のほほん異世界暮らし

みなと劉

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247 夏の終了を仄めかす

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数日が過ぎた朝、前日の暑さが嘘のように涼しさが感じられるようになった。朝日が昇り、空気の温度が少しずつ下がり始めたことが、肌で感じられる。まだ夏の名残が残ってはいるものの、その熱気が少しずつ引いていくのを感じる。夏の終わりが近づいているのだろうか。何か寂しさを感じるような、でも心地よい変化だった。

シャズナもその涼しさに嬉しそうにしている。普段よりも元気よく走り回ることはなく、どこか落ち着いた様子で過ごしている。しっぽをゆるやかに動かしながら、そっと僕のそばに寄ってきて、まるで涼しさを一緒に楽しんでいるかのようだ。彼の毛が少しでも暖かく感じられた日々の中で、このひんやりとした空気は彼にも心地よいものだったのだろう。そんなシャズナの姿を見ると、僕も心が穏やかになり、自然と笑顔がこぼれる。

朝の時間は少しずつゆっくりと過ぎていく。シャズナが静かに寝転んでいる間、僕は台所で簡素な朝食を作り始める。今日は、軽く焼いたパンとスクランブルエッグ、そしてフルーツを少し添えて、シンプルだけれど栄養価の高い食事を準備する。これから忙しくなる市場への納品に備えて、エネルギーをしっかりと補充しておきたかった。

朝食を終え、シャズナもすっかり目を覚ましたようで、伸びをしながら僕のところに歩いてきた。彼に少しだけご飯をあげると、満足げに食べ始める。その様子を見ながら、僕は昼食用のお弁当を作る準備を始める。毎日、昼食のためにお弁当を作るのが日課になってきた。おかずは、季節の野菜を使ったサラダと、ご飯に少しだけ漬け物を添えることが多い。今日は、さらに少しおかずを工夫して、焼き鶏を入れることにした。

ランチバッグにしっかりとお弁当を詰め込み、今日も市場に納品しに行く準備が整った。シャズナは僕の周りをうろうろと歩きながら、何度も僕を見上げてきては、にゃーっと鳴いている。まるで「行くの?」と言っているかのようなその鳴き声に、僕は笑顔で返事をする。「今日は行商の納品だから、少しだけ出かけるけど、すぐに帰ってくるよ」そう言うと、シャズナは安心したようにおとなしく座り、しばらく僕を見守っていた。

市場へ納品に出かけるのは、少し遠い道のりではあるが、僕にとってもシャズナにとっても日常の一部となっている。毎回行く度に、地元の人々と顔を合わせ、取引がスムーズに進んでいくのは心地よい。商売が終わった後は、またシャズナと一緒に帰る道が待っている。それがどんなにささいなことでも、僕にとっては一日を締めくくる大切な時間だ。

今日は少し涼しい風が吹いているので、道を歩いている間も心地よく感じる。涼しさに包まれながら、足元をシャズナがついてくる姿を見ると、これまでの暑さが少し遠い過去のように感じられる。そして、何よりその涼しさに、僕たちの毎日が少しずつ変化していくのだなと実感する瞬間だった。

「夏が終わりに近づいているんだな」と思いながら、僕たちはしばらくの間、静かな歩調で歩き続けた。

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