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134話
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この世界の常識とかは全くわからないが、とりあえず俺はギルドの依頼板に貼ってある依頼書を見ていた。するとタケルが
「ウォレスにはまず簡単なクエストを受けてもらおうと思う」
と言い出した。
タケル曰く、
「ウォレスに今必要なことは、戦う経験を積んで強くなることだよ。それにレベルを上げる必要もあるからね。レベルを上げればウォレスの能力はさらに上がると思うんだよね。……まぁ最初は薬草採集みたいな簡単なもので良いよ。あとウォレス、武器と防具をアイテムボックスから出してくれないか?」
と言われた。……確かにその通りだ。俺は言われた通りに装備を取り出した。
俺の装備はこれまた凄まじかった。
魔導銃(炎)×10 魔導剣(雷)×5 聖剣カリバーン×2 鎧---×2……うん、こんな装備は見たことがない。
……だけど俺はこれらの装備を身につけることを拒否した。理由は簡単だ。だってこの装備が俺に合うとは思えなかったからだ。この世界ではこういうものなのか?と思ったがそういう訳でもないようだ。
しかしタケルは「大丈夫大丈夫!」と言って、無理やり押し付けてきた。そして俺も諦めて渋々装備することにしたのだが……。
俺は早速外に出てクエストを受けることにした。俺はまず『薬草を十個採取してくる』という依頼を受けることにした。
そして俺は、薬草を採取するため草原に向かった。
しかしそこで思わぬ事態が起こった。なんとモンスターが現れたのだ。……いやいやおかしいだろ!! なんで俺が草原に向かって歩いていたらモンスターが現れるんだよ!! 俺は何も悪いことなんてしていないのに!!……そう心の中で叫んでいる間にも敵が迫ってくる。俺が逃げていると後ろからもモンスターが近づいてくる。
あぁ……もうだめか。ここで死ぬのか……と思っていたその時。
「助けてください!!」
という声が聞こえた。声が聞こえた方に目を向けると、そこには小さな女の子と、その女の子を守るようにして戦っている男の人がいた。俺はその二人を助けるべく、すぐにその場に向かう。
しかしその間にも敵は増え続けていく。どうすればいいのか分からず立ち尽くしていると、「危ないです! こっちに来てください!!」と言われ、俺はその人のところに走って向かった。
その人は手に杖を持っていて、女の人を庇いながら戦っていた。その人は、必死に応戦するが敵の数は減る様子はない。
俺は仕方なく援護しようと思い、持っている銃で敵を撃っていく。そのおかげもあってかその人と女の人の周りの敵は全滅した。
「ありがとうございます!おかげで助かりました!」
「ありがとー!」
二人は感謝の言葉を伝えてくれた。
「気にすんなって!……ところであんたらはどうしてここに?」
「私達は近くの森に薬草を取りに行って、帰る途中に突然モンスターが現れて……慌てて逃げ出したのですが追いかけられてしまって……」
と俺の質問に答えてくれる。なるほど、どうやらその二人がピンチになっていた時に俺が偶然居合わせたということらしい。そして、俺達が会話している間にも時間は過ぎていて、気がついた時には辺りは真っ暗だった。
俺は急いで帰ろうとしたが、夜になるとモンスターが活発になるらしく、今は安全に帰れる道がないので野宿することになった。その夜、俺はテントの中で寝ていた。……眠れなかった。なぜならさっき出会ったばかりの男女がすぐ横で一緒にいるからだ。
俺はこの状況に緊張していた。……いや、だって好きな人が横に居る状況だぞ?……そりゃ誰でもそうなるか?……でもまぁ仕方がないと思う。
***
翌日になり、俺達三人はまず冒険者ギルドに行くことにした。ギルドに入ると、タケルの姿があり俺はタケルの元へ駆け寄った。
そして俺はタケルと一緒に依頼をこなすことにして、他の二人には街を見て回っていてもらった。タケルが選んだのは『ゴブリンの討伐』というものだ。この世界には様々な魔物がいる。その中にはもちろん人間もいる。そして人間が使う武器にもランクがある。その中で最も低級な武器は『鉄』である。次に低級な武器が『木』、『銅』、『銀』、『金』、『ミスリル』、『オリハルコン』となっている。ちなみに魔導士が使っている武器はほとんどが『魔法』だが、一部の例外を除き、ほとんどの武器には属性が付与されているため、『火』や『水』や『土』といったようにそれぞれの種類の魔法が使えるようになっている。つまり、この世界の人達が使える武器は、『魔銃』『聖剣』『神器(一部を除く)』の三つだけだということになる。その中でもタケルが持つ武器は凄まじい性能を誇るもので、俺も一度手合わせをお願いしたが軽くあしらわれてしまった。
そんな凄まじい武器を持つタケルと俺はゴブリンの群れを探した。
俺達の探し方はこうだ。
まず初めに、街の外に出る。
そこから街からある程度離れたところに行くと、俺が探知を使ってゴブリンの反応を見つけるというやり方だ。これは俺が提案した。
俺は早速スキルを発動させる。すると案外早く反応があった。しかも複数いる。タケルに伝えるとタケルは驚いていたが、「行くしかない」ということでそのまま向かうことにした。そして着いた場所にいたのが…………オーガ!? えっ!?ちょ、待ってよ!!こんな序盤に出てくる敵じゃないだろ!!普通もっと強いところに出てくんだろ!! 俺は心の中でありきたりなツッコミを入れつつ、タケルに言う。
「……とりあえず、俺一人でやってみるわ」
俺はオーガを目の前にして少し動揺していたが、なんとか持ち直した。……落ち着け。大丈夫、落ち着いて対処すれば倒せるはずだ。俺は銃を構え、引き金を引こうとするが……その前にオーガが襲いかかってきた。俺が咄嵯に身を屈め回避すると、オーガは勢いよく棍棒を振り下ろしてきた。
俺はすぐに銃を構える。
しかし、オーガの動きは思ったよりも速く、俺は銃が間に合わずに吹っ飛ばされる。地面に倒れ込みながら、俺は銃を乱射するが全て避けられてしまう。それどころか弾が切れて無防備になったところを攻撃される。
俺はそれをギリギリで避けるがまた攻撃を受けてしまう。俺はすぐに立ち上がり銃を構えるが今度は蹴り上げられ、銃を上に弾き飛ばされてしまう。
そして俺は、銃がなくては何も出来ないため、何も出来ずに一方的に殴られ続ける。
……クソッ!!なんで俺の攻撃は当たらねぇんだよ!!これじゃあ一方的すぎるだろ!! そう思っていると、ふとステータス画面を見ることが出来たので見てみると……。
***
真紅郎・龍宮寺
Lv.32 職業 銃使い(ガンナー)★3 HP 620/1200 MP 580/630 STR 10 DEX 20 AGI 12 VIT 3 INT 15 MND 7 CHR 9 SP 0 状態異常:なし 装備右手 双銃〈???〉 左手 拳銃 防具 頭 銃弾ヘルメット 胴 銃弾ジャケット 腕 銃撃グローブ 脚 銃弾ズボン 靴 銃弾シューズ アクセサリー 弾丸ホルダー×2 スキル
「自動射撃」「銃剣」「連射Lv.MAX」
「銃格闘Lv.4」
称号
「転移者」
効果 全能力+10
***
となっていた。どうやら銃の攻撃力によって相手の耐性値を下げることができるらしい。俺はすぐさまその効果で、敵の攻撃を喰らう度に、ダメージ量が増えていった。そして敵の攻撃を全て避けきることに成功する。俺は、相手が油断した隙を狙い、思いっきり殴りつけた。相手はその衝撃により、後ろによろける。俺は追撃をするべく接近し銃を構えた。するとオーガが反撃してきたので再び距離をとる。
そして俺とオーガの戦いが始まった。
俺が銃を撃ちまくるが、ことごとく全て避けられてしまい、こちらの攻撃は一発も当たらない。……マズイな、このままだとジリ貧になる。どうにか打開しないと……。
そう思って俺は考えながら撃ち続けているが、やはり攻撃を当てることが出来ない。そして気がつくと俺は壁に追いやられていて逃げ場がなかった。そしてオーガが近づいてくる。
そこでようやく俺はあることに気付いた。……これはもう無理だ。俺はそう悟ると潔く負けを認めた。すると目の前にウインドウが表示され、そこに『レベルが上がりました』と書かれている。なるほど、これが経験値というものか。
そんなことを考えているとオーガは俺に向かって拳を振り下ろすが……突然オーガの身体から血が噴き出した。見るとオーガの後ろにタケルが立っていた。おそらくオーガが振り向く前に後ろから攻撃をしたのだろう。オーガが怯んでいる間にタケルは俺の所に来て手を差し伸べてきた。
俺はその手を掴み立ち上がる。すると、タケルはいきなりお礼を言い始めた。正直意味が分からなかった。俺はなぜ感謝されたのか聞くと、タケルは答えてくれた。なんでもタケル曰く、俺が攻撃を受けるたびにダメージを受けていたが、それは俺が戦ってくれたおかげで自分は傷つくことがなかったということらしい。確かに俺はずっと攻撃を受けていたから、ほとんど攻撃していなかったが、タケルだって俺と同じくらいのダメージは受けているはずだ。
そんな俺の思考を見透かすようにタケルは俺の頭をポンっと叩いて言った。
『仲間だからな。お前だけが犠牲になる必要はない』……なんだよ、コイツはイケメンすぎるだろ!!なんだよその主人公っぽいセリフは!!……でもそんなところも含めて俺はタケルを好きになったんだよな。
俺が内心感動していると、オーガの死体は粒子になって消えていった。そしてそこには一つのアイテムが残っていた。
***
ゴブリンの討伐を無事終えた俺達は宿に戻ってきて一息ついていた。タケルは疲れ切った様子でベッドに寝転んでいた。
「いやぁ~今回は本当に死ぬかと思ったぜ」
タケルがそう呟くと真紅郎も同じ意見だったらしく、「そうだね」と言っていた。するとサクヤが急に立ち上がった。
「……僕、そろそろ行く……ひゃ」
真紅郎がサクヤをベッドに押し倒す。それを見たタケルと俺は苦笑いを浮かべるしかなかった。
「ちょ、真紅郎さん……んあ……んんぅ」
「ごめん、ちょっとだけ、我慢して」
真紅郎の様子がおかしいなと思っている。
「僕、男なんだけど……あん……ひぁ」
(あ、俺も如月優斗とかだった時に真司くんとしたっけ)
「入れるぞ」と言われた時、少し嫌だったが気持ちよくなっていた。その時のことを思い出していた。そしていつの間にかにサクヤの声は嬌声になり、水音のような音がし始めたので、二人は行為をしていることに気付き慌てて顔を背けた。
そして行為が終わると、二人はそのまま抱き合って眠りについてしまった。俺はどうしたらいいのか迷ったが結局二人が起きるまで待ってることにした。
そして二人が目を覚ます頃には日が落ち始めていたため、すぐにギルドに向かうことになった。
***……さて、ついに来てしまった。
ギルドに着いた俺は早速受付嬢の元へ向かった。そして依頼完了報告をしたのだが……。
「申し訳ありませんが……今回の報酬はお渡し出来ません……」……ですよねぇ。ま、仕方ないよな……。予想通りの展開だが、結構落ち込むもんだ。とりあえずこの事は気にしないでおこう。
***
それから宿屋に戻り部屋に入ると、全員分のベットがあり、それぞれ横になった。
***……俺は、眠れずにいた。
そりゃそうだろう。だってこれから魔王と戦うっていうのに、俺一人はぐれて、勝手に死にかけて……みんなに迷惑かけたのに、なんも役に立っていないんだから。……俺は弱い。俺は強くならないといけない。
そう決意した俺はこっそり抜け出すことにした。そして夜の街に出た俺の視界には様々な店が映っていた。武器屋や道具店などを見て回った俺は、この街で一番強いモンスターがどこら辺にいるのか調べた。そして俺は街から出て森の中に入った。
森をしばらく歩いていると、前方に何かの影が見えた。
「ウォレスにはまず簡単なクエストを受けてもらおうと思う」
と言い出した。
タケル曰く、
「ウォレスに今必要なことは、戦う経験を積んで強くなることだよ。それにレベルを上げる必要もあるからね。レベルを上げればウォレスの能力はさらに上がると思うんだよね。……まぁ最初は薬草採集みたいな簡単なもので良いよ。あとウォレス、武器と防具をアイテムボックスから出してくれないか?」
と言われた。……確かにその通りだ。俺は言われた通りに装備を取り出した。
俺の装備はこれまた凄まじかった。
魔導銃(炎)×10 魔導剣(雷)×5 聖剣カリバーン×2 鎧---×2……うん、こんな装備は見たことがない。
……だけど俺はこれらの装備を身につけることを拒否した。理由は簡単だ。だってこの装備が俺に合うとは思えなかったからだ。この世界ではこういうものなのか?と思ったがそういう訳でもないようだ。
しかしタケルは「大丈夫大丈夫!」と言って、無理やり押し付けてきた。そして俺も諦めて渋々装備することにしたのだが……。
俺は早速外に出てクエストを受けることにした。俺はまず『薬草を十個採取してくる』という依頼を受けることにした。
そして俺は、薬草を採取するため草原に向かった。
しかしそこで思わぬ事態が起こった。なんとモンスターが現れたのだ。……いやいやおかしいだろ!! なんで俺が草原に向かって歩いていたらモンスターが現れるんだよ!! 俺は何も悪いことなんてしていないのに!!……そう心の中で叫んでいる間にも敵が迫ってくる。俺が逃げていると後ろからもモンスターが近づいてくる。
あぁ……もうだめか。ここで死ぬのか……と思っていたその時。
「助けてください!!」
という声が聞こえた。声が聞こえた方に目を向けると、そこには小さな女の子と、その女の子を守るようにして戦っている男の人がいた。俺はその二人を助けるべく、すぐにその場に向かう。
しかしその間にも敵は増え続けていく。どうすればいいのか分からず立ち尽くしていると、「危ないです! こっちに来てください!!」と言われ、俺はその人のところに走って向かった。
その人は手に杖を持っていて、女の人を庇いながら戦っていた。その人は、必死に応戦するが敵の数は減る様子はない。
俺は仕方なく援護しようと思い、持っている銃で敵を撃っていく。そのおかげもあってかその人と女の人の周りの敵は全滅した。
「ありがとうございます!おかげで助かりました!」
「ありがとー!」
二人は感謝の言葉を伝えてくれた。
「気にすんなって!……ところであんたらはどうしてここに?」
「私達は近くの森に薬草を取りに行って、帰る途中に突然モンスターが現れて……慌てて逃げ出したのですが追いかけられてしまって……」
と俺の質問に答えてくれる。なるほど、どうやらその二人がピンチになっていた時に俺が偶然居合わせたということらしい。そして、俺達が会話している間にも時間は過ぎていて、気がついた時には辺りは真っ暗だった。
俺は急いで帰ろうとしたが、夜になるとモンスターが活発になるらしく、今は安全に帰れる道がないので野宿することになった。その夜、俺はテントの中で寝ていた。……眠れなかった。なぜならさっき出会ったばかりの男女がすぐ横で一緒にいるからだ。
俺はこの状況に緊張していた。……いや、だって好きな人が横に居る状況だぞ?……そりゃ誰でもそうなるか?……でもまぁ仕方がないと思う。
***
翌日になり、俺達三人はまず冒険者ギルドに行くことにした。ギルドに入ると、タケルの姿があり俺はタケルの元へ駆け寄った。
そして俺はタケルと一緒に依頼をこなすことにして、他の二人には街を見て回っていてもらった。タケルが選んだのは『ゴブリンの討伐』というものだ。この世界には様々な魔物がいる。その中にはもちろん人間もいる。そして人間が使う武器にもランクがある。その中で最も低級な武器は『鉄』である。次に低級な武器が『木』、『銅』、『銀』、『金』、『ミスリル』、『オリハルコン』となっている。ちなみに魔導士が使っている武器はほとんどが『魔法』だが、一部の例外を除き、ほとんどの武器には属性が付与されているため、『火』や『水』や『土』といったようにそれぞれの種類の魔法が使えるようになっている。つまり、この世界の人達が使える武器は、『魔銃』『聖剣』『神器(一部を除く)』の三つだけだということになる。その中でもタケルが持つ武器は凄まじい性能を誇るもので、俺も一度手合わせをお願いしたが軽くあしらわれてしまった。
そんな凄まじい武器を持つタケルと俺はゴブリンの群れを探した。
俺達の探し方はこうだ。
まず初めに、街の外に出る。
そこから街からある程度離れたところに行くと、俺が探知を使ってゴブリンの反応を見つけるというやり方だ。これは俺が提案した。
俺は早速スキルを発動させる。すると案外早く反応があった。しかも複数いる。タケルに伝えるとタケルは驚いていたが、「行くしかない」ということでそのまま向かうことにした。そして着いた場所にいたのが…………オーガ!? えっ!?ちょ、待ってよ!!こんな序盤に出てくる敵じゃないだろ!!普通もっと強いところに出てくんだろ!! 俺は心の中でありきたりなツッコミを入れつつ、タケルに言う。
「……とりあえず、俺一人でやってみるわ」
俺はオーガを目の前にして少し動揺していたが、なんとか持ち直した。……落ち着け。大丈夫、落ち着いて対処すれば倒せるはずだ。俺は銃を構え、引き金を引こうとするが……その前にオーガが襲いかかってきた。俺が咄嵯に身を屈め回避すると、オーガは勢いよく棍棒を振り下ろしてきた。
俺はすぐに銃を構える。
しかし、オーガの動きは思ったよりも速く、俺は銃が間に合わずに吹っ飛ばされる。地面に倒れ込みながら、俺は銃を乱射するが全て避けられてしまう。それどころか弾が切れて無防備になったところを攻撃される。
俺はそれをギリギリで避けるがまた攻撃を受けてしまう。俺はすぐに立ち上がり銃を構えるが今度は蹴り上げられ、銃を上に弾き飛ばされてしまう。
そして俺は、銃がなくては何も出来ないため、何も出来ずに一方的に殴られ続ける。
……クソッ!!なんで俺の攻撃は当たらねぇんだよ!!これじゃあ一方的すぎるだろ!! そう思っていると、ふとステータス画面を見ることが出来たので見てみると……。
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真紅郎・龍宮寺
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「自動射撃」「銃剣」「連射Lv.MAX」
「銃格闘Lv.4」
称号
「転移者」
効果 全能力+10
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となっていた。どうやら銃の攻撃力によって相手の耐性値を下げることができるらしい。俺はすぐさまその効果で、敵の攻撃を喰らう度に、ダメージ量が増えていった。そして敵の攻撃を全て避けきることに成功する。俺は、相手が油断した隙を狙い、思いっきり殴りつけた。相手はその衝撃により、後ろによろける。俺は追撃をするべく接近し銃を構えた。するとオーガが反撃してきたので再び距離をとる。
そして俺とオーガの戦いが始まった。
俺が銃を撃ちまくるが、ことごとく全て避けられてしまい、こちらの攻撃は一発も当たらない。……マズイな、このままだとジリ貧になる。どうにか打開しないと……。
そう思って俺は考えながら撃ち続けているが、やはり攻撃を当てることが出来ない。そして気がつくと俺は壁に追いやられていて逃げ場がなかった。そしてオーガが近づいてくる。
そこでようやく俺はあることに気付いた。……これはもう無理だ。俺はそう悟ると潔く負けを認めた。すると目の前にウインドウが表示され、そこに『レベルが上がりました』と書かれている。なるほど、これが経験値というものか。
そんなことを考えているとオーガは俺に向かって拳を振り下ろすが……突然オーガの身体から血が噴き出した。見るとオーガの後ろにタケルが立っていた。おそらくオーガが振り向く前に後ろから攻撃をしたのだろう。オーガが怯んでいる間にタケルは俺の所に来て手を差し伸べてきた。
俺はその手を掴み立ち上がる。すると、タケルはいきなりお礼を言い始めた。正直意味が分からなかった。俺はなぜ感謝されたのか聞くと、タケルは答えてくれた。なんでもタケル曰く、俺が攻撃を受けるたびにダメージを受けていたが、それは俺が戦ってくれたおかげで自分は傷つくことがなかったということらしい。確かに俺はずっと攻撃を受けていたから、ほとんど攻撃していなかったが、タケルだって俺と同じくらいのダメージは受けているはずだ。
そんな俺の思考を見透かすようにタケルは俺の頭をポンっと叩いて言った。
『仲間だからな。お前だけが犠牲になる必要はない』……なんだよ、コイツはイケメンすぎるだろ!!なんだよその主人公っぽいセリフは!!……でもそんなところも含めて俺はタケルを好きになったんだよな。
俺が内心感動していると、オーガの死体は粒子になって消えていった。そしてそこには一つのアイテムが残っていた。
***
ゴブリンの討伐を無事終えた俺達は宿に戻ってきて一息ついていた。タケルは疲れ切った様子でベッドに寝転んでいた。
「いやぁ~今回は本当に死ぬかと思ったぜ」
タケルがそう呟くと真紅郎も同じ意見だったらしく、「そうだね」と言っていた。するとサクヤが急に立ち上がった。
「……僕、そろそろ行く……ひゃ」
真紅郎がサクヤをベッドに押し倒す。それを見たタケルと俺は苦笑いを浮かべるしかなかった。
「ちょ、真紅郎さん……んあ……んんぅ」
「ごめん、ちょっとだけ、我慢して」
真紅郎の様子がおかしいなと思っている。
「僕、男なんだけど……あん……ひぁ」
(あ、俺も如月優斗とかだった時に真司くんとしたっけ)
「入れるぞ」と言われた時、少し嫌だったが気持ちよくなっていた。その時のことを思い出していた。そしていつの間にかにサクヤの声は嬌声になり、水音のような音がし始めたので、二人は行為をしていることに気付き慌てて顔を背けた。
そして行為が終わると、二人はそのまま抱き合って眠りについてしまった。俺はどうしたらいいのか迷ったが結局二人が起きるまで待ってることにした。
そして二人が目を覚ます頃には日が落ち始めていたため、すぐにギルドに向かうことになった。
***……さて、ついに来てしまった。
ギルドに着いた俺は早速受付嬢の元へ向かった。そして依頼完了報告をしたのだが……。
「申し訳ありませんが……今回の報酬はお渡し出来ません……」……ですよねぇ。ま、仕方ないよな……。予想通りの展開だが、結構落ち込むもんだ。とりあえずこの事は気にしないでおこう。
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それから宿屋に戻り部屋に入ると、全員分のベットがあり、それぞれ横になった。
***……俺は、眠れずにいた。
そりゃそうだろう。だってこれから魔王と戦うっていうのに、俺一人はぐれて、勝手に死にかけて……みんなに迷惑かけたのに、なんも役に立っていないんだから。……俺は弱い。俺は強くならないといけない。
そう決意した俺はこっそり抜け出すことにした。そして夜の街に出た俺の視界には様々な店が映っていた。武器屋や道具店などを見て回った俺は、この街で一番強いモンスターがどこら辺にいるのか調べた。そして俺は街から出て森の中に入った。
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ありがとうございます💞
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