イマーシュは「シーレン湖はかなり広いから、釣りやボート遊びが人気らしいぞ。あと、湖畔には足湯なんかもあるって話だ」と話しながら、地図を開いて確認していた。
「足湯かぁ、気持ちよさそう!」フィオは頬を染めながら、「湖を眺めながら温泉に入れるなんて、最高の贅沢かも」と嬉しそうに言った。
ふと、車内に漂うお弁当の香りに気づき、フィオは周りを見渡す。「ねえ、イマーシュ、さっきの駅弁、もう一つ買っておけばよかったね」と笑いながら言うと、イマーシュは「お前、さっき食べたばかりじゃないか」と苦笑した。
そんなやり取りをしながら、列車はシーレン駅に近づいていた。ポポが窓に張り付くようにして、湖をじっと見つめている。「ポポも湖に興味あるんだね」とフィオが優しくなでると、ポポは満足そうに目を細めた。
そして、列車が次第に減速し、車内アナウンスが再び流れる。「間もなくシーレン駅に到着します。お忘れ物のないよう、ご注意ください。」
「さあ、着いたね!」とフィオは期待に胸を膨らませながら、荷物をまとめ始めた。イマーシュも頷き、「シーレンの町、楽しもうぜ」と微笑んだ。
フィオたちの新たな冒険の始まりに、湖畔の爽やかな風が吹き込んでいた。
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