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110話
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「それもあるんだが……実はこの世界に居る人間は俺と優斗、真司、健吾、真吾以外は、皆モンスターだということがわかったんだ。しかも全員人間に恨みがあるらしい」
優斗はそれを聞いて驚き、大木戸も驚く。
「本当か!?だとしたら俺たちがここに呼ばれた理由にも納得できる。つまり、お前ら二人で協力して、この世界を救ってくれ!ということなんだろう」
「そうか……わかった。必ず助け出してみせる!」
優斗はそう決心して部屋を出た。
その後ろ姿を真司が見つめていることに気づいていなかった。
優斗は、大木戸宅を出ると、真司と別れ一人で行動することにした。
(真司とは一緒に行動すると目立ってしまうからね……今は少しでも手がかりが必要だ)
そう思いながら街を歩いていると、前方から女性が走ってきているのが見える。
(ん?あれは大木戸のお母さんじゃないか?確か名前は……思い出せない!まあとにかく話しかけよう)
「すみません!大木戸さんのお母さんですか?少しお聞きしたいことがありまして……」
「あら?涼太の知り合いの方?私は真奈と言います」
そう言われて、一瞬迷うがそのまま話すことにした。
(真吾は男だし……やっぱりここは、真吾のお母さんってことにしておくべきかな?)
真吾の母親が話し始める。
「ところで貴方は涼太の友達なのかしら?」
「ええ、そうなんです。それで一つ質問があるのですけどいいでしょうか?」
「はい、私に分かる範囲なら教えますよ」
「ありがとうございます。実は最近、この周辺で変なことが起こったりはしていないですか?例えば……誰かが死んだ……とか」
すると真菜の表情が変わる。
(やはり何かあったんだ……これは当たりかもしれないな)
「ええ、実はついこの間、私の夫が殺されたの……それも全身の血が無くなっていた状態で……怖くて夜も眠れなかったのよ」
「それは……酷いですね……犯人の目星はついているのですか?」
「いえ全く分からないわ。それに凶器さえも見つかっていないし……一体どうなっているのかしら?」
「そうですか……僕で良ければ力になりたいと思うので良かったら相談に乗りましょうか?こう見えても僕は探偵なので」
「へぇ~凄いじゃない。じゃあお願いしてもいいかしら?実は息子さんの行方も分からなくて困っていたところなのよ」
「はい!任せてください!それと、もう一つだけ良いですか?」
「なぁに?」
「ここ最近、変わったことが起きたりはしていませんでしたか?たとえば……モンスターが街中に現れた……みたいな?」
そう言うと再び、真奈の目が光る。
「な、何でそのことを知っているの?」
優斗はしまったと思った。
真吾は、真吾の母親は大木戸の母親とあまり仲が良くないことを言っていたため迂闊に情報を漏らすべきではなかった。だが、今更どうすることもできない。
(こうなったら……適当に誤魔化すしかないな……でもどうやって?)
優斗が必死に考えていると再び声が聞こえる。
『条件を満たしました。スキル《交渉》を獲得しました』
突然、文字が現れ、その瞬間、優斗は理解する。これが先程手に入れたスキルなのだと。
(よし、これで何とかなりそうだな……まずは、相手の意見を聞いてみるか……)
「実を言うと、僕はこの世界の人ではありません。別の世界から来たんですよ。ですがこの世界で起こっていることには、どうやら関係があるようなので協力させて欲しいと思っているんです。勿論報酬なんて求めません。もしよろしかったらお話を聞かせてくれませんか?」
優斗の言葉を聞き、しばらく黙ったまま考え込むと、ゆっくりと口を開く。
「わかりました……ではとりあえず家に来て下さい。そこで全て話しましょう」
そうして優斗と真奈は真菜の家へと向かうことになった。
「どうぞ中に入ってください」
そう言われ優斗は家に足を踏み入れる。家の中は、かなり殺風景だった。生活に必要なものしか置いていないようだ。
「じゃあ早速ですが聞かせてもらっても良いですか?」
優斗がそう言うと真奈が静かに語り始めた。
「あれは三週間前のことでした。朝起きると、リビングには血だらけで倒れている夫の姿がありました。急いで駆け寄ると夫は既に亡くなっていました。そして……」
「ちょっと待って!まだ話の続きがあるのね」
慌てて遮ると再び話し出す。
「はい、ここからは実際に現場を見て貰った方が早いかもしれませんね。付いて来てもらえますか?」
(ん?どういうことだ?もう現場に着いているはずなのにどうして……まさか!!)
そう思った瞬間、景色が再び変わり目の前には血まみれの部屋が映し出された。
「こ、これは……」
思わず呟くと真奈が答える。
「そう、ここは、夫が殺害された現場です。あの時、私はこの部屋の掃除をしていました。すると突然、部屋が光に包まれ、気がつけば夫は死んでいて私は無傷の状態で立って居ました。それからというもの毎晩悪夢を見るようになり気が狂いそうになることもありました。でも私は、この世界に残りたかったのでどうにか我慢してきました。しかし昨日の夜、またも悪夢を見るようになってしまいました。しかも、今回は今まで以上に酷かったのです。その夢はまるで自分の過去をそのまま再現しているかのような内容でした。気がつくと、そこには、全身を刃物で切り裂かれた夫が横たわっていました。そして、私が泣き叫んでいると背後から何かの気配を感じ振り向いたんです。すると……夫の姿が怪物に変わり、襲ってきたのです!」
そこまで話すと涙を流し始め、そのまま倒れ込んでしまう。
「大丈夫ですか?」
慌てて駆け寄り身体を起こすと優しく抱き締める。
すると突然映像が変化する。
(ん?今度はなんだ?何かのビジョンが見える)
次の瞬間、部屋中に光が溢れると一人の男性が立っていた。その男性は真奈をそっとベッドに寝かせると立ち上がり優斗を睨みつける。
(誰だこいつは?なんとなく大木戸に似てるような……)
『お前は一体何者だ?俺の娘に近付くんじゃねえ!!』
大声で叫ぶと襲いかかってくる。
それをなんとか避けようとするも上手くかわせず吹き飛ばされてしまう。
すると突然映像が変わる。今度は森の中にいるようだ。目の前を見ると男が立っている。
優斗は、男に近づくとその顔に見覚えがあることに気付いた。
それは紛れもなく、今朝見た男の顔だったのだ。
(何故こいつがここに居るんだ?それに、さっきの奴と同一人物なのか?)そんなことを考えながら男に問いかける。
「あなたの名前は?」
すると男は不敵な笑みを浮かべ答えようとしない。
優斗は再び質問しようとするが、突如頭痛に襲われる。それと同時に謎の映像が脳内に流れ込む。
それは、とても残酷な光景だった。
優斗はその記憶を頼りに一つの名前を口にする。
「大木戸優斗」
そう言った途端、男は優斗の手首をつかみ木に優斗の身体を押し付ける。
(……っ!何……する……気……っ)
首筋に舌を這わす。
「ひゃあ……ん」
思わず悲鳴をあげてしまう。
その反応を楽しむかのように執拗に舐め回す。
服越しに乳首を舐め歯で少し噛む。
「いや!……や……め……んは……ぅあ!」
抵抗しようと暴れるも全く身動きができない。それどころかどんどん力が抜けていき意識が薄れていく。
だが完全に気絶することはなかった。というのも、先程見えた記憶の断片のおかげだろう。
再び男が優斗のズボンを脱がせにかかる。
(ちょ……やだ)
優斗は必死に抵抗するが無駄に終わる。そしてついに下着まで下ろされてしまう。
「うふぁ!……あっ……だめぇ」
声を上げる度に楽しそうな顔をしてくる。そして遂に……
「い……いやああ!!」
優斗の秘部に男の肉棒が押し当てられる。
(な……なに……これ?)
ゆっくりと侵入を開始する。
ズブ……グチュ……
(痛い!お尻……痛いよぅ)
だが容赦なく根元まで入れられる。
そして激しく動かされると快感が押し寄せてくる。
(やめて……こんなのおかしいよぉ……やだ……やだよ)
優斗は、必死で声を抑える。
(お願い……助けて)
優斗の願いとは裏腹に更に激しさを増すばかり。
「もう……らめぇ……イく」
(……イッちゃ……ダメェー!!……んっ!!)
そして優斗は果てた。すると優斗の中で熱いものが注ぎ込まれる。
(……中……出されて……嫌なのに……気持ち良い……どうして?)
やがて満足したのかようやく引き抜かれた。
すると、すぐに穴から白濁液が溢れ出す。
優斗は目が虚ろの状態で暫く放心状態になる。
「次は、どんなふうにしてあげようかな?」
耳元で囁かれるとゾクッとする。そして……
ドクン
「あ……あ……」
優斗は絶望した。
(嘘……また大きくなってる!?)
「まだまだ終わらないから覚悟してね」
そして再び挿入され激しく突かれ続ける。
(もう……許して……誰か助け……て)
再び欲望を吐き出す。
「あへぇ……」
ビクビクン
(も……もう……死……ぬ……)
そこで映像が終わると同時に優斗は目を覚ました。
「今のって……」
思わず呟く。
すると後ろから声が聞こえた。
「どうしたんですか?」
慌てて振り向くと真奈が不思議そうにこちらを見ていた。
「ごめんなさい……急に黙り込んでしまったものでつい……」
優斗は、笑顔を作り謝ると話を続ける。
「大丈夫ですよ、それより続きを聞かせてもらえますか?」
「はい、あの後、私は気を失ってしまいました。次に目覚めた時はベッドの上でした。隣には、夫の姿がありました。私は急いで抱きつきました。でも何故かいつものような温もりを感じることができなかったのです。恐る恐る手を離すと夫は血だらけになっていました。あの時のことは今でも忘れません。私はパニックになり、泣き叫びながら警察に通報しました。そして夫が殺害されたと知った警察は、捜査を開始しました。しかし一向に手掛かりを掴むことができませんでした。しかしある人物が犯人を知っていると言い出したのです。その人物とは、大木戸さん、あなたなんですよ。だから私はあなたに聞きたいことがあるんです。何故、私の夫は殺されなければならなかったのですか?」
真奈の目からは涙が流れ落ちていた。
「え?僕?いや僕は知らないよ。本当なんだ。信じてくれ!」
優斗は焦ったように答える。すると……
「あなたが殺したんじゃないのですか?じゃなかったら何故あんなことが起こるのですか?夢の中では確かに夫が殺された。それに今もまだ感じているこの違和感は何なのですか?あなたに会えば何かわかると思ったのですが残念です。では、さよなら」
そういうと立ち上がり部屋を出て行こうとした。
「待ってくれ!本当に知らないんだ。そもそもその話はどこで聞いたんだよ。まさかテレビじゃないよね?だって、君が見たものはただの夢だろ?それともう一つ。何故、僕のところにきたんだ?その話を聞いたのは最近だろ?だったら普通は警察に行くんじゃないか?それとも、そんなことをする余裕もなかったのかい?」
「違います!最初は警察のところに行きました。でも何もしてくれなかったので、藁にもすがる思いでここに来たんです。あなたのことは夫の遺品を整理していて見つけ出しました。」
優斗はそれを聞いて驚き、大木戸も驚く。
「本当か!?だとしたら俺たちがここに呼ばれた理由にも納得できる。つまり、お前ら二人で協力して、この世界を救ってくれ!ということなんだろう」
「そうか……わかった。必ず助け出してみせる!」
優斗はそう決心して部屋を出た。
その後ろ姿を真司が見つめていることに気づいていなかった。
優斗は、大木戸宅を出ると、真司と別れ一人で行動することにした。
(真司とは一緒に行動すると目立ってしまうからね……今は少しでも手がかりが必要だ)
そう思いながら街を歩いていると、前方から女性が走ってきているのが見える。
(ん?あれは大木戸のお母さんじゃないか?確か名前は……思い出せない!まあとにかく話しかけよう)
「すみません!大木戸さんのお母さんですか?少しお聞きしたいことがありまして……」
「あら?涼太の知り合いの方?私は真奈と言います」
そう言われて、一瞬迷うがそのまま話すことにした。
(真吾は男だし……やっぱりここは、真吾のお母さんってことにしておくべきかな?)
真吾の母親が話し始める。
「ところで貴方は涼太の友達なのかしら?」
「ええ、そうなんです。それで一つ質問があるのですけどいいでしょうか?」
「はい、私に分かる範囲なら教えますよ」
「ありがとうございます。実は最近、この周辺で変なことが起こったりはしていないですか?例えば……誰かが死んだ……とか」
すると真菜の表情が変わる。
(やはり何かあったんだ……これは当たりかもしれないな)
「ええ、実はついこの間、私の夫が殺されたの……それも全身の血が無くなっていた状態で……怖くて夜も眠れなかったのよ」
「それは……酷いですね……犯人の目星はついているのですか?」
「いえ全く分からないわ。それに凶器さえも見つかっていないし……一体どうなっているのかしら?」
「そうですか……僕で良ければ力になりたいと思うので良かったら相談に乗りましょうか?こう見えても僕は探偵なので」
「へぇ~凄いじゃない。じゃあお願いしてもいいかしら?実は息子さんの行方も分からなくて困っていたところなのよ」
「はい!任せてください!それと、もう一つだけ良いですか?」
「なぁに?」
「ここ最近、変わったことが起きたりはしていませんでしたか?たとえば……モンスターが街中に現れた……みたいな?」
そう言うと再び、真奈の目が光る。
「な、何でそのことを知っているの?」
優斗はしまったと思った。
真吾は、真吾の母親は大木戸の母親とあまり仲が良くないことを言っていたため迂闊に情報を漏らすべきではなかった。だが、今更どうすることもできない。
(こうなったら……適当に誤魔化すしかないな……でもどうやって?)
優斗が必死に考えていると再び声が聞こえる。
『条件を満たしました。スキル《交渉》を獲得しました』
突然、文字が現れ、その瞬間、優斗は理解する。これが先程手に入れたスキルなのだと。
(よし、これで何とかなりそうだな……まずは、相手の意見を聞いてみるか……)
「実を言うと、僕はこの世界の人ではありません。別の世界から来たんですよ。ですがこの世界で起こっていることには、どうやら関係があるようなので協力させて欲しいと思っているんです。勿論報酬なんて求めません。もしよろしかったらお話を聞かせてくれませんか?」
優斗の言葉を聞き、しばらく黙ったまま考え込むと、ゆっくりと口を開く。
「わかりました……ではとりあえず家に来て下さい。そこで全て話しましょう」
そうして優斗と真奈は真菜の家へと向かうことになった。
「どうぞ中に入ってください」
そう言われ優斗は家に足を踏み入れる。家の中は、かなり殺風景だった。生活に必要なものしか置いていないようだ。
「じゃあ早速ですが聞かせてもらっても良いですか?」
優斗がそう言うと真奈が静かに語り始めた。
「あれは三週間前のことでした。朝起きると、リビングには血だらけで倒れている夫の姿がありました。急いで駆け寄ると夫は既に亡くなっていました。そして……」
「ちょっと待って!まだ話の続きがあるのね」
慌てて遮ると再び話し出す。
「はい、ここからは実際に現場を見て貰った方が早いかもしれませんね。付いて来てもらえますか?」
(ん?どういうことだ?もう現場に着いているはずなのにどうして……まさか!!)
そう思った瞬間、景色が再び変わり目の前には血まみれの部屋が映し出された。
「こ、これは……」
思わず呟くと真奈が答える。
「そう、ここは、夫が殺害された現場です。あの時、私はこの部屋の掃除をしていました。すると突然、部屋が光に包まれ、気がつけば夫は死んでいて私は無傷の状態で立って居ました。それからというもの毎晩悪夢を見るようになり気が狂いそうになることもありました。でも私は、この世界に残りたかったのでどうにか我慢してきました。しかし昨日の夜、またも悪夢を見るようになってしまいました。しかも、今回は今まで以上に酷かったのです。その夢はまるで自分の過去をそのまま再現しているかのような内容でした。気がつくと、そこには、全身を刃物で切り裂かれた夫が横たわっていました。そして、私が泣き叫んでいると背後から何かの気配を感じ振り向いたんです。すると……夫の姿が怪物に変わり、襲ってきたのです!」
そこまで話すと涙を流し始め、そのまま倒れ込んでしまう。
「大丈夫ですか?」
慌てて駆け寄り身体を起こすと優しく抱き締める。
すると突然映像が変化する。
(ん?今度はなんだ?何かのビジョンが見える)
次の瞬間、部屋中に光が溢れると一人の男性が立っていた。その男性は真奈をそっとベッドに寝かせると立ち上がり優斗を睨みつける。
(誰だこいつは?なんとなく大木戸に似てるような……)
『お前は一体何者だ?俺の娘に近付くんじゃねえ!!』
大声で叫ぶと襲いかかってくる。
それをなんとか避けようとするも上手くかわせず吹き飛ばされてしまう。
すると突然映像が変わる。今度は森の中にいるようだ。目の前を見ると男が立っている。
優斗は、男に近づくとその顔に見覚えがあることに気付いた。
それは紛れもなく、今朝見た男の顔だったのだ。
(何故こいつがここに居るんだ?それに、さっきの奴と同一人物なのか?)そんなことを考えながら男に問いかける。
「あなたの名前は?」
すると男は不敵な笑みを浮かべ答えようとしない。
優斗は再び質問しようとするが、突如頭痛に襲われる。それと同時に謎の映像が脳内に流れ込む。
それは、とても残酷な光景だった。
優斗はその記憶を頼りに一つの名前を口にする。
「大木戸優斗」
そう言った途端、男は優斗の手首をつかみ木に優斗の身体を押し付ける。
(……っ!何……する……気……っ)
首筋に舌を這わす。
「ひゃあ……ん」
思わず悲鳴をあげてしまう。
その反応を楽しむかのように執拗に舐め回す。
服越しに乳首を舐め歯で少し噛む。
「いや!……や……め……んは……ぅあ!」
抵抗しようと暴れるも全く身動きができない。それどころかどんどん力が抜けていき意識が薄れていく。
だが完全に気絶することはなかった。というのも、先程見えた記憶の断片のおかげだろう。
再び男が優斗のズボンを脱がせにかかる。
(ちょ……やだ)
優斗は必死に抵抗するが無駄に終わる。そしてついに下着まで下ろされてしまう。
「うふぁ!……あっ……だめぇ」
声を上げる度に楽しそうな顔をしてくる。そして遂に……
「い……いやああ!!」
優斗の秘部に男の肉棒が押し当てられる。
(な……なに……これ?)
ゆっくりと侵入を開始する。
ズブ……グチュ……
(痛い!お尻……痛いよぅ)
だが容赦なく根元まで入れられる。
そして激しく動かされると快感が押し寄せてくる。
(やめて……こんなのおかしいよぉ……やだ……やだよ)
優斗は、必死で声を抑える。
(お願い……助けて)
優斗の願いとは裏腹に更に激しさを増すばかり。
「もう……らめぇ……イく」
(……イッちゃ……ダメェー!!……んっ!!)
そして優斗は果てた。すると優斗の中で熱いものが注ぎ込まれる。
(……中……出されて……嫌なのに……気持ち良い……どうして?)
やがて満足したのかようやく引き抜かれた。
すると、すぐに穴から白濁液が溢れ出す。
優斗は目が虚ろの状態で暫く放心状態になる。
「次は、どんなふうにしてあげようかな?」
耳元で囁かれるとゾクッとする。そして……
ドクン
「あ……あ……」
優斗は絶望した。
(嘘……また大きくなってる!?)
「まだまだ終わらないから覚悟してね」
そして再び挿入され激しく突かれ続ける。
(もう……許して……誰か助け……て)
再び欲望を吐き出す。
「あへぇ……」
ビクビクン
(も……もう……死……ぬ……)
そこで映像が終わると同時に優斗は目を覚ました。
「今のって……」
思わず呟く。
すると後ろから声が聞こえた。
「どうしたんですか?」
慌てて振り向くと真奈が不思議そうにこちらを見ていた。
「ごめんなさい……急に黙り込んでしまったものでつい……」
優斗は、笑顔を作り謝ると話を続ける。
「大丈夫ですよ、それより続きを聞かせてもらえますか?」
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真奈の目からは涙が流れ落ちていた。
「え?僕?いや僕は知らないよ。本当なんだ。信じてくれ!」
優斗は焦ったように答える。すると……
「あなたが殺したんじゃないのですか?じゃなかったら何故あんなことが起こるのですか?夢の中では確かに夫が殺された。それに今もまだ感じているこの違和感は何なのですか?あなたに会えば何かわかると思ったのですが残念です。では、さよなら」
そういうと立ち上がり部屋を出て行こうとした。
「待ってくれ!本当に知らないんだ。そもそもその話はどこで聞いたんだよ。まさかテレビじゃないよね?だって、君が見たものはただの夢だろ?それともう一つ。何故、僕のところにきたんだ?その話を聞いたのは最近だろ?だったら普通は警察に行くんじゃないか?それとも、そんなことをする余裕もなかったのかい?」
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