のほほん異世界暮らし

みなと劉

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239 本格的な夏の到来

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本格的な夏が、花咲村にもついに到来した。日差しはどんどん強くなり、空はいつもよりも青く、雲が白く輝いている。暑さが容赦なく降り注ぎ、村の景色も夏らしい色合いを帯びてきた。田畑では作物がぐんぐん育ち、風が吹くたびに緑の波が揺れる。

シャズナもそんな夏の到来を感じているのか、朝から元気に動き回っていた。日差しが強くなるにつれ、彼の活動も活発になっていく。いつもなら昼間は少し寝て過ごすことが多かったシャズナだが、夏が本格的に始まってからは、朝から僕の側にいて、僕が外へ出る準備をしていると、嬉しそうに尾を振りながら僕を見上げてくる。

「お前も元気だな、シャズナ」と僕が言うと、シャズナはにゃーっと鳴いて、それだけでは飽き足らず、嬉しそうにジャンプして僕の足元に絡みついた。まるで、「夏の始まりだからこそ、もっと遊びたい!」という気持ちが伝わってくるようだった。

だが、僕は夏の暑さに対して慎重でいる必要がある。熱中症にならないように、準備だけはしっかりしておかなくてはならない。いつも通り、帽子をかぶり、日焼け止めを塗り、飲み物を持っていく。水分補給をこまめにすることが、夏を乗り切るための重要なポイントだ。シャズナも一緒に外で過ごすことが多いから、彼にも十分な水分を与えなければならない。

「今日は暑くなりそうだな、シャズナ。水分はこまめにね」と僕が言うと、シャズナはにゃーっと鳴きながら、僕の足元で涼しげにしている。どうやら、彼も暑さに慣れてきたようだ。

今日は、夏の野菜の収穫をしに行く日だ。農場に向かう途中で、畑に並ぶトマト、ナス、キュウリ、そしてピーマンの実を見つけると、自然と顔がほころぶ。野菜たちはすっかり夏の陽気に元気を与えられ、色とりどりの実をつけていた。シャズナもその実を見て、興味深そうに歩み寄る。

「今日はたくさん収穫できそうだな」と僕は独り言を言いながら、トマトの枝をそっと摘み取った。手のひらに載せると、その赤い実がとても美味しそうに見える。ナスも立派に育ち、皮がぴんと張っていて、まるで自慢しているかのようだ。キュウリは長く伸び、爽やかな香りを放ちながら、僕を待っていた。どれもこれも、新鮮で美味しそうな夏の恵みだ。

シャズナは、トマトをじっと見つめている。僕がそれを手に取ると、彼は近くに寄ってきて、興味津々で鼻を近づける。「にゃー」と鳴きながらも、食べ物ではないと分かると、少しがっかりした様子でその場を離れた。シャズナも、さすがに野菜は食べないが、そんな仕草がとても可愛らしい。

収穫を終えると、夏の太陽が頭上に高く、じりじりと照りつけていた。畑で作業をしていると、いつも以上に汗が流れ落ちる。そんな時、シャズナが近くの木陰で涼んでいる姿が目に入る。「あっちの方が涼しいのか?」と僕が尋ねると、シャズナは少し目を閉じて、リラックスした様子で体を丸めている。

「お前もちゃんと涼んでいるんだな」と、僕は笑いながらその姿を見守った。シャズナは日差しの下でも元気に過ごし、気温の変化にもちゃんと対応している様子だ。それでもやっぱり、時折その優しい目で僕のことを見つめ、まるで「頑張れよ」とでも言うように目を細めてくる。

今日はしっかりと収穫を終えたから、家に帰るときには、シャズナと一緒に冷たい水を飲みながら、ほっと一息つくのが楽しみだ。この夏の暑さも、シャズナと一緒なら乗り越えられる気がして、心が温かくなる。

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