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83話
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「そういえば、なんでここにいるんですか?」
「はい、実はですね、私、あなたの後をついて来たんですよ!」
「え!?マジですか!?全然気づかなかった……」
「ふっ……」
「どうかしましたか?」
「いや、なんでもありません」
「そ、そうですか……でもこれから俺らはどうすれば……」
「安心して下さい!私のアジトに連れて行ってあげます」
「本当ですか!?ありがとうございます!」
「では行きましょう」
「はい!」
「おい!優斗!」
優斗はずっと下を向いて黙っていた。
(なにやってんだよ……せっかく命かけてまで助けてくれたっていうのに……ほんとにお前は……優しすぎるぜ……)
(なにを落ち込んでいるんだ!僕が彼を巻き込んだんだ!僕の責任だ!)
(なにかあるのか?)
(彼は元の世界に帰る方法を知っているかも知れないんだ!)
(は?あいつはそんな事を言ってたのか?)
(うん)
(じゃあさっさと行こうぜ!)
(待ってくれ、まだ心の準備が出来ていないんだ)
(分かった、俺も一緒に考えるからゆっくり決めろ)
(ありがとう)
それから2日ほど経過した。
(よし、準備出来たぞ)
(行くか)
(ああ)
「あのー、すみません」
「ん?なんだい?」
「ここから別の世界へ繋がる場所があると思うのですが何処にあるか分かりますか?」
「それならここをまっすぐ進むと大きな門が見えてくるはずだからそこに入ってすぐ右に曲がればすぐに着くよ」
「な、なるほど、教えてくれてありがとうございます!」
「どういたしまして」
俺達は言われた通りに進んだ。するとそこには確かに門のようなものが存在していた。
(さあ入ろう)
(おう!)
その時だった。
「待ちなさい!」
振り返るとそこには見知った人物がいた。
「な、なんですか?」
「その先は異界に繋がる道、そう簡単に通すわけにはいかない」
「どうしろと言うんだ?」
「その男を差し出しなさい」
「それは無理なお願いですね……」
「なら力ずくでも連れていくわ!」
「やるしか無いようです……」
俺は構えをとったその時、後ろにいたはずの優斗が前に出てきた。
「お、お前……」
「君だけじゃないよ」
そう言うと俺らの体は光に包まれた。
そして光が収まると、俺の見た目は完全に女になっていた。
「こ、これは……」
「な、なんて事なの……」
「さあ、いきましょう」
こうして俺たちは異世界に転生した。だがその代償として、この世界で生きていかなければならない。そしてこの先、どんな事が待ち受けているのだろうか。
「なんじゃこりゃ……」
目の前に映っている光景を疑った。だってそうだろ?突然見知らぬ土地にいるし自分の体が変化しているしで何がなんだかさっぱり分からない状態なのだ。
「ここはどこだ?」
俺は周りを見渡して見たのだがやはり何も無かった。そして後ろを振り返るとそこにあったはず壁は無くなっていた。
「な、なんだよこれ……」
どうしたらいいのかわからなくなった。その時だった。
(零くん)
(なんだ?)
(なんか、頭の中に声が聞こえるんだけど)
(奇遇だな、俺にも聞こえる)
(とりあえず話しかけてみる?)
(やってみるか……もしもーし!誰か居ますか?)
(反応が無い……)
(どうする?)
(どうしようか……)
(あっ!そうだ!)
(どうした?)
「テレパシー発動!」
しかし返事はなかった。
すると優斗が俺の顔を見てこう言った。
「え!?今の何!?」
「な!?き、聞こえてるのか!?」
(う、うん……てか、今思ったけど、これって念話じゃないか?)
(確かにな……でもどうしていきなり使えたんだろう?)
(わからない……)
(まあいいや、とりあえずこれからの事について話し合おう)
(了解)
(まずどうする?)
(取り敢えず人が住んでいる街を探すというのはどうだい?)
(でもこんな所に人がいるのか?)
(探すしかないんじゃないかな?)
(それもそうか……)
それからしばらく歩いていると遠くの方に大きな建物が見えた。
(あれはなんだろう?)
(ちょっと近づいてみないか?)
(賛成!)
建物の近くまで来て中に入るとそこは食堂のような感じになっていて、多くの人が食事をとっていた。俺達もここで昼食をとる事にした。
メニューを見るとどれも聞いたことのないような名前ばかりだったが適当に頼んでみた。
しばらくして運ばれてきたのは……パン?なのか?
(食べてみて)
(分かった……う、美味しい……)
(良かった、僕のもあげようか?)
(大丈夫だ)
(遠慮しなくて良いんだよ?)
(いや大丈夫だ!)
(そうか……)
(ごちそうさま)
(じゃあそろそろ行くか)
(そうだね)
(あのさ、少し気になった事があるんだが)
(どうしたんだい?)
(いやさ、なんでお前口調とか服装が変わってないんだ?なんで俺だけ変わんの!?おかしいだろ!)
(僕も最初びっくりしたよ、でもそのうち変わるよ多分)
(そんなもんかねー)
俺らは店を後にした。すると優斗が何かを見つけて立ち止まった。そこには看板があった。そこには「武器屋」と書かれている。
「おい!優斗!ここに入ってみようぜ!」
「え!?」
「大丈夫だよ!」
「そ、そうだよね」
店に入ってみると中には様々な種類の武器が置かれていた。
俺はその中の一つを手に取ってみた。
(かっこいぃ~)
(だろ?)
(優斗!見てくれよ!これ!)
(どれだ?)
(これだこれ!剣!凄くカッコイイぜ!これ!)
(確かにかっこいいけど値段が高いから買えないよ……)
(チッ)
(おい!今舌打ちしたろ!)
(し、してねぇよ!)
(じゃあこれは?)
(斧?)
(これもダメだ)
(じゃあこっちは!)
(それは刀か)
(これは!?これは!?)
(全部ダメーー!!)
(ケチー)
(もう帰るぞー!)
(分かった)
「あのーすみませんー!」
「ん?なんだ?」
「実はこの辺に町はありませんか?」
「んー、この先に町があるにはあるぞ」
「本当ですか!そこに案内してくれませんか?」
「んー、いいぞ」
こうして俺達は町の方に案内してもらった。
そして到着したのは結構大きな町だった。
「おぉ、大きいな……」
「あぁ、ここの近くにある国はかなりの大国らしいからな」
「な、なるほど……」
そして俺達は宿に向かった。そこで部屋を借りて一息ついたところでこれからどうするかを話し合いを始めた。
「さてと、まずはこの世界について色々知っておいた方が良いと思うんだ」
「それはそうだな」
「よしっ!なら明日から調べる事にする」
「おう」
「じゃあお休み」
「おやす……って、え!?……その……優斗……SEX」
「え!?……したいの?……僕と」
俺は首を縦に振った。すると彼はこう答えた。
「別に……いいよ……」
「……んんぅ……零……くん……ぁ、……んぁ」
「ははは、可愛いよ」
「ばか……///……ひ……あん!」
「そろそろかな」
「はぁはぁ……ふぅ……」
「まだいけるよな?」
「ちょっ、無理だってぇ……」
結局朝まで続いたそうな。
そしてその日の夜……
(なあ優斗、ちょっと話しておきたいことがあるんだ)
(なんだい?)
(俺は元の世界に戻るためにこの世界を旅する)
(うん、わかった)
(お前はどうする?)
(僕は君に着いて行くよ)
(そうか、ありがとな)
(お互い様だろ?)
(だな)
こうして二人の冒険が始まった。だがこの時、零はまだ知らなかった。この世界に潜む恐るべき敵の存在を。
あれから1週間が経過した。
今日も二人で買い物に出かけていた。
「ねえ優斗!」
「なに?」
「服選んでくれないか?」
「分かった」
俺達は近くの店で買い物をした。その後俺達はギルドに向かっている途中、誰かに声をかけられた。
「そこのカップルのお二人さん、ちょっと待って下さい」
「ん?俺らのことか?」
「はい、貴方たちです」
「それで、なにか用か?」
「いえ、男同士のカップルとして見てるけどそれで合ってる?」
「「……え!?」」
二人は驚いていた。まさか自分たちがそう見られていたなんて……そう思っていた。すると突然男が優斗の手を握った。
「俺と友達になってくれませんか!?」
男はそう言うと手を出した。しかし優斗はこう言った。
「悪いけど断るよ」
「そ、そうか……残念だ……また会おう」
男は去っていった。
俺らはその後何事もなく無事ギルドに辿り着いた。
中に入るといつもの受付嬢がいた。
「あら?こんにちは、優斗くん、それと……あなたは……」
「俺は零と言います」
俺は自己紹介をして、それから依頼の達成報告をしようとしたその時だった。
突然後ろの方から爆発音が聞こえてきた。それと同時に警報が鳴り響いた。
(おいおい……なんの音だよ……これ……)
(取り敢えず外に出るぞ!)
(了解!)
そして急いで外へ出ると、目の前に広がる光景はまさに地獄そのもの、建物は破壊されて大勢の人々が倒れているのが見え、その中には既に死んでいる人もいるように見えた。
そしてそこには謎の生物が沢山いてこちらに迫ってきていたのだ。
(おいおい、これやばくないか?)
(そうだね、早く逃げよう)
(そうだな)
俺達は逃げる事にした。
しかし相手の方が圧倒的に速く、このままでは追いつかれてしまう。
(どうすんだよ!これ!)
(仕方ない……僕達だけで戦うしかない!)
(まじかよ……)
(いくよ!)
(分かった!)
すると突然奴らは立ち止まった
(おいおい……立ち止まったぜ……)
(一体何を考えているんだ……)
少しして動き始めた。
(やっぱり追いかけてくるのか)
(どうする?)
(そうだね……僕に任せて)
(何か考えがあるんだな?)
(ああ)
(分かった)
すると優斗はいきなり立ち止まり、そして両手を広げて叫んだ
「止まれー!!!!!」
その声に反応したのか分からないがやつらの走る足音はピタッっと止まった。
(よし!そのままこっちに来るんだ!)
(え?こっち?)
(うん)
(なんかこっち来るんだけど……)
(じゃあ行くよ)
(お、おう)
そしてやつらはこっちに来た。
(こいつらどうするつもりなんだろ)
(さあ……)
しばらく見ていると突然奴らが倒れた、その中心にいたのは……優斗だった。
(おいおい!あいつら倒しちゃったぞ!)
(すごい!)
(おい!優斗!お前なにしたんだ?)
(いやーちょっと衝撃波を放ってみたり……色々かな……)
(そんなことできるんだな)
(うん)
(でも助かった、ありがとな!)
(どういたしまして)
(よしっ!俺らも帰ろう!)
(うん!)
俺らは宿に向かった。
(なあ、これから俺達どうする?)
(そうだね……まずはここのことを調べたいな)
(確かに、まずはそれからだな)
(明日図書館みたいなところを探して調べてみよう)
(そうだな)
(じゃあ僕は先に寝てるよ)
(おやす……ん?)
(どうしたの?)
「はい、実はですね、私、あなたの後をついて来たんですよ!」
「え!?マジですか!?全然気づかなかった……」
「ふっ……」
「どうかしましたか?」
「いや、なんでもありません」
「そ、そうですか……でもこれから俺らはどうすれば……」
「安心して下さい!私のアジトに連れて行ってあげます」
「本当ですか!?ありがとうございます!」
「では行きましょう」
「はい!」
「おい!優斗!」
優斗はずっと下を向いて黙っていた。
(なにやってんだよ……せっかく命かけてまで助けてくれたっていうのに……ほんとにお前は……優しすぎるぜ……)
(なにを落ち込んでいるんだ!僕が彼を巻き込んだんだ!僕の責任だ!)
(なにかあるのか?)
(彼は元の世界に帰る方法を知っているかも知れないんだ!)
(は?あいつはそんな事を言ってたのか?)
(うん)
(じゃあさっさと行こうぜ!)
(待ってくれ、まだ心の準備が出来ていないんだ)
(分かった、俺も一緒に考えるからゆっくり決めろ)
(ありがとう)
それから2日ほど経過した。
(よし、準備出来たぞ)
(行くか)
(ああ)
「あのー、すみません」
「ん?なんだい?」
「ここから別の世界へ繋がる場所があると思うのですが何処にあるか分かりますか?」
「それならここをまっすぐ進むと大きな門が見えてくるはずだからそこに入ってすぐ右に曲がればすぐに着くよ」
「な、なるほど、教えてくれてありがとうございます!」
「どういたしまして」
俺達は言われた通りに進んだ。するとそこには確かに門のようなものが存在していた。
(さあ入ろう)
(おう!)
その時だった。
「待ちなさい!」
振り返るとそこには見知った人物がいた。
「な、なんですか?」
「その先は異界に繋がる道、そう簡単に通すわけにはいかない」
「どうしろと言うんだ?」
「その男を差し出しなさい」
「それは無理なお願いですね……」
「なら力ずくでも連れていくわ!」
「やるしか無いようです……」
俺は構えをとったその時、後ろにいたはずの優斗が前に出てきた。
「お、お前……」
「君だけじゃないよ」
そう言うと俺らの体は光に包まれた。
そして光が収まると、俺の見た目は完全に女になっていた。
「こ、これは……」
「な、なんて事なの……」
「さあ、いきましょう」
こうして俺たちは異世界に転生した。だがその代償として、この世界で生きていかなければならない。そしてこの先、どんな事が待ち受けているのだろうか。
「なんじゃこりゃ……」
目の前に映っている光景を疑った。だってそうだろ?突然見知らぬ土地にいるし自分の体が変化しているしで何がなんだかさっぱり分からない状態なのだ。
「ここはどこだ?」
俺は周りを見渡して見たのだがやはり何も無かった。そして後ろを振り返るとそこにあったはず壁は無くなっていた。
「な、なんだよこれ……」
どうしたらいいのかわからなくなった。その時だった。
(零くん)
(なんだ?)
(なんか、頭の中に声が聞こえるんだけど)
(奇遇だな、俺にも聞こえる)
(とりあえず話しかけてみる?)
(やってみるか……もしもーし!誰か居ますか?)
(反応が無い……)
(どうする?)
(どうしようか……)
(あっ!そうだ!)
(どうした?)
「テレパシー発動!」
しかし返事はなかった。
すると優斗が俺の顔を見てこう言った。
「え!?今の何!?」
「な!?き、聞こえてるのか!?」
(う、うん……てか、今思ったけど、これって念話じゃないか?)
(確かにな……でもどうしていきなり使えたんだろう?)
(わからない……)
(まあいいや、とりあえずこれからの事について話し合おう)
(了解)
(まずどうする?)
(取り敢えず人が住んでいる街を探すというのはどうだい?)
(でもこんな所に人がいるのか?)
(探すしかないんじゃないかな?)
(それもそうか……)
それからしばらく歩いていると遠くの方に大きな建物が見えた。
(あれはなんだろう?)
(ちょっと近づいてみないか?)
(賛成!)
建物の近くまで来て中に入るとそこは食堂のような感じになっていて、多くの人が食事をとっていた。俺達もここで昼食をとる事にした。
メニューを見るとどれも聞いたことのないような名前ばかりだったが適当に頼んでみた。
しばらくして運ばれてきたのは……パン?なのか?
(食べてみて)
(分かった……う、美味しい……)
(良かった、僕のもあげようか?)
(大丈夫だ)
(遠慮しなくて良いんだよ?)
(いや大丈夫だ!)
(そうか……)
(ごちそうさま)
(じゃあそろそろ行くか)
(そうだね)
(あのさ、少し気になった事があるんだが)
(どうしたんだい?)
(いやさ、なんでお前口調とか服装が変わってないんだ?なんで俺だけ変わんの!?おかしいだろ!)
(僕も最初びっくりしたよ、でもそのうち変わるよ多分)
(そんなもんかねー)
俺らは店を後にした。すると優斗が何かを見つけて立ち止まった。そこには看板があった。そこには「武器屋」と書かれている。
「おい!優斗!ここに入ってみようぜ!」
「え!?」
「大丈夫だよ!」
「そ、そうだよね」
店に入ってみると中には様々な種類の武器が置かれていた。
俺はその中の一つを手に取ってみた。
(かっこいぃ~)
(だろ?)
(優斗!見てくれよ!これ!)
(どれだ?)
(これだこれ!剣!凄くカッコイイぜ!これ!)
(確かにかっこいいけど値段が高いから買えないよ……)
(チッ)
(おい!今舌打ちしたろ!)
(し、してねぇよ!)
(じゃあこれは?)
(斧?)
(これもダメだ)
(じゃあこっちは!)
(それは刀か)
(これは!?これは!?)
(全部ダメーー!!)
(ケチー)
(もう帰るぞー!)
(分かった)
「あのーすみませんー!」
「ん?なんだ?」
「実はこの辺に町はありませんか?」
「んー、この先に町があるにはあるぞ」
「本当ですか!そこに案内してくれませんか?」
「んー、いいぞ」
こうして俺達は町の方に案内してもらった。
そして到着したのは結構大きな町だった。
「おぉ、大きいな……」
「あぁ、ここの近くにある国はかなりの大国らしいからな」
「な、なるほど……」
そして俺達は宿に向かった。そこで部屋を借りて一息ついたところでこれからどうするかを話し合いを始めた。
「さてと、まずはこの世界について色々知っておいた方が良いと思うんだ」
「それはそうだな」
「よしっ!なら明日から調べる事にする」
「おう」
「じゃあお休み」
「おやす……って、え!?……その……優斗……SEX」
「え!?……したいの?……僕と」
俺は首を縦に振った。すると彼はこう答えた。
「別に……いいよ……」
「……んんぅ……零……くん……ぁ、……んぁ」
「ははは、可愛いよ」
「ばか……///……ひ……あん!」
「そろそろかな」
「はぁはぁ……ふぅ……」
「まだいけるよな?」
「ちょっ、無理だってぇ……」
結局朝まで続いたそうな。
そしてその日の夜……
(なあ優斗、ちょっと話しておきたいことがあるんだ)
(なんだい?)
(俺は元の世界に戻るためにこの世界を旅する)
(うん、わかった)
(お前はどうする?)
(僕は君に着いて行くよ)
(そうか、ありがとな)
(お互い様だろ?)
(だな)
こうして二人の冒険が始まった。だがこの時、零はまだ知らなかった。この世界に潜む恐るべき敵の存在を。
あれから1週間が経過した。
今日も二人で買い物に出かけていた。
「ねえ優斗!」
「なに?」
「服選んでくれないか?」
「分かった」
俺達は近くの店で買い物をした。その後俺達はギルドに向かっている途中、誰かに声をかけられた。
「そこのカップルのお二人さん、ちょっと待って下さい」
「ん?俺らのことか?」
「はい、貴方たちです」
「それで、なにか用か?」
「いえ、男同士のカップルとして見てるけどそれで合ってる?」
「「……え!?」」
二人は驚いていた。まさか自分たちがそう見られていたなんて……そう思っていた。すると突然男が優斗の手を握った。
「俺と友達になってくれませんか!?」
男はそう言うと手を出した。しかし優斗はこう言った。
「悪いけど断るよ」
「そ、そうか……残念だ……また会おう」
男は去っていった。
俺らはその後何事もなく無事ギルドに辿り着いた。
中に入るといつもの受付嬢がいた。
「あら?こんにちは、優斗くん、それと……あなたは……」
「俺は零と言います」
俺は自己紹介をして、それから依頼の達成報告をしようとしたその時だった。
突然後ろの方から爆発音が聞こえてきた。それと同時に警報が鳴り響いた。
(おいおい……なんの音だよ……これ……)
(取り敢えず外に出るぞ!)
(了解!)
そして急いで外へ出ると、目の前に広がる光景はまさに地獄そのもの、建物は破壊されて大勢の人々が倒れているのが見え、その中には既に死んでいる人もいるように見えた。
そしてそこには謎の生物が沢山いてこちらに迫ってきていたのだ。
(おいおい、これやばくないか?)
(そうだね、早く逃げよう)
(そうだな)
俺達は逃げる事にした。
しかし相手の方が圧倒的に速く、このままでは追いつかれてしまう。
(どうすんだよ!これ!)
(仕方ない……僕達だけで戦うしかない!)
(まじかよ……)
(いくよ!)
(分かった!)
すると突然奴らは立ち止まった
(おいおい……立ち止まったぜ……)
(一体何を考えているんだ……)
少しして動き始めた。
(やっぱり追いかけてくるのか)
(どうする?)
(そうだね……僕に任せて)
(何か考えがあるんだな?)
(ああ)
(分かった)
すると優斗はいきなり立ち止まり、そして両手を広げて叫んだ
「止まれー!!!!!」
その声に反応したのか分からないがやつらの走る足音はピタッっと止まった。
(よし!そのままこっちに来るんだ!)
(え?こっち?)
(うん)
(なんかこっち来るんだけど……)
(じゃあ行くよ)
(お、おう)
そしてやつらはこっちに来た。
(こいつらどうするつもりなんだろ)
(さあ……)
しばらく見ていると突然奴らが倒れた、その中心にいたのは……優斗だった。
(おいおい!あいつら倒しちゃったぞ!)
(すごい!)
(おい!優斗!お前なにしたんだ?)
(いやーちょっと衝撃波を放ってみたり……色々かな……)
(そんなことできるんだな)
(うん)
(でも助かった、ありがとな!)
(どういたしまして)
(よしっ!俺らも帰ろう!)
(うん!)
俺らは宿に向かった。
(なあ、これから俺達どうする?)
(そうだね……まずはここのことを調べたいな)
(確かに、まずはそれからだな)
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すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
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ありがとうございます💞
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