異世界でラブコメしたりギルド登録したり別の人になったり!?

みなと劉

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53話

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「そうだね……家に帰ろうか(やばかった……可愛い……)」
「う、うん」
そして俺達は手を繋いで帰っていくのであった。
「ただいまー……」
誰もいないのは分かっているけど、つい言ってしまう。
俺は玄関に靴を脱ぎ捨てると、優斗の手を引き自分の部屋に連れて行った。そして彼をベッドの上に座らせる。
「真司……その、何をするつもりなの?」
不安そうな表情を浮かべている。
……無理もない。
優斗とただ抱きしめたいだけ。……というのは勿論嘘だ。本当はそれ以上のこともしたいと思っている。だが、そんなことをして嫌われたくはないからな。
(だから、俺にできるのは一つだけだ)
「優斗、目を閉じてくれ」
真司に言われた通り目を閉じる。すると、額に温かい感触を感じた。それはまるで……何かのおまじないのような感覚だ。
「……もういいぞ優斗」
その声でゆっくりと目を開ける。そして、視界に入ってきたのは……真司の顔だった。
「え……なにこれ?……どういうこと?」
状況が全く理解できない。そんな僕を見かねて真司が答えてくれた。
「優斗の不安を取り除くためだ。これから俺は毎日……キスをしてあげるよ」
「真司!?そ、そんなことしたら!!……唇ふやけるじゃん!?」
「……はい?(か、可愛いすぎ)」
なんて可愛い生き物なんだ。俺はそんなことを考えながらも必死に冷静を装った。
「大丈夫だ。これはおまじないのようなものだからな」
「で、でも!真司に迷惑がかかるし!!」
慌てふためく優斗を見て思う。
「別に気にしないさ。俺は優斗のことが好きになったんだ。好きな人の為ならこのくらいどうってことはない」
俺は心の底からの気持ちを伝えた。
「……っ……真司……好き」
そんな僕に真司も想いを伝えてくれる。
僕たちはしばらくの間、見つめ合うとどちらともなく自然と唇を重ね合わせた。
そして、真司は俺と何度も愛を確かめあう。
~真司視点~
告白、キスからの正式お付き合いから3ヶ月。
未だ、俺達は手繋ぎ、キス、頭なでなで、抱き合い以外はしたことない。
したいのはあるけど
優斗に辛い思いさせたくないってもあるし
満たさせてはいるから……いまはこれでいいと思う。
優斗はどうかは確認していないけど……。
(……さすがにまだ早いよね)
そんな事を考えながら、優斗と一緒に下校していると 前方に、カップルと思われる男女の姿を見つけた。
(あの男、また女の子のスカートの中を覗いているのか……)
そして、俺は優斗にメールを送った。
~優斗視点~ 今日は何時もの通学路ではなく、商店街の方を通って学校に来ている。俺はその道中、真司に言われた通り、後ろを振り向かず前だけを向き歩いていた。
その時、突然声をかけられた。
「あ、優斗おはよう」
振り向いてみるとそこには、いつもの笑顔でこちらに手を振る真司の姿があった。
「え……?真司?……なんでここに?」
そう言うと彼は首を傾げる。
「何言ってんだよ優斗。ここは学校への帰り道だろ?」
そう言われ、改めて周りを見る。確かにここを歩いてきたような気はする。だけど……記憶がない。いや、違う。そもそも、ここに来たことがない。
「あれ?……ここ……どこなの?」
真司は心配そうな顔を浮かべる。
「おい、本当に大丈夫か優斗?」
「あ、ごめん……」
そう言うしか無かった。だってここどこなのかわからないんだもん。
だけどこのままじゃマズイと思い、俺は彼に提案する。
「あ、ねえねえ真司!ここの先にゲームセンターあるからそこに行かない?」
「ああ、わかった」
そして、俺達はその店に入ることにした。
(ここ……なんだか懐かしい感じがする)
俺はそんなことを考えていると、隣にいる真司がとある場所を指差した。
「なあ、優斗。プリクラ撮らないか?」
そう言いながら機械に入っていく。俺もそれについて行くと、中はかなり広かった。
「へぇー、こんな風に出来てるのか……」
思わず関心の声を上げてしまう。
そんな様子にクスッと笑う真司。
「はは、初めて入ったみたいな反応だな。……よし、それじゃ始めるぞ!」
そして、2人で初めての体験をした。出来上がった写真を眺めていると、突然肩を掴まれた。
「優斗、ちょっとこっち来て」
言われるがままに着いて行った先はカーテンの仕切りだった。
(え?なになに?)
不思議に思っている俺に対して、真司はいきなりこう言ってきた。
「優斗……目瞑ってくれ」
突然そう言われたので、反射的に目を瞑ってしまう。すると……唇に温かいものが触れてきた。それは少しだけ長く続き、離れたかと思うと再び唇を奪われる。そしてそのまま、俺はされるがままの状態で口内を犯し続けられた。
「んぅ……ちゅ……はぁ……」
息苦しくなり彼の背中を強く叩くと、やっと解放してくれた。そして、呼吸を整えようと空気を大きく吸うと、再びキスされた。
「優斗……好きだよ」
耳元で囁かれ身体中に電気が流れるかのような衝撃を受ける。
俺はその言葉を聞いていたくなくて
「……だめ……これ以上……は……っ……ぁ」
息も絶え絶えになりながらも拒絶の意思を示す。
だが、真司はそれでも俺のことを抱きしめてくる。そして……
「優斗……可愛いぞ(可愛い……優斗……可愛い)」
その言葉で俺の理性は完全に崩壊してしまう。俺は、真司に身を委ねるとそのまま、俺と真司はキスを続けた。
「ぷは……もう……真司……ダメ」
そして、数分後ようやく解放された。
目がとろんとしていて欲情的であったがここは我慢して
「……家に帰ろうか」
「…………っ……うん」
その後、俺達は手を繋いで帰ったのであった。
家に帰り
夕飯を食べて
「じゃあまた明日」
と言って部屋に戻る。
俺は部屋のベッドにダイブすると
(やばかった……真司……あんなに積極的なんて……キス……気持ちよかった)
キスしていた唇に指を添える。
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